フルタイムで働く人の残業は、月に何時間あるのでしょうか。
超過実労働時間数を47都道府県で比べます。
使うのは厚生労働省の賃金構造基本統計調査、2022年の都道府県別の数字。
埼玉県が14時間で1位。
47都道府県の平均は11.38時間、中央値は11時間です。
最も高い14時間と最も低い9時間の差は5時間、倍率にすると1.56倍でした。
実数で見るか率で見るかによって並びは変わります。
この記事では率のほうを主に見ていきます。
47都道府県の単純平均
11時間
超過実労働時間数(月間)(2022年)
最も多い 埼玉県
14時間
最も少ない 秋田県
9時間
地図で見る
| 項目 | 超過実労働時間数(月間) |
|---|---|
| 北海道 | 11時間 |
| 青森県 | 10時間 |
| 岩手県 | 10時間 |
| 宮城県 | 13時間 |
| 秋田県 | 9時間 |
| 山形県 | 10時間 |
| 福島県 | 11時間 |
| 茨城県 | 12時間 |
| 栃木県 | 13時間 |
| 群馬県 | 13時間 |
| 埼玉県 | 14時間 |
| 千葉県 | 12時間 |
| 東京都 | 11時間 |
| 神奈川県 | 13時間 |
| 新潟県 | 10時間 |
| 富山県 | 11時間 |
| 石川県 | 11時間 |
| 福井県 | 11時間 |
| 山梨県 | 12時間 |
| 長野県 | 12時間 |
| 岐阜県 | 12時間 |
| 静岡県 | 12時間 |
| 愛知県 | 14時間 |
| 三重県 | 14時間 |
| 滋賀県 | 14時間 |
| 京都府 | 12時間 |
| 大阪府 | 11時間 |
| 兵庫県 | 13時間 |
| 奈良県 | 10時間 |
| 和歌山県 | 11時間 |
| 鳥取県 | 9時間 |
| 島根県 | 10時間 |
| 岡山県 | 12時間 |
| 広島県 | 12時間 |
| 山口県 | 12時間 |
| 徳島県 | 9時間 |
| 香川県 | 11時間 |
| 愛媛県 | 11時間 |
| 高知県 | 10時間 |
| 福岡県 | 12時間 |
| 佐賀県 | 14時間 |
| 長崎県 | 11時間 |
| 熊本県 | 11時間 |
| 大分県 | 10時間 |
| 宮崎県 | 10時間 |
| 鹿児島県 | 10時間 |
| 沖縄県 | 9時間 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは埼玉県です。
次いで愛知県、三重県、滋賀県、佐賀県が続きます。
淡いのは沖縄県、徳島県、鳥取県でした。
47都道府県の平均は11.38時間、中央値は11時間です。
埼玉県の14時間は平均を2.62時間上回ります。
1位と47位の差は5時間、倍率にすると1.56倍でした。
所定内実労働時間数で並べ替えると青森県が168で最も高く、開きは1.02倍になります。
主指標で1位の埼玉県は所定内実労働時間数では5位、所定内実労働時間数で1位の青森県は主指標では34位でした。
| 順位 | 都道府県 | 超過実労働時間数(月間)(時間) | 地方 | 所定内実労働時間数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 愛知県 | 14 | 中部 | 166 |
| 1 | 佐賀県 | 14 | 九州 | 167 |
| 1 | 埼玉県 | 14 | 関東 | 167 |
| 1 | 三重県 | 14 | 近畿 | 167 |
| 1 | 滋賀県 | 14 | 近畿 | 164 |
| 6 | 宮城県 | 13 | 東北 | 165 |
| 6 | 群馬県 | 13 | 関東 | 166 |
| 6 | 神奈川県 | 13 | 関東 | 164 |
| 6 | 栃木県 | 13 | 関東 | 166 |
| 6 | 兵庫県 | 13 | 近畿 | 165 |
| 11 | 茨城県 | 12 | 関東 | 166 |
| 11 | 岡山県 | 12 | 中国 | 166 |
| 11 | 岐阜県 | 12 | 中部 | 166 |
| 11 | 京都府 | 12 | 近畿 | 166 |
| 11 | 広島県 | 12 | 中国 | 167 |
| 11 | 山口県 | 12 | 中国 | 165 |
| 11 | 山梨県 | 12 | 中部 | 166 |
| 11 | 静岡県 | 12 | 中部 | 165 |
| 11 | 千葉県 | 12 | 関東 | 164 |
| 11 | 長野県 | 12 | 中部 | 165 |
| 11 | 福岡県 | 12 | 九州 | 166 |
| 22 | 愛媛県 | 11 | 四国 | 166 |
| 22 | 熊本県 | 11 | 九州 | 166 |
| 22 | 香川県 | 11 | 四国 | 167 |
| 22 | 石川県 | 11 | 中部 | 166 |
| 22 | 大阪府 | 11 | 近畿 | 165 |
| 22 | 長崎県 | 11 | 九州 | 167 |
| 22 | 東京都 | 11 | 関東 | 165 |
| 22 | 富山県 | 11 | 中部 | 165 |
| 22 | 福井県 | 11 | 中部 | 165 |
| 22 | 福島県 | 11 | 東北 | 165 |
| 22 | 北海道 | 11 | 北海道 | 166 |
| 22 | 和歌山県 | 11 | 近畿 | 166 |
| 34 | 岩手県 | 10 | 東北 | 167 |
| 34 | 宮崎県 | 10 | 九州 | 166 |
| 34 | 高知県 | 10 | 四国 | 165 |
| 34 | 山形県 | 10 | 東北 | 167 |
| 34 | 鹿児島県 | 10 | 九州 | 167 |
| 34 | 新潟県 | 10 | 中部 | 165 |
| 34 | 青森県 | 10 | 東北 | 168 |
| 34 | 大分県 | 10 | 九州 | 166 |
| 34 | 島根県 | 10 | 中国 | 165 |
| 34 | 奈良県 | 10 | 近畿 | 166 |
| 44 | 沖縄県 | 9 | 九州 | 165 |
| 44 | 秋田県 | 9 | 東北 | 168 |
| 44 | 鳥取県 | 9 | 中国 | 165 |
| 44 | 徳島県 | 9 | 四国 | 164 |
残業時間が長い上位5都県
残業時間が長い上位5都県です。
埼玉県は14時間、愛知県は14時間、三重県は14時間でした。
1位と2位の差は0時間です。
4位は滋賀県で14時間、5位は佐賀県で14時間。
上位5はいずれも47都道府県の平均11.38時間を上回りました。
1位の埼玉県は平均を2.62時間上回りました。
中央値の11時間と比べると3時間高く、平均に対する比では1.23倍にあたります。
6位以下は宮城県で13時間、栃木県で13時間、群馬県で13時間と続きました。
2位と3位の差は0時間、3位と4位の差は0時間。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は1時間でした。
1位から5位までの幅は0時間、1位から8位までの幅は1時間でした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。
埼玉県は所定内実労働時間数でも5位に入っています。
全国の値は11.38時間で、上位5はいずれもこれを上回りました。
1位は埼玉県の14時間。
首都圏の県が上位に入ります。
所定内の労働時間と並べて見ます
なぜこういう並びになるのか、ここからは考えてみます。
以下は月の残業時間の統計から直接読み取れることではなく、別の数字と照らして立てた推測です。
所定内実労働時間数で並べ替えると、順位が変わります。
1位は青森県の168、2位は秋田県の168、3位は岩手県の167。
4位以下は山形県、埼玉県と続きます。
逆に下位は滋賀県が164、徳島県が164。
青森県と徳島県では1.02倍の開きです。
所定内の労働時間がほぼ横並びなのに対し、残業は1.6倍の差があります。
労働時間の地域差は残業がつくっています。
運輸業など残業の多い産業が集まる県ほど、平均も押し上げられます。
当サイトの通勤時間の記事とあわせると、家を出てから帰るまでの拘束の長さが見えてきます。
地方ごとに県の平均を出すと、関東7都県が12.57時間で最も高く、四国4県が10.25時間で最も低くなります。
近畿7府県12.14時間と中部9県11.67時間がそれに続きました。
同じ指標でも、実数で見るか率で見るかで並びは変わります。
どちらか一方だけを見て県の姿を決めつけないことが大切です。
実数で見ると順位は変わる
残業時間が短い下位5県
残業時間が短い下位5県です。
47位の沖縄県は9時間、46位の徳島県は9時間、45位の鳥取県は9時間でした。
1位の埼玉県とは5時間の差があります。
44位は秋田県で9時間、43位は鹿児島県で10時間、42位は宮崎県で10時間と続きます。
最も短い沖縄県は9時間。
1位と47位の差は1.6倍です。
47都道府県の中央値は11時間、平均は11.38時間です。
47位の沖縄県は平均を2.38時間下回りました。
47位の沖縄県は1位の埼玉県の64.3パーセントにあたる水準で、倍率にすると1.56倍の開きです。
46位との差は0時間、45位との差は0時間。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも1時間しかありません。
下位5県はいずれも47都道府県の平均11.38時間を下回りました。
47位から43位までの幅は1時間です。
沖縄県は所定内実労働時間数では中位位です。
全国の値は11.38時間なので、47位はこれを2.38時間下回っています。
このグラフについての豆知識
平均は月11時間ほど
残業時間の47都道府県平均は月11.4時間。
1日あたり30分ほどの計算です。
あくまで平均であり、残業のない職場と長時間の職場をならした数字であることに注意してください。
賃金構造基本統計調査という物差し
賃金構造基本統計調査は、毎年6月分の給与を全国の事業所から集めた、賃金のいちばん詳しい統計です。
この記事は常用労働者10人以上の事業所で働く一般労働者(フルタイム)の2022年の数字を使っています。
千円単位の公表値を万円に換算しました。
パートタイムで働く人は含まれていません。
勤め先の所在地で集計されるため、県境をこえて通勤する人は勤め先の県に数えられます。
数字の散らばり
1位の埼玉県は14時間、47位の沖縄県は9時間。
差は5時間、倍率にすると1.56倍です。
中央値は11時間、平均は11.38時間でした。
平均と中央値がどれだけ離れているかを見ると、一部の都道府県が全体を引っぱっているかどうかが分かります。
この指標では0.38時間の差でした。
所定内実労働時間数で並べ替えると開きは1.02倍になります。
2つの見方を突き合わせると、順位の意味がはっきりします。
順位の並びがにている記事
月の残業時間の並びと似ている記事、そして正反対の記事を挙げます。
並びが最も重なったのは【製造業の付加価値額】全国110兆円、実数も人口あたりも同じ県が1位で、相関は0.75です。
正反対だったのは【スーパーの数】が多いのは大都市ではありませんでした、人口あたりで比較で、相関は-0.75です。
似ているからといって理由が同じとはかぎりません。
それでも、2つを重ねると土地の性格が見えてくることがあります。
地方のなかで見た超過実労働時間数(月間)
| 地方 | 最も多い(時間) | 最も少ない(時間) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 13 | 秋田県 9 |
| 関東 | 埼玉県 14 | 東京都 11 |
| 中部 | 愛知県 14 | 新潟県 10 |
| 近畿 | 三重県 14 | 奈良県 10 |
| 中国 | 岡山県 12 | 鳥取県 9 |
| 四国 | 香川県 11 | 徳島県 9 |
| 九州 | 佐賀県 14 | 沖縄県 9 |
まとめ
月の残業時間を47都道府県で比べると、最も高い埼玉県で14時間、最も低い沖縄県で9時間でした。
その差は5時間、倍率にすると1.56倍です。
47都道府県の中央値は11時間、平均は11.38時間でした。
全国の値は11.38時間です。
所定内実労働時間数で並べ替えると開きは1.02倍になり、主指標で1位の埼玉県はその見方では5位に位置します。
月の残業時間の数字を受け取る前に、3つ添えておきます。
1つ目は、パートタイムで働く人を含まないこと。
2つ目は、2022年6月分の残業時間であること。
3つ目は2022年の数字であることです。
所定内実労働時間数では青森県が168で最も高く、主指標で1位の埼玉県はこの見方では5位でした。
地方ごとの平均では関東7都県が12.57時間で最も高く、四国4県が10.25時間で最も低くなりました。
所定内労働時間や通勤時間を比べた記事とあわせて読んでみてください。
1位の埼玉県と2位の愛知県の差は0時間で、上位のなかでも順位は僅差で決まりました。
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出典
- 統計名: 賃金構造基本統計調査(都道府県別DB)
- 調査年: 2022年
- 公開元: 厚生労働省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0003426933
- 備考: 一般労働者の月間超過実労働時間数(残業時間)。都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。参考指標は所定内実労働時間数
注記: 一般労働者の月間超過実労働時間数(残業時間)。
都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。
参考指標は所定内実労働時間数
