交通事故の件数が10年でどう変わったかは、都道府県でどれほど違うのでしょうか。
この記事では、47都道府県の数字を比べます。
2014年と2024年の交通事故発生件数を比べた変化率です。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系。
全国は57万3,842件から29万895件へ、49.31パーセント減りました。
47都道府県すべてがマイナスなので、上位ほど減り方が小さいという読み方になります。
47都道府県の単純平均
-54.9%
交通事故発生件数の10年変化率(2014年と2024年の比較)
最も多い 東京都
-19.0%
最も少ない 宮崎県
-72.3%
地図で見る10年の変化
| 項目 | 交通事故発生件数の10年変化率 |
|---|---|
| 北海道 | -28.8% |
| 青森県 | -44.9% |
| 岩手県 | -48.7% |
| 宮城県 | -58.6% |
| 秋田県 | -56.8% |
| 山形県 | -61.8% |
| 福島県 | -60.0% |
| 茨城県 | -52.1% |
| 栃木県 | -38.5% |
| 群馬県 | -44.5% |
| 埼玉県 | -48.6% |
| 千葉県 | -36.1% |
| 東京都 | -19.0% |
| 神奈川県 | -31.8% |
| 新潟県 | -57.7% |
| 富山県 | -57.6% |
| 石川県 | -56.0% |
| 福井県 | -60.1% |
| 山梨県 | -55.4% |
| 長野県 | -46.5% |
| 岐阜県 | -65.6% |
| 静岡県 | -47.9% |
| 愛知県 | -46.9% |
| 三重県 | -66.4% |
| 滋賀県 | -57.5% |
| 京都府 | -63.2% |
| 大阪府 | -42.0% |
| 兵庫県 | -48.4% |
| 奈良県 | -58.3% |
| 和歌山県 | -68.7% |
| 鳥取県 | -46.8% |
| 島根県 | -56.3% |
| 岡山県 | -60.3% |
| 広島県 | -64.7% |
| 山口県 | -65.7% |
| 徳島県 | -58.4% |
| 香川県 | -67.1% |
| 愛媛県 | -63.9% |
| 高知県 | -66.6% |
| 福岡県 | -55.1% |
| 佐賀県 | -70.4% |
| 長崎県 | -62.6% |
| 熊本県 | -61.2% |
| 大分県 | -58.8% |
| 宮崎県 | -72.3% |
| 鹿児島県 | -65.9% |
| 沖縄県 | -53.9% |
| 項目 | 全国の交通事故発生件数 |
|---|---|
| 2014年 | 573,842% |
| 2015年 | 536,899% |
| 2016年 | 499,201% |
| 2017年 | 472,165% |
| 2018年 | 430,601% |
| 2019年 | 381,237% |
| 2020年 | 309,178% |
| 2021年 | 305,196% |
| 2022年 | 300,839% |
| 2023年 | 307,930% |
| 2024年 | 290,895% |
日本地図で見ると、色が濃く出る(減り方が小さい)のは東京都と神奈川県、千葉県、栃木県、大阪府、それに北海道です。
淡い(減り方が大きい)のは九州と四国、紀伊半島でした。
47都道府県の単純平均はマイナス54.86パーセント、中央値はマイナス57.57パーセントです。
全国値のマイナス49.31パーセントより減り方が大きいのは、件数の多い都府県ほど減り方が小さいためです。
減り方が40パーセント未満にとどまったのは5都道県、60パーセント以上減ったのは17県。
1位と47位で53.26ポイントと、幅の広い分布になりました。
| 順位 | 都道府県 | 交通事故発生件数の10年変化率(%) | 地方 | 2024年の交通事故発生件数 | 2014年の交通事故発生件数 | 10年間の増減数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | -19.04 | 関東 | 30103 | 37184 | -7081 |
| 2 | 北海道 | -28.77 | 北海道 | 8743 | 12274 | -3531 |
| 3 | 神奈川県 | -31.82 | 関東 | 20750 | 30434 | -9684 |
| 4 | 千葉県 | -36.12 | 関東 | 12587 | 19705 | -7118 |
| 5 | 栃木県 | -38.47 | 関東 | 3946 | 6413 | -2467 |
| 6 | 大阪府 | -42.01 | 近畿 | 24780 | 42729 | -17949 |
| 7 | 群馬県 | -44.48 | 関東 | 9059 | 16316 | -7257 |
| 8 | 青森県 | -44.88 | 東北 | 2278 | 4133 | -1855 |
| 9 | 長野県 | -46.46 | 中部 | 4970 | 9283 | -4313 |
| 10 | 鳥取県 | -46.75 | 中国 | 622 | 1168 | -546 |
| 11 | 愛知県 | -46.88 | 中部 | 24506 | 46131 | -21625 |
| 12 | 静岡県 | -47.94 | 中部 | 17441 | 33499 | -16058 |
| 13 | 兵庫県 | -48.37 | 近畿 | 15551 | 30118 | -14567 |
| 14 | 埼玉県 | -48.64 | 関東 | 15831 | 30821 | -14990 |
| 15 | 岩手県 | -48.71 | 東北 | 1391 | 2712 | -1321 |
| 16 | 茨城県 | -52.09 | 関東 | 6005 | 12534 | -6529 |
| 17 | 沖縄県 | -53.94 | 九州 | 2875 | 6242 | -3367 |
| 18 | 福岡県 | -55.13 | 九州 | 18473 | 41168 | -22695 |
| 19 | 山梨県 | -55.41 | 中部 | 2013 | 4514 | -2501 |
| 20 | 石川県 | -56.01 | 中部 | 1792 | 4074 | -2282 |
| 21 | 島根県 | -56.29 | 中国 | 692 | 1583 | -891 |
| 22 | 秋田県 | -56.78 | 東北 | 981 | 2270 | -1289 |
| 23 | 滋賀県 | -57.52 | 近畿 | 2803 | 6598 | -3795 |
| 24 | 富山県 | -57.57 | 中部 | 1858 | 4379 | -2521 |
| 25 | 新潟県 | -57.72 | 中部 | 2671 | 6317 | -3646 |
| 26 | 奈良県 | -58.25 | 近畿 | 2450 | 5868 | -3418 |
| 27 | 徳島県 | -58.44 | 四国 | 1817 | 4372 | -2555 |
| 28 | 宮城県 | -58.6 | 東北 | 3785 | 9142 | -5357 |
| 29 | 大分県 | -58.83 | 九州 | 2125 | 5161 | -3036 |
| 30 | 福島県 | -59.97 | 東北 | 3086 | 7710 | -4624 |
| 31 | 福井県 | -60.1 | 中部 | 964 | 2416 | -1452 |
| 32 | 岡山県 | -60.32 | 中国 | 4869 | 12271 | -7402 |
| 33 | 熊本県 | -61.17 | 九州 | 2945 | 7584 | -4639 |
| 34 | 山形県 | -61.76 | 東北 | 2457 | 6426 | -3969 |
| 35 | 長崎県 | -62.63 | 九州 | 2416 | 6465 | -4049 |
| 36 | 京都府 | -63.23 | 近畿 | 3745 | 10185 | -6440 |
| 37 | 愛媛県 | -63.9 | 四国 | 2074 | 5745 | -3671 |
| 38 | 広島県 | -64.72 | 中国 | 4403 | 12479 | -8076 |
| 39 | 岐阜県 | -65.64 | 中部 | 2835 | 8250 | -5415 |
| 40 | 山口県 | -65.67 | 中国 | 2152 | 6268 | -4116 |
| 41 | 鹿児島県 | -65.92 | 九州 | 2871 | 8425 | -5554 |
| 42 | 三重県 | -66.37 | 近畿 | 2724 | 8100 | -5376 |
| 43 | 高知県 | -66.62 | 四国 | 898 | 2690 | -1792 |
| 44 | 香川県 | -67.09 | 四国 | 2943 | 8942 | -5999 |
| 45 | 和歌山県 | -68.68 | 近畿 | 1289 | 4115 | -2826 |
| 46 | 佐賀県 | -70.43 | 九州 | 2623 | 8870 | -6247 |
| 47 | 宮崎県 | -72.3 | 九州 | 2703 | 9759 | -7056 |
減り方が小さかった5都道県
減り方が小さかった上位5都道県です。
東京都はマイナス19.04パーセント、北海道はマイナス28.77パーセント、神奈川県はマイナス31.82パーセント、千葉県はマイナス36.12パーセント、栃木県はマイナス38.47パーセントでした。
いちばん小さい東京都でも19.04パーセント減っています。
6位以下は大阪府マイナス42.01パーセント、群馬県マイナス44.48パーセント、青森県マイナス44.88パーセントと続きます。
減り方が40パーセント未満にとどまったのは5都道県。
件数そのものが最も多いのは東京都の30,103件です。
都市部ほど減っていないのは、事故が起きる密度のせいかもしれません
なぜこういう並びになるのか、ここからは考えてみます。
以下は10年間の交通事故発生件数の変化の統計から直接読み取れることではなく、別の数字と照らして立てた推測です。
47都道府県すべてで半分近くまで減ったのに、県ごとの差が53ポイントもあります。
どこで差がついたのでしょうか。
10年の変化率と人口の相関係数はプラス0.73、人口密度とはプラス0.62、県民所得とはプラス0.53。
人口が多くて密度の高い県ほど、減り方が小さいという関係です。
東京都が1位、神奈川県が3位、大阪府が6位と、大都市が上位に並びます。
考えられるのは、事故が起きる場所の密度です。
人と車が集まる都市では、そもそも接触の機会が多くなります。
安全装置の普及や取り締まりで事故が減っても、機会そのものが多い場所では減り方が抑えられる、という見方ができます。
15歳未満人口割合との相関はマイナス0.23。
子どもの多さはほとんど効いていません。
実数で見ると景色が変わります。
10年で減った件数がいちばん多いのは福岡県のマイナス22,695件、次いで愛知県マイナス21,625件、大阪府マイナス17,949件。
率では上位に入らない福岡県が、件数では最も大きく減っています。
東京都は7,081件減で、率では1位ですが件数では大きくありません。
全国の折れ線には段差があります。
2019年の38万1,237件から2020年の30万9,178件へ、1年で7万2,059件減りました。
新型コロナウイルスの流行で人の移動そのものが減った年です。
その後は30万件前後で横ばいに近く、2024年に29万895件まで下がりました。
10年の減少幅の4分の1がこの1年で起きています。
減り方が大きかった5県
減り方が大きかった下位5県です。
宮崎県はマイナス72.30パーセント、佐賀県はマイナス70.43パーセント、和歌山県はマイナス68.68パーセント、香川県はマイナス67.09パーセント、高知県はマイナス66.62パーセントでした。
東京都のマイナス19.04パーセントとは53.26ポイントの差があります。
香川県が44位に入るのは、この10年で交通事故のイメージが変わった県かもしれません。
8,942件から2,943件へ5,999件減っており、3分の1以下になりました。
60パーセント以上減ったのは17県。
件数そのものが最も少ないのは鳥取県の622件で、島根県692件、高知県898件と続きます。
地方別に見る10年の変化
地方別に平均を出すと、北海道が最も小さくなります。
北海道がマイナス28.77パーセント、関東7都県がマイナス38.67パーセント、中部9県がマイナス54.86パーセント、東北6県がマイナス55.12パーセントと続きます。
減り方が大きいほうは近畿7府県がマイナス57.78パーセント、中国5県がマイナス58.75パーセント、九州・沖縄8県がマイナス62.54パーセント、四国4県がマイナス64.01パーセントでした。
北海道と四国では35.24ポイントの差があります。
ほかの記事に比べて地方どうしの開きが大きい指標です。
関東7都県のマイナス38.67パーセントは、東京都マイナス19.04パーセントと神奈川県マイナス31.82パーセント、千葉県マイナス36.12パーセントが押し上げた結果です。
同じ関東でも埼玉県はマイナス48.64パーセントで、全国値のマイナス49.31パーセントに近い減り方でした。
四国4県はマイナス64.01パーセント。
香川県、高知県、徳島県、愛媛県のすべてが60パーセント以上減っており、地方としてまとまって落ち込んでいます。
このグラフについての豆知識
2020年に段差がある
全国の交通事故発生件数は2014年の57万3,842件から2024年の29万895件へ、28万2,947件減りました。
ただし減り方は一定ではありません。
2019年の38万1,237件から2020年の30万9,178件へ、この1年だけで7万2,059件減っています。
新型コロナウイルスの流行が始まった年で、人の移動そのものが減りました。
その後は2021年30万5,196件、2022年30万839件、2023年30万7,930件と横ばいに近く、2023年は前年を上回っています。
2024年に事故が最も多いのは東京都の30,103件。
最も少ない鳥取県の622件とは48.4倍の開きがあります。
人身事故だけを数えている
この指標は人身事故の件数です。
けが人が出なかった物損事故は含みません。
また、件数であって死者数や負傷者数ではありません。
1件の事故で複数の人がけがをすることもあるので、被害の大きさを表す指標としては別のものを見る必要があります。
数字は2014年と2024年の比較です。
順位の並びがにている記事
この10年間の交通事故発生件数の変化の並びに近い記事を、全記事の順位から機械で洗い出しました。
0.66という高い相関を示したのが【父の平均年齢】全国34.2歳、母より1.9歳ほど上でした。
逆に、ほぼ裏返しの並びになったのが【しょう油への支出】平均年1,786円、地域で味が変わる(相関-0.64)でした。
並びが似ていても、そこに関係があるとまでは言えません。
ただ、2つの地図をならべると読み方のヒントにはなります。
地方のなかで見た交通事故発生件数の10年変化率
| 地方 | 最も多い(%) | 最も少ない(%) |
|---|---|---|
| 東北 | 青森県 -44.88 | 山形県 -61.76 |
| 関東 | 東京都 -19.04 | 茨城県 -52.09 |
| 中部 | 長野県 -46.46 | 岐阜県 -65.64 |
| 近畿 | 大阪府 -42.01 | 和歌山県 -68.68 |
| 中国 | 鳥取県 -46.75 | 山口県 -65.67 |
| 四国 | 徳島県 -58.44 | 香川県 -67.09 |
| 九州 | 沖縄県 -53.94 | 宮崎県 -72.3 |
まとめ
交通事故の件数の10年変化を比べると、減り方が最も小さい東京都でマイナス19.04パーセント、最も大きい宮崎県でマイナス72.30パーセントでした。
全国は49.31パーセント減、47都道府県すべてで減っています。
この10年間の交通事故発生件数の変化の数字には、読み違えやすい点が3つあります。
1つ目は、人身事故だけを数えていること。
2つ目は、件数であって死者数ではないこと。
3つ目は2014年と2024年の比較であることです。
人口との相関係数はプラス0.73、人口密度とはプラス0.62。
人と車が集まる都市部ほど減り方が小さく、東京都、神奈川県、大阪府が上位に並びました。
全国の減少幅28万2,947件のうち、7万2,059件は2019年から2020年の1年で起きています。
刑法犯認知件数や救急自動車数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
関連記事
- 【人口密度】日本の人口37.9%が国土4.1%に集中、47都道府県で比較
- 【救急車の数・10年推移】救急自動車数は46都道府県で増加
- 【車の保有台数】が多い都道府県ランキング、1世帯1.5台を超える県は9県
- 【検挙された人の数・10年推移】9年下がり続けて2023年に反転
- 【交通違反の検挙件数】全国448万件、上位5都府県で4割を超えます
- 【事故でけがをした人】全国34万4,395人、人口あたりでは5.1倍
出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2014年と2024年の比較
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードK3101(交通事故発生件数)を2014年と2024年で比べた。人身事故の件数。物損事故は含まない。e-Stat APIで取得した値をそのまま使用
注記: 指標コードK3101(交通事故発生件数)を2014年と2024年で比べた。
人身事故の件数。
物損事故は含まない。
e-Stat APIで取得した値をそのまま使用
