県境を越えて通勤・通学する人は、全国で541万人。
その分布を47都道府県で比べます。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系、2020年の数字。
神奈川県が107万7,481人で1位。
最多と最少では684倍という、この一連の記事でも際立った開きになりました。
47都道府県の単純平均
115,229人
他県への通勤・通学者数(2020年)
最も多い 神奈川県
1,077,481人
最も少ない 沖縄県
1,576人
県外へ通う人が多い5県
県外へ通う人が多い上位5県です。
神奈川県は107万7,481人、埼玉県は101万5,175人、千葉県は79万3,630人でした。
神奈川県は2位の埼玉県の1.06倍で、上位2県はほとんど並んでいます。
4位以下は東京都、兵庫県と続き、上位5都県で全国の68.7パーセント。
上位3県で53.3パーセント、上位10都府県で84.1パーセントでした。
首都圏の3県だけで全国の半分を超えます。
東京都へ向かう通勤の流れが、この数字を作っています。
人口あたりでは136倍という大きな開きです
数字を並べるところまでが統計の仕事で、ここから先は解釈になります。
他県へ通勤・通学する人の数の分布について、ほかの指標と突き合わせて立てた推測を書きます。
事実として確かめたものではありません。
人口10万人あたりで割り直すと、開きはさらに大きくなります。
1位は埼玉県の13,821.75人、2位は奈良県12,895.77人、3位は千葉県12,628.41人。
逆に人口あたりの下位は沖縄県107.39人、北海道101.77人。
埼玉県と北海道では135.8倍の開きです。
埼玉県で10万人あたり13,822人ということは、住民のおよそ7人に1人が県外へ通っている計算になります。
奈良県が2位に入るのは、大阪府への通勤圏だからです。
当サイトの雇用保険の記事でも奈良県は人口あたり下位でした。
住む場所と働く場所が県境で分かれる地域は、複数の統計に同じ形で表れます。
沖縄県と北海道が最下位なのは、陸続きの隣県がないという地理の条件によるものです。
数字の大小ではなく、地形がそのまま結果になっています。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、関東7都県が8,383.8人で最も多く、北海道が101.8人で最も少なくなります。
近畿7府県4,879.4人と中部9県1,473.7人がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
県外へ通う人が少ない5道県
県外へ通う人が少ない5道県です。
沖縄県は1,576人、高知県は2,999人、秋田県は4,494人でした。
神奈川県とは683.7倍の差があります。
沖縄県の少なさは地理によるものです。
島である沖縄県から陸路で他県へ通うことはできません。
北海道も同じ理由で人口あたり最下位でした。
47都道府県の中央値は19,706人。
平均は115,229.0人なので、平均が中央値の5.8倍もあります。
地方別に見る
県境を越える通勤は、大都市圏に集中します。
地方別に合計を出すと、関東7都県が全国の67.6パーセントで最も大きくなります。
次いで近畿7府県が20.1パーセント、中部9県が5.8パーセント、九州・沖縄8県が3.1パーセントと続きました。
少ないほうは中国5県が1.6パーセント、東北6県が1.3パーセント、四国4県が0.5パーセント、北海道が0.1パーセントでした。
人口10万人あたりの平均で見ると並びが変わります。
関東7都県が8,383.8人、近畿7府県が4,879.4人、中部9県が1,473.7人の順に多く、最も少ないのは北海道が101.8人です。
地図で見る
| 項目 | 他県への通勤・通学者数 |
|---|---|
| 北海道 | 5,317人 |
| 青森県 | 7,175人 |
| 岩手県 | 12,483人 |
| 宮城県 | 21,095人 |
| 秋田県 | 4,494人 |
| 山形県 | 8,308人 |
| 福島県 | 17,809人 |
| 茨城県 | 149,160人 |
| 栃木県 | 74,692人 |
| 群馬県 | 62,813人 |
| 埼玉県 | 1,015,175人 |
| 千葉県 | 793,630人 |
| 東京都 | 486,869人 |
| 神奈川県 | 1,077,481人 |
| 新潟県 | 6,827人 |
| 富山県 | 9,779人 |
| 石川県 | 10,007人 |
| 福井県 | 6,699人 |
| 山梨県 | 16,473人 |
| 長野県 | 14,570人 |
| 岐阜県 | 117,516人 |
| 静岡県 | 41,613人 |
| 愛知県 | 88,176人 |
| 三重県 | 55,611人 |
| 滋賀県 | 86,214人 |
| 京都府 | 144,397人 |
| 大阪府 | 253,487人 |
| 兵庫県 | 345,766人 |
| 奈良県 | 170,801人 |
| 和歌山県 | 32,400人 |
| 鳥取県 | 9,114人 |
| 島根県 | 8,557人 |
| 岡山県 | 23,033人 |
| 広島県 | 25,877人 |
| 山口県 | 19,706人 |
| 徳島県 | 6,882人 |
| 香川県 | 8,869人 |
| 愛媛県 | 6,948人 |
| 高知県 | 2,999人 |
| 福岡県 | 65,601人 |
| 佐賀県 | 37,810人 |
| 長崎県 | 11,268人 |
| 熊本県 | 20,918人 |
| 大分県 | 11,696人 |
| 宮崎県 | 8,249人 |
| 鹿児島県 | 9,822人 |
| 沖縄県 | 1,576人 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは神奈川県、埼玉県、千葉県、東京都、兵庫県です。
首都圏と関西圏に色が集まります。
淡いのは沖縄県、高知県、秋田県でした。
47都道府県の平均は115,229.0人、中央値は19,706人です。
神奈川県の107万7,481人は中央値の55倍にあたります。
上位3県で53.3パーセント、1位と47位で683.7倍の開きがありました。
| 順位 | 都道府県 | 他県への通勤・通学者数(人) | 地方 | 人口10万人あたりの他県への通勤・通学者数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 神奈川県 | 1077481 | 関東 | 11664.41 |
| 2 | 埼玉県 | 1015175 | 関東 | 13821.75 |
| 3 | 千葉県 | 793630 | 関東 | 12628.41 |
| 4 | 東京都 | 486869 | 関東 | 3465.85 |
| 5 | 兵庫県 | 345766 | 近畿 | 6326.91 |
| 6 | 大阪府 | 253487 | 近畿 | 2868.25 |
| 7 | 奈良県 | 170801 | 近畿 | 12895.77 |
| 8 | 茨城県 | 149160 | 関東 | 5202.63 |
| 9 | 京都府 | 144397 | 近畿 | 5600.94 |
| 10 | 岐阜県 | 117516 | 中部 | 5938.92 |
| 11 | 愛知県 | 88176 | 中部 | 1169.07 |
| 12 | 滋賀県 | 86214 | 近畿 | 6098.85 |
| 13 | 栃木県 | 74692 | 関東 | 3863.75 |
| 14 | 福岡県 | 65601 | 九州 | 1277.47 |
| 15 | 群馬県 | 62813 | 関東 | 3239.27 |
| 16 | 三重県 | 55611 | 近畿 | 3141.41 |
| 17 | 静岡県 | 41613 | 中部 | 1145.35 |
| 18 | 佐賀県 | 37810 | 九州 | 4659.61 |
| 19 | 和歌山県 | 32400 | 近畿 | 3511.88 |
| 20 | 広島県 | 25877 | 中国 | 924.28 |
| 21 | 岡山県 | 23033 | 中国 | 1219.69 |
| 22 | 宮城県 | 21095 | 東北 | 916.38 |
| 23 | 熊本県 | 20918 | 九州 | 1203.36 |
| 24 | 山口県 | 19706 | 中国 | 1468.34 |
| 25 | 福島県 | 17809 | 東北 | 971.50 |
| 26 | 山梨県 | 16473 | 中部 | 2033.77 |
| 27 | 長野県 | 14570 | 中部 | 711.42 |
| 28 | 岩手県 | 12483 | 東北 | 1031.20 |
| 29 | 大分県 | 11696 | 九州 | 1040.71 |
| 30 | 長崎県 | 11268 | 九州 | 858.63 |
| 31 | 石川県 | 10007 | 中部 | 883.60 |
| 32 | 鹿児島県 | 9822 | 九州 | 618.41 |
| 33 | 富山県 | 9779 | 中部 | 945.00 |
| 34 | 鳥取県 | 9114 | 中国 | 1646.89 |
| 35 | 香川県 | 8869 | 四国 | 933.34 |
| 36 | 島根県 | 8557 | 中国 | 1275.02 |
| 37 | 山形県 | 8308 | 東北 | 777.88 |
| 38 | 宮崎県 | 8249 | 九州 | 771.24 |
| 39 | 青森県 | 7175 | 東北 | 579.57 |
| 40 | 愛媛県 | 6948 | 四国 | 520.51 |
| 41 | 徳島県 | 6882 | 四国 | 956.42 |
| 42 | 新潟県 | 6827 | 中部 | 310.14 |
| 43 | 福井県 | 6699 | 中部 | 873.56 |
| 44 | 北海道 | 5317 | 北海道 | 101.77 |
| 45 | 秋田県 | 4494 | 東北 | 468.37 |
| 46 | 高知県 | 2999 | 四国 | 433.68 |
| 47 | 沖縄県 | 1576 | 九州 | 107.39 |
このグラフについての豆知識
陸続きかどうか
沖縄県と北海道が下位なのは、陸路でつながる隣県がないためです。
通勤・通学で日常的に県境を越えることは、地理的にできません。
ゼロではないのは、離島間の航路や空路を使う人がいるためと考えられます。
埼玉県は7人に1人
人口10万人あたりでは埼玉県が13,821.75人。
住民のおよそ7人に1人が県外へ通っている計算です。
当サイトの地元で働く人の記事では、東京都が人口あたり最下位でした。
首都圏では県境も市区町村の境も、通勤で日常的に越えられています。
数字は2020年のものです。
10年前とくらべると
全国の他県へ通勤・通学する人の数は、2010年の5,511,606人から2020年の5,415,762人へ、この10年でほとんど変わっていません。
10年前も先頭は神奈川県です。
顔ぶれは変わりませんでした。
伸びがいちばん大きかったのは新潟県で、45%増でした。
順位の並びがにている記事
同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
他県へ通勤・通学する人の数の順位で探してみます。
並びが最も重なったのは【30代後半の月給】平均28.3万円、差は1.56倍で、相関は0.87です。
正反対だったのは【スーパーの数】が多いのは大都市ではありませんでした、人口あたりで比較で、相関は-0.81です。
これは並びが近いというだけで、片方がもう片方を生んでいるという意味ではありません。
地図を2枚ならべてみてください。
地方のなかで見た他県への通勤・通学者数
| 地方 | 最も多い(人) | 最も少ない(人) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 21095 | 秋田県 4494 |
| 関東 | 神奈川県 1077481 | 群馬県 62813 |
| 中部 | 岐阜県 117516 | 福井県 6699 |
| 近畿 | 兵庫県 345766 | 和歌山県 32400 |
| 中国 | 広島県 25877 | 島根県 8557 |
| 四国 | 香川県 8869 | 高知県 2999 |
| 九州 | 福岡県 65601 | 沖縄県 1576 |
まとめ
県外へ通勤・通学する人の数を47都道府県で比べると、最も多い神奈川県で107万7,481人、最も少ない沖縄県で1,576人でした。
最多と最少で683.7倍の開きがあります。
他県へ通勤・通学する人の数を読み取るうえで、確かめておきたいことが3つあります。
1つ目は、住んでいる県で数えること。
2つ目は、陸続きの隣県がない道県は少なくなること。
3つ目は2020年の数字であることです。
人口10万人あたりでは埼玉県13,821.75人が1位。
住民のおよそ7人に1人が県外へ通っています。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の67.6パーセントで最多、人口10万人あたりでは関東7都県が8,383.8人で最多でした。
地元で働く人の数や通勤時間を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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- 【仕送りの額】1か月の平均は5,409円、6.12倍
- 【通勤2時間以上の世帯】全国17万2,700世帯、首都圏の周辺に
出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2020年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードH7304(他県への通勤・通学者数)の2020年の値。人口10万人あたりは2020年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードH7304(他県への通勤・通学者数)の2020年の値。
人口10万人あたりは2020年の総人口で割った参考値
