ハローワークを通じて決まった就職は、1年間で全国58万1,597件。
その分布を47都道府県で比べます。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系、2024年の数字です。
東京都が35,954件で1位。
ただし人口10万人あたりで見ると、上位は東北の県が占めます。
47都道府県の単純平均
12,374件
就職件数(2024年)
最も多い 東京都
35,954件
最も少ない 山梨県
4,418件
就職件数が多い5都府県
就職件数が多い上位5都府県です。
東京都は35,954件、大阪府は32,309件、福岡県は26,615件でした。
東京都は2位の大阪府の1.11倍で、上位2都府はほぼ並んでいます。
4位以下は北海道、愛知県と続き、上位5都道府県で全国の24.5パーセント。
上位3都府県で16.3パーセント、上位10都道府県で39.4パーセントでした。
1位のシェアは6.2パーセント。
この一連の記事のなかでも集中の弱い統計です。
人口あたりでは東北の県が上位に並びます
数字を並べるところまでが統計の仕事で、ここから先は解釈になります。
就職件数の分布について、ほかの指標と突き合わせて立てた推測を書きます。
事実として確かめたものではありません。
人口10万人あたりで割り直すと、東北の県が上位を占めます。
1位は秋田県の1,110.81件、2位は岩手県1,101.92件、3位は宮崎県1,088.67件。
逆に人口あたりの下位は埼玉県233.44件、神奈川県196.79件。
秋田県と神奈川県では5.6倍の開きです。
実数1位の東京都は人口あたりでは44位。
都市部では民間の求人サイトや人材会社を使う人が多く、ハローワークを通じた就職の割合が下がると考えられます。
地方では公的な職業紹介の役割が相対的に大きくなります。
求人の選択肢が限られる地域ほど、ハローワークが就職の入り口として機能しているという見方ができますが、この統計からその中身までは分かりません。
埼玉県や神奈川県が下位なのは、東京都のハローワークを利用する人が計上されないためでもあるでしょう。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、東北6県が906.5件で最も多く、関東7都県が269.9件で最も少なくなります。
四国4県782.3件と九州・沖縄8県725.3件がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
就職件数が少ない5県
就職件数が少ない下位5県です。
山梨県は4,418件、鳥取県は4,891件、徳島県は5,328件でした。
東京都とは8.1倍の差があります。
8.1倍という開きは、人口の差(26倍ほど)よりはるかに小さいものです。
ハローワークの利用のされ方が、地方ほど厚いことを示します。
47都道府県の中央値は10,855件。
平均は12,374.4件なので、平均が中央値の1.1倍です。
地方別に見る
公的な職業紹介の役割は、地方ほど大きくなります。
地方別に合計を出すと、関東7都県が全国の20.2パーセントで最も大きくなります。
次いで九州・沖縄8県が17.4パーセント、中部9県が17.1パーセント、近畿7府県が15.3パーセントと続きました。
少ないほうは東北6県が12.8パーセント、中国5県が8.1パーセント、四国4県が4.8パーセント、北海道が4.4パーセントでした。
人口10万人あたりの平均で見ると並びが変わります。
東北6県が906.5件、四国4県が782.3件、九州・沖縄8県が725.3件の順に多く、最も少ないのは関東7都県が269.9件です。
地図で見る
| 項目 | 就職件数 |
|---|---|
| 北海道 | 25,479件 |
| 青森県 | 12,183件 |
| 岩手県 | 12,617件 |
| 宮城県 | 14,300件 |
| 秋田県 | 9,964件 |
| 山形県 | 10,079件 |
| 福島県 | 15,271件 |
| 茨城県 | 11,962件 |
| 栃木県 | 10,855件 |
| 群馬県 | 8,824件 |
| 埼玉県 | 17,116件 |
| 千葉県 | 14,742件 |
| 東京都 | 35,954件 |
| 神奈川県 | 18,154件 |
| 新潟県 | 16,026件 |
| 富山県 | 7,146件 |
| 石川県 | 6,934件 |
| 福井県 | 6,052件 |
| 山梨県 | 4,418件 |
| 長野県 | 13,267件 |
| 岐阜県 | 8,946件 |
| 静岡県 | 14,595件 |
| 愛知県 | 21,965件 |
| 三重県 | 8,288件 |
| 滋賀県 | 6,888件 |
| 京都府 | 10,623件 |
| 大阪府 | 32,309件 |
| 兵庫県 | 20,015件 |
| 奈良県 | 5,604件 |
| 和歌山県 | 5,375件 |
| 鳥取県 | 4,891件 |
| 島根県 | 5,968件 |
| 岡山県 | 11,435件 |
| 広島県 | 15,147件 |
| 山口県 | 9,415件 |
| 徳島県 | 5,328件 |
| 香川県 | 7,422件 |
| 愛媛県 | 9,119件 |
| 高知県 | 5,779件 |
| 福岡県 | 26,615件 |
| 佐賀県 | 7,225件 |
| 長崎県 | 11,415件 |
| 熊本県 | 10,988件 |
| 大分県 | 9,529件 |
| 宮崎県 | 11,246件 |
| 鹿児島県 | 14,761件 |
| 沖縄県 | 9,363件 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都、大阪府、福岡県、北海道、愛知県です。
ただし上位の差が小さいため、濃淡はゆるやかです。
淡いのは山梨県、鳥取県、徳島県でした。
47都道府県の平均は12,374.4件、中央値は10,855件です。
東京都の35,954件は平均の2.9倍にとどまります。
上位3都府県で16.3パーセント、1位と47位で8.1倍の開きがありました。
| 順位 | 都道府県 | 就職件数(件) | 地方 | 人口10万人あたりの就職件数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 35954 | 関東 | 253.59 |
| 2 | 大阪府 | 32309 | 近畿 | 368.95 |
| 3 | 福岡県 | 26615 | 九州 | 522.68 |
| 4 | 北海道 | 25479 | 北海道 | 505.23 |
| 5 | 愛知県 | 21965 | 中部 | 294.44 |
| 6 | 兵庫県 | 20015 | 近畿 | 375.02 |
| 7 | 神奈川県 | 18154 | 関東 | 196.79 |
| 8 | 埼玉県 | 17116 | 関東 | 233.44 |
| 9 | 新潟県 | 16026 | 中部 | 763.51 |
| 10 | 福島県 | 15271 | 東北 | 876.13 |
| 11 | 広島県 | 15147 | 中国 | 558.11 |
| 12 | 鹿児島県 | 14761 | 九州 | 963.51 |
| 13 | 千葉県 | 14742 | 関東 | 235.83 |
| 14 | 静岡県 | 14595 | 中部 | 413.81 |
| 15 | 宮城県 | 14300 | 東北 | 636.12 |
| 16 | 長野県 | 13267 | 中部 | 667.69 |
| 17 | 岩手県 | 12617 | 東北 | 1101.92 |
| 18 | 青森県 | 12183 | 東北 | 1045.75 |
| 19 | 茨城県 | 11962 | 関東 | 426.30 |
| 20 | 岡山県 | 11435 | 中国 | 624.52 |
| 21 | 長崎県 | 11415 | 九州 | 911.74 |
| 22 | 宮崎県 | 11246 | 九州 | 1088.67 |
| 23 | 熊本県 | 10988 | 九州 | 647.50 |
| 24 | 栃木県 | 10855 | 関東 | 575.86 |
| 25 | 京都府 | 10623 | 近畿 | 421.55 |
| 26 | 山形県 | 10079 | 東北 | 996.93 |
| 27 | 秋田県 | 9964 | 東北 | 1110.81 |
| 28 | 大分県 | 9529 | 九州 | 878.25 |
| 29 | 山口県 | 9415 | 中国 | 734.97 |
| 30 | 沖縄県 | 9363 | 九州 | 638.68 |
| 31 | 愛媛県 | 9119 | 四国 | 714.66 |
| 32 | 岐阜県 | 8946 | 中部 | 466.91 |
| 33 | 群馬県 | 8824 | 関東 | 466.88 |
| 34 | 三重県 | 8288 | 近畿 | 484.40 |
| 35 | 香川県 | 7422 | 四国 | 809.38 |
| 36 | 佐賀県 | 7225 | 九州 | 916.88 |
| 37 | 富山県 | 7146 | 中部 | 716.75 |
| 38 | 石川県 | 6934 | 中部 | 631.51 |
| 39 | 滋賀県 | 6888 | 近畿 | 491.30 |
| 40 | 福井県 | 6052 | 中部 | 818.94 |
| 41 | 島根県 | 5968 | 中国 | 929.60 |
| 42 | 高知県 | 5779 | 四国 | 880.95 |
| 43 | 奈良県 | 5604 | 近畿 | 436.11 |
| 44 | 和歌山県 | 5375 | 近畿 | 610.80 |
| 45 | 徳島県 | 5328 | 四国 | 777.81 |
| 46 | 鳥取県 | 4891 | 中国 | 921.09 |
| 47 | 山梨県 | 4418 | 中部 | 558.53 |
このグラフについての豆知識
ハローワークを通じた就職
この指標は公共職業安定所(ハローワーク)の紹介によって決まった就職の件数です。
一般の求職者が対象で、パートは別に集計されます。
民間の求人サイトや人材紹介を通じた就職は含まれません。
就職全体の一部を切り取った数字だという点に注意が必要です。
人口あたりは東北が上位
人口10万人あたりでは秋田県1,110.81件、岩手県1,101.92件と東北の県が並びます。
実数1位の東京都は44位。
都市では民間のサービスが充実し、地方では公的な職業紹介の比重が高い。
就職の入り口が地域によって違うことがうかがえます。
数字は2024年のものです。
10年前とくらべると
全国の就職件数は、2014年の1,244,468件から2024年の581,597件へ、この10年でおよそ53%減りました。
東京都は2014年から1位を守っています。
県別では島根県の36%減が、いちばん小さい下げ幅でした。
順位の並びがにている記事
同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
就職件数の順位で探してみます。
最も似ていたのは【地元で働く人の数】全国3,122万人、大都市ほど割合が下がる(順位相関0.92)です。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【博物館の数】が多い都道府県ランキング、人口あたりでは最大11.8倍差(順位相関-0.64)です。
これは並びが近いというだけで、片方がもう片方を生んでいるという意味ではありません。
地図を2枚ならべてみてください。
地方のなかで見た就職件数
| 地方 | 最も多い(件) | 最も少ない(件) |
|---|---|---|
| 東北 | 福島県 15271 | 秋田県 9964 |
| 関東 | 東京都 35954 | 群馬県 8824 |
| 中部 | 愛知県 21965 | 山梨県 4418 |
| 近畿 | 大阪府 32309 | 和歌山県 5375 |
| 中国 | 広島県 15147 | 鳥取県 4891 |
| 四国 | 愛媛県 9119 | 徳島県 5328 |
| 九州 | 福岡県 26615 | 佐賀県 7225 |
まとめ
ハローワークを通じた就職件数を47都道府県で比べると、最も多い東京都で35,954件、最も少ない山梨県で4,418件でした。
1位と47位の差は8.1倍と、人口の差よりずっと小さくなります。
この就職件数の数字には、読み違えやすい点が3つあります。
1つ目は、ハローワークの紹介による就職に限ること。
2つ目は、民間の求人を通じた就職は含まれないこと。
3つ目は2024年の数字であることです。
人口10万人あたりでは秋田県1,110.81件が1位、神奈川県196.79件が47位で5.6倍の開き。
実数1位の東京都は44位です。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の20.2パーセントで最多、人口10万人あたりでは東北6県が906.5件で最多でした。
働いている人の数や雇用保険の加入者を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2024年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードF3105(就職件数)の2024年の値。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードF3105(就職件数)の2024年の値。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
