かぜから生活習慣病まで、最初の相談先になる内科の診療所は全国にどれくらいあるのでしょうか。
内科を掲げる一般診療所の数を47都道府県で比べます。
使うのは厚生労働省の医療施設静態調査、2023年の数字。
東京都が8,432施設で1位。
47都道府県の平均は1,377.6施設、中央値は943施設です。
1位と47位の間には25.9倍の開き、人口10万人あたりでは2.3倍の開きがありました。
47都道府県の単純平均
1,378施設
内科を掲げる一般診療所数(2023年)
最も多い 東京都
8,432施設
最も少ない 鳥取県
326施設
内科の診療所が多い上位5都府県
内科の診療所が多い上位5都府県です。
東京都は8,432施設、大阪府は5,166施設、神奈川県は4,076施設でした。
東京都は2位の大阪府の1.63倍です。
4位は愛知県で3,434施設、5位は埼玉県で2,895施設。
上位5で全国の37.1パーセント、上位3で27.3パーセント、上位10で55パーセントでした。
1位だけで13パーセントを占めます。
47都道府県の平均は1,377.6施設なので、1位は平均の6.1倍。
中央値の943施設と比べると8.9倍にあたります。
6位以下は兵庫県で2,812施設、福岡県で2,708施設、千葉県で2,444施設と続きました。
2位と3位の差は1,090施設、3位と4位の差は642施設でした。
上位5より下の42都道府県で、全国の62.9パーセントを分け合っています。
1位と2位を合わせると13,598施設。
これだけで全国の21.0パーセントにあたります。
1位だけで全国の13パーセントを占めました。
人口の多さに沿った並びです。
人口あたりでは和歌山県が1位です
以下は、内科を掲げる診療所の数にこれだけの差がつく理由についての推測です。
統計から確かめられる話ではなく、ほかの指標との突き合わせから考えたものです。
人口10万人あたりで割り直すと、並びが変わります。
1位は和歌山県の81.02施設、2位は島根県80.69施設、3位は徳島県75.18施設。
4位以下は秋田県、長崎県と続きます。
逆に人口あたりの下位は千葉県39.1施設、沖縄県35.81施設。
和歌山県と沖縄県では2.3倍の開きです。
人口あたりの1位は和歌山県で、西日本の県が上位に並びます。
実数1位の東京都は人口あたりでも10位です。
診療所そのものが西日本に多いことが土台にあります。
かかりつけ医への近さは、西日本のほうが恵まれている地域が多いようです。
当サイトの一般診療所数の記事とあわせて見てみてください。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、中国5県が60.5施設で最も多く、北海道が39.9施設で最も少なくなります。
四国4県59.3施設と近畿7府県58.2施設がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
内科の診療所が少ない下位5県
内科の診療所が少ない下位5県です。
47位の鳥取県は326施設、46位の高知県は372施設、45位の福井県は403施設でした。
1位の東京都とは25.9倍の差があります。
44位は佐賀県で446施設、43位は山梨県で469施設、42位は富山県で498施設と続きます。
25.9倍という開きです。
人口の差より少し大きい水準です。
47都道府県の中央値は943施設。
平均は1,377.6施設なので、平均が中央値の1.5倍です。
47位の鳥取県は平均の23.7パーセント、中央値の34.6パーセントにあたります。
下位5県を合わせても全国の3.1パーセントにしかなりません。
1位の東京都1つで13パーセントを占めるのとは対照的です。
47位の鳥取県は、1位の東京都の3.87パーセントにあたる水準です。
46位との差は46施設、45位との差は77施設でした。
1位の東京都と47位の鳥取県の間には8,106施設の開きがあります。
地図で見る
| 項目 | 内科を掲げる一般診療所数 |
|---|---|
| 北海道 | 2,013施設 |
| 青森県 | 582施設 |
| 岩手県 | 613施設 |
| 宮城県 | 1,085施設 |
| 秋田県 | 592施設 |
| 山形県 | 585施設 |
| 福島県 | 1,016施設 |
| 茨城県 | 1,271施設 |
| 栃木県 | 1,070施設 |
| 群馬県 | 1,067施設 |
| 埼玉県 | 2,895施設 |
| 千葉県 | 2,444施設 |
| 東京都 | 8,432施設 |
| 神奈川県 | 4,076施設 |
| 新潟県 | 1,130施設 |
| 富山県 | 498施設 |
| 石川県 | 554施設 |
| 福井県 | 403施設 |
| 山梨県 | 469施設 |
| 長野県 | 1,082施設 |
| 岐阜県 | 1,124施設 |
| 静岡県 | 1,630施設 |
| 愛知県 | 3,434施設 |
| 三重県 | 988施設 |
| 滋賀県 | 774施設 |
| 京都府 | 1,489施設 |
| 大阪府 | 5,166施設 |
| 兵庫県 | 2,812施設 |
| 奈良県 | 792施設 |
| 和歌山県 | 713施設 |
| 鳥取県 | 326施設 |
| 島根県 | 518施設 |
| 岡山県 | 1,050施設 |
| 広島県 | 1,580施設 |
| 山口県 | 761施設 |
| 徳島県 | 515施設 |
| 香川県 | 502施設 |
| 愛媛県 | 706施設 |
| 高知県 | 372施設 |
| 福岡県 | 2,708施設 |
| 佐賀県 | 446施設 |
| 長崎県 | 797施設 |
| 熊本県 | 980施設 |
| 大分県 | 646施設 |
| 宮崎県 | 573施設 |
| 鹿児島県 | 943施設 |
| 沖縄県 | 525施設 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで大阪府、神奈川県、愛知県、埼玉県が続きます。
淡いのは鳥取県、高知県、福井県でした。
47都道府県の平均は1,377.6施設、中央値は943施設です。
東京都の8,432施設は平均の6.1倍にあたります。
上位3で27.3パーセント、1位と47位で25.9倍の開きがありました。
人口10万人あたりに直すと和歌山県が81.02施設で最も多く、開きは2.3倍になります。
実数1位の東京都は人口あたりでは10位、人口あたり1位の和歌山県は実数では29位でした。
| 順位 | 都道府県 | 内科を掲げる一般診療所数(施設) | 地方 | 人口10万人あたりの内科を掲げる一般診療所数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 8432 | 関東 | 59.47 |
| 2 | 大阪府 | 5166 | 近畿 | 58.99 |
| 3 | 神奈川県 | 4076 | 関東 | 44.18 |
| 4 | 愛知県 | 3434 | 中部 | 46.03 |
| 5 | 埼玉県 | 2895 | 関東 | 39.48 |
| 6 | 兵庫県 | 2812 | 近畿 | 52.69 |
| 7 | 福岡県 | 2708 | 九州 | 53.18 |
| 8 | 千葉県 | 2444 | 関東 | 39.1 |
| 9 | 北海道 | 2013 | 北海道 | 39.92 |
| 10 | 静岡県 | 1630 | 中部 | 46.21 |
| 11 | 広島県 | 1580 | 中国 | 58.22 |
| 12 | 京都府 | 1489 | 近畿 | 59.09 |
| 13 | 茨城県 | 1271 | 関東 | 45.3 |
| 14 | 新潟県 | 1130 | 中部 | 53.84 |
| 15 | 岐阜県 | 1124 | 中部 | 58.66 |
| 16 | 宮城県 | 1085 | 東北 | 48.27 |
| 17 | 長野県 | 1082 | 中部 | 54.45 |
| 18 | 栃木県 | 1070 | 関東 | 56.76 |
| 19 | 群馬県 | 1067 | 関東 | 56.46 |
| 20 | 岡山県 | 1050 | 中国 | 57.35 |
| 21 | 福島県 | 1016 | 東北 | 58.29 |
| 22 | 三重県 | 988 | 近畿 | 57.74 |
| 23 | 熊本県 | 980 | 九州 | 57.75 |
| 24 | 鹿児島県 | 943 | 九州 | 61.55 |
| 25 | 長崎県 | 797 | 九州 | 63.66 |
| 26 | 奈良県 | 792 | 近畿 | 61.63 |
| 27 | 滋賀県 | 774 | 近畿 | 55.21 |
| 28 | 山口県 | 761 | 中国 | 59.41 |
| 29 | 和歌山県 | 713 | 近畿 | 81.02 |
| 30 | 愛媛県 | 706 | 四国 | 55.33 |
| 31 | 大分県 | 646 | 九州 | 59.54 |
| 32 | 岩手県 | 613 | 東北 | 53.54 |
| 33 | 秋田県 | 592 | 東北 | 66 |
| 34 | 山形県 | 585 | 東北 | 57.86 |
| 35 | 青森県 | 582 | 東北 | 49.96 |
| 36 | 宮崎県 | 573 | 九州 | 55.47 |
| 37 | 石川県 | 554 | 中部 | 50.46 |
| 38 | 沖縄県 | 525 | 九州 | 35.81 |
| 39 | 島根県 | 518 | 中国 | 80.69 |
| 40 | 徳島県 | 515 | 四国 | 75.18 |
| 41 | 香川県 | 502 | 四国 | 54.74 |
| 42 | 富山県 | 498 | 中部 | 49.95 |
| 43 | 山梨県 | 469 | 中部 | 59.29 |
| 44 | 佐賀県 | 446 | 九州 | 56.6 |
| 45 | 福井県 | 403 | 中部 | 54.53 |
| 46 | 高知県 | 372 | 四国 | 56.71 |
| 47 | 鳥取県 | 326 | 中国 | 61.39 |
このグラフについての豆知識
診療所の3分の2が内科を掲げる
内科を掲げる一般診療所は全国で6万4,747施設。
全国の一般診療所のおよそ3分の2にあたります。
最も身近な診療科であり、ほかの科目と組み合わせて掲げる診療所も多くあります。
診療科目は重複計上
この記事の数字は、その診療科目を「掲げている」施設の数です。
内科と小児科を両方掲げる診療所は、それぞれの科目に1つずつ数えられます(重複計上)。
医療施設静態調査は3年ごとの調査で、これは2023年(令和5年)10月1日時点のものです。
施設の所在地で数えるため、県境をこえて通院する人のぶんは施設のある県に計上されます。
数字の開き
1位の東京都は8,432施設、47位の鳥取県は326施設。
両者の間には25.9倍の開きがあります。
上位3で全国の27.3パーセント、上位10で55パーセントを占めます。
中央値は943施設、平均は1,377.6施設です。
平均が中央値を上回るのは、上位のいくつかの都道府県が全体を押し上げているためです。
人口10万人あたりに直すと2.3倍の開きになります。
実数の順位がどこまで人口の多さを映しているかは、この2つを見比べると分かります。
順位の並びがにている記事
内科を掲げる診療所の数の並びと似ている記事、そして正反対の記事を挙げます。
最も似ていたのは【非労働力人口】全国3,660万人、働いていない人はどこに多いか(順位相関0.98)です。
最も食い違ったのは【スーパーの数】が多いのは大都市ではありませんでした、人口あたりで比較(順位相関-0.74)でした。
似ているからといって理由が同じとはかぎりません。
それでも、2つを重ねると土地の性格が見えてくることがあります。
地方のなかで見た内科を掲げる一般診療所数
| 地方 | 最も多い(施設) | 最も少ない(施設) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 1085 | 青森県 582 |
| 関東 | 東京都 8432 | 群馬県 1067 |
| 中部 | 愛知県 3434 | 福井県 403 |
| 近畿 | 大阪府 5166 | 和歌山県 713 |
| 中国 | 広島県 1580 | 鳥取県 326 |
| 四国 | 愛媛県 706 | 高知県 372 |
| 九州 | 福岡県 2708 | 佐賀県 446 |
まとめ
内科を掲げる診療所の数を47都道府県で比べると、最も多い東京都で8,432施設、最も少ない鳥取県で326施設でした。
1位と47位の間には25.9倍の開きがあります。
上位3で全国の27.3パーセント、上位10で55パーセントを占めます。
47都道府県の中央値は943施設、平均は1,377.6施設でした。
人口10万人あたりに直すと2.3倍の開きになります。
ここまでの内科を掲げる診療所の数の数字には、注意点が3つあります。
1つ目は、科目を掲げる施設の重複計上であること。
2つ目は、施設の所在地で数えた数字であること。
3つ目は2023年の数字であることです。
人口10万人あたりでは和歌山県が81.02施設で最多。
実数1位の東京都は人口あたりでは10位でした。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の32.8パーセントで最多、人口10万人あたりでは中国5県が60.5施設で最多でした。
一般診療所数や小児科の診療所数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 医療施設静態調査(令和5年・都道府県別)
- 調査年: 2023年
- 公開元: 厚生労働省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0004024888
- 備考: 診療科目に内科を掲げる一般診療所の数(重複計上)。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 診療科目に内科を掲げる一般診療所の数(重複計上)。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
