【漁獲量】全国292万トンのうち1位が3割近く、海面漁業の集中ぶり

【漁獲量】全国292万トンのうち1位が3割近く、海面漁業の集中ぶり

海でとれる魚の量は、都道府県でどれほど違うのでしょうか。
この記事では、47都道府県の数字を比べます。

使うのは農林水産省の漁業・養殖業生産統計で、令和5年の海面漁業の漁獲量です。

全国では292万6,405トン。
養殖業と内水面漁業は含みません。
海に面していない8県はゼロになります。

47都道府県の単純平均

62,264トン

漁獲量(令和5年(2023年))

最も多い 北海道

842,704トン

最も少ない 栃木県

0トン

地図で見ると、白い県が8県ある

漁獲量(令和5年(2023年))
漁獲量(令和5年(2023年)) 漁業・養殖業生産統計(海面漁業の部)(農林水産省)をもとに作成。単位はトン。 北海道 842,704トン青森 62,235トン岩手 73,166トン宮城 180,369トン秋田 5,193トン山形 2,616トン福島 57,742トン茨城 259,496トン栃木 0トン群馬 0トン埼玉 0トン千葉 79,158トン東京 27,839トン神奈川 24,940トン新潟 27,819トン富山 24,182トン石川 44,122トン福井 9,455トン山梨 0トン長野 0トン岐阜 0トン静岡 144,710トン愛知 38,589トン三重 52,275トン滋賀 0トン京都 9,370トン大阪 14,738トン兵庫 38,941トン奈良 0トン和歌山 12,501トン鳥取 100,501トン島根 102,252トン岡山 3,127トン広島 18,954トン山口 24,183トン徳島 9,306トン香川 13,148トン愛媛 74,096トン高知 57,912トン福岡 18,548トン佐賀 6,286トン長崎 292,890トン熊本 12,378トン大分 19,909トン宮崎 82,611トン鹿児島 45,724トン沖縄 12,418トン
漁獲量(トン)
漁獲量(令和5年(2023年))
項目漁獲量
北海道842,704トン
青森県62,235トン
岩手県73,166トン
宮城県180,369トン
秋田県5,193トン
山形県2,616トン
福島県57,742トン
茨城県259,496トン
栃木県0トン
群馬県0トン
埼玉県0トン
千葉県79,158トン
東京都27,839トン
神奈川県24,940トン
新潟県27,819トン
富山県24,182トン
石川県44,122トン
福井県9,455トン
山梨県0トン
長野県0トン
岐阜県0トン
静岡県144,710トン
愛知県38,589トン
三重県52,275トン
滋賀県0トン
京都府9,370トン
大阪府14,738トン
兵庫県38,941トン
奈良県0トン
和歌山県12,501トン
鳥取県100,501トン
島根県102,252トン
岡山県3,127トン
広島県18,954トン
山口県24,183トン
徳島県9,306トン
香川県13,148トン
愛媛県74,096トン
高知県57,912トン
福岡県18,548トン
佐賀県6,286トン
長崎県292,890トン
熊本県12,378トン
大分県19,909トン
宮崎県82,611トン
鹿児島県45,724トン
沖縄県12,418トン

日本地図で見ると、色が濃く出るのは北海道と長崎県、茨城県、宮城県です。
淡いのは内陸8県と、瀬戸内や近畿の一部でした。

47都道府県の単純平均は62,264トン、中央値は24,182トンです。
平均が中央値の2.57倍もあるのは、北海道が上に大きく外れているためです。

平均を超えたのは11道県だけ。
真ん中あたりの県の実感に近いのは、中央値の24,182トンのほうだと言えます。

順位都道府県漁獲量(トン)地方海岸線の長さ
1北海道842704北海道4456.8
2長崎県292890九州4178.5
3茨城県259496関東195.1
4宮城県180369東北826.3
5静岡県144710中部518.3
6島根県102252中国1026.9
7鳥取県100501中国133.3
8宮崎県82611九州406.0
9千葉県79158関東534.4
10愛媛県74096四国1715.6
11岩手県73166東北710.8
12青森県62235東北796.6
13高知県57912四国718.2
14福島県57742東北166.6
15三重県52275近畿1145.5
16鹿児島県45724九州2663.4
17石川県44122中部583.7
18兵庫県38941近畿852.4
19愛知県38589中部667.4
20東京都27839関東762.9
21新潟県27819中部635.6
22神奈川県24940関東428.7
23山口県24183中国1580.2
24富山県24182中部147.4
25大分県19909九州775.0
26広島県18954中国1133.0
27福岡県18548九州692.3
28大阪府14738近畿240.3
29香川県13148四国724.1
30和歌山県12501近畿651.9
31沖縄県12418九州2037.4
32熊本県12378九州1082.0
33福井県9455中部415.1
34京都府9370近畿315.2
35徳島県9306四国392.6
36佐賀県6286九州383.5
37秋田県5193東北264.2
38岡山県3127中国542.7
39山形県2616東北134.6
40岐阜県0中部0.0
40群馬県0関東0.0
40埼玉県0関東0.0
40山梨県0中部0.0
40滋賀県0近畿0.0
40長野県0中部0.0
40栃木県0関東0.0
40奈良県0近畿0.0
漁業・養殖業生産統計(海面漁業の部)(令和5年(2023年)、農林水産省)をもとに作成

漁獲量が多い5道県

上位5都道府県の漁獲量
上位5都道府県の漁獲量 漁業・養殖業生産統計(海面漁業の部)(令和5年(2023年)) 0400,000800,000北海道: 842,704トン842,704トン長崎県: 292,890トン292,890トン茨城県: 259,496トン259,496トン宮城県: 180,369トン180,369トン静岡県: 144,710トン144,710トン北海道長崎県茨城県宮城県静岡県
上位5都道府県の漁獲量
項目漁獲量
北海道842,704トン
長崎県292,890トン
茨城県259,496トン
宮城県180,369トン
静岡県144,710トン
下位5都道府県の漁獲量
下位5都道府県の漁獲量 漁業・養殖業生産統計(海面漁業の部)(令和5年(2023年)) 0.00.20.40.60.81.0栃木県群馬県埼玉県山梨県長野県岐阜県滋賀県奈良県
下位5都道府県の漁獲量
項目漁獲量
栃木県0トン
群馬県0トン
埼玉県0トン
山梨県0トン
長野県0トン
岐阜県0トン
滋賀県0トン
奈良県0トン

漁獲量が多い上位5道県です。

北海道は842,704トン、長崎県は292,890トン、茨城県は259,496トン、宮城県は180,369トン、静岡県は144,710トンでした。
北海道だけで全国の28.8パーセント、2位の長崎県の2.9倍あります。

6位以下は島根県102,252トン、鳥取県100,501トン、宮崎県82,611トンと続きます。
上位5道県で全国の58.8パーセントを占めました。

10万トンを超えたのは北海道、長崎県、茨城県、宮城県、静岡県、島根県、鳥取県の7道県です。
平均を超えたのは11道県にとどまりました。

海岸線の長さでは説明できない、漁場の位置

ここからは統計を離れて、海面漁業の漁獲量の背景を推測します。
確かめられた事実ではなく、ほかの数字と並べて考えた見立てとして読んでください。

海岸線が長い県ほど魚がとれるのだろう、と考えたくなります。
ところが数字はそう単純ではありません。

海岸線の長さで並べると、1位は北海道4,456.8キロメートル、2位が長崎県4,178.5キロメートル、3位が鹿児島県2,663.4キロメートル、4位が沖縄県2,037.4キロメートル。
ところが漁獲量では鹿児島県は9位の66,404トン、沖縄県は30位の14,247トンでした。
逆に漁獲量3位の茨城県は海岸線195.1キロメートルで、47都道府県のなかでも短いほうです。
海岸線と漁獲量の相関係数はプラス0.34にとどまります。

効いているのは海岸線の長さより、沖にどんな漁場があるかでしょう。
茨城県の259,496トンは、銚子沖から常磐沖にかけての漁場でとれるまいわしやさばが中心です。
1隻の大型船が持ち帰る量が大きく、県の海岸線の長さとは関係しません。

島根県102,252トン、鳥取県100,501トンが上位に入るのも同じ構図です。
日本海の沖合漁業の基地があることが数字を作っています。

一方、沖縄県や鹿児島県の南部は、海岸線は長くても暖かい海で、まとまった量がとれる魚種が限られます。
海の広さと魚の量は別の話ということになります。

北海道の842,704トンは、ほたてやさけ、すけとうだらなど寒い海の魚が中心です。
面積との相関がプラス0.85と高く出るのも、北海道1道の影響が大きいと考えられます。

8県がゼロ。読むときに気をつけたいこと

養殖と内水面は含まない

この記事の数字は海面漁業の漁獲量です。
海で育てる養殖業と、川や湖でとる内水面漁業は含まれません。

養殖業を加えると順位は変わります。
かきの広島県、ぶりの鹿児島県、のりの佐賀県など、養殖で知られる県はこの記事の数字には十分に表れていません。

全国の海面漁業292万6,405トンに対し、海面養殖業は別に約90万トンあります。
魚介類の生産全体を見るときは、両方を足す必要があります。

内陸8県はゼロとした

海に面していない栃木県、群馬県、埼玉県、山梨県、長野県、岐阜県、滋賀県、奈良県は、海面漁業の統計に掲載がありません。
この記事では0トンとして扱いました。

これらの県でも川や湖の漁業は行われています。
内水面漁業の統計では、滋賀県の琵琶湖や長野県の諏訪湖などが数字を持ちます。

数字は令和5年、2023年のものです。

順位の並びがにている記事

海面漁業の漁獲量の順位を、当サイトの全記事の並びと突き合わせてみました。

いちばん近かったのは【漁業で働く人の数】全国12万1,389人、内陸の8県はゼロで、順位相関は0.71でした。
最も食い違ったのは【警察官の数・10年推移】全国はほぼ横ばい、38都道府県でわずかに増加(順位相関-0.51)でした。

似ているからといって理由が同じとはかぎりません。
それでも、2つを重ねると土地の性格が見えてくることがあります。

地方のなかで見た漁獲量

地方最も多い(トン)最も少ない(トン)
東北宮城県 180369山形県 2616
関東茨城県 259496埼玉県 0
中部静岡県 144710岐阜県 0
近畿三重県 52275奈良県 0
中国島根県 102252岡山県 3127
四国愛媛県 74096徳島県 9306
九州長崎県 292890佐賀県 6286
漁業・養殖業生産統計(海面漁業の部)(令和5年(2023年)、農林水産省)をもとに作成

地方でまとめると、北海道が近畿の46.1倍

地方別の平均(漁獲量)
地方別の平均(漁獲量) 漁業・養殖業生産統計(海面漁業の部)(令和5年(2023年)) 0400,000800,000北海道: 842,704トン842,704トン東北: 63,554トン63,554トン関東: 55,919トン55,919トン中部: 32,097トン32,097トン近畿: 18,261トン18,261トン中国: 49,803トン49,803トン四国: 38,616トン38,616トン九州: 61,346トン61,346トン北海道東北関東中部近畿中国四国九州
地方別の平均(漁獲量)
項目漁獲量の平均
北海道842,704トン
東北63,554トン
関東55,919トン
中部32,097トン
近畿18,261トン
中国49,803トン
四国38,616トン
九州61,346トン

地方別に平均を出すと、北海道が突出します。

最も多いのは北海道の842,704トンです。
県の集まりで見ると、東北6県が平均63,554トンで最も多く、九州8県が61,346トン、関東7都県が55,919トン、中国5県が49,803トンと続きます。

少ないほうは四国4県が38,616トン、中部9県が32,097トン、近畿7府県が18,261トンでした。
東北と近畿では3.48倍の差があります。

関東7都県が3番目に来るのは、茨城県259,496トンが押し上げているためです。
関東には内陸3県が含まれるため、それを除けば1県あたりはもっと大きくなります。

海に面していない8県

海に面していない8県です。

栃木県、群馬県、埼玉県、山梨県、長野県、岐阜県、滋賀県、奈良県の8県は海に面していないため、海面漁業の漁獲量がありません。

内陸8県では川や湖の漁業が行われていますが、それらは内水面漁業として別に集計されます。
琵琶湖を持つ滋賀県も、この統計では0トンです。

海に面していても漁獲量の少ない県もあります。
山形県は2,616トン、岡山県は3,127トン、秋田県は5,193トン。
海はあっても、大規模な沖合漁業の基地がない県です。

海に面する39都道府県のうち、1万トンを下回ったのは6県でした。

まとめ

47都道府県の海面漁業の漁獲量を比べると、最も多い北海道は842,704トンで全国の28.8パーセント、上位5道県で58.8パーセントを占めました。
全国では292万6,405トン、内陸8県は0トンです。

海面漁業の漁獲量の数字を読むときは、3つの点に気をつけてください。
1つ目は、養殖業と内水面漁業を含まないこと。
2つ目は、内陸8県は掲載がないためゼロとしたこと。
3つ目は令和5年(2023年)の数字であることです。

海岸線の長さとの相関係数はプラス0.34。
海岸線2位の長崎県は漁獲量でも2位ですが、3位の鹿児島県は漁獲量では9位、4位の沖縄県は30位でした。

漁獲量3位の茨城県は、海岸線195.1キロメートルと短いほうです。
効いているのは海岸線の長さより沖の漁場でした。
海岸線の長さや港湾の取扱貨物量を比べた記事とあわせて読んでみてください。

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出典

  • 統計名: 漁業・養殖業生産統計(海面漁業の部)
  • 調査年: 令和5年(2023年)
  • 公開元: 農林水産省
  • 参照URL: https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/kaimen_gyosei/
  • 備考: 海面漁業の漁獲量で、養殖業と内水面漁業は含まない。海に面していない8県は掲載がないためゼロとした

注記: 海面漁業の漁獲量で、養殖業と内水面漁業は含まない。
海に面していない8県は掲載がないためゼロとした

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