公園や遊園地がどこに多いのかは、都道府県でどれほど違うのでしょうか。
この記事では、47都道府県の数字を比べます。
使うのは総務省・経済産業省の「経済センサス-活動調査」(令和3年、2021年6月1日現在)で、産業小分類805(公園、遊園地)に分類された民営事業所の総数です。
全国の合計は1,720か所。
数が少ないので人口100万人あたりの数で比べます。
全国では100万人あたり13.70か所。
1つ大事な注意があります。
この統計は民営の事業所を数えたもので、市町村が管理する街の公園は含まれていません。
47都道府県の単純平均
16.1か所
人口100万人あたり事業所数(令和3年(2021年6月1日現在))
最も多い 島根県
43.6か所
最も少ない 三重県
8.5か所
地図で見る公園・遊園地の分布
| 項目 | 人口100万人あたり事業所数 |
|---|---|
| 北海道 | 21.8か所 |
| 青森県 | 13.1か所 |
| 岩手県 | 13.4か所 |
| 宮城県 | 14.0か所 |
| 秋田県 | 14.8か所 |
| 山形県 | 16.1か所 |
| 福島県 | 17.1か所 |
| 茨城県 | 13.0か所 |
| 栃木県 | 22.9か所 |
| 群馬県 | 12.5か所 |
| 埼玉県 | 8.9か所 |
| 千葉県 | 11.8か所 |
| 東京都 | 11.1か所 |
| 神奈川県 | 12.3か所 |
| 新潟県 | 14.7か所 |
| 富山県 | 27.3か所 |
| 石川県 | 13.3か所 |
| 福井県 | 17.1か所 |
| 山梨県 | 19.9か所 |
| 長野県 | 14.3か所 |
| 岐阜県 | 15.3か所 |
| 静岡県 | 16.1か所 |
| 愛知県 | 11.3か所 |
| 三重県 | 8.5か所 |
| 滋賀県 | 17.0か所 |
| 京都府 | 15.2か所 |
| 大阪府 | 9.0か所 |
| 兵庫県 | 16.6か所 |
| 奈良県 | 11.4か所 |
| 和歌山県 | 20.8か所 |
| 鳥取県 | 32.8か所 |
| 島根県 | 43.6か所 |
| 岡山県 | 12.3か所 |
| 広島県 | 10.8か所 |
| 山口県 | 12.8か所 |
| 徳島県 | 14.0か所 |
| 香川県 | 15.9か所 |
| 愛媛県 | 13.6か所 |
| 高知県 | 21.9か所 |
| 福岡県 | 10.7か所 |
| 佐賀県 | 12.4か所 |
| 長崎県 | 17.7か所 |
| 熊本県 | 15.6か所 |
| 大分県 | 14.4か所 |
| 宮崎県 | 25.5か所 |
| 鹿児島県 | 20.9か所 |
| 沖縄県 | 10.2か所 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは中国地方の日本海側と北陸、そして九州の南部です。
逆に淡いのは近畿の一部と関東、そして沖縄県でした。
人口の多い地域ほど1人あたりでは少なくなります。
47都道府県の単純平均は100万人あたり16.08か所、中央値は14.36か所です。
平均を超えたのは17県だけで、上位のいくつかが全体を引き上げています。
上下の差は5.11倍で、散らばりの大きい指標です。
下の表に47都道府県すべての数値を、事業所数と従業者数と並べて掲載しました。
事業所の数と働いている人の数は、まったく別の順位になります。
| 順位 | 都道府県 | 人口100万人あたり事業所数(か所) | 地方 | 事業所数 | 従業者数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 島根県 | 43.61 | 中国 | 29 | 417 |
| 2 | 鳥取県 | 32.79 | 中国 | 18 | 134 |
| 3 | 富山県 | 27.32 | 中部 | 28 | 303 |
| 4 | 宮崎県 | 25.45 | 九州 | 27 | 243 |
| 5 | 栃木県 | 22.9 | 関東 | 44 | 1357 |
| 6 | 高知県 | 21.93 | 四国 | 15 | 189 |
| 7 | 北海道 | 21.8 | 北海道 | 113 | 1538 |
| 8 | 鹿児島県 | 20.94 | 九州 | 33 | 585 |
| 9 | 和歌山県 | 20.79 | 近畿 | 19 | 247 |
| 10 | 山梨県 | 19.88 | 中部 | 16 | 379 |
| 11 | 長崎県 | 17.73 | 九州 | 23 | 1391 |
| 12 | 福井県 | 17.11 | 中部 | 13 | 173 |
| 12 | 福島県 | 17.11 | 東北 | 31 | 333 |
| 14 | 滋賀県 | 17.01 | 近畿 | 24 | 334 |
| 15 | 兵庫県 | 16.57 | 近畿 | 90 | 2014 |
| 16 | 山形県 | 16.11 | 東北 | 17 | 180 |
| 17 | 静岡県 | 16.08 | 中部 | 58 | 1156 |
| 18 | 香川県 | 15.92 | 四国 | 15 | 448 |
| 19 | 熊本県 | 15.62 | 九州 | 27 | 428 |
| 20 | 岐阜県 | 15.3 | 中部 | 30 | 605 |
| 21 | 京都府 | 15.23 | 近畿 | 39 | 678 |
| 22 | 秋田県 | 14.81 | 東北 | 14 | 192 |
| 23 | 新潟県 | 14.7 | 中部 | 32 | 366 |
| 24 | 大分県 | 14.36 | 九州 | 16 | 519 |
| 25 | 長野県 | 14.26 | 中部 | 29 | 391 |
| 26 | 徳島県 | 14.04 | 四国 | 10 | 143 |
| 27 | 宮城県 | 13.97 | 東北 | 32 | 253 |
| 28 | 愛媛県 | 13.63 | 四国 | 18 | 254 |
| 29 | 岩手県 | 13.38 | 東北 | 16 | 151 |
| 30 | 石川県 | 13.33 | 中部 | 15 | 275 |
| 31 | 青森県 | 13.1 | 東北 | 16 | 156 |
| 32 | 茨城県 | 12.97 | 関東 | 37 | 837 |
| 33 | 山口県 | 12.8 | 中国 | 17 | 185 |
| 34 | 群馬県 | 12.45 | 関東 | 24 | 300 |
| 35 | 佐賀県 | 12.41 | 九州 | 10 | 113 |
| 36 | 神奈川県 | 12.34 | 関東 | 114 | 2062 |
| 37 | 岡山県 | 12.26 | 中国 | 23 | 407 |
| 38 | 千葉県 | 11.79 | 関東 | 74 | 22757 |
| 39 | 奈良県 | 11.41 | 近畿 | 15 | 152 |
| 40 | 愛知県 | 11.31 | 中部 | 85 | 3819 |
| 41 | 東京都 | 11.06 | 関東 | 155 | 3870 |
| 42 | 広島県 | 10.79 | 中国 | 30 | 400 |
| 43 | 福岡県 | 10.73 | 九州 | 55 | 827 |
| 44 | 沖縄県 | 10.22 | 九州 | 15 | 521 |
| 45 | 大阪府 | 8.97 | 近畿 | 79 | 5601 |
| 46 | 埼玉県 | 8.86 | 関東 | 65 | 1154 |
| 47 | 三重県 | 8.54 | 近畿 | 15 | 1907 |
人口あたりで公園が多い5県
人口100万人あたりの事業所数が多い上位5県です。
島根県は43.61か所、鳥取県は32.79か所、富山県は27.32か所、宮崎県は25.45か所、栃木県は22.90か所でした。
全国の13.70か所に対して、島根県は3.2倍という水準です。
島根県の実数はわずか29か所です。
人口が少ないため、1人あたりに直すと全国で突出します。
実数で最も多いのは東京都の155か所ですが、東京都は人口100万人あたりでは11.06か所で41位でした。
この指標では、人口の少ない県が上位に並びます。
6位以下も21.93か所、21.80か所、20.94か所と続きます。
上位に並んだのは中国、北陸、九州南部、北関東の県でした。
上位5県は5県とも人口が200万人を下回ります。
母数が小さいぶん、1か所の増減でも人口あたりの数値が大きく動く点は頭に入れておいてください。
島根県は、どんな公園が多いのか
数字を並べるところまでが統計の仕事で、ここから先は解釈になります。
人口あたりで見る公園・遊園地の事業所数の分布について、ほかの指標と突き合わせて立てた推測を書きます。
事実として確かめたものではありません。
まず押さえておきたいのは、この分類が「公園」と「遊園地」を一緒に数えているという点です。
テーマパークのような大規模施設も、民営の小さな公園も、どちらも1事業所として数えられます。
従業者数を見ると、その違いがはっきりします。
全国では1,720か所に60,744人、1事業所あたり35.3人です。
ところが従業者数が最も多いのは千葉県の22,757人で、全国の37.5パーセントを1県が占めています。
千葉県の事業所数は74か所ですから、1事業所あたり307.5人。
大規模なテーマパークが数字を押し上げていると考えられます。
一方、島根県は29か所に417人で、1事業所あたり14.4人でした。
同じ1か所でも規模がまったく違います。
人口あたりの事業所数が多い県は、小さな施設が各地に分散しているという姿が見えてきます。
つまりこのランキングは「遊べる場所の規模」ではなく「施設の数の分散ぐあい」を測っていることになります。
大きなテーマパークがある県は、事業所数のランキングでは上位に出てきません。
なお繰り返しになりますが、自治体が管理する街の公園はこの統計に含まれません。
身近な公園の多さを知りたい場合は、別の統計を見る必要があります。
実数では東京都が155か所で1位
事業所の数そのままで並べると、1位は東京都の155か所、2位は神奈川県の114か所、3位は北海道の113か所、4位は兵庫県の90か所、5位は愛知県の85か所でした。
人口あたりで1位だった島根県は29か所で、実数では21位です。
逆に実数1位の東京都は、人口100万人あたりでは11.06か所で41位でした。
この指標は実数と人口あたりの落差がとりわけ大きく、東京都は40順位も動きます。
なお従業者数では千葉県が22,757人で全国の37.5パーセントを占めます。
数・人・規模で、それぞれ別の県が上に来る指標です。
人口あたりで公園が少ない5都府県
人口100万人あたりの事業所数が少ない下位5都府県です。
三重県は8.54か所、埼玉県は8.86か所、大阪府は8.97か所、沖縄県は10.22か所、福岡県は10.73か所でした。
島根県の43.61か所と三重県の8.54か所では5.11倍の差があります。
下位には大都市を抱える府県が並びますが、三重県や沖縄県のように人口が中規模の県も入っています。
人口で割っているため大都市が下位に来やすい一方、それだけでは説明しきれない並びです。
実数で見ると、下位5都府県のうち大阪府は79か所、埼玉県は65か所で、決して少ない数ではありません。
人口が多いぶん、1人あたりに直すと下がるという形です。
なお全国の1,720か所という数は、映画館の536か所より多く、喫茶店の52,196店よりはるかに少ない水準です。
身近にあるようで、統計に出てくる数は限られています。
下位5都府県のうち埼玉県と大阪府は三大都市圏に含まれます。
人が密集している地域では、1か所あたりが受け持つ人数がどうしても多くなります。
地方別に見る公園の多さ
地方別に平均を出すと、地域差がはっきり出ます。
最も多いのは中国5県の22.45か所です。
次いで北海道が21.80か所、中部9県が16.59か所、四国4県が16.38か所、九州8県が15.93か所と続きます。
少ないほうを見ると、東北6県が14.75か所、近畿7府県が14.07か所、関東7都県が13.20か所でした。
最も多い中国と最も少ない関東では1.70倍の差があります。
県別の5.11倍と比べると地方別の幅はかなり小さく、この指標の差は地方単位というより県ごとの事情で決まっているようです。
このグラフについての豆知識
従業者数の4割近くが1つの県に
経済センサスでは事業所数と一緒に従業者数も公表されています。
全国では60,744人ですが、そのうち22,757人が千葉県に集中しています。
全国の37.5パーセントです。
千葉県の事業所数は74か所で、人口100万人あたりでは11.79か所の38位。
事業所の数では平均以下なのに、働いている人の数では全国の4割近くを占めます。
大規模な施設が1県に集まっていることが、この差を生んでいます。
2位以下は大阪府の5,601人、東京都の3,870人、愛知県の3,819人と続きます。
施設の数と規模は別々に見る必要がある、という典型的な例です。
街の公園は入っていない
この統計が数えているのは民営の事業所です。
市町村が管理している街区公園や近隣公園は、事業所として登録されていないため含まれません。
そのため「公園が多い県」という言葉から思い浮かべるものとは、少しずれた数字になります。
自治体の公園まで含めた数を知りたい場合は、国土交通省の都市公園等整備現況調査など、別の統計を見ることになります。
この記事の数字は、あくまで「民営の公園・遊園地がどれだけあるか」を表したものだと考えてください。
順位の並びがにている記事
同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
人口あたりで見る公園・遊園地の事業所数の順位で探してみます。
最も似ていたのは【体育施設の数】全国7万6千か所、人口10万人あたり最多と最少では3.2倍の差(順位相関0.65)です。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【販売職の平均月給】平均27.8万円、営業からレジまで(順位相関-0.59)です。
これは並びが近いというだけで、片方がもう片方を生んでいるという意味ではありません。
地図を2枚ならべてみてください。
地方のなかで見た人口100万人あたり事業所数
| 地方 | 最も多い(か所) | 最も少ない(か所) |
|---|---|---|
| 東北 | 福島県 17.11 | 青森県 13.1 |
| 関東 | 栃木県 22.9 | 埼玉県 8.86 |
| 中部 | 富山県 27.32 | 愛知県 11.31 |
| 近畿 | 和歌山県 20.79 | 三重県 8.54 |
| 中国 | 島根県 43.61 | 広島県 10.79 |
| 四国 | 高知県 21.93 | 愛媛県 13.63 |
| 九州 | 宮崎県 25.45 | 沖縄県 10.22 |
まとめ
47都道府県の人口100万人あたりの公園・遊園地の事業所数を比べると、島根県は43.61か所、三重県は8.54か所で、その差は5.11倍でした。
全国では100万人あたり13.70か所、事業所の合計は1,720か所です。
地方別では中国が22.45か所と最も多く、関東が13.20か所で最も少ない結果になりました。
人口あたりで見る公園・遊園地の事業所数の数字を受け取る前に、3つ添えておきます。
1つ目は、市町村が管理する街の公園が含まれないことです。
2つ目は、公園と遊園地が同じ分類にまとめられていることです。
3つ目は時点で、2021年6月1日現在の調査です。
事業所の数では平均以下でも、従業者数では全国の4割近くを占める県がありました。
数を数えるか規模を数えるかで、地図はまったく変わります。
公園は身近な施設のようでいて、統計に出てくる数はごく限られています。
表で自分の県の数を確かめてみてください。
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出典
- 統計名: 経済センサス-活動調査(サービス関連産業に関する集計)と人口推計
- 調査年: 令和3年(2021年6月1日現在)
- 公開元: 総務省・経済産業省/総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040032976
- 備考: 産業小分類805(公園、遊園地)に分類された民営事業所の総数。自治体が直接管理している公園は民営事業所ではないため含まれない
注記: 産業小分類805(公園、遊園地)に分類された民営事業所の総数。
自治体が直接管理している公園は民営事業所ではないため含まれない
