通勤や通学に自転車を使う人がどれくらいいるかは、都道府県でどれほど違うのでしょうか。
この記事では、47都道府県の数字を比べます。
使うのは令和2年国勢調査の利用交通手段です。
全国では14.24パーセント、813万7,003人が自転車を使っていました。
上位と下位では8.87倍の差があります。
47都道府県の単純平均
11.7%
自転車を使う人の割合(令和2年(2020年10月1日現在))
最も多い 大阪府
27.8%
最も少ない 長崎県
3.1%
地図で見る自転車を使う人の割合
| 項目 | 自転車を使う人の割合 |
|---|---|
| 北海道 | 9.5% |
| 青森県 | 8.5% |
| 岩手県 | 8.2% |
| 宮城県 | 10.1% |
| 秋田県 | 8.0% |
| 山形県 | 7.9% |
| 福島県 | 7.6% |
| 茨城県 | 9.3% |
| 栃木県 | 10.4% |
| 群馬県 | 10.3% |
| 埼玉県 | 20.3% |
| 千葉県 | 14.8% |
| 東京都 | 19.4% |
| 神奈川県 | 13.2% |
| 新潟県 | 7.2% |
| 富山県 | 7.7% |
| 石川県 | 8.8% |
| 福井県 | 8.4% |
| 山梨県 | 8.5% |
| 長野県 | 8.3% |
| 岐阜県 | 9.7% |
| 静岡県 | 12.2% |
| 愛知県 | 15.1% |
| 三重県 | 9.5% |
| 滋賀県 | 13.3% |
| 京都府 | 20.3% |
| 大阪府 | 27.8% |
| 兵庫県 | 16.5% |
| 奈良県 | 11.9% |
| 和歌山県 | 12.2% |
| 鳥取県 | 10.3% |
| 島根県 | 9.1% |
| 岡山県 | 15.9% |
| 広島県 | 16.4% |
| 山口県 | 11.2% |
| 徳島県 | 14.3% |
| 香川県 | 15.2% |
| 愛媛県 | 17.1% |
| 高知県 | 16.5% |
| 福岡県 | 12.6% |
| 佐賀県 | 10.4% |
| 長崎県 | 3.1% |
| 熊本県 | 12.0% |
| 大分県 | 9.9% |
| 宮崎県 | 10.5% |
| 鹿児島県 | 7.1% |
| 沖縄県 | 3.7% |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは近畿一円と首都圏、それに四国と山陽です。
淡いのは東北と北陸、南九州、沖縄県でした。
47都道府県の単純平均は11.70パーセント、中央値は10.37パーセントです。
平均が中央値より1.33ポイント高いのは、大阪府が上に大きく外れているためです。
平均を超えたのは20都府県。
上位は2割前後、下位は1割を大きく下回り、開きの大きい分布になっています。
| 順位 | 都道府県 | 自転車を使う人の割合(%) | 地方 | 自転車を使う人 | 鉄道を使う人の割合 | 自家用車を使う人の割合 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 大阪府 | 27.76 | 近畿 | 1032477 | 41.93 | 20.92 |
| 2 | 京都府 | 20.27 | 近畿 | 221850 | 28.99 | 32.68 |
| 3 | 埼玉県 | 20.25 | 関東 | 688885 | 39.82 | 36.07 |
| 4 | 東京都 | 19.38 | 関東 | 1130066 | 60.11 | 10.16 |
| 5 | 愛媛県 | 17.12 | 四国 | 98834 | 4.2 | 62.62 |
| 6 | 高知県 | 16.5 | 四国 | 48309 | 3.79 | 66.97 |
| 7 | 兵庫県 | 16.46 | 近畿 | 399619 | 34.1 | 38.72 |
| 8 | 広島県 | 16.42 | 中国 | 218631 | 13.3 | 52.28 |
| 9 | 岡山県 | 15.85 | 中国 | 137526 | 7.56 | 68.6 |
| 10 | 香川県 | 15.16 | 四国 | 66186 | 7.07 | 69.3 |
| 11 | 愛知県 | 15.09 | 中部 | 547352 | 22.37 | 55.45 |
| 12 | 千葉県 | 14.77 | 関東 | 423333 | 42.16 | 37.57 |
| 13 | 徳島県 | 14.25 | 四国 | 44471 | 3.19 | 74.03 |
| 14 | 滋賀県 | 13.34 | 近畿 | 90575 | 20.18 | 60.93 |
| 15 | 神奈川県 | 13.19 | 関東 | 551457 | 52.06 | 20.99 |
| 16 | 福岡県 | 12.64 | 九州 | 288577 | 18.42 | 52.57 |
| 17 | 静岡県 | 12.23 | 中部 | 217465 | 8.18 | 68.55 |
| 18 | 和歌山県 | 12.18 | 近畿 | 49095 | 9.21 | 66.35 |
| 19 | 熊本県 | 11.99 | 九州 | 93971 | 4.56 | 70.26 |
| 20 | 奈良県 | 11.89 | 近畿 | 69415 | 35.67 | 45.05 |
| 21 | 山口県 | 11.18 | 中国 | 69280 | 5.43 | 72.8 |
| 22 | 宮崎県 | 10.47 | 九州 | 49731 | 1.84 | 76.68 |
| 23 | 栃木県 | 10.43 | 関東 | 94126 | 7.32 | 75.88 |
| 24 | 佐賀県 | 10.37 | 九州 | 40014 | 5.77 | 75.7 |
| 25 | 鳥取県 | 10.32 | 中国 | 27060 | 3.67 | 76.82 |
| 26 | 群馬県 | 10.29 | 関東 | 96207 | 6.1 | 77.65 |
| 27 | 宮城県 | 10.08 | 東北 | 109607 | 17.19 | 60.48 |
| 28 | 大分県 | 9.93 | 九州 | 50735 | 4.2 | 72.9 |
| 29 | 岐阜県 | 9.71 | 中部 | 93144 | 9.58 | 74.0 |
| 30 | 北海道 | 9.48 | 北海道 | 217597 | 15.34 | 57.0 |
| 31 | 三重県 | 9.45 | 近畿 | 79819 | 10.97 | 72.16 |
| 32 | 茨城県 | 9.25 | 関東 | 123291 | 11.35 | 72.95 |
| 33 | 島根県 | 9.14 | 中国 | 29643 | 2.22 | 77.01 |
| 34 | 石川県 | 8.76 | 中部 | 49412 | 4.67 | 74.53 |
| 35 | 山梨県 | 8.5 | 中部 | 32346 | 6.11 | 75.37 |
| 36 | 青森県 | 8.46 | 東北 | 47789 | 2.82 | 74.5 |
| 37 | 福井県 | 8.4 | 中部 | 32708 | 4.15 | 79.01 |
| 38 | 長野県 | 8.31 | 中部 | 81244 | 6.47 | 76.11 |
| 39 | 岩手県 | 8.23 | 東北 | 47516 | 4.5 | 75.85 |
| 40 | 秋田県 | 7.98 | 東北 | 34717 | 3.29 | 80.67 |
| 41 | 山形県 | 7.86 | 東北 | 39866 | 3.19 | 80.93 |
| 42 | 富山県 | 7.72 | 中部 | 40681 | 6.29 | 79.88 |
| 43 | 福島県 | 7.62 | 東北 | 64072 | 4.63 | 77.72 |
| 44 | 新潟県 | 7.2 | 中部 | 76412 | 5.73 | 76.5 |
| 45 | 鹿児島県 | 7.12 | 九州 | 51102 | 4.5 | 70.45 |
| 46 | 沖縄県 | 3.68 | 九州 | 21877 | 2.12 | 69.47 |
| 47 | 長崎県 | 3.13 | 九州 | 18913 | 5.27 | 62.09 |
自転車を使う人の割合が高い5都府県
自転車を使う人の割合が高い上位5都府県です。
大阪府は27.76パーセント、京都府は20.27パーセント、埼玉県は20.25パーセント、東京都は19.38パーセント、愛媛県は17.12パーセントでした。
大阪府の27.76パーセントは、通勤・通学する4人に1人以上という水準です。
2位の京都府とも1.37倍の差があり、上位のなかでも突出しています。
6位以下は兵庫県、和歌山県、千葉県と続きました。
5位に愛媛県が入っているのが目を引きます。
大都市圏の府県が並ぶなかで、松山市を抱える愛媛県だけが違う成り立ちのように見えます。
自転車は、鉄道の県でも車の県でもない場所で伸びる
以下は、通勤・通学に自転車を使う人の割合にこれだけの差がつく理由についての推測です。
統計から確かめられる話ではなく、ほかの指標との突き合わせから考えたものです。
通勤手段のうち、鉄道と自家用車は相関係数マイナス0.95というほぼ完全な裏返しの関係にあります。
鉄道が多い県は車が少なく、車が多い県は鉄道が少ない。
この2つで通勤の姿はほぼ決まります。
では自転車はどちらに属するのでしょうか。
自転車と鉄道の相関はプラス0.64、自転車と自家用車の相関はマイナス0.72。
どちらに対しても中途半端な数字です。
鉄道側に寄ってはいますが、鉄道ほど極端ではありません。
人口密度との相関もプラス0.58にとどまります。
自転車は、鉄道が張り巡らされた都心でも、車がなければ動けない地方でもない、その中間の場所で伸びる手段だと考えられます。
実際、1位の大阪府は鉄道率41.93パーセント、自家用車率20.92パーセント。
鉄道の府ではありますが、東京都の鉄道率60.11パーセント、自家用車率10.16パーセントほど極端ではありません。
駅までの距離が自転車でちょうどよい範囲にある、平地の広がった街ということでしょう。
5位の愛媛県17.12パーセントは、鉄道率4.20パーセント、自家用車率62.62パーセント。
こちらは車の県ですが、松山市の市街地が平坦で自転車が使いやすいという事情がありそうです。
逆に最下位の長崎県3.13パーセントは、鉄道率5.27パーセント、自家用車率62.09パーセント。
愛媛県とほとんど同じ形なのに、自転車だけが5分の1以下です。
坂の多い地形が効いていると考えられます。
46位の沖縄県3.68パーセント、45位の鹿児島県7.12パーセントも同じ理由でしょう。
自転車の割合は、鉄道網や車の保有台数より、街の地形と平地の広がりに左右されているように見えます。
自転車を使う人の割合が低い5県
自転車を使う人の割合が低い下位5県です。
長崎県は3.13パーセント、沖縄県は3.68パーセント、鹿児島県は7.12パーセント、新潟県は7.20パーセント、福島県は7.62パーセントでした。
大阪府の27.76パーセントとは8.87倍の差があります。
長崎県の3.13パーセントと沖縄県の3.68パーセントは、3位の鹿児島県7.12パーセントの半分程度です。
この2県だけが大きく離れています。
下位に並んだのは九州の3県と、新潟県、福島県です。
九州は坂の多い地形、新潟県と福島県は雪が影響していると考えられます。
新潟県の雪日数は90.5日、福島県は87.0日でした。
実際、自転車の割合と雪日数の相関係数はマイナス0.38。
強くはありませんが、雪の多い県ほど自転車が使いにくいという関係は出ています。
地方別に見る自転車を使う人の割合
地方別に平均を出すと、近畿と四国が上位に来ます。
最も高いのは近畿7府県の15.91パーセントです。
次いで四国4県が15.76パーセント、関東7都県が13.94パーセント、中国5県が12.58パーセントと続きます。
低いほうは中部9県が9.55パーセント、北海道が9.48パーセント、九州8県が8.67パーセント、東北6県が8.37パーセントでした。
近畿と東北では1.90倍の差があります。
四国4県が2番目に来るのが意外です。
愛媛県17.12パーセント、香川県、徳島県、高知県のいずれも全国平均に近い水準でした。
平地の県庁所在市が多いことが効いていそうです。
このグラフについての豆知識
利用交通手段は複数回答
国勢調査の利用交通手段は、その人が通勤・通学に使うすべての手段を答える方式です。
駅まで自転車で行って電車に乗る人は、自転車と鉄道の両方に数えられます。
そのため、すべての手段の割合を足すと100パーセントを超えます。
全国では自家用車49.54パーセント、鉄道25.50パーセント、自転車14.24パーセント、徒歩のみ7.00パーセント、乗合バス6.81パーセントで、これだけで100パーセントを超えました。
この記事の割合は「その手段を使う人がどれくらいいるか」であり、「その手段だけで通う人の割合」ではありません。
分母は15歳以上の通勤者・通学者
分母は15歳以上の通勤者・通学者で、常住地ベースの数字です。
全国では5,715万2,761人でした。
働いていない人や、自宅で働く人は含まれません。
中学生以下の通学も対象外です。
国勢調査は5年ごとに行われ、この記事の数字は令和2年、2020年10月1日現在のものです。
調査時期が新型コロナウイルスの影響下にあった点も意識して読んでください。
順位の並びがにている記事
この通勤・通学に自転車を使う人の割合の並びに近い記事を、全記事の順位から機械で洗い出しました。
いちばん近かったのは【人事・総務事務員の月給】全国29.8万円、会社の裏方で、順位相関は0.67でした。
最も食い違ったのは【睡眠7時間台の人】全国22.39パーセント、差は1.29倍と最小(順位相関-0.74)でした。
並びが似ていても、そこに関係があるとまでは言えません。
ただ、2つの地図をならべると読み方のヒントにはなります。
地方のなかで見た自転車を使う人の割合
| 地方 | 最も多い(%) | 最も少ない(%) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 10.08 | 福島県 7.62 |
| 関東 | 埼玉県 20.25 | 茨城県 9.25 |
| 中部 | 愛知県 15.09 | 新潟県 7.2 |
| 近畿 | 大阪府 27.76 | 三重県 9.45 |
| 中国 | 広島県 16.42 | 島根県 9.14 |
| 四国 | 愛媛県 17.12 | 徳島県 14.25 |
| 九州 | 福岡県 12.64 | 長崎県 3.13 |
まとめ
47都道府県の自転車を使う人の割合を比べると、最も高い大阪府は27.76パーセント、最も低い長崎県は3.13パーセントで、その差は8.87倍でした。
全国では14.24パーセント、813万7,003人です。
通勤・通学に自転車を使う人の割合の数字には、但し書きが3つつきます。
1つ目は、利用交通手段が複数回答で割合を足すと100パーセントを超えること。
2つ目は、分母が15歳以上の通勤者・通学者であること。
3つ目は令和2年(2020年)の調査であることです。
自転車と鉄道の相関はプラス0.64、自家用車とはマイナス0.72。
鉄道と自家用車がマイナス0.95で裏返しなのに対し、自転車はどちらにも寄りきらない中間の位置にありました。
最下位の長崎県は、数字の形が近い愛媛県と比べて自転車だけが5分の1以下です。
坂の多さという、統計に表れにくい条件が効いていそうです。
鉄道通勤や自家用車通勤を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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- 【オートバイ通勤の割合】全国2.8%、上位と下位で25倍、西と東ではっきり分かれます
- 【原付バイクの台数】全国637万台、人口あたり1位は和歌山県
- 【通勤15〜30分の世帯】全国640万9,600世帯、いちばん多い区分
出典
- 統計名: 令和2年国勢調査 従業地・通学地による人口・就業状態等集計
- 調査年: 令和2年(2020年10月1日現在)
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200521&tstat=000001136464&tclass1=000001136469&cycle=0&tclass2val=0
- 備考: 利用交通手段は複数回答のため、すべての手段の割合を足すと100パーセントを超える。分母は15歳以上の通勤者・通学者で、常住地ベース
注記: 利用交通手段は複数回答のため、すべての手段の割合を足すと100パーセントを超える。
分母は15歳以上の通勤者・通学者で、常住地ベース
