児童館の数を、47都道府県で並べて比べます。
子どもが自由に遊べる屋内の施設で、設置するのは多くの場合その市町村です。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系、2017年の数字。
全国4,401か所のうち、東京都が572か所で1位。
ただし人口10万人あたりで見ると1位は福井県で、大阪府は最下位になります。
実数と人口あたりで、これほど顔ぶれの変わる指標もめずらしいものです。
47都道府県の単純平均
94か所
児童館数(2017年)
最も多い 東京都
572か所
最も少ない 島根県
9か所
児童館が多い5都道県
児童館が多い上位5都道県です。
東京都は572か所、北海道は349か所、愛知県は291か所、長野県は178か所、宮城県は173か所でした。
東京都は2位の北海道の1.64倍あります。
6位以下は京都府173か所、兵庫県173か所、神奈川県170か所と続きます。
上位3都道県で全国の27.5パーセント、上位5都道県で35.5パーセント、上位10都道府県で53.5パーセントでした。
長野県が4位、宮城県が5位に入るのが目を引きます。
どちらも人口では全国16位と14位で、実数の上位に並ぶほかの都道県より小さい県です。
人口あたりに直すと長野県は4位のまま残ります。
人口あたりの1位は福井県、大阪府は最下位です
人口で割り直すと、順位はほとんど裏返しになります。
その理由をここから考えてみます。
以下は推測です。
人口10万人あたりで割り直すと、北陸と中部の内陸が上位に来ます。
1位は福井県の14.3か所、2位は秋田県9.8か所、3位は石川県9.5か所。
4位は長野県9.0か所、5位は山梨県8.7か所、6位は鳥取県8.7か所と続きます。
逆に人口あたりの下位は大阪府0.5か所、静岡県1.0か所、千葉県1.3か所、島根県1.4か所。
福井県と大阪府では29倍の開きです。
実数1位の東京都は人口あたりでは22位、実数31位の大阪府は47位まで落ちます。
同じ都市部でも、東京都と大阪府で差がつきます。
児童館は市町村が設置することが多い施設です。
子育て支援にどれだけ力を入れてきたか、公民館や学童保育など別の仕組みで代えているかによって数が変わると考えられますが、この統計からその背景までは分かりません。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、北海道が6.9か所で最も多く、関東7都県が2.4か所で最も少なくなります。
東北6県6.7か所、中部9県6.6か所と続きました。
実数で見ると順位は変わる
児童館が少ない5県
児童館が少ない下位5県です。
島根県は9か所、佐賀県は17か所、鹿児島県は22か所、高知県は28か所、大分県は34か所でした。
東京都の572か所とは63.6倍の差があります。
大阪府は31位の82か所ですが、人口10万人あたりでは0.5か所で最下位です。
人口が多いのに児童館が少ないという県は、この一連の記事でもめずらしい形になります。
47県を順に並べたときの真ん中は61か所。
平均は93.6か所なので、平均が中央値の1.5倍です。
地方別に見る
地方ごとの合計で見ると、関東が最も大きくなります。
関東7都県が全国の25.6パーセント、中部9県が22.6パーセント、近畿7府県が12.8パーセント、東北6県が12.1パーセントと続きます。
少ないほうは九州・沖縄8県が8.5パーセント、北海道が7.9パーセント、中国5県が6.4パーセント、四国4県が4.1パーセントでした。
1道だけの北海道が7.9パーセントを占め、5県ある中国地方の6.4パーセントを上回ります。
人口10万人あたりの平均で見ると順番はほぼ逆になります。
北海道が6.9か所で1位、東北6県が6.7か所で2位、中部9県が6.6か所で3位。
関東7都県は2.4か所で最下位、九州・沖縄8県も3.1か所で下から2番目でした。
地図で見る
| 項目 | 児童館数 |
|---|---|
| 北海道 | 349か所 |
| 青森県 | 85か所 |
| 岩手県 | 90か所 |
| 宮城県 | 173か所 |
| 秋田県 | 88か所 |
| 山形県 | 43か所 |
| 福島県 | 54か所 |
| 茨城県 | 52か所 |
| 栃木県 | 42か所 |
| 群馬県 | 67か所 |
| 埼玉県 | 138か所 |
| 千葉県 | 84か所 |
| 東京都 | 572か所 |
| 神奈川県 | 170か所 |
| 新潟県 | 74か所 |
| 富山県 | 49か所 |
| 石川県 | 104か所 |
| 福井県 | 106か所 |
| 山梨県 | 69か所 |
| 長野県 | 178か所 |
| 岐阜県 | 87か所 |
| 静岡県 | 36か所 |
| 愛知県 | 291か所 |
| 三重県 | 42か所 |
| 滋賀県 | 34か所 |
| 京都府 | 173か所 |
| 大阪府 | 46か所 |
| 兵庫県 | 173か所 |
| 奈良県 | 34か所 |
| 和歌山県 | 61か所 |
| 鳥取県 | 46か所 |
| 島根県 | 9か所 |
| 岡山県 | 49か所 |
| 広島県 | 137か所 |
| 山口県 | 39か所 |
| 徳島県 | 53か所 |
| 香川県 | 55か所 |
| 愛媛県 | 45か所 |
| 高知県 | 28か所 |
| 福岡県 | 88か所 |
| 佐賀県 | 17か所 |
| 長崎県 | 37か所 |
| 熊本県 | 40か所 |
| 大分県 | 34か所 |
| 宮崎県 | 65か所 |
| 鹿児島県 | 22か所 |
| 沖縄県 | 73か所 |
濃く塗られるのは東京都、北海道、愛知県です。
次いで長野県、宮城県、京都府、兵庫県が続きます。
白っぽく残るのは島根県、佐賀県、鹿児島県、高知県、大分県でした。
47県の単純平均は93.6か所、中央値は61か所で、平均が中央値の1.5倍。
東京都の572か所は平均の6.1倍に相当します。
ただし人口10万人あたりに直すと、この地図はほぼ裏返しになります。
実数で濃い都道府県のうち、人口あたりでも上位に残るのは長野県だけです。
上位3都道県で27.5パーセント、1位と47位で63.6倍の開きがありました。
| 順位 | 都道府県 | 児童館数(か所) | 地方 | 人口10万人あたりの児童館数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 572 | 関東 | 4.03 |
| 2 | 北海道 | 349 | 北海道 | 6.92 |
| 3 | 愛知県 | 291 | 中部 | 3.9 |
| 4 | 長野県 | 178 | 中部 | 8.96 |
| 5 | 宮城県 | 173 | 東北 | 7.7 |
| 5 | 京都府 | 173 | 近畿 | 6.87 |
| 5 | 兵庫県 | 173 | 近畿 | 3.24 |
| 8 | 神奈川県 | 170 | 関東 | 1.84 |
| 9 | 埼玉県 | 138 | 関東 | 1.88 |
| 10 | 広島県 | 137 | 中国 | 5.05 |
| 11 | 福井県 | 106 | 中部 | 14.34 |
| 12 | 石川県 | 104 | 中部 | 9.47 |
| 13 | 岩手県 | 90 | 東北 | 7.86 |
| 14 | 秋田県 | 88 | 東北 | 9.81 |
| 14 | 福岡県 | 88 | 九州 | 1.73 |
| 16 | 岐阜県 | 87 | 中部 | 4.54 |
| 17 | 青森県 | 85 | 東北 | 7.3 |
| 18 | 千葉県 | 84 | 関東 | 1.34 |
| 19 | 新潟県 | 74 | 中部 | 3.53 |
| 20 | 沖縄県 | 73 | 九州 | 4.98 |
| 21 | 山梨県 | 69 | 中部 | 8.72 |
| 22 | 群馬県 | 67 | 関東 | 3.54 |
| 23 | 宮崎県 | 65 | 九州 | 6.29 |
| 24 | 和歌山県 | 61 | 近畿 | 6.93 |
| 25 | 香川県 | 55 | 四国 | 6.0 |
| 26 | 福島県 | 54 | 東北 | 3.1 |
| 27 | 徳島県 | 53 | 四国 | 7.74 |
| 28 | 茨城県 | 52 | 関東 | 1.85 |
| 29 | 岡山県 | 49 | 中国 | 2.68 |
| 29 | 富山県 | 49 | 中部 | 4.91 |
| 31 | 大阪府 | 46 | 近畿 | 0.53 |
| 31 | 鳥取県 | 46 | 中国 | 8.66 |
| 33 | 愛媛県 | 45 | 四国 | 3.53 |
| 34 | 山形県 | 43 | 東北 | 4.25 |
| 35 | 三重県 | 42 | 近畿 | 2.45 |
| 35 | 栃木県 | 42 | 関東 | 2.23 |
| 37 | 熊本県 | 40 | 九州 | 2.36 |
| 38 | 山口県 | 39 | 中国 | 3.04 |
| 39 | 長崎県 | 37 | 九州 | 2.96 |
| 40 | 静岡県 | 36 | 中部 | 1.02 |
| 41 | 滋賀県 | 34 | 近畿 | 2.43 |
| 41 | 大分県 | 34 | 九州 | 3.13 |
| 41 | 奈良県 | 34 | 近畿 | 2.65 |
| 44 | 高知県 | 28 | 四国 | 4.27 |
| 45 | 鹿児島県 | 22 | 九州 | 1.44 |
| 46 | 佐賀県 | 17 | 九州 | 2.16 |
| 47 | 島根県 | 9 | 中国 | 1.4 |
このグラフについての豆知識
児童福祉施設のひとつ
児童館は児童福祉法にもとづく施設で、子どもが遊びを通して健やかに育つことを目的としています。
小型児童館、児童センター、大型児童館などの種類があります。
この指標は種類を問わず合計した数です。
大型児童館を1つ持つ県と、小型児童館を5つ持つ県では、施設の規模がまったく違っても数の上では後者が多くなります。
設置するのは主に市町村
児童館を設置するのは、多くの場合その市町村です。
都道府県が直接つくるものではありません。
そのため、この数字は「県の方針」ではなく「県内の市町村がどう判断してきたか」の積み上げになります。
人口10万人あたりで福井県14.3か所と大阪府0.5か所という29倍の差がつくのは、県単位の政策の差というより、市町村ごとの積み重ねの結果だと考えたほうが正確でしょう。
学童保育や公民館など、別の仕組みで子どもの居場所をつくっている地域では、児童館という形の施設が少なくなる可能性もあります。
ただしこの統計からは、その代わりがあるかどうかまでは分かりません。
2017年の数字
この指標は社会福祉施設等調査による2017年の数字です。
この記事で扱う指標のなかでは古いほうになります。
全国の児童館数は、2007年の4,699か所から2017年の4,401か所へ、この10年で6パーセント減りました。
10年前も先頭は東京都で、顔ぶれは変わっていません。
伸びがいちばん大きかったのは神奈川県で35パーセント増でした。
1時点の数字なので、29倍という差がいつからのものかは、ここからは分かりません。
地方のなかで見た児童館数
| 地方 | 最も多い(か所) | 最も少ない(か所) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 173 | 山形県 43 |
| 関東 | 東京都 572 | 栃木県 42 |
| 中部 | 愛知県 291 | 静岡県 36 |
| 近畿 | 京都府 173 | 奈良県 34 |
| 中国 | 広島県 137 | 島根県 9 |
| 四国 | 香川県 55 | 高知県 28 |
| 九州 | 福岡県 88 | 佐賀県 17 |
まとめ
児童館の数を47都道府県で比べると、最も多い東京都で572か所、最も少ない島根県で9か所でした。
人口10万人あたりでは福井県が1位、大阪府が47位になります。
児童館の種類や規模は問わず、数だけを合計した数字です。
設置するのは主に市町村なので、県ごとの差は市町村の判断の積み上げになります。
2017年の数字で、増減は読み取れません。
人口10万人あたりでは福井県14.3か所と大阪府0.5か所で29倍の開き。
実数31位の大阪府が人口あたりでは最下位まで落ちます。
地方別の人口あたり平均は北海道6.9か所が最多、関東7都県2.4か所が最少でした。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2017年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードJ2509(児童館数)の2017年の値。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードJ2509(児童館数)の2017年の値。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
