同じピーマンでも、とれた量で見るか、育てている畑の広さで見るかで順位は変わります。
ハウスで長い期間とりつづける産地と、露地で夏だけ育てる産地では、面積あたりの収量が大きく違うためです。
今回は47都道府県のピーマンの作付面積を、農林水産省の「2020年農林業センサス」のデータを使って比べました。
全国1,659ヘクタールのうち、宮崎県が308ヘクタールで1位です。
全国の面積はこの記事で扱う野菜17品目のなかで最も小さく、キャベツの16分の1ほどしかありません。
47都道府県の単純平均
35ha
ピーマンの作付面積(2020年)
最も多い 宮崎県
308ha
最も少ない 富山県
2ha
地図で見る
| 項目 | ピーマンの作付面積 |
|---|---|
| 北海道 | 67ha |
| 青森県 | 49ha |
| 岩手県 | 143ha |
| 宮城県 | 22ha |
| 秋田県 | 7ha |
| 山形県 | 13ha |
| 福島県 | 44ha |
| 茨城県 | 258ha |
| 栃木県 | 11ha |
| 群馬県 | 12ha |
| 埼玉県 | 12ha |
| 千葉県 | 32ha |
| 東京都 | 15ha |
| 神奈川県 | 21ha |
| 新潟県 | 9ha |
| 富山県 | 2ha |
| 石川県 | 3ha |
| 福井県 | 4ha |
| 山梨県 | 6ha |
| 長野県 | 37ha |
| 岐阜県 | 11ha |
| 静岡県 | 13ha |
| 愛知県 | 18ha |
| 三重県 | 7ha |
| 滋賀県 | 3ha |
| 京都府 | 17ha |
| 大阪府 | 5ha |
| 兵庫県 | 34ha |
| 奈良県 | 11ha |
| 和歌山県 | 12ha |
| 鳥取県 | 17ha |
| 島根県 | 14ha |
| 岡山県 | 12ha |
| 広島県 | 16ha |
| 山口県 | 13ha |
| 徳島県 | 9ha |
| 香川県 | 3ha |
| 愛媛県 | 25ha |
| 高知県 | 66ha |
| 福岡県 | 17ha |
| 佐賀県 | 11ha |
| 長崎県 | 8ha |
| 熊本県 | 71ha |
| 大分県 | 60ha |
| 宮崎県 | 308ha |
| 鹿児島県 | 83ha |
| 沖縄県 | 28ha |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは宮崎県と茨城県です。
次いで岩手県、鹿児島県、熊本県が続きます。
南九州と関東北部、岩手県という3か所に分かれる分布です。
北陸と近畿はほとんど白く抜けます。
47都道府県の平均は35.3ヘクタール、中央値は14ヘクタールです。
宮崎県の308ヘクタールは平均の8.7倍にあたります。
上位3県で42.7パーセント、10ヘクタールを下回るのが19県。
1位と47位で154.0倍の開きがありました。
| 順位 | 都道府県 | ピーマンの作付面積(ha) | 地方 | ピーマンの作付経営体数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 宮崎県 | 308 | 九州 | 893 |
| 2 | 茨城県 | 258 | 関東 | 935 |
| 3 | 岩手県 | 143 | 東北 | 1450 |
| 4 | 鹿児島県 | 83 | 九州 | 478 |
| 5 | 熊本県 | 71 | 九州 | 527 |
| 6 | 北海道 | 67 | 北海道 | 569 |
| 7 | 高知県 | 66 | 四国 | 367 |
| 8 | 大分県 | 60 | 九州 | 535 |
| 9 | 青森県 | 49 | 東北 | 469 |
| 10 | 福島県 | 44 | 東北 | 616 |
| 11 | 長野県 | 37 | 中部 | 800 |
| 12 | 兵庫県 | 34 | 近畿 | 898 |
| 13 | 千葉県 | 32 | 関東 | 667 |
| 14 | 沖縄県 | 28 | 九州 | 131 |
| 15 | 愛媛県 | 25 | 四国 | 450 |
| 16 | 宮城県 | 22 | 東北 | 357 |
| 17 | 神奈川県 | 21 | 関東 | 705 |
| 18 | 愛知県 | 18 | 中部 | 598 |
| 19 | 京都府 | 17 | 近畿 | 463 |
| 19 | 鳥取県 | 17 | 中国 | 283 |
| 19 | 福岡県 | 17 | 九州 | 466 |
| 22 | 広島県 | 16 | 中国 | 546 |
| 23 | 東京都 | 15 | 関東 | 700 |
| 24 | 島根県 | 14 | 中国 | 438 |
| 25 | 山形県 | 13 | 東北 | 254 |
| 25 | 山口県 | 13 | 中国 | 374 |
| 25 | 静岡県 | 13 | 中部 | 435 |
| 28 | 岡山県 | 12 | 中国 | 489 |
| 28 | 群馬県 | 12 | 関東 | 242 |
| 28 | 埼玉県 | 12 | 関東 | 536 |
| 28 | 和歌山県 | 12 | 近畿 | 201 |
| 32 | 岐阜県 | 11 | 中部 | 353 |
| 32 | 佐賀県 | 11 | 九州 | 184 |
| 32 | 栃木県 | 11 | 関東 | 329 |
| 32 | 奈良県 | 11 | 近畿 | 250 |
| 36 | 新潟県 | 9 | 中部 | 352 |
| 36 | 徳島県 | 9 | 四国 | 174 |
| 38 | 長崎県 | 8 | 九州 | 255 |
| 39 | 三重県 | 7 | 近畿 | 218 |
| 39 | 秋田県 | 7 | 東北 | 201 |
| 41 | 山梨県 | 6 | 中部 | 161 |
| 42 | 大阪府 | 5 | 近畿 | 252 |
| 43 | 福井県 | 4 | 中部 | 134 |
| 44 | 香川県 | 3 | 四国 | 109 |
| 44 | 滋賀県 | 3 | 近畿 | 127 |
| 44 | 石川県 | 3 | 中部 | 94 |
| 47 | 富山県 | 2 | 中部 | 81 |
ピーマンが多い5県
ピーマンの作付面積が広い上位5県です。
宮崎県は308ヘクタール、茨城県は258ヘクタール、岩手県は143ヘクタール、鹿児島県は83ヘクタール、熊本県は71ヘクタールでした。
宮崎県は2位の茨城県の1.19倍で、上位2県は接近しています。
6位以下は北海道67ヘクタール、高知県66ヘクタール、大分県60ヘクタールと続きます。
上位3県で全国の42.7パーセント、上位5県で52.0パーセント、上位10県で69.3パーセントを占めます。
3位の岩手県までで4割を超える一方、4位以下は急に小さくなります。
面積は3位の岩手県が、経営体数では1位です
ここからは統計を離れて、ピーマンの作付面積の背景を推測します。
確かめられた事実ではなく、ほかの数字と並べて考えた見立てとして読んでください。
面積では3位の岩手県が、作っている経営体の数では1位に立ちます。
作付経営体数で並べ替えると、1位は岩手県の1,450、2位は茨城県935、3位は兵庫県898、4位は宮崎県893。
面積で1位だった宮崎県が4位に下がります。
1経営体あたりの面積を出すと、宮崎県は0.34ヘクタールで全国最大。
岩手県は0.10ヘクタールなので、3倍以上の開きがあります。
岩手県は小さな畑で数多くの経営体が作る形です。
兵庫県は898の経営体で作っていますが、面積は21ヘクタール。
1経営体あたり0.02ヘクタールで、ごく小さな規模になります。
全国では0.08ヘクタール。
なすと並んで、この記事で扱う野菜のなかで最も小さい数字です。
地方別では九州・沖縄8県が35.3パーセント、関東7都県が21.8パーセント、東北6県が16.8パーセント。
この3地方で73.9パーセントを占めます。
九州の中身は宮崎県308ヘクタール、鹿児島県83ヘクタール、熊本県71ヘクタール、大分県60ヘクタールで、複数の県に分かれています。
実数で見ると順位は変わる
ピーマンが少ない5県
ピーマンの作付面積が狭い下位5県です。
富山県は2ヘクタール、石川県は3ヘクタール、滋賀県は3ヘクタール、香川県は3ヘクタール、福井県は4ヘクタールでした。
宮崎県の308ヘクタールとは154.0倍の差があります。
47都道府県の中央値は14ヘクタールです。
全国の面積が小さいぶん、どの県の数字も小さくなります。
栽培がゼロの県はひとつもありません。
10ヘクタールを下回るのは19県。
半分近くの県では、ごく小さな規模にとどまります。
地方別に見る
地方別に合計を出すと、九州・沖縄が最も大きくなります。
九州・沖縄8県が全国の35.3パーセント、関東7都県が21.8パーセント、東北6県が16.8パーセント、中部9県が6.2パーセントと続きます。
少ないほうは四国4県が6.2パーセント、近畿7府県が5.4パーセント、中国5県が4.3パーセント、北海道が4.0パーセントでした。
九州・沖縄8県の35.3パーセントは、宮崎県308ヘクタールが中心。
宮崎県だけで全国の18.6パーセントを占めます。
東北6県の16.8パーセントは、そのほとんどが岩手県143ヘクタールによるものです。
岩手県は面積で3位、作付経営体数では1位。
東北のなかで唯一の大きな産地になっています。
このグラフについての豆知識
ししとうを含む
この指標はピーマンの作付面積で、ししとうを含みます。
パプリカもこの枠に入ります。
色や品種ごとの内訳は、このセンサスからは分かりません。
作型による冬春ピーマンと夏秋ピーマンの区別もありません。
野菜のなかで最も面積が小さい
全国1,659ヘクタールは、この記事で扱う野菜17品目のなかで最も小さい数字です。
2番目に小さいなすの3,179ヘクタールの半分ほどしかありません。
最も広いキャベツは27,006ヘクタールなので、ピーマンはその16分の1。
作付経営体数も20,146で、レタスの20,113に近い少なさです。
数字は2020年のものです。
5年ごとの調査で、次は2025年の結果が出ます。
順位の並びがにている記事
ピーマンの作付面積の並びと似ている記事、そして正反対の記事を挙げます。
並びが最も重なったのは【ピーマン・収穫量】全国14万3,000t、上位2県で全体の4割超で、相関は0.83です。
正反対だったのは【製造業で働く人の割合】全国16.0%、上位は中部に集まり最下位は5%を切りましたで、相関は-0.48です。
並びが似ていても、そこに関係があるとまでは言えません。
ただ、2つの地図をならべると読み方のヒントにはなります。
地方のなかで見たピーマンの作付面積
| 地方 | 最も多い(ha) | 最も少ない(ha) |
|---|---|---|
| 東北 | 岩手県 143 | 秋田県 7 |
| 関東 | 茨城県 258 | 栃木県 11 |
| 中部 | 長野県 37 | 富山県 2 |
| 近畿 | 兵庫県 34 | 滋賀県 3 |
| 中国 | 鳥取県 17 | 岡山県 12 |
| 四国 | 高知県 66 | 香川県 3 |
| 九州 | 宮崎県 308 | 長崎県 8 |
まとめ
ピーマンの作付面積を47都道府県で比べると、最も広い宮崎県で308ヘクタール、最も狭い富山県で2ヘクタールでした。
全国1,659ヘクタールは、この記事で扱う野菜のなかで最も小さい数字です。
ピーマンの作付面積をほかの数字と見くらべる前に、3つ確かめてください。
1つ目は、ししとうやパプリカを含むこと。
2つ目は、作型の内訳が分からないこと。
3つ目は5年ごとの調査で2020年の数字であることです。
作付経営体数では岩手県1,450が1位で、面積1位の宮崎県は893で4位。
1経営体あたりは宮崎県0.34ヘクタール、岩手県0.10ヘクタールと3倍以上ひらきます。
地方別では九州・沖縄8県が35.3パーセントで最大でした。
なすやきゅうりを比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 2020年農林業センサス(第1巻 都道府県別統計書)
- 調査年: 2020年
- 公開元: 農林水産省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?tstat=000001032920
- 備考: 販売を目的にピーマンを育てている経営体の面積。自分の家で食べるぶんだけの栽培は含まない。5年ごとの調査
注記: 販売を目的にピーマンを育てている経営体の面積。
自分の家で食べるぶんだけの栽培は含まない。
5年ごとの調査
