47都道府県で、宿泊した人の延べ数を比べます。
使うのは観光庁の宿泊旅行統計調査で、令和6年の延べ宿泊者数です。
全国では6億5,906万人泊。
2泊した1人は2人泊と数えます。
都道府県別には47.06倍の開きがあり、上位5都道府県だけで4割を超えました。
47都道府県の単純平均
14,022,649人泊
延べ宿泊者数(令和6年(2024年)年間値)
最も多い 東京都
110,347,320人泊
最も少ない 佐賀県
2,344,950人泊
延べ宿泊者数が多い5都道府県
延べ宿泊者数が多い上位5都道府県です。
東京都は1億1,034万7,320人泊、大阪府は5,743万1,520人泊、北海道は4,462万8,500人泊、京都府は3,421万710人泊、沖縄県は3,127万5,600人泊でした。
東京都だけで全国の16.7パーセントを占めます。
6位以下は千葉県、神奈川県、静岡県と続きます。
上位5都道府県の合計は全国の42.2パーセントでした。
人口との相関係数はプラス0.82、人口密度とはプラス0.83。
宿泊施設の数がプラス0.38にとどまるのとは対照的に、人が集まる場所ほど宿泊も多いという関係がはっきり出ています。
人口あたりで割ると、順位はほとんど入れ替わる
以下は、延べ宿泊者数にこれだけの差がつく理由についての推測です。
統計から確かめられる話ではなく、ほかの指標との突き合わせから考えたものです。
人口1人あたりで割り直すと、順位はほとんど入れ替わります。
1位は沖縄県の21.3人泊、2位が京都府13.6人泊、3位が山梨県12.0人泊、4位が石川県10.5人泊、5位が長野県10.1人泊。
総数で1位の東京都は7.8人泊で7位に下がります。
総数では10位以下だった山梨県や石川県、長野県が上位に来ました。
総数のランキングは、その県にどれだけ人が住み、どれだけ仕事の用事があるかを大きく映しています。
東京都と大阪府の宿泊には出張が相当量含まれているはずです。
人口で割ると、その効果が薄まって観光地としての性格が前に出てきます。
山梨県、石川県、長野県が人口あたりで上位に来るのは、富士五湖、金沢、軽井沢や白馬といった目的地を、少ない人口で抱えているからでしょう。
空港の乗降客数との相関係数はプラス0.91。
この媒体で扱ってきたなかでも極めて強い数字です。
飛行機で来る人が多い地域ほど泊まる人も多い、というより、どちらも同じ「人が集まる場所」を測っているのだと考えられます。
一方、温泉地の数との相関はプラス0.06、源泉総数とはプラス0.01でほぼ無関係でした。
温泉が多いことは、泊まる人の総数には結びついていません。
温泉地は人口の少ない地域に多く、規模としては大きくならないためだと考えられます。
延べ宿泊者数が少ない5県
延べ宿泊者数が少ない下位5県です。
佐賀県は234万4,950人泊、徳島県は253万8,210人泊、鳥取県は259万9,290人泊、奈良県は283万4,450人泊、高知県は292万2,020人泊でした。
東京都の1億1,034万7,320人泊とは47.06倍の差があります。
44位に奈良県が入っているのが目を引きます。
京都府は3,421万710人泊で4位ですが、隣の奈良県は12分の1以下です。
同じ古都でも、泊まる場所としては大きく違うことになります。
300万人泊を下回ったのは佐賀県、徳島県、鳥取県、奈良県、高知県の5県でした。
いずれも全国平均1,402万人泊の5分の1程度です。
下位の県は宿泊施設の数も少なく、佐賀県は383.2施設で全国最少、鳥取県は599.6施設、徳島県は597.5施設でした。
地方別に見る延べ宿泊者数
地方別に平均を出すと、北海道と関東が上位に来ます。
最も多いのは北海道の4,462万8,500人泊です。
県の集まりで見ると、関東7都県が平均2,843万人泊で最も多く、近畿7府県が1,847万人泊、中部9県が1,245万人泊、九州8県が1,170万人泊と続きます。
少ないほうは東北6県が637万人泊、中国5県が554万人泊、四国4県が364万人泊でした。
関東と四国では7.81倍の差があります。
近畿7府県が2番目に来るのは、大阪府5,743万人泊と京都府3,421万人泊が押し上げているためです。
同じ近畿でも奈良県は283万人泊で44位。
地方でまとめると、この幅が見えなくなります。
地図で見る延べ宿泊者数
| 項目 | 延べ宿泊者数 |
|---|---|
| 北海道 | 44,628,500人泊 |
| 青森県 | 4,512,550人泊 |
| 岩手県 | 5,877,210人泊 |
| 宮城県 | 10,265,630人泊 |
| 秋田県 | 3,149,560人泊 |
| 山形県 | 4,877,700人泊 |
| 福島県 | 9,540,070人泊 |
| 茨城県 | 7,270,000人泊 |
| 栃木県 | 11,677,370人泊 |
| 群馬県 | 9,751,210人泊 |
| 埼玉県 | 5,575,920人泊 |
| 千葉県 | 28,286,610人泊 |
| 東京都 | 110,347,320人泊 |
| 神奈川県 | 26,097,210人泊 |
| 新潟県 | 10,524,240人泊 |
| 富山県 | 3,759,720人泊 |
| 石川県 | 11,491,880人泊 |
| 福井県 | 4,027,250人泊 |
| 山梨県 | 9,483,960人泊 |
| 長野県 | 20,105,300人泊 |
| 岐阜県 | 8,363,880人泊 |
| 静岡県 | 22,995,880人泊 |
| 愛知県 | 21,323,270人泊 |
| 三重県 | 8,370,240人泊 |
| 滋賀県 | 4,897,930人泊 |
| 京都府 | 34,210,710人泊 |
| 大阪府 | 57,431,520人泊 |
| 兵庫県 | 16,505,660人泊 |
| 奈良県 | 2,834,450人泊 |
| 和歌山県 | 5,012,290人泊 |
| 鳥取県 | 2,599,290人泊 |
| 島根県 | 3,444,710人泊 |
| 岡山県 | 5,783,680人泊 |
| 広島県 | 12,072,450人泊 |
| 山口県 | 3,785,580人泊 |
| 徳島県 | 2,538,210人泊 |
| 香川県 | 4,746,720人泊 |
| 愛媛県 | 4,372,780人泊 |
| 高知県 | 2,922,020人泊 |
| 福岡県 | 23,950,020人泊 |
| 佐賀県 | 2,344,950人泊 |
| 長崎県 | 7,637,820人泊 |
| 熊本県 | 8,079,590人泊 |
| 大分県 | 8,328,590人泊 |
| 宮崎県 | 3,608,900人泊 |
| 鹿児島県 | 8,378,560人泊 |
| 沖縄県 | 31,275,600人泊 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都と大阪府、北海道、京都府、沖縄県です。
淡いのは四国と山陰、北関東でした。
47都道府県の単純平均は1,402万2,649人泊、中央値は832万8,590人泊です。
平均が中央値の1.68倍もあるのは、上位の都道府県が極端に大きいためです。
平均を超えたのは12都道府県だけ。
真ん中あたりの県の実感に近いのは、中央値の833万人泊のほうだと言えます。
| 順位 | 都道府県 | 延べ宿泊者数(人泊) | 地方 | 人口1人あたり延べ宿泊者数 | 宿泊施設の数 | 客室稼働率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 110347320 | 関東 | 7.8 | 4640.5 | 75.1 |
| 2 | 大阪府 | 57431520 | 近畿 | 6.6 | 1565.8 | 75.4 |
| 3 | 北海道 | 44628500 | 北海道 | 8.8 | 4868.7 | 59.8 |
| 4 | 京都府 | 34210710 | 近畿 | 13.6 | 3969.7 | 62.8 |
| 5 | 沖縄県 | 31275600 | 九州 | 21.3 | 5622.5 | 54.9 |
| 6 | 千葉県 | 28286610 | 関東 | 4.5 | 2157.9 | 61.5 |
| 7 | 神奈川県 | 26097210 | 関東 | 2.8 | 1900.0 | 61.8 |
| 8 | 福岡県 | 23950020 | 九州 | 4.7 | 1184.5 | 72.1 |
| 9 | 静岡県 | 22995880 | 中部 | 6.5 | 2866.9 | 54.6 |
| 10 | 愛知県 | 21323270 | 中部 | 2.9 | 997.5 | 66.6 |
| 11 | 長野県 | 20105300 | 中部 | 10.1 | 4809.2 | 39.6 |
| 12 | 兵庫県 | 16505660 | 近畿 | 3.1 | 1860.3 | 56.9 |
| 13 | 広島県 | 12072450 | 中国 | 4.4 | 1096.8 | 62.6 |
| 14 | 栃木県 | 11677370 | 関東 | 6.2 | 1545.2 | 53.0 |
| 15 | 石川県 | 11491880 | 中部 | 10.5 | 1041.3 | 66.8 |
| 16 | 新潟県 | 10524240 | 中部 | 5.0 | 1815.6 | 45.5 |
| 17 | 宮城県 | 10265630 | 東北 | 4.6 | 754.4 | 57.6 |
| 18 | 群馬県 | 9751210 | 関東 | 5.2 | 1509.2 | 44.1 |
| 19 | 福島県 | 9540070 | 東北 | 5.5 | 1602.2 | 44.4 |
| 20 | 山梨県 | 9483960 | 中部 | 12.0 | 1892.8 | 42.8 |
| 21 | 鹿児島県 | 8378560 | 九州 | 5.5 | 1959.6 | 52.2 |
| 22 | 三重県 | 8370240 | 近畿 | 4.9 | 1095.2 | 52.4 |
| 23 | 岐阜県 | 8363880 | 中部 | 4.4 | 1205.3 | 51.2 |
| 24 | 大分県 | 8328590 | 九州 | 7.7 | 1429.8 | 53.6 |
| 25 | 熊本県 | 8079590 | 九州 | 4.8 | 1271.9 | 56.0 |
| 26 | 長崎県 | 7637820 | 九州 | 6.1 | 1712.6 | 53.4 |
| 27 | 茨城県 | 7270000 | 関東 | 2.6 | 824.7 | 55.1 |
| 28 | 岩手県 | 5877210 | 東北 | 5.1 | 644.0 | 53.5 |
| 29 | 岡山県 | 5783680 | 中国 | 3.2 | 875.6 | 58.2 |
| 30 | 埼玉県 | 5575920 | 関東 | 0.8 | 396.2 | 62.6 |
| 31 | 和歌山県 | 5012290 | 近畿 | 5.7 | 1065.9 | 42.6 |
| 32 | 滋賀県 | 4897930 | 近畿 | 3.5 | 676.0 | 55.1 |
| 33 | 山形県 | 4877700 | 東北 | 4.8 | 765.8 | 49.3 |
| 34 | 香川県 | 4746720 | 四国 | 5.2 | 806.1 | 52.9 |
| 35 | 青森県 | 4512550 | 東北 | 3.9 | 520.3 | 58.0 |
| 36 | 愛媛県 | 4372780 | 四国 | 3.4 | 718.2 | 55.2 |
| 37 | 福井県 | 4027250 | 中部 | 5.4 | 880.8 | 47.9 |
| 38 | 山口県 | 3785580 | 中国 | 3.0 | 421.2 | 58.1 |
| 39 | 富山県 | 3759720 | 中部 | 3.8 | 432.0 | 54.5 |
| 40 | 宮崎県 | 3608900 | 九州 | 3.5 | 640.0 | 51.1 |
| 41 | 島根県 | 3444710 | 中国 | 5.4 | 695.3 | 55.5 |
| 42 | 秋田県 | 3149560 | 東北 | 3.5 | 549.6 | 48.7 |
| 43 | 高知県 | 2922020 | 四国 | 4.5 | 697.8 | 46.4 |
| 44 | 奈良県 | 2834450 | 近畿 | 2.2 | 562.4 | 46.2 |
| 45 | 鳥取県 | 2599290 | 中国 | 4.9 | 599.6 | 50.3 |
| 46 | 徳島県 | 2538210 | 四国 | 3.7 | 597.5 | 48.6 |
| 47 | 佐賀県 | 2344950 | 九州 | 3.0 | 383.2 | 51.4 |
このグラフについての豆知識
延べ宿泊者数と実宿泊者数は違う
延べ宿泊者数は、宿泊者数に泊数を掛けたものです。
2泊した1人は2人泊と数えます。
同じ調査には実宿泊者数もあり、こちらは泊数を掛けません。
全国では延べ6億5,906万人泊に対し、実宿泊者数は4億6,131万人。
1人あたりの平均泊数は1.43泊という計算になります。
観光地では連泊が多く、出張では1泊が多い。
延べと実の比率を見ると、その県の宿泊の性格が分かります。
日本人と外国人の合計
この記事の数字は日本人と外国人を合わせたものです。
外国人だけを取り出したランキングは別の記事にしました。
宿泊旅行統計調査は、ホテル・旅館・簡易宿所などを対象としています。
親戚や知人の家に泊まった場合は含まれません。
数字は令和6年、2024年の年間値です。
順位の並びがにている記事
この延べ宿泊者数の並びに近い記事を、全記事の順位から機械で洗い出しました。
最も似ていたのは【泊まった人の数】年間3億8,378万人、人口あたりで17.8倍の差(順位相関0.99)です。
逆に、ほぼ裏返しの並びになったのが【ひとりが使う部屋数】全国1.93室、差は1.52倍(相関-0.7)でした。
似ているからといって理由が同じとはかぎりません。
それでも、2つを重ねると土地の性格が見えてくることがあります。
地方のなかで見た延べ宿泊者数
| 地方 | 最も多い(人泊) | 最も少ない(人泊) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 10265630 | 秋田県 3149560 |
| 関東 | 東京都 110347320 | 埼玉県 5575920 |
| 中部 | 静岡県 22995880 | 富山県 3759720 |
| 近畿 | 大阪府 57431520 | 奈良県 2834450 |
| 中国 | 広島県 12072450 | 鳥取県 2599290 |
| 四国 | 香川県 4746720 | 徳島県 2538210 |
| 九州 | 沖縄県 31275600 | 佐賀県 2344950 |
まとめ
47都道府県の延べ宿泊者数を比べると、最も多い東京都は1億1,034万7,320人泊、最も少ない佐賀県は234万4,950人泊で、その差は47.06倍でした。
全国では6億5,906万人泊です。
ここまでの延べ宿泊者数の数字には、注意点が3つあります。
1つ目は、2泊した1人を2人泊と数えること。
2つ目は、親戚や知人の家に泊まった場合は含まれないこと。
3つ目は令和6年(2024年)の年間値であることです。
人口1人あたりで割り直すと1位は沖縄県の21.3人泊、東京都は7.8人泊で7位に下がります。
総数では見えない山梨県や石川県が上位に来ました。
空港の乗降客数との相関係数はプラス0.91。
一方、温泉地の数とはプラス0.06でほぼ無関係でした。
外国人の延べ宿泊者数や宿泊施設の数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 宿泊旅行統計調査
- 調査年: 令和6年(2024年)年間値
- 公開元: 観光庁
- 参照URL: https://www.mlit.go.jp/kankocho/tokei_hakusyo/shukuhakutokei.html
- 備考: 延べ宿泊者数は宿泊者数に泊数を掛けたもので、2泊した1人は2人泊と数える。日本人と外国人の合計
注記: 延べ宿泊者数は宿泊者数に泊数を掛けたもので、2泊した1人は2人泊と数える。
日本人と外国人の合計
