この記事では、製造品の出荷額が10年でどう動いたかを47都道府県で比べます。
2013年と2023年の製造品出荷額等を比べた変化率です。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系。
全国は292兆円から373兆円へ、81兆円ふえました。
ふえたのが45都道府県、減ったのが2県です。
47都道府県の単純平均
28.0%
製造品出荷額等の10年変化率(2013年と2023年の比較)
最も多い 宮城県
46.8%
最も少ない 沖縄県
-19.4%
地図で見る10年の変化
| 項目 | 製造品出荷額等の10年変化率 |
|---|---|
| 北海道 | 6.1% |
| 青森県 | 12.9% |
| 岩手県 | 37.8% |
| 宮城県 | 46.8% |
| 秋田県 | 41.3% |
| 山形県 | 40.1% |
| 福島県 | 18.8% |
| 茨城県 | 37.7% |
| 栃木県 | 20.9% |
| 群馬県 | 31.4% |
| 埼玉県 | 30.1% |
| 千葉県 | 17.6% |
| 東京都 | 8.9% |
| 神奈川県 | 7.3% |
| 新潟県 | 24.1% |
| 富山県 | 24.1% |
| 石川県 | 32.3% |
| 福井県 | 44.8% |
| 山梨県 | 37.0% |
| 長野県 | 37.1% |
| 岐阜県 | 40.1% |
| 静岡県 | 26.0% |
| 愛知県 | 38.1% |
| 三重県 | 18.3% |
| 滋賀県 | 42.6% |
| 京都府 | 41.7% |
| 大阪府 | 20.7% |
| 兵庫県 | 31.6% |
| 奈良県 | 9.4% |
| 和歌山県 | -2.7% |
| 鳥取県 | 35.3% |
| 島根県 | 37.8% |
| 岡山県 | 25.2% |
| 広島県 | 34.1% |
| 山口県 | 14.5% |
| 徳島県 | 36.3% |
| 香川県 | 34.9% |
| 愛媛県 | 37.5% |
| 高知県 | 25.3% |
| 福岡県 | 41.8% |
| 佐賀県 | 40.3% |
| 長崎県 | 13.8% |
| 熊本県 | 46.2% |
| 大分県 | 29.7% |
| 宮崎県 | 26.9% |
| 鹿児島県 | 34.0% |
| 沖縄県 | -19.4% |
| 項目 | 全国の製造品出荷額等 |
|---|---|
| 2013年 | 292,092,130% |
| 2014年 | 305,139,989% |
| 2015年 | 313,128,563% |
| 2016年 | 302,185,204% |
| 2017年 | 319,035,840% |
| 2018年 | 331,809,377% |
| 2019年 | 322,533,418% |
| 2020年 | 302,003,273% |
| 2021年 | 330,309,307% |
| 2022年 | 361,877,429% |
| 2023年 | 373,238,830% |
日本地図で見ると、色が濃く出る(伸びが大きい)のは宮城県と熊本県、福井県、滋賀県、福岡県です。
淡い(伸びが小さい)のは沖縄県と和歌山県、北海道、首都圏の一部でした。
47都道府県の単純平均はプラス28.02パーセント、中央値はプラス31.62パーセントです。
全国値のプラス27.78パーセントに近い水準になりました。
40パーセント以上の伸びは10県、10パーセント未満は6道都県。
1位と47位で66.12ポイントの幅がありました。
| 順位 | 都道府県 | 製造品出荷額等の10年変化率(%) | 地方 | 2023年の製造品出荷額等 | 2013年の製造品出荷額等 | 10年間の増減数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 宮城県 | 46.77 | 東北 | 5469261 | 3726535 | 1742726 |
| 2 | 熊本県 | 46.17 | 九州 | 3486265 | 2385012 | 1101253 |
| 3 | 福井県 | 44.78 | 中部 | 2649650 | 1830135 | 819515 |
| 4 | 滋賀県 | 42.64 | 近畿 | 9179393 | 6435202 | 2744191 |
| 5 | 福岡県 | 41.79 | 九州 | 11616732 | 8193015 | 3423717 |
| 6 | 京都府 | 41.65 | 近畿 | 6459958 | 4560516 | 1899442 |
| 7 | 秋田県 | 41.32 | 東北 | 1563610 | 1106465 | 457145 |
| 8 | 佐賀県 | 40.32 | 九州 | 2319201 | 1652804 | 666397 |
| 9 | 岐阜県 | 40.08 | 中部 | 6720192 | 4797431 | 1922761 |
| 10 | 山形県 | 40.06 | 東北 | 3355548 | 2395796 | 959752 |
| 11 | 愛知県 | 38.14 | 中部 | 58021789 | 42001844 | 16019945 |
| 12 | 岩手県 | 37.82 | 東北 | 3124685 | 2267151 | 857534 |
| 13 | 島根県 | 37.79 | 中国 | 1383834 | 1004306 | 379528 |
| 14 | 茨城県 | 37.66 | 関東 | 15006703 | 10901331 | 4105372 |
| 15 | 愛媛県 | 37.5 | 四国 | 5593086 | 4067759 | 1525327 |
| 16 | 長野県 | 37.09 | 中部 | 7008768 | 5112535 | 1896233 |
| 17 | 山梨県 | 36.98 | 中部 | 2719360 | 1985155 | 734205 |
| 18 | 徳島県 | 36.3 | 四国 | 2333664 | 1712207 | 621457 |
| 19 | 鳥取県 | 35.32 | 中国 | 886730 | 655290 | 231440 |
| 20 | 香川県 | 34.91 | 四国 | 3080769 | 2283571 | 797198 |
| 21 | 広島県 | 34.14 | 中国 | 11476455 | 8555642 | 2920813 |
| 22 | 鹿児島県 | 33.98 | 九州 | 2415019 | 1802491 | 612528 |
| 23 | 石川県 | 32.26 | 中部 | 3206413 | 2424273 | 782140 |
| 24 | 兵庫県 | 31.62 | 近畿 | 18461711 | 14026866 | 4434845 |
| 25 | 群馬県 | 31.41 | 関東 | 10148522 | 7722701 | 2425821 |
| 26 | 埼玉県 | 30.05 | 関東 | 15329652 | 11787702 | 3541950 |
| 27 | 大分県 | 29.69 | 九州 | 5683829 | 4382787 | 1301042 |
| 28 | 宮崎県 | 26.87 | 九州 | 1836509 | 1447591 | 388918 |
| 29 | 静岡県 | 25.95 | 中部 | 19773249 | 15699131 | 4074118 |
| 30 | 高知県 | 25.34 | 四国 | 653960 | 521768 | 132192 |
| 31 | 岡山県 | 25.15 | 中国 | 9603957 | 7673681 | 1930276 |
| 32 | 新潟県 | 24.1 | 中部 | 5466666 | 4405065 | 1061601 |
| 33 | 富山県 | 24.08 | 中部 | 4133758 | 3331418 | 802340 |
| 34 | 栃木県 | 20.91 | 関東 | 9889543 | 8179507 | 1710036 |
| 35 | 大阪府 | 20.71 | 近畿 | 19343010 | 16024460 | 3318550 |
| 36 | 福島県 | 18.75 | 東北 | 5655367 | 4762508 | 892859 |
| 37 | 三重県 | 18.27 | 近畿 | 12311360 | 10409249 | 1902111 |
| 38 | 千葉県 | 17.61 | 関東 | 15293153 | 13003297 | 2289856 |
| 39 | 山口県 | 14.47 | 中国 | 7781751 | 6797922 | 983829 |
| 40 | 長崎県 | 13.76 | 九州 | 1851736 | 1627820 | 223916 |
| 41 | 青森県 | 12.89 | 東北 | 1716305 | 1520298 | 196007 |
| 42 | 奈良県 | 9.44 | 近畿 | 2022684 | 1848195 | 174489 |
| 43 | 東京都 | 8.93 | 関東 | 8552651 | 7851824 | 700827 |
| 44 | 神奈川県 | 7.28 | 関東 | 18479457 | 17226142 | 1253315 |
| 45 | 北海道 | 6.1 | 北海道 | 6774675 | 6385147 | 389528 |
| 46 | 和歌山県 | -2.72 | 近畿 | 2891542 | 2972305 | -80763 |
| 47 | 沖縄県 | -19.35 | 九州 | 506700 | 628279 | -121579 |
伸びが大きかった5県
伸びが大きかった上位5県です。
宮城県はプラス46.77パーセント、熊本県はプラス46.17パーセント、福井県はプラス44.78パーセント、滋賀県はプラス42.64パーセント、福岡県はプラス41.79パーセントでした。
宮城県は3兆7,265億円から5兆4,693億円へふえています。
6位以下も40パーセント台が続き、40パーセント以上の伸びは10県ありました。
額そのものが最も大きいのは愛知県の58兆218億円です。
全国373兆円のうち15.5パーセントを1県で占めています。
工業が強い県ほど伸びた、わけではありませんでした
この分布の背景を、ここから考えてみます。
10年間の製造品出荷額等の変化の統計が答えを持っているわけではないので、以下はほかの数字と照らして立てた推測です。
工業が盛んな県ほど伸びたのだろう、と考えたくなります。
ただ、順位はそうなっていません。
額で全国1位の愛知県は伸びでは11位、4位の神奈川県は44位、3位の大阪府は35位です。
額の大きい県が上位を占める並びにはなっていません。
人口の指標との相関も軒並み弱く、人口増減率とはマイナス0.17、人口密度とはマイナス0.28、県民所得とはマイナス0.05。
就業者数の変化率との相関はマイナス0.01で、ほぼ無関係でした。
この指標がほかの記事と大きくちがうのは、動くのが人ではなく金額だという点です。
同じ量を作っても原材料が値上がりすれば出荷額はふえます。
2013年から2023年は円安と資源高が重なった時期でもあり、伸びのどこまでが生産量の増加なのかは、この数字だけでは分けられません。
実数で見ると景色が変わります。
10年でふえた額がいちばん大きいのは愛知県のプラス16兆196億円で、全国の増加分81兆円のうち2割近くを占めます。
次いで兵庫県プラス4兆4,348億円、茨城県プラス4兆1,054億円でした。
率で11位の愛知県が、額では突出しています。
沖縄県が唯一大きく減ったのも、産業構成から読めます。
第2次産業就業者の割合が14.32パーセントで全国最下位の県です。
もともと製造業の比重が小さいため、少しの動きが率に大きく響きます。
伸びが小さかった5道県
伸びが小さかった下位5道県です。
沖縄県はマイナス19.35パーセント、和歌山県はマイナス2.72パーセント、北海道はプラス6.10パーセント、神奈川県はプラス7.28パーセント、東京都はプラス8.93パーセントでした。
宮城県のプラス46.77パーセントとは66.12ポイントの差があります。
神奈川県と東京都が下位に入るのは意外に見えるかもしれません。
神奈川県は額では全国4位の18兆4,795億円と大きいのですが、10年の伸びは7.28パーセントにとどまりました。
10パーセント未満の伸びは6道都県。
額そのものが最も小さいのは沖縄県の5,067億円で、高知県6,540億円、鳥取県8,867億円と続きます。
地方別に見る10年の変化
地方別に平均を出すと、中部が最も大きくなります。
中部9県がプラス33.72パーセント、四国4県がプラス33.51パーセント、東北6県がプラス32.94パーセント、中国5県がプラス29.37パーセントと続きます。
伸びが小さいほうは九州・沖縄8県がプラス26.65パーセント、近畿7府県がプラス23.09パーセント、関東7都県がプラス21.98パーセント、北海道がプラス6.10パーセントでした。
中部と北海道では27.62ポイントの差があります。
北海道のプラス6.10パーセントが8地方で最も小さい数字です。
額そのものは6兆7,747億円で全国19位ですが、10年の伸びでは45位にとどまりました。
関東7都県のプラス21.98パーセントは、神奈川県プラス7.28パーセントと東京都プラス8.93パーセントが押し下げた結果です。
同じ関東でも茨城県はプラス37.66パーセントで、中部の平均を上回る伸びでした。
このグラフについての豆知識
コロナ期に落ちて、そこから戻した
全国の製造品出荷額等は2013年の292兆円から2023年の373兆円へ、81兆円ふえました。
ただし一直線ではありません。
2018年の331兆円から2020年の302兆円へ29兆円落ち、そこから2023年の373兆円まで戻しています。
2023年は10年で最も大きい額です。
2020年の底からは71兆円の回復になります。
2023年に出荷額が最も大きいのは愛知県の58兆218億円。
最も小さい沖縄県の5,067億円とは114.5倍の開きがあります。
原材料費を含んだ額
この指標は工場から出荷した製品の額で、原材料費や燃料費を含みます。
もうけ(付加価値額)ではありません。
また、従業者4人以上の事業所が対象です。
小さな工場は含まれないため、地場産業の実態とはずれることがあります。
数字は2013年と2023年の比較です。
地方のなかで見た製造品出荷額等の10年変化率
| 地方 | 最も多い(%) | 最も少ない(%) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 46.77 | 青森県 12.89 |
| 関東 | 茨城県 37.66 | 神奈川県 7.28 |
| 中部 | 福井県 44.78 | 富山県 24.08 |
| 近畿 | 滋賀県 42.64 | 和歌山県 -2.72 |
| 中国 | 島根県 37.79 | 山口県 14.47 |
| 四国 | 愛媛県 37.5 | 高知県 25.34 |
| 九州 | 熊本県 46.17 | 沖縄県 -19.35 |
まとめ
製造品の出荷額の10年変化を比べると、最も伸びた宮城県でプラス46.77パーセント、最も減った沖縄県でマイナス19.35パーセントでした。
全国は81兆円の増加、ふえたのが45都道府県です。
10年間の製造品出荷額等の変化をほかの数字と見くらべる前に、3つ確かめてください。
1つ目は、原材料費を含んだ額であってもうけではないこと。
2つ目は、従業者4人以上の事業所が対象であること。
3つ目は2013年と2023年の比較であることです。
額で全国1位の愛知県は伸びでは11位、4位の神奈川県は44位。
額の大きい県が上位を占める並びにはなっていません。
実数では愛知県が10年でプラス16兆196億円と、全国の増加分の2割近くを占めました。
製造業で働く人の割合や農業産出額を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2013年と2023年の比較
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードC3401(製造品出荷額等)を2013年と2023年で比べた。従業者4人以上の事業所が対象。原材料費を含んだ出荷額で、もうけではない。e-Stat APIで取得した値をそのまま使用
注記: 指標コードC3401(製造品出荷額等)を2013年と2023年で比べた。
従業者4人以上の事業所が対象。
原材料費を含んだ出荷額で、もうけではない。
e-Stat APIで取得した値をそのまま使用
