雇われて働く人が加入する雇用保険。
全国の被保険者は4,489万人です。
その分布を47都道府県で比べます。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系、2023年の数字。
東京都が1,084万9,583人で1位。
全体の4分の1が1つの都に集まっています。
47都道府県の単純平均
955,150人
雇用保険被保険者数(2023年)
最も多い 東京都
10,849,583人
最も少ない 鳥取県
159,221人
雇用保険の加入者が多い5都府県
雇用保険の加入者が多い上位5都府県です。
東京都は1,084万9,583人、大阪府は377万538人、愛知県は295万388人でした。
東京都は2位の大阪府の2.88倍という圧倒的な1位です。
4位以下は神奈川県、埼玉県と続き、上位5都府県で全国の48.3パーセント。
上位3都府県で39.1パーセント、上位10都道府県で64.0パーセントでした。
東京都1都で24.2パーセント。
働いている人の数では東京都のシェアが12.4パーセントでしたから、雇用保険のほうがはるかに集中しています。
実数でも人口あたりでも東京都が1位です
数字を並べるところまでが統計の仕事で、ここから先は解釈になります。
雇用保険被保険者数の分布について、ほかの指標と突き合わせて立てた推測を書きます。
事実として確かめたものではありません。
人口10万人あたりで割り直しても、東京都が1位のままです。
1位は東京都の77,023.87人、2位は大阪府43,027.94人、3位は愛知県39,459.52人。
逆に人口あたりの下位は千葉県20,602.96人、奈良県19,362.81人。
東京都と奈良県では4.0倍の開きです。
東京都の77,023.87人という数字は、人口10万人に対して7万7千人が雇用保険に入っている計算になります。
働いている人の数(人口10万人あたり59,100人)を上回るのは不自然に見えますが、これは適用事業所の所在地で数えるためだと考えられます。
本社が東京都にあれば、全国で働く社員がまとめて東京都に計上される可能性があります。
当サイトの労働組合員の記事でも同じ構図が見られました。
千葉県や奈良県が下位なのは、住んでいる人が都心の会社に勤めているためでしょう。
この統計は、人がどこに住んでいるかではなく、雇う側がどこにあるかを映していると読むのが適切です。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、関東7都県が41,625.3人で最も多く、北海道が30,488.1人で最も少なくなります。
中部9県35,383.3人と中国5県33,690人がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
雇用保険の加入者が少ない5県
雇用保険の加入者が少ない下位5県です。
鳥取県は15万9,221人、高知県は19万2,061人、徳島県は19万9,740人でした。
東京都の1,084万9,583人とは68.1倍の差があります。
働いている人の数では29.2倍だった開きが、雇用保険では68.1倍。
この違いには、統計の数え方が関わっていると考えられます。
47都道府県の中央値は46万269人。
平均は95万5,150.0人なので、平均が中央値の2.1倍です。
地方別に見る
雇用保険は、事業所の所在地で数えられます。
地方別に合計を出すと、関東7都県が全国の40.4パーセントで最も大きくなります。
次いで中部9県が16.4パーセント、近畿7府県が16.4パーセント、九州・沖縄8県が9.8パーセントと続きました。
少ないほうは東北6県が5.8パーセント、中国5県が5.3パーセント、北海道が3.5パーセント、四国4県が2.5パーセントでした。
人口10万人あたりの平均で見ると並びが変わります。
関東7都県が41,625.3人、中部9県が35,383.3人、中国5県が33,690人の順に多く、最も少ないのは北海道が30,488.1人です。
地図で見る
| 項目 | 雇用保険被保険者数 |
|---|---|
| 北海道 | 1,552,452人 |
| 青森県 | 345,999人 |
| 岩手県 | 359,808人 |
| 宮城県 | 731,095人 |
| 秋田県 | 283,136人 |
| 山形県 | 318,661人 |
| 福島県 | 567,970人 |
| 茨城県 | 823,865人 |
| 栃木県 | 594,674人 |
| 群馬県 | 640,820人 |
| 埼玉県 | 1,598,262人 |
| 千葉県 | 1,289,127人 |
| 東京都 | 10,849,583人 |
| 神奈川県 | 2,321,893人 |
| 新潟県 | 716,690人 |
| 富山県 | 365,224人 |
| 石川県 | 384,096人 |
| 福井県 | 258,489人 |
| 山梨県 | 227,868人 |
| 長野県 | 642,426人 |
| 岐阜県 | 604,954人 |
| 静岡県 | 1,191,542人 |
| 愛知県 | 2,950,388人 |
| 三重県 | 509,825人 |
| 滋賀県 | 397,498人 |
| 京都府 | 768,365人 |
| 大阪府 | 3,770,538人 |
| 兵庫県 | 1,429,029人 |
| 奈良県 | 250,942人 |
| 和歌山県 | 240,949人 |
| 鳥取県 | 159,221人 |
| 島根県 | 200,196人 |
| 岡山県 | 600,348人 |
| 広島県 | 1,019,229人 |
| 山口県 | 402,891人 |
| 徳島県 | 199,740人 |
| 香川県 | 318,046人 |
| 愛媛県 | 399,930人 |
| 高知県 | 192,061人 |
| 福岡県 | 1,773,727人 |
| 佐賀県 | 241,094人 |
| 長崎県 | 358,886人 |
| 熊本県 | 502,297人 |
| 大分県 | 330,182人 |
| 宮崎県 | 300,728人 |
| 鹿児島県 | 460,269人 |
| 沖縄県 | 447,038人 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
ほかを大きく引き離しており、次いで大阪府、愛知県、神奈川県、埼玉県が続きます。
淡いのは鳥取県、高知県、徳島県でした。
47都道府県の平均は95万5,150.0人、中央値は46万269人です。
東京都の1,084万9,583人は平均の11.4倍にあたります。
上位3都府県で39.1パーセント、1位と47位で68.1倍の開きがありました。
| 順位 | 都道府県 | 雇用保険被保険者数(人) | 地方 | 人口10万人あたりの雇用保険被保険者数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 10849583 | 関東 | 77023.87 |
| 2 | 大阪府 | 3770538 | 近畿 | 43027.94 |
| 3 | 愛知県 | 2950388 | 中部 | 39459.52 |
| 4 | 神奈川県 | 2321893 | 関東 | 25158.66 |
| 5 | 福岡県 | 1773727 | 九州 | 34758.51 |
| 6 | 埼玉県 | 1598262 | 関東 | 21801.42 |
| 7 | 北海道 | 1552452 | 北海道 | 30488.06 |
| 8 | 兵庫県 | 1429029 | 近畿 | 26611.34 |
| 9 | 千葉県 | 1289127 | 関東 | 20602.96 |
| 10 | 静岡県 | 1191542 | 中部 | 33517.36 |
| 11 | 広島県 | 1019229 | 中国 | 37225.31 |
| 12 | 茨城県 | 823865 | 関東 | 29163.36 |
| 13 | 京都府 | 768365 | 近畿 | 30310.26 |
| 14 | 宮城県 | 731095 | 東北 | 32292.18 |
| 15 | 新潟県 | 716690 | 中部 | 33710.72 |
| 16 | 長野県 | 642426 | 中部 | 32057.19 |
| 17 | 群馬県 | 640820 | 関東 | 33691.90 |
| 18 | 岐阜県 | 604954 | 中部 | 31328.53 |
| 19 | 岡山県 | 600348 | 中国 | 32503.95 |
| 20 | 栃木県 | 594674 | 関東 | 31348.13 |
| 21 | 福島県 | 567970 | 東北 | 32143.18 |
| 22 | 三重県 | 509825 | 近畿 | 29520.85 |
| 23 | 熊本県 | 502297 | 九州 | 29391.28 |
| 24 | 鹿児島県 | 460269 | 九州 | 29713.94 |
| 25 | 沖縄県 | 447038 | 九州 | 30452.18 |
| 26 | 山口県 | 402891 | 中国 | 31039.37 |
| 27 | 愛媛県 | 399930 | 四国 | 30978.31 |
| 28 | 滋賀県 | 397498 | 近畿 | 28251.46 |
| 29 | 石川県 | 384096 | 中部 | 34634.45 |
| 30 | 富山県 | 365224 | 中部 | 36268.52 |
| 31 | 岩手県 | 359808 | 東北 | 30937.92 |
| 32 | 長崎県 | 358886 | 九州 | 28325.65 |
| 33 | 青森県 | 345999 | 東北 | 29222.89 |
| 34 | 大分県 | 330182 | 九州 | 30126.09 |
| 35 | 山形県 | 318661 | 東北 | 31058.58 |
| 36 | 香川県 | 318046 | 四国 | 34346.22 |
| 37 | 宮崎県 | 300728 | 九州 | 28860.65 |
| 38 | 秋田県 | 283136 | 東北 | 30977.68 |
| 39 | 福井県 | 258489 | 中部 | 34743.15 |
| 40 | 奈良県 | 250942 | 近畿 | 19362.81 |
| 41 | 佐賀県 | 241094 | 九州 | 30326.29 |
| 42 | 和歌山県 | 240949 | 近畿 | 27012.22 |
| 43 | 山梨県 | 227868 | 中部 | 28626.63 |
| 44 | 島根県 | 200196 | 中国 | 30799.38 |
| 45 | 徳島県 | 199740 | 四国 | 28739.57 |
| 46 | 高知県 | 192061 | 四国 | 28837.99 |
| 47 | 鳥取県 | 159221 | 中国 | 29650.09 |
このグラフについての豆知識
事業所の所在地で数える
雇用保険の被保険者は、適用事業所の所在地をもとに集計されます。
働いている人が住んでいる場所ではありません。
本社が東京都にある企業では、全国の社員がまとめて計上される可能性があります。
東京都の人口10万人あたり77,023.87人という数字が、働いている人の数を上回るのはそのためだと考えられます。
働いている人の数と比べる
働いている人の数では1位と47位の差が29.2倍でしたが、雇用保険では68.1倍。
同じ「働く」を扱う統計でも、数え方が違えば景色が変わります。
都道府県の比較では、この癖を頭に入れておきたい統計です。
数字は2023年のものです。
10年前とくらべると
全国の雇用保険被保険者数は、2013年の39,493,868人から2023年の44,892,051人へ、この10年でおよそ14%増えました。
東京都は2013年から1位を守っています。
県別では沖縄県の24%増が最大です。
順位の並びがにている記事
この雇用保険被保険者数の並びに近い記事を、全記事の順位から機械で洗い出しました。
いちばん近かったのは【民営事業所で働く人】全国5,795万人、上位3都府県で3割で、順位相関は1でした。
逆に、ほぼ裏返しの並びになったのが【体育館の数】全国8,111か所、人口が少ない県ほど多いという逆転が起きています(相関-0.75)でした。
相関は因果ではないので、関係があると決めつけることはできません。
見くらべる手がかりとして使ってください。
地方のなかで見た雇用保険被保険者数
| 地方 | 最も多い(人) | 最も少ない(人) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 731095 | 秋田県 283136 |
| 関東 | 東京都 10849583 | 栃木県 594674 |
| 中部 | 愛知県 2950388 | 山梨県 227868 |
| 近畿 | 大阪府 3770538 | 和歌山県 240949 |
| 中国 | 広島県 1019229 | 鳥取県 159221 |
| 四国 | 愛媛県 399930 | 高知県 192061 |
| 九州 | 福岡県 1773727 | 佐賀県 241094 |
まとめ
雇用保険の加入者を47都道府県で比べると、最も多い東京都で1,084万9,583人、最も少ない鳥取県で15万9,221人でした。
東京都1都で全国の24.2パーセントを占めます。
ここまでの雇用保険被保険者数の数字には、注意点が3つあります。
1つ目は、事業所の所在地で数えるため本社への集中が起きること。
2つ目は、住んでいる場所の分布とは一致しないこと。
3つ目は2023年の数字であることです。
働いている人の数では29.2倍だった開きが、雇用保険では68.1倍。
数え方の違いが差を広げています。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の40.4パーセントで最多、人口10万人あたりでは関東7都県が41,625.3人で最多でした。
雇用保険の適用事業所や働いている人の数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2023年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードJ6102(雇用保険被保険者数)の2023年の値。人口10万人あたりは2023年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードJ6102(雇用保険被保険者数)の2023年の値。
人口10万人あたりは2023年の総人口で割った参考値
