目の病気を診る眼科の診療所は、全国にどれくらいあるのでしょうか。
眼科を掲げる一般診療所の数を47都道府県で比べます。
使うのは厚生労働省の医療施設静態調査、2023年の数字。
東京都が1,272施設で1位。
47都道府県の平均は174.9施設、中央値は90施設です。
1位と47位の間には43.9倍の開き、人口10万人あたりでは2倍の開きがありました。
47都道府県の単純平均
175施設
眼科を掲げる一般診療所数(2023年)
最も多い 東京都
1,272施設
最も少ない 鳥取県
29施設
眼科の診療所が多い上位5都府県
眼科の診療所が多い上位5都府県です。
東京都は1,272施設、大阪府は749施設、神奈川県は611施設でした。
東京都は2位の大阪府の1.7倍です。
4位は愛知県で520施設、5位は兵庫県で422施設。
上位5で全国の43.5パーセント、上位3で32パーセント、上位10で63パーセントでした。
1位だけで15.5パーセントを占めます。
47都道府県の平均は174.9施設なので、1位は平均の7.3倍。
中央値の90施設と比べると14.1倍にあたります。
6位以下は埼玉県で421施設、千葉県で376施設、福岡県で345施設と続きました。
2位と3位の差は138施設、3位と4位の差は91施設でした。
上位5より下の42都道府県で、全国の56.5パーセントを分け合っています。
1位と2位を合わせると2,021施設。
これだけで全国の24.6パーセントにあたります。
1位だけで全国の15.5パーセントを占めました。
人口の集中より高い水準です。
人口あたりでも東京都が1位です
なぜこういう並びになるのか、ここからは考えてみます。
以下は眼科を掲げる診療所の数の統計から直接読み取れることではなく、別の数字と照らして立てた推測です。
人口10万人あたりで割り直すと、並びが変わります。
1位は東京都の8.97施設、2位は大阪府8.55施設、3位は島根県7.94施設。
4位以下は兵庫県、京都府と続きます。
逆に人口あたりの下位は茨城県4.56施設、栃木県4.4施設。
東京都と栃木県では2倍の開きです。
人口あたりでも東京都が1位です。
専門クリニックは人口の多いところに開業する傾向がはっきり出ています。
白内障手術など日帰りでできる治療が増え、眼科は診療所で完結する医療の代表になっています。
当サイトの子どもの視力の記事とあわせて見ると、目の健康の地図が広がります。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、近畿7府県が7.8施設で最も多く、北海道が5施設で最も少なくなります。
関東7都県6.9施設と中国5県6.5施設がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
眼科の診療所が少ない下位5県
眼科の診療所が少ない下位5県です。
47位の鳥取県は29施設、46位の高知県は32施設、45位の徳島県は44施設でした。
1位の東京都とは43.9倍の差があります。
44位は福井県で45施設、43位は佐賀県で46施設、42位は山梨県で50施設と続きます。
43.9倍という開きです。
専門の診療科ほど都市部に集まります。
47都道府県の中央値は90施設。
平均は174.9施設なので、平均が中央値の1.9倍です。
47位の鳥取県は平均の16.6パーセント、中央値の32.2パーセントにあたります。
下位5県を合わせても全国の2.4パーセントにしかなりません。
1位の東京都1つで15.5パーセントを占めるのとは対照的です。
47位の鳥取県は、1位の東京都の2.28パーセントにあたる水準です。
46位との差は3施設、45位との差は15施設でした。
1位の東京都と47位の鳥取県の間には1,243施設の開きがあります。
地方別に見る
眼科の診療所は、都市部に多く分布します。
地方別に合計を出すと、関東7都県が全国の36.5パーセントで最も大きくなります。
次いで近畿7府県が20.8パーセント、中部9県が15.7パーセント、九州・沖縄8県が10.4パーセントと続きました。
少ないほうは中国5県が5.5パーセント、東北6県が5.4パーセント、北海道が3.1パーセント、四国4県が2.6パーセントでした。
人口10万人あたりの平均で見ると並びが変わります。
近畿7府県が7.8施設、関東7都県が6.9施設、中国5県が6.5施設の順に多く、最も少ないのは北海道が5施設です。
地図で見る
| 項目 | 眼科を掲げる一般診療所数 |
|---|---|
| 北海道 | 252施設 |
| 青森県 | 59施設 |
| 岩手県 | 58施設 |
| 宮城県 | 130施設 |
| 秋田県 | 50施設 |
| 山形県 | 53施設 |
| 福島県 | 96施設 |
| 茨城県 | 128施設 |
| 栃木県 | 83施設 |
| 群馬県 | 109施設 |
| 埼玉県 | 421施設 |
| 千葉県 | 376施設 |
| 東京都 | 1,272施設 |
| 神奈川県 | 611施設 |
| 新潟県 | 112施設 |
| 富山県 | 55施設 |
| 石川県 | 65施設 |
| 福井県 | 45施設 |
| 山梨県 | 50施設 |
| 長野県 | 99施設 |
| 岐阜県 | 133施設 |
| 静岡県 | 210施設 |
| 愛知県 | 520施設 |
| 三重県 | 107施設 |
| 滋賀県 | 81施設 |
| 京都府 | 191施設 |
| 大阪府 | 749施設 |
| 兵庫県 | 422施設 |
| 奈良県 | 93施設 |
| 和歌山県 | 66施設 |
| 鳥取県 | 29施設 |
| 島根県 | 51施設 |
| 岡山県 | 110施設 |
| 広島県 | 187施設 |
| 山口県 | 77施設 |
| 徳島県 | 44施設 |
| 香川県 | 57施設 |
| 愛媛県 | 81施設 |
| 高知県 | 32施設 |
| 福岡県 | 345施設 |
| 佐賀県 | 46施設 |
| 長崎県 | 90施設 |
| 熊本県 | 98施設 |
| 大分県 | 60施設 |
| 宮崎県 | 60施設 |
| 鹿児島県 | 82施設 |
| 沖縄県 | 77施設 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで大阪府、神奈川県、愛知県、兵庫県が続きます。
淡いのは鳥取県、高知県、徳島県でした。
47都道府県の平均は174.9施設、中央値は90施設です。
東京都の1,272施設は平均の7.3倍にあたります。
上位3で32パーセント、1位と47位で43.9倍の開きがありました。
人口10万人あたりに直すと東京都が8.97施設で最も多く、開きは2倍になります。
実数1位の東京都は人口あたりでは1位、人口あたり1位の東京都は実数では1位でした。
| 順位 | 都道府県 | 眼科を掲げる一般診療所数(施設) | 地方 | 人口10万人あたりの眼科を掲げる一般診療所数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 1272 | 関東 | 8.97 |
| 2 | 大阪府 | 749 | 近畿 | 8.55 |
| 3 | 神奈川県 | 611 | 関東 | 6.62 |
| 4 | 愛知県 | 520 | 中部 | 6.97 |
| 5 | 兵庫県 | 422 | 近畿 | 7.91 |
| 6 | 埼玉県 | 421 | 関東 | 5.74 |
| 7 | 千葉県 | 376 | 関東 | 6.02 |
| 8 | 福岡県 | 345 | 九州 | 6.78 |
| 9 | 北海道 | 252 | 北海道 | 5 |
| 10 | 静岡県 | 210 | 中部 | 5.95 |
| 11 | 京都府 | 191 | 近畿 | 7.58 |
| 12 | 広島県 | 187 | 中国 | 6.89 |
| 13 | 岐阜県 | 133 | 中部 | 6.94 |
| 14 | 宮城県 | 130 | 東北 | 5.78 |
| 15 | 茨城県 | 128 | 関東 | 4.56 |
| 16 | 新潟県 | 112 | 中部 | 5.34 |
| 17 | 岡山県 | 110 | 中国 | 6.01 |
| 18 | 群馬県 | 109 | 関東 | 5.77 |
| 19 | 三重県 | 107 | 近畿 | 6.25 |
| 20 | 長野県 | 99 | 中部 | 4.98 |
| 21 | 熊本県 | 98 | 九州 | 5.77 |
| 22 | 福島県 | 96 | 東北 | 5.51 |
| 23 | 奈良県 | 93 | 近畿 | 7.24 |
| 24 | 長崎県 | 90 | 九州 | 7.19 |
| 25 | 栃木県 | 83 | 関東 | 4.4 |
| 26 | 鹿児島県 | 82 | 九州 | 5.35 |
| 27 | 愛媛県 | 81 | 四国 | 6.35 |
| 27 | 滋賀県 | 81 | 近畿 | 5.78 |
| 29 | 沖縄県 | 77 | 九州 | 5.25 |
| 29 | 山口県 | 77 | 中国 | 6.01 |
| 31 | 和歌山県 | 66 | 近畿 | 7.5 |
| 32 | 石川県 | 65 | 中部 | 5.92 |
| 33 | 宮崎県 | 60 | 九州 | 5.81 |
| 33 | 大分県 | 60 | 九州 | 5.53 |
| 35 | 青森県 | 59 | 東北 | 5.06 |
| 36 | 岩手県 | 58 | 東北 | 5.07 |
| 37 | 香川県 | 57 | 四国 | 6.22 |
| 38 | 富山県 | 55 | 中部 | 5.52 |
| 39 | 山形県 | 53 | 東北 | 5.24 |
| 40 | 島根県 | 51 | 中国 | 7.94 |
| 41 | 山梨県 | 50 | 中部 | 6.32 |
| 41 | 秋田県 | 50 | 東北 | 5.57 |
| 43 | 佐賀県 | 46 | 九州 | 5.84 |
| 44 | 福井県 | 45 | 中部 | 6.09 |
| 45 | 徳島県 | 44 | 四国 | 6.42 |
| 46 | 高知県 | 32 | 四国 | 4.88 |
| 47 | 鳥取県 | 29 | 中国 | 5.46 |
このグラフについての豆知識
全国に8,200施設
眼科を掲げる一般診療所は全国で8,222施設。
コンタクトレンズの処方から白内障手術まで、幅広い医療を担います。
高齢化で白内障や緑内障の患者は増え続けており、眼科の需要は今後も伸びるとみられています。
診療科目は重複計上
この記事の数字は、その診療科目を「掲げている」施設の数です。
内科と小児科を両方掲げる診療所は、それぞれの科目に1つずつ数えられます(重複計上)。
医療施設静態調査は3年ごとの調査で、これは2023年(令和5年)10月1日時点のものです。
施設の所在地で数えるため、県境をこえて通院する人のぶんは施設のある県に計上されます。
数字の開き
1位の東京都は1,272施設、47位の鳥取県は29施設。
両者の間には43.9倍の開きがあります。
上位3で全国の32パーセント、上位10で63パーセントを占めます。
中央値は90施設、平均は174.9施設です。
平均が中央値を上回るのは、上位のいくつかの都道府県が全体を押し上げているためです。
人口10万人あたりに直すと2倍の開きになります。
実数の順位がどこまで人口の多さを映しているかは、この2つを見比べると分かります。
順位の並びがにている記事
同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
眼科を掲げる診療所の数の順位で探してみます。
いちばん近かったのは【歯科診療所の数】全国66,818施設、実数1位の都が人口あたりでも1位で、順位相関は0.98でした。
最も食い違ったのは【スーパーの数】が多いのは大都市ではありませんでした、人口あたりで比較(順位相関-0.76)でした。
相関は因果ではないので、関係があると決めつけることはできません。
見くらべる手がかりとして使ってください。
地方のなかで見た眼科を掲げる一般診療所数
| 地方 | 最も多い(施設) | 最も少ない(施設) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 130 | 秋田県 50 |
| 関東 | 東京都 1272 | 栃木県 83 |
| 中部 | 愛知県 520 | 福井県 45 |
| 近畿 | 大阪府 749 | 和歌山県 66 |
| 中国 | 広島県 187 | 鳥取県 29 |
| 四国 | 愛媛県 81 | 高知県 32 |
| 九州 | 福岡県 345 | 佐賀県 46 |
まとめ
眼科を掲げる診療所の数を47都道府県で比べると、最も多い東京都で1,272施設、最も少ない鳥取県で29施設でした。
1位と47位の間には43.9倍の開きがあります。
上位3で全国の32パーセント、上位10で63パーセントを占めます。
47都道府県の中央値は90施設、平均は174.9施設でした。
人口10万人あたりに直すと2倍の開きになります。
眼科を掲げる診療所の数の順位を見るときは、次の3点をあわせて見てください。
1つ目は、科目を掲げる施設の重複計上であること。
2つ目は、施設の所在地で数えた数字であること。
3つ目は2023年の数字であることです。
人口10万人あたりでは東京都が8.97施設で最多。
実数1位の東京都は人口あたりでは1位でした。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の36.5パーセントで最多、人口10万人あたりでは近畿7府県が7.8施設で最多でした。
耳鼻いんこう科の診療所や子どもの視力を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 医療施設静態調査(令和5年・都道府県別)
- 調査年: 2023年
- 公開元: 厚生労働省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0004024888
- 備考: 診療科目に眼科を掲げる一般診療所の数(重複計上)。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 診療科目に眼科を掲げる一般診療所の数(重複計上)。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
