園芸・庭いじり・ガーデニングをする人がどれだけいるかを、47都道府県で並べて比べます。
使うのは総務省統計局の社会生活基本調査(令和3年)で、10歳以上の人のうち過去1年間にこれらをした人の割合です。
家庭菜園も含まれます。
全国の行動者率は26.0パーセント。
およそ4人に1人が、1年のうちに土をいじったことになります。
これまで見てきた余暇の活動とは、少し違う地図が出てきました。
47都道府県の単純平均
27.1%
園芸・ガーデニングの行動者率(令和3年(2021年))
最も多い 群馬県
32.8%
最も少ない 大阪府
19.5%
地図で見る園芸・ガーデニングの行動者率
| 項目 | 園芸・ガーデニングの行動者率 |
|---|---|
| 北海道 | 27% |
| 青森県 | 24.4% |
| 岩手県 | 28.8% |
| 宮城県 | 27.3% |
| 秋田県 | 26.9% |
| 山形県 | 29.1% |
| 福島県 | 27.6% |
| 茨城県 | 32.2% |
| 栃木県 | 29.4% |
| 群馬県 | 32.8% |
| 埼玉県 | 28.2% |
| 千葉県 | 26% |
| 東京都 | 22.3% |
| 神奈川県 | 25.7% |
| 新潟県 | 28.5% |
| 富山県 | 25.1% |
| 石川県 | 25.2% |
| 福井県 | 25.7% |
| 山梨県 | 29.6% |
| 長野県 | 32.3% |
| 岐阜県 | 27.6% |
| 静岡県 | 28.4% |
| 愛知県 | 26.4% |
| 三重県 | 28.4% |
| 滋賀県 | 27.8% |
| 京都府 | 24.8% |
| 大阪府 | 19.5% |
| 兵庫県 | 24.1% |
| 奈良県 | 28.4% |
| 和歌山県 | 28.6% |
| 鳥取県 | 26% |
| 島根県 | 28.9% |
| 岡山県 | 30.1% |
| 広島県 | 25.1% |
| 山口県 | 28.3% |
| 徳島県 | 27.6% |
| 香川県 | 27.4% |
| 愛媛県 | 28.7% |
| 高知県 | 26% |
| 福岡県 | 23.1% |
| 佐賀県 | 27.6% |
| 長崎県 | 26.1% |
| 熊本県 | 29.2% |
| 大分県 | 26.4% |
| 宮崎県 | 28.1% |
| 鹿児島県 | 28.9% |
| 沖縄県 | 20.2% |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは北関東から中部の内陸、そして中国地方です。
逆に淡いのは大阪府と東京都、沖縄県でした。
人口の多い都府県が下位に来るのは他の趣味と同じですが、上位の顔ぶれが違います。
47都道府県の単純平均は27.1パーセント、中央値は27.6パーセントです。
全国値の26.0パーセントより県別の平均が高いのは、人口の多い都府県ほど行動者率が低いためです。
平均を超えたのは27県でした。
上下の差は1.68倍で、これまで扱ってきた趣味の指標のなかでは小さいほうです。
下の表に47都道府県すべての行動者率を、写真の撮影・プリントの行動者率と並べて掲載しました。
| 順位 | 都道府県 | 園芸・ガーデニングの行動者率(%) | 地方 | 写真の撮影・プリントの行動者率 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 群馬県 | 32.8 | 関東 | 21.7 |
| 2 | 長野県 | 32.3 | 中部 | 19.8 |
| 3 | 茨城県 | 32.2 | 関東 | 22.2 |
| 4 | 岡山県 | 30.1 | 中国 | 20 |
| 5 | 山梨県 | 29.6 | 中部 | 19.2 |
| 6 | 栃木県 | 29.4 | 関東 | 19.3 |
| 7 | 熊本県 | 29.2 | 九州 | 21.3 |
| 8 | 山形県 | 29.1 | 東北 | 17.8 |
| 9 | 鹿児島県 | 28.9 | 九州 | 19.6 |
| 9 | 島根県 | 28.9 | 中国 | 17.1 |
| 11 | 岩手県 | 28.8 | 東北 | 18.2 |
| 12 | 愛媛県 | 28.7 | 四国 | 18.9 |
| 13 | 和歌山県 | 28.6 | 近畿 | 17.8 |
| 14 | 新潟県 | 28.5 | 中部 | 19 |
| 15 | 三重県 | 28.4 | 近畿 | 20 |
| 15 | 静岡県 | 28.4 | 中部 | 21 |
| 15 | 奈良県 | 28.4 | 近畿 | 21.4 |
| 18 | 山口県 | 28.3 | 中国 | 19.1 |
| 19 | 埼玉県 | 28.2 | 関東 | 23.6 |
| 20 | 宮崎県 | 28.1 | 九州 | 18.6 |
| 21 | 滋賀県 | 27.8 | 近畿 | 21.8 |
| 22 | 岐阜県 | 27.6 | 中部 | 18.5 |
| 22 | 佐賀県 | 27.6 | 九州 | 18.9 |
| 22 | 徳島県 | 27.6 | 四国 | 16 |
| 22 | 福島県 | 27.6 | 東北 | 17 |
| 26 | 香川県 | 27.4 | 四国 | 18 |
| 27 | 宮城県 | 27.3 | 東北 | 21.5 |
| 28 | 北海道 | 27 | 北海道 | 21.2 |
| 29 | 秋田県 | 26.9 | 東北 | 15.9 |
| 30 | 愛知県 | 26.4 | 中部 | 23.8 |
| 30 | 大分県 | 26.4 | 九州 | 17.5 |
| 32 | 長崎県 | 26.1 | 九州 | 16.6 |
| 33 | 高知県 | 26 | 四国 | 16.9 |
| 33 | 千葉県 | 26 | 関東 | 22.4 |
| 33 | 鳥取県 | 26 | 中国 | 17.7 |
| 36 | 神奈川県 | 25.7 | 関東 | 26.7 |
| 36 | 福井県 | 25.7 | 中部 | 19.2 |
| 38 | 石川県 | 25.2 | 中部 | 18.1 |
| 39 | 広島県 | 25.1 | 中国 | 21 |
| 39 | 富山県 | 25.1 | 中部 | 18.3 |
| 41 | 京都府 | 24.8 | 近畿 | 23.5 |
| 42 | 青森県 | 24.4 | 東北 | 14.6 |
| 43 | 兵庫県 | 24.1 | 近畿 | 21.1 |
| 44 | 福岡県 | 23.1 | 九州 | 21.2 |
| 45 | 東京都 | 22.3 | 関東 | 27.2 |
| 46 | 沖縄県 | 20.2 | 九州 | 15.9 |
| 47 | 大阪府 | 19.5 | 近畿 | 21.2 |
庭いじりをする人が多い5県
園芸・ガーデニングの行動者率が高い上位5県です。
群馬県は32.8パーセント、長野県は32.3パーセント、茨城県は32.2パーセント、岡山県は30.1パーセント、山梨県は29.6パーセントでした。
全国の26.0パーセントを上回ったのは32県です。
上位5県のうち3県は海に面していない内陸の県です。
読書や楽器演奏、映画鑑賞では上位を占めていた東京都・神奈川県・大阪府は、この指標では下位に沈みました。
庭やベランダなど土をいじる場所が必要な趣味は、都市部で高く出るという他の余暇活動とは逆の分布になります。
6位以下も29.4パーセント、29.2パーセント、29.1パーセントと続きます。
30パーセントを超えたのは4県でした。
上位5県の行動者率はいずれも29パーセント台以上ですが、6位以下は29パーセント台前半に固まります。
突出した県はなく、上位はゆるやかに並んでいる形です。
群馬県が1位になるのはなぜか
ここからは統計から離れて、なぜ内陸の県が上位なのかを考えてみます。
以下は確かめられた事実ではなく、別のデータと突き合わせて立てた推測です。
まず同じ調査の「写真の撮影・プリント」を見てみます。
全国は21.9パーセントで、上位は東京都の27.2パーセント、神奈川県の26.7パーセント、愛知県の23.8パーセント。
都市部が並びます。
同じ趣味・娯楽の項目でも、園芸とはまったく違う地図です。
違いは、必要なものにあると考えられます。
写真はカメラやスマートフォンがあればどこでも撮れますが、園芸には土のある場所が要ります。
庭のある一戸建てか、少なくともベランダやプランターを置ける広さが必要です。
そこで持ち家率を比べた記事の数字と並べてみます。
園芸1位の群馬県の持ち家率は71.1パーセント、2位の長野県は71.7パーセント、3位の茨城県は69.4パーセントで、いずれも全国60.9パーセントを大きく上回ります。
逆に園芸47位の大阪府は54.5パーセント、45位の東京都は44.7パーセントでした。
持ち家が多い県ほど園芸をする人が多い、という関係が見えます。
住まいの形が趣味を決める、とまでは言えません。
持ち家に住む人の年齢層が高いことも効いているはずです。
ただ「土をいじれる場所があるかどうか」が、他の趣味と違う地図を作っている可能性は高そうです。
なお行動者率は「過去1年間に1回でもしたか」を聞いた数字です。
毎日水をやる人も、年に1度植え替えた人も同じ1人として数えられます。
庭いじりをする人が少ない5都府県
園芸・ガーデニングの行動者率が低い下位5都府県です。
大阪府は19.5パーセント、沖縄県は20.2パーセント、東京都は22.3パーセント、福岡県は23.1パーセント、兵庫県は24.1パーセントでした。
群馬県の32.8パーセントと大阪府の19.5パーセントでは1.68倍の差があります。
下位5都府県のうち4つは大都市を抱える地域です。
地方別の平均でも近畿7府県が25.9パーセント、九州8県が26.2パーセントと下から並びました。
大阪府の19.5パーセントは、5人に1人という水準です。
47都道府県で唯一20パーセントを下回りました。
ただし下位でも5人に1人はしています。
まったく縁のない趣味というわけではなく、上下の差も1.68倍にとどまります。
下位5都府県のうち沖縄県だけは大都市を抱えていません。
住宅の形や気候など、他の4都府県とは違う事情がありそうですが、この統計だけでは分かりません。
地方別に見る園芸の行動者率
地方別に平均を出すと、意外なほど差が小さいことが分かります。
最も高いのは関東7都県の28.1パーセントです。
次いで中国5県が27.7パーセント、中部9県が27.6パーセント、四国4県が27.4パーセント、東北6県が27.3パーセントと続きます。
低いほうを見ると、北海道が27.0パーセント、九州8県が26.2パーセント、近畿7府県が25.9パーセントでした。
最も高い関東と最も低い近畿では2.1ポイントの差しかありません。
関東が1位になるのは、群馬県と茨城県、栃木県という北関東3県が押し上げているためです。
同じ地方のなかに、上位の県と下位の都県が同居しているという珍しい形になっています。
このグラフについての豆知識
同じ趣味の項目でも地図は逆になる
社会生活基本調査の趣味・娯楽には35を超える項目があります。
そのうち園芸・庭いじり・ガーデニングは、都市部で低く地方で高いという珍しい分布を示しました。
同じ調査の写真の撮影・プリントは全国21.9パーセントで、上位は東京都・神奈川県・愛知県と都市部が並びます。
読書、楽器の演奏、映画館での映画鑑賞も同じ傾向でした。
余暇の活動は都市部で活発、というのがこれまでの記事で見えてきた傾向です。
園芸はその例外にあたります。
活動に必要な「場所」が屋外にあるかどうかが、分かれ目になっているようです。
家庭菜園も含まれる
この項目には、花を育てるガーデニングだけでなく、野菜を作る家庭菜園も含まれます。
庭やベランダのプランターだけでなく、市民農園を借りている場合も行動者に入ります。
一方、仕事として農業をしている場合は趣味・娯楽には含まれません。
あくまで余暇の活動としての園芸です。
調査は5年ごとで、令和3年が直近です。
次回は令和8年に実施される予定なので、この5年でどう動いたかはそのときに確かめられます。
順位の並びがにている記事
園芸・庭いじり・ガーデニングをする人の割合の順位を、当サイトの全記事の並びと突き合わせてみました。
0.63という高い相関を示したのが【園芸用植物への支出】平均年3,494円、育てる楽しみでした。
逆に、ほぼ裏返しの並びになったのが【第3次産業で働く人の割合】全国73.4%、上下の差が1.35倍しかない珍しい指標(相関-0.57)でした。
似ているからといって理由が同じとはかぎりません。
それでも、2つを重ねると土地の性格が見えてくることがあります。
地方のなかで見た園芸・ガーデニングの行動者率
| 地方 | 最も多い(%) | 最も少ない(%) |
|---|---|---|
| 東北 | 山形県 29.1 | 青森県 24.4 |
| 関東 | 群馬県 32.8 | 東京都 22.3 |
| 中部 | 長野県 32.3 | 富山県 25.1 |
| 近畿 | 和歌山県 28.6 | 大阪府 19.5 |
| 中国 | 岡山県 30.1 | 広島県 25.1 |
| 四国 | 愛媛県 28.7 | 高知県 26 |
| 九州 | 熊本県 29.2 | 沖縄県 20.2 |
まとめ
47都道府県の園芸・ガーデニングの行動者率を比べると、群馬県は32.8パーセント、大阪府は19.5パーセントで、その差は1.68倍でした。
全国は26.0パーセントで、これを上回ったのは32県です。
地方別では関東が28.1パーセントと最も高く、近畿が25.9パーセントで最も低い結果になりました。
園芸・庭いじり・ガーデニングをする人の割合をどう数えているかについて、3つ補っておきます。
1つ目は、この数字が過去1年間に1回でもした人の割合であり、頻度ではないことです。
2つ目は、家庭菜園も含まれ、仕事としての農業は含まれないことです。
3つ目は時点で、令和3年(2021年)の調査結果です。
読書も楽器も映画も都市部が上位でしたが、園芸だけは逆でした。
土をいじれる場所があるかどうかが、他の趣味と違う地図を作っているようです。
庭やベランダがあるかどうかは、住まいの形の話でもあります。
持ち家率を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会生活基本調査(都道府県、趣味・娯楽の種類別行動者率)
- 調査年: 令和3年(2021年)
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000032262823
- 備考: 10歳以上の人のうち、過去1年間に園芸・庭いじり・ガーデニングをした人の割合。家庭菜園も含まれる
注記: 10歳以上の人のうち、過去1年間に園芸・庭いじり・ガーデニングをした人の割合。
家庭菜園も含まれる
