寺社や住宅など、国が指定した重要文化財の建造物。
どこの都道府県に多いのでしょうか。
このランキングは、文化庁の「都道府県別指定等文化財件数」をもとにしています。
2026年8月1日現在の件数です。
全国では2,607件。
1都道府県あたりの平均は55件、中央値は34件です。
最も多い京都府310件と最も少ない鹿児島県12件の差は298件、倍率にすると25.8倍でした。
47都道府県の単純平均
55件
重要文化財のうち建造物の件数(2026年8月1日現在)
最も多い 京都府
310件
最も少ない 宮崎県
12件
47都道府県の重要文化財のうち建造物の件数
| 項目 | 重要文化財のうち建造物の件数 |
|---|---|
| 北海道 | 34件 |
| 青森県 | 34件 |
| 岩手県 | 27件 |
| 宮城県 | 22件 |
| 秋田県 | 29件 |
| 山形県 | 31件 |
| 福島県 | 35件 |
| 茨城県 | 33件 |
| 栃木県 | 35件 |
| 群馬県 | 27件 |
| 埼玉県 | 28件 |
| 千葉県 | 30件 |
| 東京都 | 91件 |
| 神奈川県 | 56件 |
| 新潟県 | 37件 |
| 富山県 | 20件 |
| 石川県 | 49件 |
| 福井県 | 31件 |
| 山梨県 | 54件 |
| 長野県 | 89件 |
| 岐阜県 | 52件 |
| 静岡県 | 35件 |
| 愛知県 | 87件 |
| 三重県 | 26件 |
| 滋賀県 | 191件 |
| 京都府 | 310件 |
| 大阪府 | 102件 |
| 兵庫県 | 113件 |
| 奈良県 | 267件 |
| 和歌山県 | 89件 |
| 鳥取県 | 19件 |
| 島根県 | 26件 |
| 岡山県 | 57件 |
| 広島県 | 65件 |
| 山口県 | 40件 |
| 徳島県 | 21件 |
| 香川県 | 34件 |
| 愛媛県 | 51件 |
| 高知県 | 21件 |
| 福岡県 | 46件 |
| 佐賀県 | 14件 |
| 長崎県 | 37件 |
| 熊本県 | 31件 |
| 大分県 | 34件 |
| 宮崎県 | 12件 |
| 鹿児島県 | 12件 |
| 沖縄県 | 23件 |
日本地図で見ると、色の濃さがはっきり分かれます。
上位は京都府310件、奈良県267件、滋賀県191件、兵庫県113件、大阪府102件。
6位は東京都91件、7位は長野県89件、8位は和歌山県89件です。
上位5つだけで全国の38%を占めます。
上位3つでも29%です。
一方で下のほうは佐賀県14件、宮崎県12件、鹿児島県12件。
中央値は34件で、平均の55件を大きく下回ります。
少数の都道府県に集まっている形です。
| 順位 | 都道府県 | 重要文化財のうち建造物の件数(件) | 地方 |
|---|---|---|---|
| 1 | 京都府 | 310 | 近畿 |
| 2 | 奈良県 | 267 | 近畿 |
| 3 | 滋賀県 | 191 | 近畿 |
| 4 | 兵庫県 | 113 | 近畿 |
| 5 | 大阪府 | 102 | 近畿 |
| 6 | 東京都 | 91 | 関東 |
| 7 | 長野県 | 89 | 中部 |
| 7 | 和歌山県 | 89 | 近畿 |
| 9 | 愛知県 | 87 | 中部 |
| 10 | 広島県 | 65 | 中国 |
| 11 | 岡山県 | 57 | 中国 |
| 12 | 神奈川県 | 56 | 関東 |
| 13 | 山梨県 | 54 | 中部 |
| 14 | 岐阜県 | 52 | 中部 |
| 15 | 愛媛県 | 51 | 四国 |
| 16 | 石川県 | 49 | 中部 |
| 17 | 福岡県 | 46 | 九州 |
| 18 | 山口県 | 40 | 中国 |
| 19 | 新潟県 | 37 | 中部 |
| 19 | 長崎県 | 37 | 九州 |
| 21 | 静岡県 | 35 | 中部 |
| 21 | 栃木県 | 35 | 関東 |
| 21 | 福島県 | 35 | 東北 |
| 24 | 香川県 | 34 | 四国 |
| 24 | 青森県 | 34 | 東北 |
| 24 | 大分県 | 34 | 九州 |
| 24 | 北海道 | 34 | 北海道 |
| 28 | 茨城県 | 33 | 関東 |
| 29 | 熊本県 | 31 | 九州 |
| 29 | 山形県 | 31 | 東北 |
| 29 | 福井県 | 31 | 中部 |
| 32 | 千葉県 | 30 | 関東 |
| 33 | 秋田県 | 29 | 東北 |
| 34 | 埼玉県 | 28 | 関東 |
| 35 | 岩手県 | 27 | 東北 |
| 35 | 群馬県 | 27 | 関東 |
| 37 | 三重県 | 26 | 近畿 |
| 37 | 島根県 | 26 | 中国 |
| 39 | 沖縄県 | 23 | 九州 |
| 40 | 宮城県 | 22 | 東北 |
| 41 | 高知県 | 21 | 四国 |
| 41 | 徳島県 | 21 | 四国 |
| 43 | 富山県 | 20 | 中部 |
| 44 | 鳥取県 | 19 | 中国 |
| 45 | 佐賀県 | 14 | 九州 |
| 46 | 宮崎県 | 12 | 九州 |
| 46 | 鹿児島県 | 12 | 九州 |
地方別に見る
地方ごとに県の平均を出すと、近畿7府県が157件で最も多くなります。
中部9県50件、関東7都県43件、中国5県41件が続きました。
最も少ないのは九州・沖縄8県の26件です。
1位の近畿7府県とは6.0倍の開きがありました。
重要文化財のうち建造物の件数が多い5都道府県
件数が多い上位5都道府県です。
1位は京都府の310件。
2位の奈良県は267件で、1.16倍の差がつきました。
3位は191件、4位は113件、5位は102件と続きます。
上位5つを合わせると983件。
全国2,607件の38%にあたります。
6位以下は東京都91件、長野県89件、和歌山県89件。
5位と8位のあいだは13件で、このあたりから件数の落ち方がゆるやかになります。
1位の京都府は、1都道府県あたりの平均55件の5.6倍。
中央値34件とくらべると9.1倍にあたります。
順位が下がるにつれて件数の落ち方はゆるやかになります。
1位から3位までの幅は119件ありますが、3位から8位までは102件しかありません。
ランキングの形としては、上のほうに大きく偏った並びだといえます。
9位以下は愛知県87件、広島県65件、岡山県57件。
10位でも65件あり、全国の1都道府県あたりの平均55件を上回っています。
動かせないものは残った場所にある
美術工芸品では東京都が1位でしたが、建造物では京都府が1位になります。
理由ははっきりしています。
建物は動かせないからです。
絵や仏像は博物館へ移せますが、五重塔や本堂はその場に建ったままです。
だから建造物のランキングは、建てられた土地がそのまま出ます。
京都府310件、奈良県267件、滋賀県191件。
上位3つはいずれも近畿で、古代から中世にかけて都と大寺院が置かれた地域です。
地方別でも近畿7府県が157件で、2位の中部9県50件の3倍を超えました。
4位の兵庫県113件、5位の大阪府102件も近畿です。
上位5つのうち5つすべてが近畿という、ほかの統計ではあまり見ない偏り方をしています。
倍率は25.8倍。
美術工芸品の198倍にくらべればずっと小さく、どの都道府県にも一定の数が残っていることがわかります。
数字の大小をそのまま「価値の差」と読まないほうがよさそうです。
国の指定は、残っているもののうち申請と審査を経たものに限られます。
指定されていないだけで、その土地に大切に守られてきたものは数えきれません。
1位の京都府と47位の鹿児島県の差は25.8倍。
ランキングとしては大きな開きですが、これは制度の対象になった件数の差だということを頭に置いて読んでください。
重要文化財のうち建造物の件数が少ない5都道府県
件数が少ない下位5都道府県です。
最も少ないのは鹿児島県の12件。
46位は12件、45位は14件、44位は19件、43位は20件でした。
下位5つを合わせても77件で、1位の京都府1つに届きません。
倍率にすると1位と47位で25.8倍の開きです。
ただし件数の少なさは、その土地に歴史がないという意味ではありません。
国の指定は、残っているもののうち申請と審査を経たものに限られます。
木造の建物は火事や地震で失われやすく、古い建物がどれだけ残ったかは災害の歴史にも左右されます。
都道府県や市町村が指定した文化財は、この数字に入っていません。
地域で大切にされているものの多くは、そちらに数えられています。
40位から42位は宮城県22件、徳島県21件、高知県21件。
下位のほうは12件から22件のあいだに10県以上が並んでいて、わずかな差で順位が入れかわります。
この範囲では、順位そのものにあまり意味はありません。
このグラフについての豆知識
1件のなかに複数の棟
建造物の重要文化財は「件」で数えますが、1件のなかに複数の棟がふくまれることがあります。
寺の伽藍がまとめて1件になる場合などです。
棟の数で数えると全国の合計はもっと大きくなります。
火事と地震で失われたもの
木造の建物は火事に弱く、地震にも弱いものです。
空襲で焼けた都市もあります。
件数が少ない県に古い建物がなかったわけではなく、残るかどうかは災害の歴史にも大きく左右されました。
京都が上位に来る理由のひとつは、大きな空襲を受けなかったことにあります。
この統計について
文化庁が都道府県別の指定等文化財件数として公表しているものです。
この記事の数字は2026年8月1日現在の件数です。
文化財は建っている場所、置かれている場所で数えます。
その土地で作られたものとは限らず、博物館や寺社が他の土地から受け継いだものもふくまれます。
国が指定したものだけの件数です。
都道府県や市町村が指定した文化財は、この数字には入っていません。
地方のなかで見た重要文化財のうち建造物の件数
| 地方 | 最も多い(件) | 最も少ない(件) |
|---|---|---|
| 東北 | 福島県 35 | 宮城県 22 |
| 関東 | 東京都 91 | 群馬県 27 |
| 中部 | 長野県 89 | 富山県 20 |
| 近畿 | 京都府 310 | 三重県 26 |
| 中国 | 広島県 65 | 鳥取県 19 |
| 四国 | 愛媛県 51 | 高知県 21 |
| 九州 | 福岡県 46 | 鹿児島県 12 |
まとめ
重要文化財のうち建造物の件数は全国で2,607件。
最も多い京都府310件と最も少ない鹿児島県12件の差は25.8倍でした。
京都・奈良・滋賀と近畿が上位を占めました。
建物は動かせないため、建てられた土地がそのまま数字になります。
上位5つで全国の38%を占め、地方別では近畿7府県が157件で最も多く、九州・沖縄8県が26件で最も少ない結果です。
この数字は国が指定したものだけを数えています。
都道府県や市町村が指定した文化財は入っていません。
件数が少ない土地に見どころがないわけではないことは、読むときに気をつけてください。
1都道府県あたりの平均は55件、中央値は34件。
平均が中央値を大きく上回るのは、上位のいくつかが全体を引き上げているためです。
真ん中あたりの都道府県の実感に近いのは、中央値のほうになります。
文化財は、その土地の歴史がどれだけ形として残ったかを映すものです。
件数の多さは残ったものの数であって、その土地に何があったかをすべて表しているわけではありません。
ほかの文化財の記事とあわせて読んでみてください。
関連記事
- 【絵画や仏像など美術工芸品の重要文化財】全国1万937件
- 【重要文化財の指定件数】全国13,483件、上位3都府県で半分近く
- 【登録有形文化財の建物】全国1万4,886件、使いながら残す
- 【史跡名勝天然記念物】全国3,118件、1位と47位の差は5.0倍だけ
- 【歴史博物館の数】全国3,302館、博物館でいちばん多い種類
出典
- 統計名: 都道府県別指定等文化財件数
- 調査年: 2026年8月1日現在
- 公開元: 文化庁
- 参照URL: https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/shitei.html
- 備考: 寺社や住宅など建物の重要文化財の件数。1件のなかに複数の棟がふくまれることがある。文化庁の統計を加工して47グラフが作成
注記: 寺社や住宅など建物の重要文化財の件数。
1件のなかに複数の棟がふくまれることがある。
文化庁の統計を加工して47グラフが作成
