【写真を撮る人の割合】を47都道府県で比べると地域差は1.86倍

【写真を撮る人の割合】を47都道府県で比べると地域差は1.86倍

写真を撮る人は、10歳以上のおよそ4.6人に1人です。
この調査ではスマートフォンでの撮影も含み、過去1年間に趣味として撮ったかどうかだけを聞いています。
仕事や記録のための撮影は入りません。

今回は47都道府県の写真の撮影・プリントの行動者率を、令和3年の総務省統計局「社会生活基本調査」のデータを使って比べました。

全国の行動者率は21.9%。
およそ4.6人に1人が、1年のうちに趣味として写真を撮ったことになります。

47都道府県の単純平均

19.7%

写真の撮影・プリントの行動者率(令和3年(2021年))

最も多い 東京都

27.2%

最も少ない 青森県

14.6%

写真を撮る人が多い5都府県

上位5都道府県の写真の撮影・プリントの行動者率
上位5都道府県の写真の撮影・プリントの行動者率 社会生活基本調査(都道府県、趣味・娯楽の種類別行動者率)(令和3年(2021年)) 0510152025東京都: 27.2%27.2%神奈川県: 26.7%26.7%愛知県: 23.8%23.8%埼玉県: 23.6%23.6%京都府: 23.5%23.5%東京都神奈川県愛知県埼玉県京都府
上位5都道府県の写真の撮影・プリントの行動者率
項目写真の撮影・プリントの行動者率
東京都27.2%
神奈川県26.7%
愛知県23.8%
埼玉県23.6%
京都府23.5%
下位5都道府県の写真の撮影・プリントの行動者率
下位5都道府県の写真の撮影・プリントの行動者率 社会生活基本調査(都道府県、趣味・娯楽の種類別行動者率)(令和3年(2021年)) 051015青森県: 14.6%14.6%秋田県: 15.9%15.9%沖縄県: 15.9%15.9%徳島県: 16%16%長崎県: 16.6%16.6%青森県秋田県沖縄県徳島県長崎県
下位5都道府県の写真の撮影・プリントの行動者率
項目写真の撮影・プリントの行動者率
青森県14.6%
秋田県15.9%
沖縄県15.9%
徳島県16%
長崎県16.6%

写真の撮影・プリントの行動者率が高い上位5都府県です。

東京都は27.2パーセント、神奈川県は26.7パーセント、愛知県は23.8パーセント、埼玉県は23.6パーセント、京都府は23.5パーセントでした。
全国の21.9パーセントを上回ったのは7都府県だけです。

上位5都府県はいずれも人口の多い地域です。
読書、楽器の演奏、映画館での映画鑑賞でも上位に並んだ顔ぶれと、ほとんど同じになりました。
園芸だけが逆の分布を示したことを思うと、写真は他の余暇活動と同じ「都市部で高い」型に入ります。

6位以下も22.4パーセント、22.2パーセント、21.8パーセントと続きます。
22パーセントを超えたのは7都県でした。

1位の東京都と2位の神奈川県の差は0.5ポイントで、上位2都県が抜けています。
3位以下は23パーセント台に3府県が並びました。

写真と美術鑑賞は同じ地図を描くのか

ここからは統計を離れて、趣味として写真を撮る人の割合の背景を推測します。
確かめられた事実ではなく、ほかの数字と並べて考えた見立てとして読んでください。

写真は道具のハードルが低い趣味です。
スマートフォンがあれば誰でも撮れます。
それでも都市部と地方で1.86倍の差が出ました。
道具の有無では説明がつきません。

そこで同じ調査の「美術鑑賞」を見てみます。
全国は11.4パーセントで、上位は東京都の17.8パーセント、京都府の15.4パーセント、福井県の13.8パーセント。
写真とよく似た顔ぶれですが、3位以下には福井県や石川県、富山県といった北陸の県が入ります。

美術鑑賞は美術館という施設が必要な活動です。
写真には施設が要りません。
それなのに両方とも都市部が上位に来るということは、施設の有無ではなく「撮りに行く場所があるか」「そういう活動をする習慣があるか」が効いている可能性があります。

もう1つ考えられるのは、この調査が「趣味・娯楽として」の行動を聞いている点です。
日常の記録として撮る写真は、趣味と意識されなければ行動者に含まれないかもしれません。
都市部のほうが「趣味としての写真」と自覚する機会が多い、という説明もありえます。

いずれも統計で確かめた話ではありません。
ただ、道具が手元にある趣味でも地域差が出るという事実は、余暇の過ごし方が環境に左右されることを示しています。

写真を撮る人が少ない5県

写真の撮影・プリントの行動者率が低い下位5県です。
45位に2県が同数で並びました。

青森県は14.6パーセント、45位は秋田県と沖縄県の15.9パーセント、徳島県は16.0パーセント、長崎県は16.6パーセントでした。
東京都の27.2パーセントと青森県の14.6パーセントでは1.86倍の差があります。

下位に並んだのは東北2県と九州2県、四国1県です。
地方別の平均でも四国4県が17.4パーセント、東北6県が17.5パーセントと下から並びました。

青森県の14.6パーセントは、7人に1人という水準です。
47都道府県で唯一15パーセントを下回りました。

なお下位でも7人に1人は写真を撮っています。
上下の差が1.86倍というのは、余暇の指標としては中くらいの開きです。

下位5県はいずれも人口が150万人を下回ります。
上位5都府県はどれも人口の多い地域でしたから、この指標は人口規模とゆるやかに結びついているようです。

地図で見る写真の行動者率

写真の撮影・プリントの行動者率(令和3年(2021年))
写真の撮影・プリントの行動者率(令和3年(2021年)) 社会生活基本調査(都道府県、趣味・娯楽の種類別行動者率)(総務省統計局)をもとに作成。単位は%。 北海道 21.2%青森 14.6%岩手 18.2%宮城 21.5%秋田 15.9%山形 17.8%福島 17%茨城 22.2%栃木 19.3%群馬 21.7%埼玉 23.6%千葉 22.4%東京 27.2%神奈川 26.7%新潟 19%富山 18.3%石川 18.1%福井 19.2%山梨 19.2%長野 19.8%岐阜 18.5%静岡 21%愛知 23.8%三重 20%滋賀 21.8%京都 23.5%大阪 21.2%兵庫 21.1%奈良 21.4%和歌山 17.8%鳥取 17.7%島根 17.1%岡山 20%広島 21%山口 19.1%徳島 16%香川 18%愛媛 18.9%高知 16.9%福岡 21.2%佐賀 18.9%長崎 16.6%熊本 21.3%大分 17.5%宮崎 18.6%鹿児島 19.6%沖縄 15.9%
写真の撮影・プリントの行動者率(%)
写真の撮影・プリントの行動者率(令和3年(2021年))
項目写真の撮影・プリントの行動者率
北海道21.2%
青森県14.6%
岩手県18.2%
宮城県21.5%
秋田県15.9%
山形県17.8%
福島県17%
茨城県22.2%
栃木県19.3%
群馬県21.7%
埼玉県23.6%
千葉県22.4%
東京都27.2%
神奈川県26.7%
新潟県19%
富山県18.3%
石川県18.1%
福井県19.2%
山梨県19.2%
長野県19.8%
岐阜県18.5%
静岡県21%
愛知県23.8%
三重県20%
滋賀県21.8%
京都府23.5%
大阪府21.2%
兵庫県21.1%
奈良県21.4%
和歌山県17.8%
鳥取県17.7%
島根県17.1%
岡山県20%
広島県21%
山口県19.1%
徳島県16%
香川県18%
愛媛県18.9%
高知県16.9%
福岡県21.2%
佐賀県18.9%
長崎県16.6%
熊本県21.3%
大分県17.5%
宮崎県18.6%
鹿児島県19.6%
沖縄県15.9%

日本地図で見ると、色が濃く出るのは関東と東海、近畿です。
逆に淡いのは東北と四国、九州の一部でした。
これまで見てきた余暇の指標とよく似た分布になります。

47都道府県の単純平均は19.7パーセント、中央値は19.2パーセントです。
全国値の21.9パーセントより県別の平均が低いのは、人口の多い都府県の数字が全国値を押し上げているためです。
平均を超えたのは21都府県でした。

下の表に47都道府県すべての行動者率を、美術鑑賞の行動者率と並べて掲載しました。
2つの数字が同じ方向に動いているかどうかを見比べてみてください。

順位都道府県写真の撮影・プリントの行動者率(%)地方美術鑑賞の行動者率
1東京都27.2関東17.8
2神奈川県26.7関東12.3
3愛知県23.8中部12.1
4埼玉県23.6関東9.4
5京都府23.5近畿15.4
6千葉県22.4関東8.7
7茨城県22.2関東8.5
8滋賀県21.8近畿11.1
9群馬県21.7関東8.7
10宮城県21.5東北9.2
11奈良県21.4近畿12.1
12熊本県21.3九州9.6
13大阪府21.2近畿11.7
13福岡県21.2九州11.1
13北海道21.2北海道8.8
16兵庫県21.1近畿12.4
17広島県21中国11.4
17静岡県21中部10.5
19岡山県20中国11.2
19三重県20近畿8.4
21長野県19.8中部11.7
22鹿児島県19.6九州8.7
23栃木県19.3関東7.1
24山梨県19.2中部12.1
24福井県19.2中部13.8
26山口県19.1中国8.7
27新潟県19中部12.5
28愛媛県18.9四国8.8
28佐賀県18.9九州10.3
30宮崎県18.6九州9.7
31岐阜県18.5中部8.7
32富山県18.3中部13.1
33岩手県18.2東北8.9
34石川県18.1中部13.4
35香川県18四国9.3
36山形県17.8東北10.9
36和歌山県17.8近畿8.1
38鳥取県17.7中国12.5
39大分県17.5九州12.8
40島根県17.1中国9.8
41福島県17東北9.8
42高知県16.9四国9.9
43長崎県16.6九州8.9
44徳島県16四国7.2
45沖縄県15.9九州6.4
45秋田県15.9東北9
47青森県14.6東北8.4
社会生活基本調査(都道府県、趣味・娯楽の種類別行動者率)(令和3年(2021年)、総務省統計局)をもとに作成

このグラフについての豆知識

美術鑑賞は北陸が強い

同じ社会生活基本調査で「美術鑑賞」の全国の行動者率は11.4パーセントです。
写真の21.9パーセントのおよそ半分になります。

上位は東京都の17.8パーセント、京都府の15.4パーセント、福井県の13.8パーセント、石川県の13.4パーセント、富山県の13.1パーセントでした。
3位から5位を北陸3県が占めています。

写真では北陸の県は上位に入りません。
同じ「見る・撮る」という趣味でも、地域の出方は違います。
美術館の数や地域の文化施策が関わっている可能性はありますが、この統計だけでは確かめられません。

スマートフォンでの撮影も含む

この項目は「写真の撮影・プリント」です。
フィルムカメラやデジタルカメラだけでなく、スマートフォンで撮った写真も含まれます。

ただし調査は「趣味・娯楽として」行った活動を聞いています。
日常の記録や仕事で撮る写真は対象外です。
同じ行為でも、本人がどう位置づけているかで回答が変わる可能性があります。

調査は5年ごとで、令和3年が直近です。
スマートフォンの普及で誰もが写真を撮る時代になりましたが、それが「趣味としての写真」として数えられているかどうかは、この数字だけでは分かりません。

順位の並びがにている記事

趣味として写真を撮る人の割合とよく似た並びになる記事が、当サイトにあるか探しました。

最も似ていたのは【鉄骨造の着工戸数】全国11万1,427戸、実数で108.6倍(順位相関0.87)です。
最も食い違ったのは【スーパーの数】が多いのは大都市ではありませんでした、人口あたりで比較(順位相関-0.83)でした。

相関は因果ではないので、関係があると決めつけることはできません。
見くらべる手がかりとして使ってください。

地方のなかで見た写真の撮影・プリントの行動者率

地方最も多い(%)最も少ない(%)
東北宮城県 21.5青森県 14.6
関東東京都 27.2栃木県 19.3
中部愛知県 23.8石川県 18.1
近畿京都府 23.5和歌山県 17.8
中国広島県 21島根県 17.1
四国愛媛県 18.9徳島県 16
九州熊本県 21.3沖縄県 15.9
社会生活基本調査(都道府県、趣味・娯楽の種類別行動者率)(令和3年(2021年)、総務省統計局)をもとに作成

まとめ

47都道府県の写真の行動者率を比べると、東京都は27.2パーセント、青森県は14.6パーセントで、その差は1.86倍でした。
全国は21.9パーセントで、これを上回ったのは7都府県だけです。
地方別では関東が23.3パーセントと最も高く、四国が17.4パーセントで最も低い結果になりました。

趣味として写真を撮る人の割合の数字を受け取る前に、3つ添えておきます。
1つ目は、この数字が過去1年間に1回でもした人の割合であり、頻度ではないことです。
2つ目は、趣味・娯楽としての撮影に限られ、仕事や記録のための撮影は含まれないことです。
3つ目は時点で、令和3年(2021年)の調査結果です。

スマートフォンがあれば撮れる趣味でも、上下で1.86倍の差がありました。
道具の有無だけでは説明がつかない差です。

余暇の過ごし方は、道具があるかどうかだけでは決まらないようです。
ほかの趣味を扱った記事とあわせて読んでみてください。

関連記事

出典

  • 統計名: 社会生活基本調査(都道府県、趣味・娯楽の種類別行動者率)
  • 調査年: 令和3年(2021年)
  • 公開元: 総務省統計局
  • 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000032262823
  • 備考: 10歳以上の人のうち、過去1年間に趣味・娯楽として写真の撮影・プリントをした人の割合。スマートフォンでの撮影も含まれる

注記: 10歳以上の人のうち、過去1年間に趣味・娯楽として写真の撮影・プリントをした人の割合。
スマートフォンでの撮影も含まれる

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