工場主は、工場を経営する人のことです。
雇われて働く人ではなく、自分で事業を営む側にあたります。
数そのものは大都市が多くなりますが、人口で割り直すと顔ぶれががらりと変わる指標です。
使ったのは2020年の総務省統計局「社会・人口統計体系」のデータです。
国勢調査にもとづく5年ごとの数字です。
全国57万6,970人のうち、東京都が5万410人で1位。
ただし人口10万人あたりで割り直すと東京都は46位まで落ち、1位は福井県になります。
最も少ない鳥取県は2,380人です。
47都道府県の単純平均
12,276人
工場主(2020年)
最も多い 東京都
50,410人
最も少ない 鳥取県
2,380人
地図で見る
| 項目 | 工場主 |
|---|---|
| 北海道 | 20,460人 |
| 青森県 | 4,540人 |
| 岩手県 | 4,360人 |
| 宮城県 | 9,320人 |
| 秋田県 | 3,600人 |
| 山形県 | 5,290人 |
| 福島県 | 9,500人 |
| 茨城県 | 14,550人 |
| 栃木県 | 10,750人 |
| 群馬県 | 12,330人 |
| 埼玉県 | 37,170人 |
| 千葉県 | 25,450人 |
| 東京都 | 50,410人 |
| 神奈川県 | 33,830人 |
| 新潟県 | 11,090人 |
| 富山県 | 5,690人 |
| 石川県 | 6,780人 |
| 福井県 | 5,560人 |
| 山梨県 | 4,970人 |
| 長野県 | 11,970人 |
| 岐阜県 | 13,820人 |
| 静岡県 | 21,770人 |
| 愛知県 | 38,890人 |
| 三重県 | 10,210人 |
| 滋賀県 | 6,260人 |
| 京都府 | 12,030人 |
| 大阪府 | 38,890人 |
| 兵庫県 | 21,380人 |
| 奈良県 | 5,230人 |
| 和歌山県 | 4,800人 |
| 鳥取県 | 2,380人 |
| 島根県 | 3,090人 |
| 岡山県 | 10,110人 |
| 広島県 | 15,070人 |
| 山口県 | 6,530人 |
| 徳島県 | 3,520人 |
| 香川県 | 4,970人 |
| 愛媛県 | 7,160人 |
| 高知県 | 2,910人 |
| 福岡県 | 20,180人 |
| 佐賀県 | 3,550人 |
| 長崎県 | 6,280人 |
| 熊本県 | 7,810人 |
| 大分県 | 5,400人 |
| 宮崎県 | 4,970人 |
| 鹿児島県 | 7,090人 |
| 沖縄県 | 5,050人 |
濃く塗られるのは東京都、愛知県、大阪府、埼玉県、神奈川県です。
白っぽく残るのは鳥取県、高知県、島根県、徳島県、佐賀県でした。
人口の分布に近い地図になります。
47県の単純平均は1万2,276人、中央値は7,160人。
東京都の5万410人は平均の4.1倍に相当します。
ただしこの地図は人口で割り直すとほぼ裏返しになります。
東京都は46位まで落ち、代わりに福井県、岐阜県、群馬県が上位に立ちます。
上位5都府県で34.5パーセント、3,600人を下回るのが5県。
1位と47位で21.2倍の開きがありました。
| 順位 | 都道府県 | 工場主(人) | 地方 | 人口10万人あたりの工場主 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 50410 | 関東 | 355.55 |
| 2 | 愛知県 | 38890 | 中部 | 521.31 |
| 2 | 大阪府 | 38890 | 近畿 | 444.1 |
| 4 | 埼玉県 | 37170 | 関東 | 506.96 |
| 5 | 神奈川県 | 33830 | 関東 | 366.72 |
| 6 | 千葉県 | 25450 | 関東 | 407.13 |
| 7 | 静岡県 | 21770 | 中部 | 617.24 |
| 8 | 兵庫県 | 21380 | 近畿 | 400.6 |
| 9 | 北海道 | 20460 | 北海道 | 405.71 |
| 10 | 福岡県 | 20180 | 九州 | 396.31 |
| 11 | 広島県 | 15070 | 中国 | 555.27 |
| 12 | 茨城県 | 14550 | 関東 | 518.53 |
| 13 | 岐阜県 | 13820 | 中部 | 721.29 |
| 14 | 群馬県 | 12330 | 関東 | 652.38 |
| 15 | 京都府 | 12030 | 近畿 | 477.38 |
| 16 | 長野県 | 11970 | 中部 | 602.42 |
| 17 | 新潟県 | 11090 | 中部 | 528.35 |
| 18 | 栃木県 | 10750 | 関東 | 570.29 |
| 19 | 三重県 | 10210 | 近畿 | 596.73 |
| 20 | 岡山県 | 10110 | 中国 | 552.16 |
| 21 | 福島県 | 9500 | 東北 | 545.04 |
| 22 | 宮城県 | 9320 | 東北 | 414.59 |
| 23 | 熊本県 | 7810 | 九州 | 460.22 |
| 24 | 愛媛県 | 7160 | 四国 | 561.13 |
| 25 | 鹿児島県 | 7090 | 九州 | 462.79 |
| 26 | 石川県 | 6780 | 中部 | 617.49 |
| 27 | 山口県 | 6530 | 中国 | 509.76 |
| 28 | 長崎県 | 6280 | 九州 | 501.6 |
| 29 | 滋賀県 | 6260 | 近畿 | 446.5 |
| 30 | 富山県 | 5690 | 中部 | 570.71 |
| 31 | 福井県 | 5560 | 中部 | 752.37 |
| 32 | 大分県 | 5400 | 九州 | 497.7 |
| 33 | 山形県 | 5290 | 東北 | 523.24 |
| 34 | 奈良県 | 5230 | 近畿 | 407.0 |
| 35 | 沖縄県 | 5050 | 九州 | 344.47 |
| 36 | 宮崎県 | 4970 | 九州 | 481.12 |
| 36 | 香川県 | 4970 | 四国 | 541.98 |
| 36 | 山梨県 | 4970 | 中部 | 628.32 |
| 39 | 和歌山県 | 4800 | 近畿 | 545.45 |
| 40 | 青森県 | 4540 | 東北 | 389.7 |
| 41 | 岩手県 | 4360 | 東北 | 380.79 |
| 42 | 秋田県 | 3600 | 東北 | 401.34 |
| 43 | 佐賀県 | 3550 | 九州 | 450.51 |
| 44 | 徳島県 | 3520 | 四国 | 513.87 |
| 45 | 島根県 | 3090 | 中国 | 481.31 |
| 46 | 高知県 | 2910 | 四国 | 443.6 |
| 47 | 鳥取県 | 2380 | 中国 | 448.21 |
工場主が多い5都府県
工場主が多い上位5都府県です。
東京都は5万410人、愛知県は3万8,890人、大阪府も3万8,890人、埼玉県は3万7,170人、神奈川県は3万3,830人でした。
愛知県と大阪府はまったく同じ3万8,890人で、2位に並びます。
6位以下は千葉県2万5,450人、静岡県2万1,770人、兵庫県2万1,380人と続きます。
上位5都府県で全国の34.5パーセント、上位10都府県で53.5パーセントを占めます。
上位10だけで全国の半分を超える集中ぶりです。
実数1位の東京都が、人口あたりでは46位まで落ちます
工場主の数が最も多いのが東京都、というのはどう読むべきでしょうか。
ここから先は、ほかの数字と照らして立てた推測です。
工場主の数が最も多いのが東京都、というのはどう読むべきでしょうか。
東京都は5万410人で1位、愛知県と大阪府が3万8,890人でそろって2位です。
工場の数や製造品出荷額なら愛知県が大きく抜けるはずですが、「工場を経営している人」の数では東京都が上に来ます。
都内の町工場の経営者が多いこと、そして人口そのものが多いことが効いていると考えられます。
人口10万人あたりで割り直すと、並びは大きく変わります。
1位は福井県の752.37人、2位は岐阜県721.29人、3位は群馬県652.38人。
東京都は355.55人で46位、47位は沖縄県344.47人でした。
福井県と沖縄県では2.2倍の開きです。
人口あたりの上位に並ぶのは、福井県、岐阜県、群馬県、山梨県、石川県、静岡県、長野県、三重県。
眼鏡や刃物、繊維、輸送機器といった地場産業を抱える県が目立ちます。
愛知県は実数2位ですが人口あたりでは19位でした。
実数と人口10万人あたりの相関係数はマイナス0.20。
逆の向きではありますが、そこまで強い関係ではありません。
数が多い県が人口あたりでも上位に残る場合があるということです。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、中部9県が617.72人で最も多く、北海道が405.71人で最も少なくなります。
中部には福井県、岐阜県、山梨県、石川県、静岡県、長野県が入っており、地方としても厚みがあります。
実数で見ると順位は変わる
工場主が少ない5県
工場主が少ない下位5県です。
鳥取県は2,380人、高知県は2,910人、島根県は3,090人、徳島県は3,520人、佐賀県は3,550人でした。
東京都の5万410人とは21.2倍の差があります。
下位に並ぶのは人口の少ない県です。
ただし人口10万人あたりで見ると鳥取県は32位、島根県は26位まで上がります。
人口の少なさだけでは説明しきれない部分もありそうです。
3,600人を下回るのは5県。
中央値でみると7,160人なので、下位の県は中央値の半分ほどということになります。
人口あたりで最も少ないのは沖縄県の344.47人で、次いで東京都の355.55人。
実数で最下位の鳥取県とは、まったく別の顔ぶれです。
地方別に見る
地方ごとに足し上げると、関東が最も大きくなります。
関東7都県が全国の32.0パーセント、中部9県が20.9パーセント、近畿7府県が17.1パーセント、九州・沖縄8県が10.5パーセントと続きます。
少ないほうは中国5県が6.4パーセント、東北6県が6.3パーセント、北海道が3.5パーセント、四国4県が3.2パーセントでした。
関東7都県と中部9県で全国の半分を超えます。
人口10万人あたりの平均で見ると順番が入れ替わります。
中部9県が617.72人で1位、四国4県が515.14人で2位、中国5県が509.34人で3位。
関東7都県は482.51人で4位に下がり、北海道が405.71人で最下位でした。
実数で3.2パーセントしかない四国が、人口あたりでは2番目に来ます。
このグラフについての豆知識
国勢調査の職業分類による
この指標は国勢調査にもとづく数字です。
工場を経営する立場の人を集計したもので、そこで働く従業員は含みません。
国勢調査は5年ごとなので、この指標も5年に一度しか更新されません。
ここで使っている数字は2020年のものです。
商店主より20万人多い
同じ社会・人口統計体系には商店主の数もあります。
全国37万4,940人なので、工場主のほうが20万人あまり多いことになります。
ただし上位の顔ぶれは少し違います。
工場主は東京都に次いで愛知県と大阪府が並びますが、商店主は東京都に次いで大阪府、そして愛知県と福岡県が続きます。
「工場が多い県」とはずれる
人口10万人あたりの上位は福井県752.37人、岐阜県721.29人、群馬県652.38人。
眼鏡、刃物、繊維、輸送機器といった地場産業を抱える県が並びます。
ここで気をつけたいのは、この指標が「工場の多さ」でも「工業の規模」でもないことです。
数えているのは経営している人の数なので、小さな工場が数多くある県ほど大きく出ます。
逆に、大きな工場が少数ある県では小さくなります。
実数2位の愛知県が人口あたりでは19位にとどまるのは、その表れでしょう。
製造品出荷額なら愛知県が全国で群を抜きますが、経営者の数という尺度では中位に沈みます。
工業の強さを測りたいなら出荷額を、産業の形を知りたいなら経営者の数を見る。
同じ「ものづくり」でも、尺度で見えるものが変わります。
10年前とくらべると
全国の工場主の数は、2010年の644,130人から2020年の576,970人へ、この10年でおよそ10パーセント減りました。
2010年の時点でも1位は東京都で、順位は動いていません。
県ごとに見ると、いちばん増えたのは沖縄県で15パーセント増です。
地方のなかで見た工場主
| 地方 | 最も多い(人) | 最も少ない(人) |
|---|---|---|
| 東北 | 福島県 9500 | 秋田県 3600 |
| 関東 | 東京都 50410 | 栃木県 10750 |
| 中部 | 愛知県 38890 | 山梨県 4970 |
| 近畿 | 大阪府 38890 | 和歌山県 4800 |
| 中国 | 広島県 15070 | 鳥取県 2380 |
| 四国 | 愛媛県 7160 | 高知県 2910 |
| 九州 | 福岡県 20180 | 佐賀県 3550 |
まとめ
工場主の数を47都道府県で比べると、最も多い東京都で5万410人、最も少ない鳥取県で2,380人でした。
愛知県と大阪府がまったく同じ3万8,890人で2位に並びます。
国勢調査の職業分類にもとづく数字で、従業員は含みません。
5年ごとの調査で2020年のものです。
数えているのは経営している人の数なので、工場の多さや工業の規模とは別の尺度になります。
人口10万人あたりで割り直すと1位は福井県752.37人、東京都は355.55人で46位。
実数1位の都が人口あたりで46位まで落ちました。
人口あたりの上位には福井県、岐阜県、群馬県、山梨県、石川県と、地場産業を抱える県が並びます。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2020年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードF1305(工場主)の2020年の値。国勢調査による。工場を経営する人の数で、5年ごとの公表。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードF1305(工場主)の2020年の値。
国勢調査による。
工場を経営する人の数で、5年ごとの公表。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
