残業を除いた月の労働時間は、県によってどれくらい違うのでしょうか。
所定内実労働時間数を47都道府県で比べます。
使うのは厚生労働省の賃金構造基本統計調査、2022年の都道府県別の数字。
青森県が168時間で1位。
47都道府県の平均は165.79時間、中央値は166時間です。
最も高い168時間と最も低い164時間の差は4時間、倍率にすると1.02倍でした。
47都道府県の単純平均
166時間
所定内実労働時間数(月間)(2022年)
最も多い 青森県
168時間
最も少ない 千葉県
164時間
所定内労働時間が長い上位5県
所定内労働時間が長い上位5県です。
青森県は168時間、秋田県は168時間、岩手県は167時間でした。
1位と2位の差は0時間です。
4位は山形県で167時間、5位は埼玉県で167時間。
上位5はいずれも47都道府県の平均165.79時間を上回りました。
1位の青森県は平均を2.21時間上回りました。
中央値の166時間と比べると2時間高く、平均に対する比では1.01倍にあたります。
6位以下は三重県で167時間、広島県で167時間、香川県で167時間と続きました。
2位と3位の差は1時間、3位と4位の差は0時間。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は0時間でした。
1位から5位までの幅は1時間、1位から8位までの幅は1時間でした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。
青森県は超過実労働時間数(残業)でも34位に入っています。
全国の値は165.79時間で、上位5はいずれもこれを上回りました。
1位は青森県の168時間。
東北と九州の県が上位に並びます。
差はわずか4時間しかありません
ここから先は、月の所定内労働時間がこう分かれる理由についての見立てです。
ほかの指標と突き合わせて立てた推測で、統計そのものが示している事実ではありません。
超過実労働時間数(残業)で並べ替えると、順位が変わります。
1位は埼玉県の14、2位は愛知県の14、3位は三重県の14。
4位以下は滋賀県、佐賀県と続きます。
逆に下位は徳島県が9、沖縄県が9。
埼玉県と沖縄県では1.56倍の開きです。
月4時間の差は、1日あたりに直せば10分ほど。
所定内の労働時間は全国でほぼそろっています。
それでもわずかに長い県は、週休2日が徹底しにくい産業構成の影響が考えられます。
当サイトの月の残業時間の記事と並べると、労働時間の本当の差は残業側にあることが分かります。
地方ごとに県の平均を出すと、東北6県が166.67時間で最も高く、関東7都県が165.43時間で最も低くなります。
九州・沖縄8県166.25時間と北海道166時間がそれに続きました。
同じ指標でも、実数で見るか率で見るかで並びは変わります。
どちらか一方だけを見て県の姿を決めつけないことが大切です。
実数で見ると順位は変わる
所定内労働時間が短い下位5県
所定内労働時間が短い下位5県です。
47位の徳島県は164時間、46位の滋賀県は164時間、45位の神奈川県は164時間でした。
1位の青森県とは4時間の差があります。
44位は千葉県で164時間、43位は沖縄県で165時間、42位は高知県で165時間と続きます。
最も短い徳島県などは164時間。
1位と47位の差はわずか4時間です。
47都道府県の中央値は166時間、平均は165.79時間です。
47位の徳島県は平均を1.79時間下回りました。
47位の徳島県は1位の青森県の97.6パーセントにあたる水準で、倍率にすると1.02倍の開きです。
46位との差は0時間、45位との差は0時間。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも1時間しかありません。
下位5県はいずれも47都道府県の平均165.79時間を下回りました。
47位から43位までの幅は1時間です。
徳島県は超過実労働時間数(残業)では46位です。
全国の値は165.79時間なので、47位はこれを1.79時間下回っています。
地方別に見る
所定内労働時間は、全国でほぼ横並びです。
地方ごとに県の平均を出すと、東北6県が166.67時間で最も高くなります。
次いで九州・沖縄8県が166.25時間、北海道が166時間、中国5県が165.6時間と続きました。
低いほうは近畿7府県が165.57時間、四国4県が165.5時間、中部9県が165.44時間、関東7都県が165.43時間でした。
最も高い東北6県と最も低い関東7都県の差は1.24時間です。
超過実労働時間数(残業)で見ると関東7都県が最も高く、四国4県が最も低くなりました。
地図で見る
| 項目 | 所定内実労働時間数(月間) |
|---|---|
| 北海道 | 166時間 |
| 青森県 | 168時間 |
| 岩手県 | 167時間 |
| 宮城県 | 165時間 |
| 秋田県 | 168時間 |
| 山形県 | 167時間 |
| 福島県 | 165時間 |
| 茨城県 | 166時間 |
| 栃木県 | 166時間 |
| 群馬県 | 166時間 |
| 埼玉県 | 167時間 |
| 千葉県 | 164時間 |
| 東京都 | 165時間 |
| 神奈川県 | 164時間 |
| 新潟県 | 165時間 |
| 富山県 | 165時間 |
| 石川県 | 166時間 |
| 福井県 | 165時間 |
| 山梨県 | 166時間 |
| 長野県 | 165時間 |
| 岐阜県 | 166時間 |
| 静岡県 | 165時間 |
| 愛知県 | 166時間 |
| 三重県 | 167時間 |
| 滋賀県 | 164時間 |
| 京都府 | 166時間 |
| 大阪府 | 165時間 |
| 兵庫県 | 165時間 |
| 奈良県 | 166時間 |
| 和歌山県 | 166時間 |
| 鳥取県 | 165時間 |
| 島根県 | 165時間 |
| 岡山県 | 166時間 |
| 広島県 | 167時間 |
| 山口県 | 165時間 |
| 徳島県 | 164時間 |
| 香川県 | 167時間 |
| 愛媛県 | 166時間 |
| 高知県 | 165時間 |
| 福岡県 | 166時間 |
| 佐賀県 | 167時間 |
| 長崎県 | 167時間 |
| 熊本県 | 166時間 |
| 大分県 | 166時間 |
| 宮崎県 | 166時間 |
| 鹿児島県 | 167時間 |
| 沖縄県 | 165時間 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは青森県です。
次いで秋田県、岩手県、山形県、埼玉県が続きます。
淡いのは徳島県、滋賀県、神奈川県でした。
47都道府県の平均は165.79時間、中央値は166時間です。
青森県の168時間は平均を2.21時間上回ります。
1位と47位の差は4時間、倍率にすると1.02倍でした。
超過実労働時間数(残業)で並べ替えると埼玉県が14で最も高く、開きは1.56倍になります。
主指標で1位の青森県は超過実労働時間数(残業)では34位、超過実労働時間数(残業)で1位の埼玉県は主指標では5位でした。
| 順位 | 都道府県 | 所定内実労働時間数(月間)(時間) | 地方 | 超過実労働時間数(残業) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 秋田県 | 168 | 東北 | 9 |
| 1 | 青森県 | 168 | 東北 | 10 |
| 3 | 岩手県 | 167 | 東北 | 10 |
| 3 | 広島県 | 167 | 中国 | 12 |
| 3 | 香川県 | 167 | 四国 | 11 |
| 3 | 佐賀県 | 167 | 九州 | 14 |
| 3 | 埼玉県 | 167 | 関東 | 14 |
| 3 | 三重県 | 167 | 近畿 | 14 |
| 3 | 山形県 | 167 | 東北 | 10 |
| 3 | 鹿児島県 | 167 | 九州 | 10 |
| 3 | 長崎県 | 167 | 九州 | 11 |
| 12 | 愛知県 | 166 | 中部 | 14 |
| 12 | 愛媛県 | 166 | 四国 | 11 |
| 12 | 茨城県 | 166 | 関東 | 12 |
| 12 | 岡山県 | 166 | 中国 | 12 |
| 12 | 岐阜県 | 166 | 中部 | 12 |
| 12 | 宮崎県 | 166 | 九州 | 10 |
| 12 | 京都府 | 166 | 近畿 | 12 |
| 12 | 熊本県 | 166 | 九州 | 11 |
| 12 | 群馬県 | 166 | 関東 | 13 |
| 12 | 山梨県 | 166 | 中部 | 12 |
| 12 | 石川県 | 166 | 中部 | 11 |
| 12 | 大分県 | 166 | 九州 | 10 |
| 12 | 栃木県 | 166 | 関東 | 13 |
| 12 | 奈良県 | 166 | 近畿 | 10 |
| 12 | 福岡県 | 166 | 九州 | 12 |
| 12 | 北海道 | 166 | 北海道 | 11 |
| 12 | 和歌山県 | 166 | 近畿 | 11 |
| 29 | 沖縄県 | 165 | 九州 | 9 |
| 29 | 宮城県 | 165 | 東北 | 13 |
| 29 | 高知県 | 165 | 四国 | 10 |
| 29 | 山口県 | 165 | 中国 | 12 |
| 29 | 新潟県 | 165 | 中部 | 10 |
| 29 | 静岡県 | 165 | 中部 | 12 |
| 29 | 大阪府 | 165 | 近畿 | 11 |
| 29 | 長野県 | 165 | 中部 | 12 |
| 29 | 鳥取県 | 165 | 中国 | 9 |
| 29 | 島根県 | 165 | 中国 | 10 |
| 29 | 東京都 | 165 | 関東 | 11 |
| 29 | 富山県 | 165 | 中部 | 11 |
| 29 | 福井県 | 165 | 中部 | 11 |
| 29 | 福島県 | 165 | 東北 | 11 |
| 29 | 兵庫県 | 165 | 近畿 | 13 |
| 44 | 滋賀県 | 164 | 近畿 | 14 |
| 44 | 神奈川県 | 164 | 関東 | 13 |
| 44 | 千葉県 | 164 | 関東 | 12 |
| 44 | 徳島県 | 164 | 四国 | 9 |
このグラフについての豆知識
差がつくのは残業のほう
所定内労働時間の差が4時間なのに対し、残業時間は月9時間から14時間までの差があります。
労働時間の地域差を見るなら、所定内より残業を見るほうが実態に近づけます。
賃金構造基本統計調査という物差し
賃金構造基本統計調査は、毎年6月分の給与を全国の事業所から集めた、賃金のいちばん詳しい統計です。
この記事は常用労働者10人以上の事業所で働く一般労働者(フルタイム)の2022年の数字を使っています。
千円単位の公表値を万円に換算しました。
パートタイムで働く人は含まれていません。
勤め先の所在地で集計されるため、県境をこえて通勤する人は勤め先の県に数えられます。
数字の散らばり
1位の青森県は168時間、47位の徳島県は164時間。
差は4時間、倍率にすると1.02倍です。
中央値は166時間、平均は165.79時間でした。
平均と中央値がどれだけ離れているかを見ると、一部の都道府県が全体を引っぱっているかどうかが分かります。
この指標では0.21時間の差でした。
超過実労働時間数(残業)で並べ替えると開きは1.56倍になります。
2つの見方を突き合わせると、順位の意味がはっきりします。
地方のなかで見た所定内実労働時間数(月間)
| 地方 | 最も多い(時間) | 最も少ない(時間) |
|---|---|---|
| 東北 | 青森県 168 | 福島県 165 |
| 関東 | 埼玉県 167 | 神奈川県 164 |
| 中部 | 石川県 166 | 静岡県 165 |
| 近畿 | 三重県 167 | 滋賀県 164 |
| 中国 | 広島県 167 | 山口県 165 |
| 四国 | 香川県 167 | 徳島県 164 |
| 九州 | 佐賀県 167 | 沖縄県 165 |
まとめ
月の所定内労働時間を47都道府県で比べると、最も高い青森県で168時間、最も低い徳島県で164時間でした。
その差は4時間、倍率にすると1.02倍です。
47都道府県の中央値は166時間、平均は165.79時間でした。
全国の値は165.79時間です。
超過実労働時間数(残業)で並べ替えると開きは1.56倍になり、主指標で1位の青森県はその見方では34位に位置します。
月の所定内労働時間の数字を読むときは、3つの点に気をつけてください。
1つ目は、パートタイムで働く人を含まないこと。
2つ目は、2022年6月分の労働時間であること。
3つ目は2022年の数字であることです。
超過実労働時間数(残業)では埼玉県が14で最も高く、主指標で1位の青森県はこの見方では34位でした。
地方ごとの平均では東北6県が166.67時間で最も高く、関東7都県が165.43時間で最も低くなりました。
月の残業時間や通勤時間を比べた記事とあわせて読んでみてください。
1位の青森県と2位の秋田県の差は0時間で、上位のなかでも順位は僅差で決まりました。
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出典
- 統計名: 賃金構造基本統計調査(都道府県別DB)
- 調査年: 2022年
- 公開元: 厚生労働省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0003426933
- 備考: 一般労働者の月間所定内実労働時間数。残業を含まない。都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。参考指標は超過実労働時間数(残業)
注記: 一般労働者の月間所定内実労働時間数。
残業を含まない。
都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。
参考指標は超過実労働時間数(残業)
