自分で商売や事業を営んでいる人を、統計では自営業主といいます。
お店の主人、農家、大工さん、個人でうけおう仕事をしている人。
会社を作って役員になっている人は、この区分には入りません。
全国で511万人。
この人たちは、どこに多いのでしょうか。
先に言ってしまうと、数え方を変えると答えが入れかわります。
実数では東京都が1位ですが、人口で割ると33位まで下がります。
実数で見ると、人口の順番をなぞるだけ
| 項目 | 自営業主数 |
|---|---|
| 北海道 | 186千人 |
| 青森県 | 61千人 |
| 岩手県 | 58千人 |
| 宮城県 | 88千人 |
| 秋田県 | 48千人 |
| 山形県 | 54千人 |
| 福島県 | 83千人 |
| 茨城県 | 122千人 |
| 栃木県 | 79千人 |
| 群馬県 | 86千人 |
| 埼玉県 | 252千人 |
| 千葉県 | 203千人 |
| 東京都 | 569千人 |
| 神奈川県 | 297千人 |
| 新潟県 | 95千人 |
| 富山県 | 40千人 |
| 石川県 | 46千人 |
| 福井県 | 34千人 |
| 山梨県 | 49千人 |
| 長野県 | 113千人 |
| 岐阜県 | 86千人 |
| 静岡県 | 160千人 |
| 愛知県 | 269千人 |
| 三重県 | 69千人 |
| 滋賀県 | 53千人 |
| 京都府 | 119千人 |
| 大阪府 | 363千人 |
| 兵庫県 | 204千人 |
| 奈良県 | 50千人 |
| 和歌山県 | 54千人 |
| 鳥取県 | 25千人 |
| 島根県 | 31千人 |
| 岡山県 | 78千人 |
| 広島県 | 104千人 |
| 山口県 | 51千人 |
| 徳島県 | 35千人 |
| 香川県 | 38千人 |
| 愛媛県 | 62千人 |
| 高知県 | 40千人 |
| 福岡県 | 207千人 |
| 佐賀県 | 41千人 |
| 長崎県 | 60千人 |
| 熊本県 | 87千人 |
| 大分県 | 50千人 |
| 宮崎県 | 53千人 |
| 鹿児島県 | 85千人 |
| 沖縄県 | 73千人 |
1位は東京都(569千人)、2位は大阪府(363千人)、3位は神奈川県(297千人)。
47位の鳥取県(25千人)とは22.8倍の開きがあります。
| 順位 | 都道府県 | 自営業主数 |
|---|---|---|
| 1位 | 東京都 | 569千人 |
| 2位 | 大阪府 | 363千人 |
| 3位 | 神奈川県 | 297千人 |
| 4位 | 愛知県 | 269千人 |
| 5位 | 埼玉県 | 252千人 |
| ⋮ | ||
| 43位 | 香川県 | 38千人 |
| 44位 | 徳島県 | 35千人 |
| 45位 | 福井県 | 34千人 |
| 46位 | 島根県 | 31千人 |
| 47位 | 鳥取県 | 25千人 |
この並びは、人口の多い順とほとんど同じです。
自営業主は全国にまんべんなくいるので、実数で数えると人口のランキングをなぞるだけになります。
この記事の読みどころは、ここではありません。
人口で割ると、顔ぶれが入れかわる
人口10万人あたりに直します。
| 項目 | 人口10万人あたりの自営業主数 |
|---|---|
| 北海道 | 3.6千人 |
| 青森県 | 5.1千人 |
| 岩手県 | 4.9千人 |
| 宮城県 | 3.9千人 |
| 秋田県 | 5.2千人 |
| 山形県 | 5.2千人 |
| 福島県 | 4.6千人 |
| 茨城県 | 4.3千人 |
| 栃木県 | 4.1千人 |
| 群馬県 | 4.5千人 |
| 埼玉県 | 3.4千人 |
| 千葉県 | 3.2千人 |
| 東京都 | 4.1千人 |
| 神奈川県 | 3.2千人 |
| 新潟県 | 4.4千人 |
| 富山県 | 3.9千人 |
| 石川県 | 4.1千人 |
| 福井県 | 4.5千人 |
| 山梨県 | 6.1千人 |
| 長野県 | 5.6千人 |
| 岐阜県 | 4.4千人 |
| 静岡県 | 4.5千人 |
| 愛知県 | 3.6千人 |
| 三重県 | 4.0千人 |
| 滋賀県 | 3.8千人 |
| 京都府 | 4.7千人 |
| 大阪府 | 4.1千人 |
| 兵庫県 | 3.8千人 |
| 奈良県 | 3.8千人 |
| 和歌山県 | 6.0千人 |
| 鳥取県 | 4.6千人 |
| 島根県 | 4.7千人 |
| 岡山県 | 4.2千人 |
| 広島県 | 3.8千人 |
| 山口県 | 3.9千人 |
| 徳島県 | 5.0千人 |
| 香川県 | 4.1千人 |
| 愛媛県 | 4.8千人 |
| 高知県 | 5.9千人 |
| 福岡県 | 4.1千人 |
| 佐賀県 | 5.1千人 |
| 長崎県 | 4.7千人 |
| 熊本県 | 5.1千人 |
| 大分県 | 4.5千人 |
| 宮崎県 | 5.0千人 |
| 鹿児島県 | 5.4千人 |
| 沖縄県 | 5.0千人 |
地図の色が、さっきとまるでちがいます。
濃く出るのは山梨県・和歌山県・高知県。
薄いのは首都圏の県です。
1位は山梨県(6,110人)、47位は神奈川県(3,220人)。
開きは1.90倍で、実数の22.8倍からぐっと縮まりました。
| 順位 | 都道府県 | 人口10万人あたりの自営業主数 |
|---|---|---|
| 1位 | 山梨県 | 6,110人 |
| 2位 | 和歌山県 | 5,980人 |
| 3位 | 高知県 | 5,920人 |
| 4位 | 長野県 | 5,590人 |
| 5位 | 鹿児島県 | 5,440人 |
| ⋮ | ||
| 43位 | 北海道 | 3,620人 |
| 44位 | 愛知県 | 3,590人 |
| 45位 | 埼玉県 | 3,430人 |
| 46位 | 千葉県 | 3,240人 |
| 47位 | 神奈川県 | 3,220人 |
そして実数で1位だった東京都は、人口あたりでは33位。
真ん中あたりまで下がります。
全国の自営業主
511万人
2022年
実数1位と47位の開き
22.8倍
東京都と鳥取県
人口あたりの開き
1.9倍
山梨県と神奈川県
入れかわる理由は、第1次産業の厚さにある
人口あたりの上位にならぶのは山梨県、和歌山県、高知県、長野県。
いずれも果樹や農業、水産業のさかんな県です。
農家や漁業をしている人の多くは、統計では自営業主として数えられます。
だとすれば、第1次産業が厚い県ほど人口あたりの数字が高くなるはずです。
確かめてみました。
| 系列 | X | Y |
|---|---|---|
| 第1次産業就業者の割合 | 3.6 | 6.3 |
| 第1次産業就業者の割合 | 5.1 | 11.3 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.9 | 9.6 |
| 第1次産業就業者の割合 | 3.9 | 4.0 |
| 第1次産業就業者の割合 | 5.2 | 8.6 |
| 第1次産業就業者の割合 | 5.2 | 8.7 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.6 | 6.2 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.3 | 5.2 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.1 | 5.2 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.5 | 4.5 |
| 第1次産業就業者の割合 | 3.4 | 1.5 |
| 第1次産業就業者の割合 | 3.2 | 2.4 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.1 | 0.4 |
| 第1次産業就業者の割合 | 3.2 | 0.8 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.4 | 5.2 |
| 第1次産業就業者の割合 | 3.9 | 3.0 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.1 | 2.6 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.5 | 3.2 |
| 第1次産業就業者の割合 | 6.1 | 6.7 |
| 第1次産業就業者の割合 | 5.6 | 8.5 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.4 | 2.8 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.5 | 3.5 |
| 第1次産業就業者の割合 | 3.6 | 1.9 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.0 | 3.2 |
| 第1次産業就業者の割合 | 3.8 | 2.4 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.7 | 1.9 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.1 | 0.5 |
| 第1次産業就業者の割合 | 3.8 | 1.8 |
| 第1次産業就業者の割合 | 3.8 | 2.4 |
| 第1次産業就業者の割合 | 6.0 | 8.1 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.6 | 7.8 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.7 | 6.6 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.2 | 4.2 |
| 第1次産業就業者の割合 | 3.8 | 2.7 |
| 第1次産業就業者の割合 | 3.9 | 4.1 |
| 第1次産業就業者の割合 | 5.0 | 7.6 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.1 | 4.8 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.8 | 6.7 |
| 第1次産業就業者の割合 | 5.9 | 10.1 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.1 | 2.4 |
| 第1次産業就業者の割合 | 5.1 | 7.5 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.7 | 6.7 |
| 第1次産業就業者の割合 | 5.1 | 8.6 |
| 第1次産業就業者の割合 | 4.5 | 6.1 |
| 第1次産業就業者の割合 | 5.0 | 9.8 |
| 第1次産業就業者の割合 | 5.4 | 8.3 |
| 第1次産業就業者の割合 | 5.0 | 3.9 |
はっきりした右上がりです。
相関係数は 0.772、第1次産業の割合で説明できるのは 60%。
人口あたりの自営業主数は、その県に第1次産業がどれだけ残っているかを、かなりの部分うつしています。
ただし残りの40%は別の理由です。
線からいちばん離れているのは青森県で、第1次産業の割合が予想より4.3ポイント高くなっています。
会社役員で見ると、東京都が1位になる
同じ「雇われずに働く人」でも、法人を作って役員になっている人は別の区分です。
そちらを人口10万人あたりで見ると、1位は東京都でした。
自営業主では33位だった東京都が、会社役員では1位。
同じ働き方のようでいて、法人にするかどうかで分布が正反対になります。
10年で、47都道府県すべてが減った
自営業主と、その家族で無給で働く人を合わせた数の10年変化を見ると、47都道府県のすべてで減っています。
平均で19.7% 減っていました。
減り方がいちばん小さかったのは神奈川県(-8.2%)、いちばん大きかったのは福島県(-25.6%)でした。
第1次産業の縮小が効いているとすれば、産業の構成がちがう県で減り方に差が出るのも筋が通ります。
| 都道府県 | 10年の変化率 | 人口あたりの自営業主 | その順位 |
|---|---|---|---|
| 神奈川県 | -8.2% | 3,220人 | 47位 |
| 東京都 | -9.3% | 4,050人 | 33位 |
| 島根県 | -25.1% | 4,710人 | 16位 |
| 福島県 | -25.6% | 4,640人 | 19位 |
地方でまとめると、第1次産業の厚さと並ぶ
産業の話につながるので、地方の単位でも見ておきます。
人口あたりの自営業主と、第1次産業で働く人の割合を並べました。
| 地方 | 県の数 | 自営業主(実数) | 全国にしめる割合 | 人口10万人あたり(県の平均) | 第1次産業の割合(県の平均) |
|---|---|---|---|---|---|
| 北海道 | 1 | 186人 | 3.6% | 4人 | 6.3% |
| 東北 | 6 | 392人 | 7.7% | 5人 | 8.1% |
| 関東 | 7 | 1,608人 | 31.5% | 4人 | 2.9% |
| 中部 | 9 | 892人 | 17.5% | 5人 | 4.2% |
| 近畿 | 7 | 912人 | 17.8% | 4人 | 2.9% |
| 中国 | 5 | 289人 | 5.7% | 4人 | 5.1% |
| 四国 | 4 | 175人 | 3.4% | 5人 | 7.3% |
| 九州・沖縄 | 8 | 656人 | 12.8% | 5人 | 6.7% |
実数では関東が1,608人で全国の31.5%を占めます。
人口の多い地方が上に来るので、これは当然です。
人口10万人あたりで並べ直すと、上に来るのは四国です。
第1次産業の割合を見ると、この地方は7.3%。
人口あたりの自営業主が多い地方は、第1次産業の割合も高いという並びになっています。
47都道府県の一覧
実数と人口あたりの両方を、47都道府県ぶん置いておきます。
人口で割った値の大きい順に並べました。
実数の順位と見くらべてください。
| 順位 | 都道府県 | 人口10万人あたり | 自営業主(実数) | その順位 | 第1次産業の割合 | 地方 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 山梨県 | 6人 | 49人 | 37位 | 6.7% | 中部 |
| 2 | 和歌山県 | 6人 | 54人 | 31位 | 8.1% | 近畿 |
| 3 | 高知県 | 6人 | 40人 | 42位 | 10.1% | 四国 |
| 4 | 長野県 | 6人 | 113人 | 13位 | 8.5% | 中部 |
| 5 | 鹿児島県 | 5人 | 85人 | 20位 | 8.3% | 九州・沖縄 |
| 6 | 山形県 | 5人 | 54人 | 30位 | 8.7% | 東北 |
| 7 | 秋田県 | 5人 | 48人 | 38位 | 8.6% | 東北 |
| 8 | 佐賀県 | 5人 | 41人 | 40位 | 7.5% | 九州・沖縄 |
| 9 | 青森県 | 5人 | 61人 | 27位 | 11.3% | 東北 |
| 10 | 熊本県 | 5人 | 87人 | 17位 | 8.6% | 九州・沖縄 |
| 11 | 宮崎県 | 5人 | 53人 | 33位 | 9.8% | 九州・沖縄 |
| 12 | 徳島県 | 5人 | 35人 | 44位 | 7.6% | 四国 |
| 13 | 沖縄県 | 5人 | 73人 | 24位 | 3.9% | 九州・沖縄 |
| 14 | 岩手県 | 5人 | 58人 | 29位 | 9.6% | 東北 |
| 15 | 愛媛県 | 5人 | 62人 | 26位 | 6.7% | 四国 |
| 16 | 島根県 | 5人 | 31人 | 46位 | 6.6% | 中国 |
| 17 | 長崎県 | 5人 | 60人 | 28位 | 6.7% | 九州・沖縄 |
| 18 | 京都府 | 5人 | 119人 | 12位 | 1.9% | 近畿 |
| 19 | 福島県 | 5人 | 83人 | 21位 | 6.2% | 東北 |
| 20 | 鳥取県 | 5人 | 25人 | 47位 | 7.8% | 中国 |
| 21 | 福井県 | 5人 | 34人 | 45位 | 3.2% | 中部 |
| 22 | 大分県 | 5人 | 50人 | 36位 | 6.1% | 九州・沖縄 |
| 23 | 群馬県 | 4人 | 86人 | 18位 | 4.5% | 関東 |
| 24 | 静岡県 | 4人 | 160人 | 10位 | 3.5% | 中部 |
| 25 | 岐阜県 | 4人 | 86人 | 19位 | 2.8% | 中部 |
| 26 | 新潟県 | 4人 | 95人 | 15位 | 5.2% | 中部 |
| 27 | 茨城県 | 4人 | 122人 | 11位 | 5.2% | 関東 |
| 28 | 岡山県 | 4人 | 78人 | 23位 | 4.2% | 中国 |
| 29 | 栃木県 | 4人 | 79人 | 22位 | 5.2% | 関東 |
| 30 | 大阪府 | 4人 | 363人 | 2位 | 0.5% | 近畿 |
| 31 | 石川県 | 4人 | 46人 | 39位 | 2.6% | 中部 |
| 32 | 香川県 | 4人 | 38人 | 43位 | 4.8% | 四国 |
| 33 | 東京都 | 4人 | 569人 | 1位 | 0.3% | 関東 |
| 34 | 福岡県 | 4人 | 207人 | 6位 | 2.4% | 九州・沖縄 |
| 35 | 三重県 | 4人 | 69人 | 25位 | 3.2% | 近畿 |
| 36 | 富山県 | 4人 | 40人 | 41位 | 3.0% | 中部 |
| 37 | 山口県 | 4人 | 51人 | 34位 | 4.1% | 中国 |
| 38 | 宮城県 | 4人 | 88人 | 16位 | 4.0% | 東北 |
| 39 | 奈良県 | 4人 | 50人 | 35位 | 2.4% | 近畿 |
| 40 | 兵庫県 | 4人 | 204人 | 7位 | 1.8% | 近畿 |
| 41 | 広島県 | 4人 | 104人 | 14位 | 2.7% | 中国 |
| 42 | 滋賀県 | 4人 | 53人 | 32位 | 2.4% | 近畿 |
| 43 | 北海道 | 4人 | 186人 | 9位 | 6.3% | 北海道 |
| 44 | 愛知県 | 4人 | 269人 | 4位 | 1.9% | 中部 |
| 45 | 埼玉県 | 3人 | 252人 | 5位 | 1.5% | 関東 |
| 46 | 千葉県 | 3人 | 203人 | 8位 | 2.4% | 関東 |
| 47 | 神奈川県 | 3人 | 297人 | 3位 | 0.8% | 関東 |
人口あたりの順位と実数の順位の列を見くらべると、上のほうと下のほうで入れかわっている県が多いことが分かります。
よくある疑問
- 自営業主には、どんな人が入りますか
-
個人で商店や工場、農業などを営んでいる人です。
雇い人がいる場合もいない場合も、本人が事業主であれば自営業主に数えられます。会社をつくって、その会社から給料を受け取っている人は自営業主ではなく雇用者です。
同じ「自分で商売をしている」でも、法人にしているかどうかで区分が変わります。 - フリーランスは自営業主ですか
-
個人で仕事を請け負っていれば、自営業主に当たることが多いと考えられます。
ただしこの統計は「フリーランス」という区分を持っていません。だから「フリーランスが多い県」を、この数字から読み取ることはできません。
農業や商店の事業主と同じ枠に入っています。 - 自営業主が多いのは、よいことですか
-
この数字だけでは何とも言えません。
自分で事業を営む人が多いという意味であって、収入の高さや暮らしやすさとは別の話です。第1次産業の割合と並ぶことから分かるとおり、地域の産業構造を映した数字と考えるのが素直です。
- なぜ人口で割るのですか
-
実数のままだと、人口の多い都府県が上に来るだけになるためです。
実際、実数の上位は人口の順番をほぼなぞっていました。人口で割ると、その県の中でどれくらいの割合の人が自営業主なのかが見えます。
実数と人口あたりは、どちらが正しいということではなく、見たいものがちがいます。人口で割ると順位が入れかわる理由と、その割り方のクセについては人口10万人あたりとは?で扱っています。
自営業主は市町村の統計でも数えられています。
都道府県と市区町村で仕事の分かれ方がちがう話は都道府県と市区町村は何が違うのかに書きました。
この数字で言えないこと
第1次産業との相関は強いものの、相関は原因と結果ではありません。
「農業がさかんだから自営業主が多い」とも「自営業でやれる仕事が農業に残っている」とも読めます。
もうひとつ、自営業主かどうかは働き方の届け出の形で決まります。
同じ仕事をしていても、法人にすれば会社役員として数えられます。
この記事の数字は、仕事の中身ではなく、その形を数えたものです。
まとめ
- 自営業主は全国511万人。実数の1位は東京都(569千人)
- 人口10万人あたりに直すと1位は山梨県(6,110人)で、東京都は33位まで下がります
- 入れかわる理由は第1次産業の厚さ。相関係数 0.772 で、60%を説明できます
- 会社役員で見ると人口あたり1位は東京都。法人にするかどうかで分布が逆になります
- 10年の変化では47都道府県すべてが減り、平均で19.7% 減りました
出典
- 主指標: 自営業主数
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2022年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードF2502(自営業主数)の2022年の値。人口10万人あたりは2022年の総人口で割った参考値
- あわせて使った指標: 第1次産業就業者の割合(国勢調査(人口等基本集計)/令和2年(2020年10月1日現在))
- 会社役員数(社会・人口統計体系/2020年)
- 自営業主・家族従業者数の10年変化率(国勢調査/2010年と2020年の比較)
