企業どうしの商いを担う卸売業。
1年間の販売額は全国で4,743,618.65億円、およそ474兆円にのぼります。
47都道府県で比べます。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系、2023年の数字。
東京都が1,946,975.18億円で1位。
1位だけで全国の4割を超えました。
47都道府県の平均は100,928.1億円、中央値は26,933.91億円です。
1位と47位の差は272.8倍、人口10万人あたりに直すと19.8倍でした。
47都道府県の単純平均
100,928.1億円
卸売業年間商品販売額(2023年)
最も多い 東京都
1,946,975.2億円
最も少ない 鳥取県
7,137.5億円
卸売業の販売額が大きい5都府県
卸売業の販売額が大きい上位5都府県です。
東京都は1,946,975.18億円、大阪府は559,491.03億円、愛知県は387,207.46億円でした。
東京都は2位の大阪府の3.48倍です。
4位は福岡県で186,492.81億円、5位は神奈川県で185,349.78億円。
上位5で全国の68.8パーセント、上位3で61パーセント、上位10で80.2パーセントでした。
1位だけで41パーセントを占めます。
47都道府県の平均は100,928.1億円なので、1位は平均の19.3倍。
中央値の26,933.91億円と比べると72.3倍にあたります。
6位以下は北海道で124,020.65億円、埼玉県で117,707.79億円、兵庫県で107,912.62億円と続きました。
2位と3位の差は172,283.57億円、3位と4位の差は200,714.65億円でした。
上位5より下の42都道府県で、全国の31.2パーセントを分け合っています。
1位と2位を合わせると2,506,466.21億円。
これだけで全国の52.8パーセントにあたります。
上位3都府県で全国の6割を超えます。
この記事で扱う指標のなかで、最も集中の度合いが大きい数字です。
実数でも人口あたりでも同じ都が1位です
以下は、卸売業の年間商品販売額にこれだけの差がつく理由についての推測です。
統計から確かめられる話ではなく、ほかの指標との突き合わせから考えたものです。
人口10万人あたりで割り直しても、1位は変わりません。
1位は東京都の13,822.06億円、2位は大阪府6,384.7億円、3位は愛知県5,178.65億円。
4位以下は宮城県、福岡県と続きます。
逆に人口あたりの下位は滋賀県1,128.8億円、奈良県698.3億円。
東京都と奈良県では19.8倍の開きです。
卸売業の販売額は、商品を売った事業所の所在地で集計されます。
全国を相手にする商社の本社が置かれていれば、その取引はすべてその都府県に計上されます。
ですからこの数字は、その土地でどれだけものが動いたかを表すものではありません。
企業の本社機能がどこにあるかを映した数字だと考えるべきです。
小売業の販売額と比べると違いがはっきりします。
小売は買い物客のいる場所で発生しますが、卸売は契約と伝票の場所で発生します。
実数で272.8倍、人口あたりでも19.8倍。
指標の性格を理解しないまま順位だけを見ると、実態を大きく読み違えます。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、関東7都県が5,634.8億円で最も多く、四国4県が2,054.1億円で最も少なくなります。
近畿7府県3,521.6億円と中部9県3,157.1億円がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
卸売業の販売額が小さい5県
卸売業の販売額が小さい下位5県です。
47位の鳥取県は7,137.53億円、46位の島根県は7,900.6億円、45位の高知県は8,120.17億円でした。
1位の東京都とは272.8倍の差があります。
44位は徳島県で8,683.28億円、43位は奈良県で9,049.95億円、42位は佐賀県で10,099.62億円と続きます。
272.8倍という開きは、人口の差の10倍以上にあたります。
商社の本社が置かれた場所に売上が計上されるためです。
47都道府県の中央値は26,933.91億円。
平均は100,928.1億円なので、平均が中央値の3.7倍です。
47位の鳥取県は平均の7.1パーセント、中央値の26.5パーセントにあたります。
下位5県を合わせても全国の0.9パーセントにしかなりません。
1位の東京都1つで41パーセントを占めるのとは対照的です。
47位の鳥取県は、1位の東京都の0.37パーセントにあたる水準です。
46位との差は763.07億円、45位との差は982.64億円でした。
1位の東京都と47位の鳥取県の間には1,939,837.65億円の開きがあります。
地図で見る
| 項目 | 卸売業年間商品販売額 |
|---|---|
| 北海道 | 124,020.7億円 |
| 青森県 | 18,272.3億円 |
| 岩手県 | 21,082.0億円 |
| 宮城県 | 91,858.5億円 |
| 秋田県 | 12,051.2億円 |
| 山形県 | 13,685.9億円 |
| 福島県 | 26,859.6億円 |
| 茨城県 | 41,678.6億円 |
| 栃木県 | 37,325.5億円 |
| 群馬県 | 37,862.4億円 |
| 埼玉県 | 117,707.8億円 |
| 千葉県 | 85,751.3億円 |
| 東京都 | 1,946,975.2億円 |
| 神奈川県 | 185,349.8億円 |
| 新潟県 | 44,160.9億円 |
| 富山県 | 22,595.1億円 |
| 石川県 | 29,778.5億円 |
| 福井県 | 11,856.2億円 |
| 山梨県 | 10,181.7億円 |
| 長野県 | 36,048億円 |
| 岐阜県 | 27,293.5億円 |
| 静岡県 | 85,938.7億円 |
| 愛知県 | 387,207.5億円 |
| 三重県 | 22,447.8億円 |
| 滋賀県 | 15,882.2億円 |
| 京都府 | 47,697.7億円 |
| 大阪府 | 559,491.0億円 |
| 兵庫県 | 107,912.6億円 |
| 奈良県 | 9,050.0億円 |
| 和歌山県 | 11,915.6億円 |
| 鳥取県 | 7,137.5億円 |
| 島根県 | 7,900.6億円 |
| 岡山県 | 36,950.5億円 |
| 広島県 | 95,801.5億円 |
| 山口県 | 17,245.3億円 |
| 徳島県 | 8,683.3億円 |
| 香川県 | 26,933.9億円 |
| 愛媛県 | 29,757.4億円 |
| 高知県 | 8,120.2億円 |
| 福岡県 | 186,492.8億円 |
| 佐賀県 | 10,099.6億円 |
| 長崎県 | 15,919.4億円 |
| 熊本県 | 27,644.9億円 |
| 大分県 | 13,805.3億円 |
| 宮崎県 | 15,228.9億円 |
| 鹿児島県 | 26,879.5億円 |
| 沖縄県 | 19,080.7億円 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで大阪府、愛知県、福岡県、神奈川県が続きます。
淡いのは鳥取県、島根県、高知県でした。
47都道府県の平均は100,928.1億円、中央値は26,933.91億円です。
東京都の1,946,975.18億円は平均の19.3倍にあたります。
上位3で61パーセント、1位と47位で272.8倍の開きがありました。
人口10万人あたりに直すと東京都が13,822.06億円で最も多く、開きは19.8倍になります。
実数1位の東京都は人口あたりでは1位、人口あたり1位の東京都は実数では1位でした。
| 順位 | 都道府県 | 卸売業年間商品販売額(億円) | 地方 | 人口10万人あたりの卸売業年間商品販売額 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 1946975.18 | 関東 | 13822.06 |
| 2 | 大阪府 | 559491.03 | 近畿 | 6384.70 |
| 3 | 愛知県 | 387207.46 | 中部 | 5178.65 |
| 4 | 福岡県 | 186492.81 | 九州 | 3654.57 |
| 5 | 神奈川県 | 185349.78 | 関東 | 2008.34 |
| 6 | 北海道 | 124020.65 | 北海道 | 2435.60 |
| 7 | 埼玉県 | 117707.79 | 関東 | 1605.62 |
| 8 | 兵庫県 | 107912.62 | 近畿 | 2009.55 |
| 9 | 広島県 | 95801.49 | 中国 | 3498.96 |
| 10 | 宮城県 | 91858.54 | 東北 | 4057.36 |
| 11 | 静岡県 | 85938.66 | 中部 | 2417.40 |
| 12 | 千葉県 | 85751.27 | 関東 | 1370.49 |
| 13 | 京都府 | 47697.68 | 近畿 | 1881.57 |
| 14 | 新潟県 | 44160.88 | 中部 | 2077.18 |
| 15 | 茨城県 | 41678.62 | 関東 | 1475.35 |
| 16 | 群馬県 | 37862.41 | 関東 | 1990.66 |
| 17 | 栃木県 | 37325.49 | 関東 | 1967.61 |
| 18 | 岡山県 | 36950.45 | 中国 | 2000.57 |
| 19 | 長野県 | 36048 | 中部 | 1798.80 |
| 20 | 石川県 | 29778.5 | 中部 | 2685.17 |
| 21 | 愛媛県 | 29757.35 | 四国 | 2304.98 |
| 22 | 熊本県 | 27644.85 | 九州 | 1617.60 |
| 23 | 岐阜県 | 27293.47 | 中部 | 1413.44 |
| 24 | 香川県 | 26933.91 | 四国 | 2908.63 |
| 25 | 鹿児島県 | 26879.52 | 九州 | 1735.28 |
| 26 | 福島県 | 26859.55 | 東北 | 1520.07 |
| 27 | 富山県 | 22595.05 | 中部 | 2243.80 |
| 28 | 三重県 | 22447.8 | 近畿 | 1299.81 |
| 29 | 岩手県 | 21081.99 | 東北 | 1812.72 |
| 30 | 沖縄県 | 19080.73 | 九州 | 1299.78 |
| 31 | 青森県 | 18272.3 | 東北 | 1543.27 |
| 32 | 山口県 | 17245.28 | 中国 | 1328.60 |
| 33 | 長崎県 | 15919.4 | 九州 | 1256.46 |
| 34 | 滋賀県 | 15882.2 | 近畿 | 1128.80 |
| 35 | 宮崎県 | 15228.94 | 九州 | 1461.51 |
| 36 | 大分県 | 13805.3 | 九州 | 1259.61 |
| 37 | 山形県 | 13685.89 | 東北 | 1333.91 |
| 38 | 秋田県 | 12051.19 | 東北 | 1318.51 |
| 39 | 和歌山県 | 11915.6 | 近畿 | 1335.83 |
| 40 | 福井県 | 11856.19 | 中部 | 1593.57 |
| 41 | 山梨県 | 10181.69 | 中部 | 1279.11 |
| 42 | 佐賀県 | 10099.62 | 九州 | 1270.39 |
| 43 | 奈良県 | 9049.95 | 近畿 | 698.30 |
| 44 | 徳島県 | 8683.28 | 四国 | 1249.39 |
| 45 | 高知県 | 8120.17 | 四国 | 1219.24 |
| 46 | 島根県 | 7900.6 | 中国 | 1215.48 |
| 47 | 鳥取県 | 7137.53 | 中国 | 1329.15 |
このグラフについての豆知識
卸売業とは
卸売業は、小売業者や別の卸売業者、産業用の使用者に商品を売る業種です。
総合商社、専門商社、産業用機械の代理店などが含まれます。
最終消費者に売る小売業とは区別されます。
本社に集まる売上
販売額は事業所の所在地で集計されるため、本社が全国の取引をまとめて計上すると、その都府県の数字が跳ね上がります。
全国では4,743,618.65億円。
1位と47位の差が272.8倍にもなるのは、この計上のしかたによるところが大きいと考えられます。
数字の開き
1位の東京都は1,946,975.18億円、47位の鳥取県は7,137.53億円で、その差は272.8倍です。
上位3で全国の61パーセント、上位10で80.2パーセントを占めます。
中央値は26,933.91億円、平均は100,928.1億円です。
平均が中央値を上回るのは、上位のいくつかの都道府県が全体を押し上げているためです。
人口10万人あたりに直すと開きは19.8倍。
実数の順位がどこまで人口の多さを映しているかは、この2つを見比べると分かります。
10年前とくらべると
全国の卸売業の年間商品販売額は、2013年の3,566,516.5億円から2023年の4,743,618.7億円へ、この10年でおよそ33%増えました。
10年前も先頭は東京都です。
顔ぶれは変わりませんでした。
県別では神奈川県の99%増が最大です。
順位の並びがにている記事
卸売業の年間商品販売額とよく似た並びになる記事が、当サイトにあるか探しました。
並びが最も重なったのは【卸売の事業所数】全国31万832か所、問屋街の地図で、相関は0.99です。
逆に、ほぼ裏返しの並びになったのが【スーパーの数】が多いのは大都市ではありませんでした、人口あたりで比較(相関-0.72)でした。
順位が近いことと、原因がつながっていることは別の話です。
それでも、見くらべると気づくことがあります。
地方のなかで見た卸売業年間商品販売額
| 地方 | 最も多い(億円) | 最も少ない(億円) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 91858.54 | 秋田県 12051.19 |
| 関東 | 東京都 1946975.18 | 栃木県 37325.49 |
| 中部 | 愛知県 387207.46 | 山梨県 10181.69 |
| 近畿 | 大阪府 559491.03 | 奈良県 9049.95 |
| 中国 | 広島県 95801.49 | 鳥取県 7137.53 |
| 四国 | 愛媛県 29757.35 | 高知県 8120.17 |
| 九州 | 福岡県 186492.81 | 佐賀県 10099.62 |
まとめ
卸売業の年間商品販売額を47都道府県で比べると、最も多い東京都で1,946,975.18億円、最も少ない鳥取県で7,137.53億円でした。
1位と47位の差は272.8倍です。
上位3で全国の61パーセント、上位10で80.2パーセントを占めます。
47都道府県の中央値は26,933.91億円、平均は100,928.1億円でした。
人口10万人あたりに直すと、開きは19.8倍まで縮みます。
ここまでの卸売業の年間商品販売額の数字には、注意点が3つあります。
1つ目は、売った事業所の所在地で数えること。
2つ目は、本社への集中が数字に強く出ること。
3つ目は2023年の数字であることです。
人口10万人あたりでも東京都が13,822.06億円で1位。
実数と同じ顔ぶれです。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の51.7パーセントで最多、人口10万人あたりでは関東7都県が5,634.8億円で最多でした。
卸売業の事業所数や小売業の販売額を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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- 【事業税】全国5兆5,003億円、上位3都府県で44%
- 【卸売の事業所数】全国31万832か所、問屋街の地図
出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2023年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードC350101(卸売業年間商品販売額)の2023年の値を億円に換算したもの。人口10万人あたりは2023年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードC350101(卸売業年間商品販売額)の2023年の値を億円に換算したもの。
人口10万人あたりは2023年の総人口で割った参考値
