スーパーやコンビニなど小売・卸売業のパート時給は、県によってどれくらい違うのでしょうか。
47都道府県で比べます。
使うのは厚生労働省の賃金構造基本統計調査、2022年の都道府県別の数字。
東京都が1,349円で1位。
47都道府県の平均は1,068.55円、中央値は1,053円です。
最も高い1,349円と最も低い955円の差は394円、倍率にすると1.41倍でした。
47都道府県の単純平均
1,069円
卸売業・小売業の短時間労働者の1時間あたり給与(2022年)
最も多い 東京都
1,349円
最も少ない 長崎県
955円
小売のパート時給が高い上位5都府県
小売のパート時給が高い上位5都府県です。
東京都は1,349円、神奈川県は1,263円、大阪府は1,214円でした。
1位と2位の差は86円です。
4位は群馬県で1,198円、5位は山梨県で1,184円。
上位5はいずれも47都道府県の平均1,068.55円を上回りました。
1位の東京都は平均を280.45円上回りました。
中央値の1,053円と比べると296円高く、平均に対する比では1.26倍にあたります。
6位以下は千葉県で1,149円、福井県で1,144円、愛知県で1,138円と続きました。
2位と3位の差は49円、3位と4位の差は16円。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は46円でした。
1位から5位までの幅は165円、1位から8位までの幅は211円でした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。
東京都はパート全体の平均時給でも1位に入っています。
全国の値は1,137円で、上位5はいずれもこれを上回りました。
1位は東京都の1,349円。
首都圏の都県が上位に並びます。
パート全体の時給と並べて見ます
ここからは統計を離れて、小売・卸売のパート時給の背景を推測します。
確かめられた事実ではなく、ほかの数字と並べて考えた見立てとして読んでください。
パート全体の平均時給で並べ替えると、順位が変わります。
1位は東京都の1,691、2位は神奈川県の1,516、3位は大阪府の1,474。
4位以下は京都府、兵庫県と続きます。
逆に下位は秋田県が1,071、宮崎県が1,067。
東京都と宮崎県では1.58倍の開きです。
小売のパートは最も身近なパートの仕事です。
時給の並びは最低賃金の並びとほぼ重なります。
同じチェーン店でも、都県境をまたぐと時給が変わる。
その差がこの地図です。
当サイトのパート全体の時給の記事と並べて読むと、産業ごとの位置が分かります。
地方ごとに県の平均を出すと、関東7都県が1,179.71円で最も高く、九州・沖縄8県が1,003.5円で最も低くなります。
中部9県1,103.78円と近畿7府県1,093.29円がそれに続きました。
同じ指標でも、実数で見るか率で見るかで並びは変わります。
どちらか一方だけを見て県の姿を決めつけないことが大切です。
実数で見ると順位は変わる
小売のパート時給が低い下位5県
小売のパート時給が低い下位5県です。
47位の長崎県は955円、46位の愛媛県は960円、45位の鳥取県は966円でした。
1位の東京都とは394円の差があります。
44位は大分県で985円、43位は宮崎県で993円、42位は山形県で993円と続きます。
最も低い長崎県は955円。
1位と47位の差は1.4倍です。
47都道府県の中央値は1,053円、平均は1,068.55円です。
47位の長崎県は平均を113.55円下回りました。
47位の長崎県は1位の東京都の70.8パーセントにあたる水準で、倍率にすると1.41倍の開きです。
46位との差は5円、45位との差は11円。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも38円しかありません。
下位5県はいずれも47都道府県の平均1,068.55円を下回りました。
47位から43位までの幅は38円です。
長崎県はパート全体の平均時給では44位です。
全国の値は1,137円なので、47位はこれを182円下回っています。
地図で見る
| 項目 | 卸売業・小売業の短時間労働者の1時間あたり給与 |
|---|---|
| 北海道 | 1,063円 |
| 青森県 | 1,013円 |
| 岩手県 | 1,072円 |
| 宮城県 | 1,021円 |
| 秋田県 | 994円 |
| 山形県 | 993円 |
| 福島県 | 1,053円 |
| 茨城県 | 1,063円 |
| 栃木県 | 1,104円 |
| 群馬県 | 1,198円 |
| 埼玉県 | 1,132円 |
| 千葉県 | 1,149円 |
| 東京都 | 1,349円 |
| 神奈川県 | 1,263円 |
| 新潟県 | 1,053円 |
| 富山県 | 1,097円 |
| 石川県 | 1,028円 |
| 福井県 | 1,144円 |
| 山梨県 | 1,184円 |
| 長野県 | 1,122円 |
| 岐阜県 | 1,075円 |
| 静岡県 | 1,093円 |
| 愛知県 | 1,138円 |
| 三重県 | 1,096円 |
| 滋賀県 | 1,051円 |
| 京都府 | 1,124円 |
| 大阪府 | 1,214円 |
| 兵庫県 | 1,100円 |
| 奈良県 | 1,044円 |
| 和歌山県 | 1,024円 |
| 鳥取県 | 966円 |
| 島根県 | 1,000円 |
| 岡山県 | 1,090円 |
| 広島県 | 1,059円 |
| 山口県 | 1,006円 |
| 徳島県 | 1,009円 |
| 香川県 | 1,025円 |
| 愛媛県 | 960円 |
| 高知県 | 1,025円 |
| 福岡県 | 1,014円 |
| 佐賀県 | 1,052円 |
| 長崎県 | 955円 |
| 熊本県 | 995円 |
| 大分県 | 985円 |
| 宮崎県 | 993円 |
| 鹿児島県 | 998円 |
| 沖縄県 | 1,036円 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで神奈川県、大阪府、群馬県、山梨県が続きます。
淡いのは長崎県、愛媛県、鳥取県でした。
47都道府県の平均は1,068.55円、中央値は1,053円です。
東京都の1,349円は平均を280.45円上回ります。
1位と47位の差は394円、倍率にすると1.41倍でした。
パート全体の平均時給で並べ替えると東京都が1,691で最も高く、開きは1.58倍になります。
主指標で1位の東京都はパート全体の平均時給では1位、パート全体の平均時給で1位の東京都は主指標では1位でした。
| 順位 | 都道府県 | 卸売業・小売業の短時間労働者の1時間あたり給与(円) | 地方 | パート全体の平均時給 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 1349 | 関東 | 1691 |
| 2 | 神奈川県 | 1263 | 関東 | 1516 |
| 3 | 大阪府 | 1214 | 近畿 | 1474 |
| 4 | 群馬県 | 1198 | 関東 | 1271 |
| 5 | 山梨県 | 1184 | 中部 | 1271 |
| 6 | 千葉県 | 1149 | 関東 | 1326 |
| 7 | 福井県 | 1144 | 中部 | 1207 |
| 8 | 愛知県 | 1138 | 中部 | 1416 |
| 9 | 埼玉県 | 1132 | 関東 | 1361 |
| 10 | 京都府 | 1124 | 近畿 | 1447 |
| 11 | 長野県 | 1122 | 中部 | 1223 |
| 12 | 栃木県 | 1104 | 関東 | 1213 |
| 13 | 兵庫県 | 1100 | 近畿 | 1419 |
| 14 | 富山県 | 1097 | 中部 | 1217 |
| 15 | 三重県 | 1096 | 近畿 | 1244 |
| 16 | 静岡県 | 1093 | 中部 | 1291 |
| 17 | 岡山県 | 1090 | 中国 | 1275 |
| 18 | 岐阜県 | 1075 | 中部 | 1212 |
| 19 | 岩手県 | 1072 | 東北 | 1148 |
| 20 | 茨城県 | 1063 | 関東 | 1243 |
| 20 | 北海道 | 1063 | 北海道 | 1157 |
| 22 | 広島県 | 1059 | 中国 | 1276 |
| 23 | 新潟県 | 1053 | 中部 | 1194 |
| 23 | 福島県 | 1053 | 東北 | 1176 |
| 25 | 佐賀県 | 1052 | 九州 | 1196 |
| 26 | 滋賀県 | 1051 | 近畿 | 1230 |
| 27 | 奈良県 | 1044 | 近畿 | 1218 |
| 28 | 沖縄県 | 1036 | 九州 | 1163 |
| 29 | 石川県 | 1028 | 中部 | 1206 |
| 30 | 香川県 | 1025 | 四国 | 1131 |
| 30 | 高知県 | 1025 | 四国 | 1163 |
| 32 | 和歌山県 | 1024 | 近畿 | 1239 |
| 33 | 宮城県 | 1021 | 東北 | 1159 |
| 34 | 福岡県 | 1014 | 九州 | 1213 |
| 35 | 青森県 | 1013 | 東北 | 1120 |
| 36 | 徳島県 | 1009 | 四国 | 1235 |
| 37 | 山口県 | 1006 | 中国 | 1167 |
| 38 | 島根県 | 1000 | 中国 | 1144 |
| 39 | 鹿児島県 | 998 | 九州 | 1250 |
| 40 | 熊本県 | 995 | 九州 | 1156 |
| 41 | 秋田県 | 994 | 東北 | 1071 |
| 42 | 宮崎県 | 993 | 九州 | 1067 |
| 42 | 山形県 | 993 | 東北 | 1117 |
| 44 | 大分県 | 985 | 九州 | 1117 |
| 45 | 鳥取県 | 966 | 中国 | 1078 |
| 46 | 愛媛県 | 960 | 四国 | 1082 |
| 47 | 長崎県 | 955 | 九州 | 1082 |
このグラフについての豆知識
最低賃金と並走する時給
小売・卸売のパート時給は47都道府県平均で1,069円。
パート全体の1,231円より低めです。
レジや品出しの時給は最低賃金の引き上げがそのまま反映される、暮らしに近い賃金指標です。
パートと初任給の賃金統計
賃金構造基本統計調査は、毎年6月分の給与を全国の事業所から集めた、賃金のいちばん詳しい統計です。
パートの時給は2022年、初任給は2023年に就職した新規学卒者の数字を使っています。
時給は円のまま、月給は千円単位の公表値を万円に換算しました。
勤め先の所在地で集計されるため、県境をこえて通勤する人は勤め先の県に数えられます。
数字の散らばり
1位の東京都は1,349円、47位の長崎県は955円。
差は394円、倍率にすると1.41倍です。
中央値は1,053円、平均は1,068.55円でした。
平均と中央値がどれだけ離れているかを見ると、一部の都道府県が全体を引っぱっているかどうかが分かります。
この指標では15.55円の差でした。
パート全体の平均時給で並べ替えると開きは1.58倍になります。
2つの見方を突き合わせると、順位の意味がはっきりします。
順位の並びがにている記事
同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
小売・卸売のパート時給の順位で探してみます。
最も似ていたのは【女性のパート時給】平均1,168円、家計の第二の収入(順位相関0.82)です。
最も食い違ったのは【医療・福祉で働く人の割合】全国13.5%、上位に西日本が並ぶ理由を高齢化率から考えます(順位相関-0.76)でした。
これは並びが近いというだけで、片方がもう片方を生んでいるという意味ではありません。
地図を2枚ならべてみてください。
地方のなかで見た卸売業・小売業の短時間労働者の1時間あたり給与
| 地方 | 最も多い(円) | 最も少ない(円) |
|---|---|---|
| 東北 | 岩手県 1072 | 山形県 993 |
| 関東 | 東京都 1349 | 茨城県 1063 |
| 中部 | 山梨県 1184 | 石川県 1028 |
| 近畿 | 大阪府 1214 | 和歌山県 1024 |
| 中国 | 岡山県 1090 | 鳥取県 966 |
| 四国 | 香川県 1025 | 愛媛県 960 |
| 九州 | 佐賀県 1052 | 長崎県 955 |
まとめ
小売・卸売のパート時給を47都道府県で比べると、最も高い東京都で1,349円、最も低い長崎県で955円でした。
その差は394円、倍率にすると1.41倍です。
47都道府県の中央値は1,053円、平均は1,068.55円でした。
全国の値は1,137円です。
パート全体の平均時給で並べ替えると開きは1.58倍になり、主指標で1位の東京都はその見方では1位に位置します。
小売・卸売のパート時給の順位を見るときは、次の3点をあわせて見てください。
1つ目は、2022年6月分の時給であること。
2つ目は、勤め先の所在地で集計した数字であること。
3つ目は2022年の数字であることです。
パート全体の平均時給では東京都が1,691で最も高く、主指標で1位の東京都はこの見方では1位でした。
地方ごとの平均では関東7都県が1,179.71円で最も高く、九州・沖縄8県が1,003.5円で最も低くなりました。
飲食のパート時給や小売業の事業所数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
関連記事
- 【飲食のパート時給】平均1,044円、最低賃金に張りつく
- 【女性のパート時給】平均1,168円、家計の第二の収入
- 【パートの平均時給】平均1,231円、差は1.58倍
- 【小売業の事業所】全国54万9,223か所、西日本で厚め
- 【販売職の平均月給】平均27.8万円、営業からレジまで
出典
- 統計名: 賃金構造基本統計調査(都道府県別 職種・短時間・新規学卒者DB)
- 調査年: 2022年
- 公開元: 厚生労働省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0003445759
- 備考: 卸売業・小売業で働く短時間労働者の1時間あたり所定内給与額。都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。参考指標はパート全体の平均時給
注記: 卸売業・小売業で働く短時間労働者の1時間あたり所定内給与額。
都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。
参考指標はパート全体の平均時給
