プラネタリウムや科学館など、自然科学を扱う博物館はどこに多いのでしょうか。
47都道府県で比べます。
使うのは文部科学省の社会教育調査、2015年10月1日時点の数字。
北海道が36館で1位。
47都道府県の平均は9.6館、中央値は7館です。
1位と47位の間には18倍の開き、人口10万人あたりでは23.3倍の開きがありました。
47都道府県の単純平均
10館
科学博物館数(平成27年度(2015年10月1日現在))
最も多い 北海道
36館
最も少ない 三重県
2館
科学博物館が多い上位5道府県
科学博物館が多い上位5道府県です。
北海道は36館、長野県は26館、愛知県は26館でした。
北海道は2位の長野県の1.38倍です。
4位は東京都で23館、5位は岐阜県で23館。
上位5で全国の29.8パーセント、上位3で19.6パーセント、上位10で48.8パーセントでした。
1位だけで8パーセントを占めます。
47都道府県の平均は9.6館なので、1位は平均の3.8倍。
中央値の7館と比べると5.1倍にあたります。
6位以下は兵庫県で23館、神奈川県で20館、埼玉県で14館と続きました。
2位と3位の差は0館、3位と4位の差は3館でした。
上位5より下の42都道府県で、全国の70.2パーセントを分け合っています。
1位と2位を合わせると62館。
これだけで全国の13.8パーセントにあたります。
面積の広い道県が上位に入りました。
人口10万人あたりでは富山県が1位です
ここから先は、科学博物館の数がこう分かれる理由についての見立てです。
ほかの指標と突き合わせて立てた推測で、統計そのものが示している事実ではありません。
人口10万人あたりで割り直すと、並びが変わります。
1位は富山県の1.4館、2位は長野県1.31館、3位は秋田県1.23館。
4位以下は岐阜県、石川県と続きます。
逆に人口あたりの下位は大阪府0.1館、福岡県0.06館。
富山県と福岡県では23.3倍の開きです。
人口10万人あたりでは富山県が1位です。
人口の多い都府県は、人口あたりでは下のほうに来ます。
科学博物館には、天文台やプラネタリウム、自然史系の展示館、産業技術の資料館などが入ります。
地元の自然や産業を伝える館が、各地に置かれてきました。
当サイトの歴史博物館の数の記事と並べると、その土地が何を残そうとしてきたかが見えてきます。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、北海道が0.71館で最も多く、関東7都県が0.2館で最も少なくなります。
中部9県0.68館と東北6県0.55館がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
科学博物館が少ない下位5県
科学博物館が少ない下位5県です。
47位の佐賀県は2館、46位の香川県は2館、45位の奈良県は2館でした。
1位の北海道とは18倍の差があります。
44位は三重県で2館、43位は沖縄県で3館、42位は宮崎県で3館と続きます。
数そのものが少ない分野なので、1館の増減で順位が動きます。
47都道府県の中央値は7館。
平均は9.6館なので、平均が中央値の1.4倍です。
47位の佐賀県は平均の20.8パーセント、中央値の28.6パーセントにあたります。
下位5県を合わせても全国の2.4パーセントにしかなりません。
1位の北海道1つで8パーセントを占めるのとは対照的です。
47位の佐賀県は、1位の北海道の5.56パーセントにあたる水準です。
46位との差は0館、45位との差は0館でした。
1位の北海道と47位の佐賀県の間には34館の開きがあります。
地図で見る
| 項目 | 科学博物館数 |
|---|---|
| 北海道 | 36館 |
| 青森県 | 7館 |
| 岩手県 | 5館 |
| 宮城県 | 8館 |
| 秋田県 | 11館 |
| 山形県 | 5館 |
| 福島県 | 9館 |
| 茨城県 | 10館 |
| 栃木県 | 6館 |
| 群馬県 | 8館 |
| 埼玉県 | 14館 |
| 千葉県 | 7館 |
| 東京都 | 23館 |
| 神奈川県 | 20館 |
| 新潟県 | 14館 |
| 富山県 | 14館 |
| 石川県 | 12館 |
| 福井県 | 8館 |
| 山梨県 | 5館 |
| 長野県 | 26館 |
| 岐阜県 | 23館 |
| 静岡県 | 13館 |
| 愛知県 | 26館 |
| 三重県 | 2館 |
| 滋賀県 | 5館 |
| 京都府 | 8館 |
| 大阪府 | 9館 |
| 兵庫県 | 23館 |
| 奈良県 | 2館 |
| 和歌山県 | 4館 |
| 鳥取県 | 3館 |
| 島根県 | 7館 |
| 岡山県 | 9館 |
| 広島県 | 12館 |
| 山口県 | 7館 |
| 徳島県 | 6館 |
| 香川県 | 2館 |
| 愛媛県 | 6館 |
| 高知県 | 4館 |
| 福岡県 | 3館 |
| 佐賀県 | 2館 |
| 長崎県 | 4館 |
| 熊本県 | 6館 |
| 大分県 | 3館 |
| 宮崎県 | 3館 |
| 鹿児島県 | 6館 |
| 沖縄県 | 3館 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは北海道です。
次いで長野県、愛知県、東京都、岐阜県が続きます。
淡いのは佐賀県、香川県、奈良県でした。
47都道府県の平均は9.6館、中央値は7館です。
北海道の36館は平均の3.8倍にあたります。
上位3で19.6パーセント、1位と47位で18倍の開きがありました。
人口10万人あたりに直すと富山県が1.4館で最も多く、開きは23.3倍になります。
実数1位の北海道は人数あたりでは9位、人数あたり1位の富山県は実数では10位でした。
| 順位 | 都道府県 | 科学博物館数(館) | 地方 | 人口10万人あたりの科学博物館数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 北海道 | 36 | 北海道 | 0.71 |
| 2 | 愛知県 | 26 | 中部 | 0.35 |
| 2 | 長野県 | 26 | 中部 | 1.31 |
| 4 | 岐阜県 | 23 | 中部 | 1.2 |
| 4 | 東京都 | 23 | 関東 | 0.16 |
| 4 | 兵庫県 | 23 | 近畿 | 0.43 |
| 7 | 神奈川県 | 20 | 関東 | 0.22 |
| 8 | 埼玉県 | 14 | 関東 | 0.19 |
| 8 | 新潟県 | 14 | 中部 | 0.67 |
| 8 | 富山県 | 14 | 中部 | 1.4 |
| 11 | 静岡県 | 13 | 中部 | 0.37 |
| 12 | 広島県 | 12 | 中国 | 0.44 |
| 12 | 石川県 | 12 | 中部 | 1.09 |
| 14 | 秋田県 | 11 | 東北 | 1.23 |
| 15 | 茨城県 | 10 | 関東 | 0.36 |
| 16 | 岡山県 | 9 | 中国 | 0.49 |
| 16 | 大阪府 | 9 | 近畿 | 0.1 |
| 16 | 福島県 | 9 | 東北 | 0.52 |
| 19 | 宮城県 | 8 | 東北 | 0.36 |
| 19 | 京都府 | 8 | 近畿 | 0.32 |
| 19 | 群馬県 | 8 | 関東 | 0.42 |
| 19 | 福井県 | 8 | 中部 | 1.08 |
| 23 | 山口県 | 7 | 中国 | 0.55 |
| 23 | 青森県 | 7 | 東北 | 0.6 |
| 23 | 千葉県 | 7 | 関東 | 0.11 |
| 23 | 島根県 | 7 | 中国 | 1.09 |
| 27 | 愛媛県 | 6 | 四国 | 0.47 |
| 27 | 熊本県 | 6 | 九州 | 0.35 |
| 27 | 鹿児島県 | 6 | 九州 | 0.39 |
| 27 | 徳島県 | 6 | 四国 | 0.88 |
| 27 | 栃木県 | 6 | 関東 | 0.32 |
| 32 | 岩手県 | 5 | 東北 | 0.44 |
| 32 | 山形県 | 5 | 東北 | 0.49 |
| 32 | 山梨県 | 5 | 中部 | 0.63 |
| 32 | 滋賀県 | 5 | 近畿 | 0.36 |
| 36 | 高知県 | 4 | 四国 | 0.61 |
| 36 | 長崎県 | 4 | 九州 | 0.32 |
| 36 | 和歌山県 | 4 | 近畿 | 0.45 |
| 39 | 沖縄県 | 3 | 九州 | 0.2 |
| 39 | 宮崎県 | 3 | 九州 | 0.29 |
| 39 | 大分県 | 3 | 九州 | 0.28 |
| 39 | 鳥取県 | 3 | 中国 | 0.56 |
| 39 | 福岡県 | 3 | 九州 | 0.06 |
| 44 | 香川県 | 2 | 四国 | 0.22 |
| 44 | 佐賀県 | 2 | 九州 | 0.25 |
| 44 | 三重県 | 2 | 近畿 | 0.12 |
| 44 | 奈良県 | 2 | 近畿 | 0.16 |
このグラフについての豆知識
科学博物館に入るもの
社会教育調査でいう科学博物館は、自然科学や産業技術を扱う館のことです。
プラネタリウム、自然史博物館、産業技術の資料館などが当てはまります。
この記事の数字は、登録博物館・博物館相当施設と、博物館類似施設を合わせたものです。
社会教育調査という統計
社会教育調査は、図書館や博物館、体育施設など学校の外にある学びの場を全国分まとめた統計です。
3年ごとに行われ、e-Statのデータベースに収められているのは2015年度の調査までです。
施設の数は調査時点のもので、そのあと新しくできた施設や閉じた施設は反映されていません。
数字の開き
1位の北海道は36館、47位の佐賀県は2館。
両者の間には18倍の開きがあります。
上位3で全国の19.6パーセント、上位10で48.8パーセントを占めます。
中央値は7館、平均は9.6館です。
平均が中央値を上回るのは、上位のいくつかの都道府県が全体を押し上げているためです。
人口10万人あたりに直すと23.3倍の開きになります。
実数の順位がどこまで人口の多さを映しているかは、この2つを見比べると分かります。
順位の並びがにている記事
科学博物館の数の順位を、当サイトの全記事の並びと突き合わせてみました。
最も似ていたのは【博物館類似施設の数】全国4,466施設、1位と2位はほぼ同数(順位相関0.77)です。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【医療・福祉で働く人の割合】全国13.5%、上位に西日本が並ぶ理由を高齢化率から考えます(順位相関-0.56)です。
順位が近いことと、原因がつながっていることは別の話です。
それでも、見くらべると気づくことがあります。
地方のなかで見た科学博物館数
| 地方 | 最も多い(館) | 最も少ない(館) |
|---|---|---|
| 東北 | 秋田県 11 | 山形県 5 |
| 関東 | 東京都 23 | 栃木県 6 |
| 中部 | 長野県 26 | 山梨県 5 |
| 近畿 | 兵庫県 23 | 奈良県 2 |
| 中国 | 広島県 12 | 鳥取県 3 |
| 四国 | 徳島県 6 | 香川県 2 |
| 九州 | 熊本県 6 | 佐賀県 2 |
まとめ
科学博物館の数を47都道府県で比べると、最も多い北海道で36館、最も少ない佐賀県で2館でした。
1位と47位の間には18倍の開きがあります。
上位3で全国の19.6パーセント、上位10で48.8パーセントを占めます。
47都道府県の中央値は7館、平均は9.6館でした。
人口10万人あたりに直すと23.3倍の開きになります。
科学博物館の数をほかの数字と見くらべる前に、3つ確かめてください。
1つ目は、登録館と類似施設を合わせた数であること。
2つ目は、館の大きさまでは分からないこと。
3つ目は2015年の数字であることです。
人口10万人あたりでは富山県が1.4館で最多。
実数1位の北海道は人数あたりでは9位でした。
地方別に合計を出すと中部9県が全国の31.4パーセントで最多、人口10万人あたりでは北海道が0.71館で最多でした。
歴史博物館や美術博物館の数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会教育調査
- 調査年: 平成27年度(2015年10月1日現在)
- 公開元: 文部科学省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0003348770
- 備考: 自然科学や産業技術を扱う博物館の数。登録博物館・博物館相当施設と、博物館類似施設を合わせた数。人口10万人あたりの科学博物館数は2024年の総人口で割った参考値
注記: 自然科学や産業技術を扱う博物館の数。
登録博物館・博物館相当施設と、博物館類似施設を合わせた数。
人口10万人あたりの科学博物館数は2024年の総人口で割った参考値
