【旅行に使う金額】年間6万7千円、国内と海外では上位の顔ぶれが違う

【旅行に使う金額】年間6万7千円、国内と海外では上位の顔ぶれが違う

旅行にいくら使うかを、宿泊料とパック旅行費を足して見ます。
行き帰りの交通費は別の費目に分かれるため、ここには入りません。
国内と海外に分けると、上位の顔ぶれが変わります。

今回は47都道府県の1世帯が1年間に旅行へ使う金額を、令和6年の総務省統計局「家計調査」のデータを使って比べました。
数値は県庁所在市(東京都は都区部)で調べたもので、県全体の平均ではありません。

全国平均は年間67,093円。
上位と下位では3.51倍の差がありました。
国内と海外に分けると、上位の顔ぶれが変わります。

47都道府県の単純平均

62,171円

旅行への年間支出(令和6年(2024年))

最も多い 東京都

111,500円

最も少ない 高知県

31,732円

旅行への支出が多い5都府県

上位5都道府県の旅行への年間支出
上位5都道府県の旅行への年間支出 家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)(令和6年(2024年)) 020,00040,00060,00080,000100,000東京都: 111,500円111,500円岐阜県: 108,357円108,357円京都府: 103,001円103,001円滋賀県: 91,798円91,798円埼玉県: 88,699円88,699円東京都岐阜県京都府滋賀県埼玉県
上位5都道府県の旅行への年間支出
項目旅行への年間支出
東京都111,500円
岐阜県108,357円
京都府103,001円
滋賀県91,798円
埼玉県88,699円
下位5都道府県の旅行への年間支出
下位5都道府県の旅行への年間支出 家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)(令和6年(2024年)) 010,00020,00030,00040,000高知県: 31,732円31,732円青森県: 32,855円32,855円秋田県: 35,395円35,395円宮崎県: 40,735円40,735円福井県: 40,915円40,915円高知県青森県秋田県宮崎県福井県
下位5都道府県の旅行への年間支出
項目旅行への年間支出
高知県31,732円
青森県32,855円
秋田県35,395円
宮崎県40,735円
福井県40,915円

旅行への支出が多い上位5都府県です。

東京都は111,500円、岐阜県は108,357円、京都府は103,001円、滋賀県は91,798円、埼玉県は88,699円でした。
10万円を超えたのは3都府県で、6位以下は愛知県85,097円、福岡県83,447円、神奈川県81,273円と続きます。

1位の東京都111,500円は全国平均の1.66倍。
月あたりにすると9,300円ほどを旅行に使っている計算になります。

2位に岐阜県が入っているのが目を引きます。
人口の多い都府県が並ぶなかで、108,357円という数字は東京都と3,143円しか違いません。

国内と海外で、上位の顔ぶれが入れ替わる

ここからは統計を離れて、1世帯が1年間に旅行へ使う金額の背景を推測します。
確かめられた事実ではなく、ほかの数字と並べて考えた見立てとして読んでください。

旅行への支出は、宿泊料とパック旅行費に分かれます。
この2つを分けると、上位の顔ぶれが変わりました。

宿泊料で多いのは埼玉県50,222円、東京都49,392円、京都府49,270円、神奈川県45,897円、滋賀県42,683円。
首都圏と近畿が並びます。

一方、パック旅行費のうち外国パック旅行費で並べると、1位は福岡県の34,492円、2位が岐阜県32,351円、3位が東京都27,710円でした。
全国平均は9,322円なので、福岡県は3.7倍、岐阜県は3.5倍という水準です。
2位の岐阜県が全体でも2位に来ているのは、この外国パック旅行費が押し上げているためでした。
岐阜県の内訳は宿泊料32,903円に対しパック旅行費75,454円。
パック旅行費のほうが2倍以上あります。

東京都は逆に、宿泊料49,392円とパック旅行費62,108円でバランスが取れています。
同じ「旅行にお金を使う都府県」でも、使い方はかなり違うということです。

ほかの指標との相関を見ると、外食への支出がプラス0.71で最も強く、次いで高齢者割合がマイナス0.65、読書の行動者率がプラス0.57、人口密度がプラス0.46でした。

外食との0.71という数字は、この媒体で扱ってきた家計の品目のなかでもとりわけ強い関係です。
旅行も外食も、生活に必要というより余裕から出る支出なので、同じ動きをするのは自然でしょう。

高齢者割合とのマイナス0.65も同じ話だと考えられます。
働く世代が多い県ほど、こうした支出に回せるお金が大きくなります。
最下位の高知県31,732円は高齢者割合が全国でも上位の県でした。

温泉地の数や観光地の多さとは、ほとんど関係が見られませんでした。
旅行への支出は「どこへ行くか」ではなく「どれだけ出かける余裕があるか」を映している数字のようです。

旅行への支出が少ない5県

旅行への支出が少ない下位5県です。

高知県は31,732円、青森県は32,855円、秋田県は35,395円、宮崎県は40,735円、福井県は40,915円でした。
東京都の111,500円とは3.51倍の差があります。

最下位の高知県31,732円は、月あたりにすると2,600円ほどです。
上位の東京都の月9,300円と比べると3分の1になります。

下位に並んだのは四国と東北、九州の県です。
地方別でも四国4県が48,882円で最も少なく、東北6県が49,460円、中国5県が54,347円と続きました。

下位の県には、高齢者割合が高いという共通点があります。
旅行への支出と高齢者割合の相関係数はマイナス0.65。
人口構成の違いが、そのまま支出額に表れている形です。

地図で見る旅行への支出

旅行への年間支出(令和6年(2024年))
旅行への年間支出(令和6年(2024年)) 家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)(総務省統計局)をもとに作成。単位は円。 北海道 64,378円青森 32,855円岩手 60,055円宮城 50,331円秋田 35,395円山形 59,308円福島 58,816円茨城 71,578円栃木 58,119円群馬 64,635円埼玉 88,699円千葉 79,560円東京 111,500円神奈川 81,273円新潟 46,755円富山 74,316円石川 54,921円福井 40,915円山梨 47,388円長野 65,068円岐阜 108,357円静岡 50,802円愛知 85,097円三重 78,493円滋賀 91,798円京都 103,001円大阪 58,994円兵庫 59,753円奈良 58,386円和歌山 68,407円鳥取 40,989円島根 46,795円岡山 77,605円広島 56,307円山口 50,040円徳島 65,541円香川 51,134円愛媛 47,123円高知 31,732円福岡 83,447円佐賀 48,624円長崎 51,071円熊本 74,280円大分 41,017円宮崎 40,735円鹿児島 46,559円沖縄 60,103円
旅行への年間支出(円)
旅行への年間支出(令和6年(2024年))
項目旅行への年間支出
北海道64,378円
青森県32,855円
岩手県60,055円
宮城県50,331円
秋田県35,395円
山形県59,308円
福島県58,816円
茨城県71,578円
栃木県58,119円
群馬県64,635円
埼玉県88,699円
千葉県79,560円
東京都111,500円
神奈川県81,273円
新潟県46,755円
富山県74,316円
石川県54,921円
福井県40,915円
山梨県47,388円
長野県65,068円
岐阜県108,357円
静岡県50,802円
愛知県85,097円
三重県78,493円
滋賀県91,798円
京都府103,001円
大阪府58,994円
兵庫県59,753円
奈良県58,386円
和歌山県68,407円
鳥取県40,989円
島根県46,795円
岡山県77,605円
広島県56,307円
山口県50,040円
徳島県65,541円
香川県51,134円
愛媛県47,123円
高知県31,732円
福岡県83,447円
佐賀県48,624円
長崎県51,071円
熊本県74,280円
大分県41,017円
宮崎県40,735円
鹿児島県46,559円
沖縄県60,103円

日本地図で見ると、色が濃く出るのは首都圏と近畿、東海、それに福岡県です。
淡いのは四国と東北、九州の南部でした。

47都道府県の単純平均は62,171円、中央値は58,994円です。
平均が中央値より3,177円高いのは、上位の都府県が全体を引き上げているためです。

平均を超えたのは19都府県。
10万円を超える3都府県がある一方、下位は3万円台と、開きの大きい分布になっています。

順位都道府県旅行への年間支出(円)地方宿泊料パック旅行費外国パック旅行費
1東京都111500関東493926210827710
2岐阜県108357中部329037545432351
3京都府103001近畿492705373118730
4滋賀県91798近畿426834911516508
5埼玉県88699関東5022238477614
6愛知県85097中部389994609821958
7福岡県83447九州287655468234492
8神奈川県81273関東45897353769426
9千葉県79560関東40730388304269
10三重県78493近畿36099423940
11岡山県77605中国330164458914911
12富山県74316中部40695336218285
13熊本県74280九州351313914912178
14茨城県71578関東39498320800
15和歌山県68407近畿297863862125095
16徳島県65541四国289163662516866
17長野県65068中部34962301064259
18群馬県64635関東334623117316734
19北海道64378北海道273313704718640
20沖縄県60103九州211403896315769
21岩手県60055東北302532980212748
22兵庫県59753近畿26790329632256
23山形県59308東北31832274760
24大阪府58994近畿284223057218537
25福島県58816東北32731260850
26奈良県58386近畿37649207370
27栃木県58119関東36832212875770
28広島県56307中国25193311143109
29石川県54921中部25537293843665
30香川県51134四国23608275267512
31長崎県51071九州32814182576220
32静岡県50802中部33464173381973
33宮城県50331東北3343816893810
34山口県50040中国29656203844820
35佐賀県48624九州30864177603487
36山梨県47388中部205182687017284
37愛媛県47123四国18210289134728
38島根県46795中国24555222400
39新潟県46755中部34573121820
40鹿児島県46559九州28381181780
41大分県41017九州15581254360
42鳥取県40989中国27728132612958
43福井県40915中部23051178640
44宮崎県40735九州17943227920
45秋田県35395東北20340150550
46青森県32855東北18630142254451
47高知県31732四国20789109430
家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)(令和6年(2024年)、総務省統計局)をもとに作成

このグラフについての豆知識

交通費は含まれない

この記事の旅行への支出は、宿泊料とパック旅行費を足したものです。
旅行のために使った鉄道や航空機の運賃は「交通」という別の費目に分類されるため、含まれません。

パック旅行費には交通費が含まれているので、パックで申し込むか個別に手配するかで、この数字への表れ方が変わります。
パック旅行の比率が高い県ほど、旅行支出が大きく見えやすくなる点には注意してください。

全国平均で見ると、宿泊料34,349円、パック旅行費32,744円。
パック旅行費のうち国内が23,422円、外国が9,322円でした。

数字は県庁所在市のもので、県全体の平均ではない

家計調査の品目別の表は、各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の平均です。

またひとり暮らしの世帯は含まれません。
令和6年の1年分の数字なので、3年平均を使ったほかの家計調査の記事より、その年の事情を受けやすくなっています。

外国パック旅行費は年による振れがとりわけ大きい品目です。
単年の順位は、そのまま固定的なものではありません。

順位の並びがにている記事

1世帯が1年間に旅行へ使う金額の並びと似ている記事、そして正反対の記事を挙げます。

いちばん近かったのは【1年に出たパスポートの数】およそ370万件、開きは77.87倍で、順位相関は0.71でした。
逆に、ほぼ裏返しの並びになったのが【スーパーの数】が多いのは大都市ではありませんでした、人口あたりで比較(相関-0.62)でした。

これは並びが近いというだけで、片方がもう片方を生んでいるという意味ではありません。
地図を2枚ならべてみてください。

地方のなかで見た旅行への年間支出

地方最も多い(円)最も少ない(円)
東北岩手県 60055青森県 32855
関東東京都 111500栃木県 58119
中部岐阜県 108357福井県 40915
近畿京都府 103001奈良県 58386
中国岡山県 77605鳥取県 40989
四国徳島県 65541高知県 31732
九州福岡県 83447宮崎県 40735
家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)(令和6年(2024年)、総務省統計局)をもとに作成

まとめ

47都道府県の旅行への支出を比べると、最も多い東京都は111,500円、最も少ない高知県は31,732円で、その差は3.51倍でした。
全国平均は67,093円です。

この1世帯が1年間に旅行へ使う金額の数字には、読み違えやすい点が3つあります。
1つ目は、宿泊料とパック旅行費の合計で交通費が含まれないこと。
2つ目は、この数字が県庁所在市の二人以上の世帯を対象にしたものであること。
3つ目は令和6年(2024年)の1年分であることです。

外国パック旅行費で並べると1位は福岡県34,492円、2位が岐阜県32,351円。
全国平均9,322円の3倍を超えます。
全体で2位の岐阜県は、この項目が押し上げていました。

最も強く連動していたのは外食への支出のプラス0.71で、高齢者割合とはマイナス0.65。
温泉地の数などとはほとんど関係がありませんでした。
外食や映画への支出を比べた記事とあわせて読んでみてください。

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出典

  • 統計名: 家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)
  • 調査年: 令和6年(2024年)
  • 公開元: 総務省統計局
  • 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&lid=000001463049
  • 備考: 数値は各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の1年間の平均であり、県全体の平均ではない。宿泊料とパック旅行費の合計。交通費は別の費目に分類されるため含まない

注記: 数値は各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の1年間の平均であり、県全体の平均ではない。
宿泊料とパック旅行費の合計。
交通費は別の費目に分類されるため含まない

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