すももは、果樹のなかでは小さな品目です。
全国の栽培面積はももの5分の1ほどで、栽培がない県も7つあります。
産地がかぎられているぶん、上位の顔ぶれははっきりしています。
今回は47都道府県のすももの栽培面積を、農林水産省の「2020年農林業センサス」のデータを使って比べました。
全国1,253ヘクタールのうち、山梨県が466ヘクタールで1位です。
全国の面積はももの5分の1ほどで、果樹のなかでは小さな品目。
栽培がない県も7つあります。
47都道府県の単純平均
27ha
すももの栽培面積(2020年)
最も多い 山梨県
466ha
最も少ない 富山県
0ha
すももが多い5県
すももの栽培面積が広い上位5県です。
山梨県は466ヘクタール、山形県は147ヘクタール、長野県は137ヘクタール、和歌山県は83ヘクタール、青森県は59ヘクタールでした。
山梨県は2位の山形県の3.17倍あります。
6位以下は福岡県52ヘクタール、北海道47ヘクタール、福島県37ヘクタールと続きます。
上位3県で全国の59.9パーセント、上位5県で71.2パーセント、上位10県で87.2パーセントを占めます。
上位10県でほぼ9割という、集中の強い品目です。
ももと同じ山梨県が1位ですが、規模は5分の1です
ここから先は、すももの栽培面積がこう分かれる理由についての見立てです。
ほかの指標と突き合わせて立てた推測で、統計そのものが示している事実ではありません。
ももと産地が重なりますが、規模はまったく違います。
ももの1位も山梨県で2,388ヘクタール。
すももは466ヘクタールなので、同じ県の同じ果樹でも、すももはももの5分の1ほどの広さしかありません。
全国で見ても、もも7,072ヘクタールに対しすもも1,253ヘクタールです。
上位の顔ぶれも似ています。
ももは山梨県、福島県、長野県、和歌山県、山形県。
すももは山梨県、山形県、長野県、和歌山県、青森県。
5県のうち4県が重なります。
どちらも内陸の盆地で作られる果物だということが、並びに出ています。
ただし2位は入れ替わります。
ももでは福島県が1,554ヘクタールで2位でしたが、すももでは山形県が147ヘクタールで2位、福島県は37ヘクタールで8位です。
栽培経営体数では、1位は山梨県2,015、2位は長野県685、3位は山形県609。
面積2位の山形県が経営体数では3位に下がります。
1経営体あたりの面積は全国で0.22ヘクタール。
キウイフルーツの0.20ヘクタールに次いで小さい数字です。
山梨県は0.23ヘクタール、長野県は0.20ヘクタール、山形県は0.24ヘクタール。
上位県でも1戸あたりは小さく、ほかの果樹と組み合わせて作られていることがうかがえます。
実数で見ると順位は変わる
すももが少ない5県
栽培面積が狭い県です。
栽培がまったくない県が7つあります。
富山県、福井県、三重県、滋賀県、京都府、鳥取県、沖縄県です。
面積が記録されている県のなかで小さいのは、岐阜県と山口県が1ヘクタール、徳島県、長崎県、宮崎県が2ヘクタールでした。
47都道府県の中央値は4ヘクタールです。
平均は26.7ヘクタールなので、平均が中央値の6.7倍。
半分の県では、すももはほとんど作られていないことになります。
地方別に見る
地方別に合計を出すと、中部が最も大きくなります。
中部9県が全国の49.1パーセント、東北6県が20.4パーセント、九州・沖縄8県が11.3パーセント、近畿7府県が7.5パーセントと続きます。
少ないほうは関東7都県が5.0パーセント、北海道が3.8パーセント、四国4県が1.7パーセント、中国5県が1.3パーセントでした。
中部9県の49.1パーセントは、山梨県466ヘクタールと長野県137ヘクタールの2県でほとんどを占めます。
北海道が3.8パーセント、47ヘクタールで全国7位に入るのも目を引きます。
温州みかんやかきではゼロだった北海道が、すももでは上位に顔を出します。
1経営体あたりも0.47ヘクタールと、全国平均0.22ヘクタールの2倍以上でした。
地図で見る
| 項目 | すももの栽培面積 |
|---|---|
| 北海道 | 47ha |
| 青森県 | 59ha |
| 岩手県 | 3ha |
| 宮城県 | 2ha |
| 秋田県 | 8ha |
| 山形県 | 147ha |
| 福島県 | 37ha |
| 茨城県 | 4ha |
| 栃木県 | 6ha |
| 群馬県 | 29ha |
| 埼玉県 | 12ha |
| 千葉県 | 6ha |
| 東京都 | 2ha |
| 神奈川県 | 4ha |
| 新潟県 | 3ha |
| 富山県 | 0ha |
| 石川県 | 2ha |
| 福井県 | 0ha |
| 山梨県 | 466ha |
| 長野県 | 137ha |
| 岐阜県 | 1ha |
| 静岡県 | 4ha |
| 愛知県 | 2ha |
| 三重県 | 0ha |
| 滋賀県 | 0ha |
| 京都府 | 0ha |
| 大阪府 | 2ha |
| 兵庫県 | 3ha |
| 奈良県 | 6ha |
| 和歌山県 | 83ha |
| 鳥取県 | 0ha |
| 島根県 | 2ha |
| 岡山県 | 9ha |
| 広島県 | 4ha |
| 山口県 | 1ha |
| 徳島県 | 2ha |
| 香川県 | 4ha |
| 愛媛県 | 9ha |
| 高知県 | 6ha |
| 福岡県 | 52ha |
| 佐賀県 | 8ha |
| 長崎県 | 2ha |
| 熊本県 | 35ha |
| 大分県 | 23ha |
| 宮崎県 | 2ha |
| 鹿児島県 | 19ha |
| 沖縄県 | 0ha |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは山梨県です。
次いで山形県、長野県、和歌山県、青森県が続きます。
中部の内陸と東北が濃く、西日本と北陸はほとんど白く抜けます。
47都道府県の平均は26.7ヘクタール、中央値は4ヘクタールです。
山梨県の466ヘクタールは平均の17.5倍にあたります。
上位3県で59.9パーセント、栽培がないのが7県。
1位と、記録のある県の最小値では466倍の開きがありました。
| 順位 | 都道府県 | すももの栽培面積(ha) | 地方 | すももの栽培経営体数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 山梨県 | 466 | 中部 | 2015 |
| 2 | 山形県 | 147 | 東北 | 609 |
| 3 | 長野県 | 137 | 中部 | 685 |
| 4 | 和歌山県 | 83 | 近畿 | 476 |
| 5 | 青森県 | 59 | 東北 | 200 |
| 6 | 福岡県 | 52 | 九州 | 179 |
| 7 | 北海道 | 47 | 北海道 | 101 |
| 8 | 福島県 | 37 | 東北 | 193 |
| 9 | 熊本県 | 35 | 九州 | 75 |
| 10 | 群馬県 | 29 | 関東 | 115 |
| 11 | 大分県 | 23 | 九州 | 116 |
| 12 | 鹿児島県 | 19 | 九州 | 78 |
| 13 | 埼玉県 | 12 | 関東 | 73 |
| 14 | 愛媛県 | 9 | 四国 | 56 |
| 14 | 岡山県 | 9 | 中国 | 36 |
| 16 | 佐賀県 | 8 | 九州 | 43 |
| 16 | 秋田県 | 8 | 東北 | 34 |
| 18 | 高知県 | 6 | 四国 | 47 |
| 18 | 千葉県 | 6 | 関東 | 25 |
| 18 | 栃木県 | 6 | 関東 | 38 |
| 18 | 奈良県 | 6 | 近畿 | 33 |
| 22 | 茨城県 | 4 | 関東 | 28 |
| 22 | 広島県 | 4 | 中国 | 31 |
| 22 | 香川県 | 4 | 四国 | 39 |
| 22 | 神奈川県 | 4 | 関東 | 41 |
| 22 | 静岡県 | 4 | 中部 | 35 |
| 27 | 岩手県 | 3 | 東北 | 31 |
| 27 | 新潟県 | 3 | 中部 | 16 |
| 27 | 兵庫県 | 3 | 近畿 | 15 |
| 30 | 愛知県 | 2 | 中部 | 35 |
| 30 | 宮崎県 | 2 | 九州 | 12 |
| 30 | 宮城県 | 2 | 東北 | 14 |
| 30 | 石川県 | 2 | 中部 | 10 |
| 30 | 大阪府 | 2 | 近畿 | 16 |
| 30 | 長崎県 | 2 | 九州 | 22 |
| 30 | 島根県 | 2 | 中国 | 25 |
| 30 | 東京都 | 2 | 関東 | 38 |
| 30 | 徳島県 | 2 | 四国 | 21 |
| 39 | 岐阜県 | 1 | 中部 | 15 |
| 39 | 山口県 | 1 | 中国 | 15 |
| 41 | 沖縄県 | 0 | 九州 | 1 |
| 41 | 京都府 | 0 | 近畿 | 3 |
| 41 | 三重県 | 0 | 近畿 | 6 |
| 41 | 滋賀県 | 0 | 近畿 | 5 |
| 41 | 鳥取県 | 0 | 中国 | 10 |
| 41 | 富山県 | 0 | 中部 | 4 |
| 41 | 福井県 | 0 | 中部 | 4 |
このグラフについての豆知識
ももとは別の品目
すももはももと名前が似ていますが、このセンサスでは別の品目として集計されます。
プラムやプルーンと呼ばれるものも、すももに含まれます。
全国1,253ヘクタールは、キウイフルーツの1,163ヘクタールに近い規模。
果樹のなかでは小さいほうの品目です。
1経営体あたりが果樹で2番目に小さい
1経営体あたりの面積は0.22ヘクタール。
キウイフルーツの0.20ヘクタールに次いで小さく、りんごの0.80ヘクタール、温州みかんの0.71ヘクタールとは3倍以上ひらきます。
栽培経営体数は5,719で、面積のわりに作っている人は少なくありません。
ももやぶどうと一緒に、園地の一部で作られている形が多いと考えられます。
数字は2020年のものです。
5年ごとの調査で、次は2025年の結果が出ます。
順位の並びがにている記事
同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
すももの栽培面積の順位で探してみます。
いちばん近かったのは【果物の産出額】を47都道府県で比べると農業の7割を占める県もで、順位相関は0.73でした。
最も食い違ったのは【年間降水量】雨がよく降る県は日照時間も短いのか、2つの数字で確かめました(順位相関-0.47)でした。
並びが似ていても、そこに関係があるとまでは言えません。
ただ、2つの地図をならべると読み方のヒントにはなります。
地方のなかで見たすももの栽培面積
| 地方 | 最も多い(ha) | 最も少ない(ha) |
|---|---|---|
| 東北 | 山形県 147 | 宮城県 2 |
| 関東 | 群馬県 29 | 東京都 2 |
| 中部 | 山梨県 466 | 福井県 0 |
| 近畿 | 和歌山県 83 | 京都府 0 |
| 中国 | 岡山県 9 | 鳥取県 0 |
| 四国 | 愛媛県 9 | 徳島県 2 |
| 九州 | 福岡県 52 | 沖縄県 0 |
まとめ
すももの栽培面積を47都道府県で比べると、最も広い山梨県で466ヘクタール、栽培のない県が7つありました。
全国1,253ヘクタールは、ももの5分の1ほどの規模です。
すももの栽培面積をほかの数字と見くらべる前に、3つ確かめてください。
1つ目は、ももとは別の品目として数えていること。
2つ目は、プルーンなども含むこと。
3つ目は5年ごとの調査で2020年の数字であることです。
上位5県のうち4県がももの上位5県と重なります。
どちらも内陸の盆地で作られる果物であることが、並びに出ています。
1経営体あたりの面積は0.22ヘクタールで、キウイフルーツの0.20ヘクタールに次いで小さい数字でした。
ももやぶどうを比べた記事とあわせて読んでみてください。
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- 【果物の産出額】を47都道府県で比べると農業の7割を占める県も
出典
- 統計名: 2020年農林業センサス(第1巻 都道府県別統計書)
- 調査年: 2020年
- 公開元: 農林水産省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?tstat=000001032920
- 備考: 販売を目的にすももを育てている経営体の面積。自分の家で食べるぶんだけの栽培は含まない。5年ごとの調査
注記: 販売を目的にすももを育てている経営体の面積。
自分の家で食べるぶんだけの栽培は含まない。
5年ごとの調査
