【映画館の数】が多い都道府県ランキング、人口あたりでは東北勢が上位に

【映画館の数】が多い都道府県ランキング、人口あたりでは東北勢が上位に

映画館は全国でも500館あまりと数が少なく、人口10万人あたりで割ると小数になってしまいます。
そこでこの記事では、人口100万人あたりの館数で比べます。
数え方は1つの施設を1館としていて、スクリーンの数ではありません。

今回は47都道府県の人口100万人あたりの映画館数を、令和3年(2021年6月1日現在)の総務省・経済産業省「経済センサス-活動調査」のデータを使って比べました。
産業小分類「801_映画館」に分類された民営事業所の総数です。

全国の映画館は536か所。
数が少ないので、人口10万人あたりでは小数になってしまいます。
そこでこの記事では人口100万人あたりの館数で比べます。
全国では100万人あたり4.27館。
数え方は1施設を1館としており、スクリーン数ではありません。

47都道府県の単純平均

4.5館

人口100万人あたり映画館数(令和3年(2021年6月1日現在))

最も多い 山形県

9.5館

最も少ない 徳島県

1.4館

地図で見る映画館の分布

人口100万人あたり映画館数(令和3年(2021年6月1日現在))
人口100万人あたり映画館数(令和3年(2021年6月1日現在)) 経済センサス-活動調査(サービス関連産業に関する集計)と人口推計(総務省・経済産業省/総務省統計局)をもとに作成。単位は館。 北海道 3.7館青森 5.7館岩手 5.9館宮城 4.4館秋田 4.2館山形 9.5館福島 3.3館茨城 3.9館栃木 4.2館群馬 3.1館埼玉 3.5館千葉 4.0館東京 5.1館神奈川 2.7館新潟 4.6館富山 3.9館石川 5.3館福井 4.0館山梨 5.0館長野 7.4館岐阜 2.6館静岡 4.4館愛知 3.9館三重 5.7館滋賀 5.0館京都 4.7館大阪 4.0館兵庫 4.1館奈良 4.6館和歌山 4.4館鳥取 3.6館島根 4.5館岡山 3.2館広島 5.4館山口 4.5館徳島 1.4館香川 4.3館愛媛 6.8館高知 2.9館福岡 4.5館佐賀 3.7館長崎 3.1館熊本 4.6館大分 6.3館宮崎 3.8館鹿児島 3.2館沖縄 7.5館
人口100万人あたり映画館数(館)
人口100万人あたり映画館数(令和3年(2021年6月1日現在))
項目人口100万人あたり映画館数
北海道3.7館
青森県5.7館
岩手県5.9館
宮城県4.4館
秋田県4.2館
山形県9.5館
福島県3.3館
茨城県3.9館
栃木県4.2館
群馬県3.1館
埼玉県3.5館
千葉県4.0館
東京都5.1館
神奈川県2.7館
新潟県4.6館
富山県3.9館
石川県5.3館
福井県4.0館
山梨県5.0館
長野県7.4館
岐阜県2.6館
静岡県4.4館
愛知県3.9館
三重県5.7館
滋賀県5.0館
京都府4.7館
大阪府4.0館
兵庫県4.1館
奈良県4.6館
和歌山県4.4館
鳥取県3.6館
島根県4.5館
岡山県3.2館
広島県5.4館
山口県4.5館
徳島県1.4館
香川県4.3館
愛媛県6.8館
高知県2.9館
福岡県4.5館
佐賀県3.7館
長崎県3.1館
熊本県4.6館
大分県6.3館
宮崎県3.8館
鹿児島県3.2館
沖縄県7.5館

日本地図で見ると、色が濃く出るのは東北と中部の内陸、そして九州の一部と沖縄です。
逆に淡いのは関東の一部と近畿、四国の一部でした。
人口の多い都府県が上位に来ないのが、この指標の特徴です。

47都道府県の単純平均は100万人あたり4.46館、中央値は4.25館です。
全国値の4.27館を上回ったのは23県で、ちょうど半分に分かれました。
散らばりは小さめですが、上下の差は6.77倍あります。

下の表に47都道府県すべての数値を、映画館数と従業者数と並べて掲載しました。
映画館の実数は最も多い都でも71館です。
数が小さい統計なので、1館の増減で順位が動きやすい点にも注意してください。

順位都道府県人口100万人あたり映画館数(館)地方映画館数従業者数
1山形県9.48東北10201
2沖縄県7.49九州11188
3長野県7.38中部15236
4愛媛県6.81四国9194
5大分県6.28九州7149
6岩手県5.85東北7110
7青森県5.73東北7111
8三重県5.69近畿10324
9広島県5.4中国15386
10石川県5.33中部6152
11東京都5.07関東713524
12山梨県4.97中部466
13滋賀県4.96近畿7175
14京都府4.69近畿12398
15熊本県4.63九州8254
16新潟県4.59中部10291
17奈良県4.56近畿6160
18山口県4.52中国6192
19島根県4.51中国356
20福岡県4.49九州23779
21静岡県4.43中部16514
22和歌山県4.38近畿4136
23宮城県4.37東北10384
24香川県4.25四国4107
25秋田県4.23東北475
26栃木県4.16関東8264
27兵庫県4.05近畿22598
28千葉県3.98関東251056
29大阪府3.97近畿351464
30福井県3.95中部374
31富山県3.9中部4137
32愛知県3.86中部291252
32茨城県3.86関東11417
34宮崎県3.77九州469
35佐賀県3.72九州396
36北海道3.67北海道19475
37鳥取県3.64中国243
38埼玉県3.54関東261138
39福島県3.31東北6135
40岡山県3.2中国6116
41鹿児島県3.17九州5147
42群馬県3.11関東6216
43長崎県3.08九州4127
44高知県2.92四国254
45神奈川県2.71関東251602
46岐阜県2.55中部5215
47徳島県1.4四国151
経済センサス-活動調査(サービス関連産業に関する集計)と人口推計(令和3年(2021年6月1日現在)、総務省・経済産業省/総務省統計局)をもとに作成

人口あたりで映画館が多い5県

上位5都道府県の人口100万人あたり映画館数
上位5都道府県の人口100万人あたり映画館数 経済センサス-活動調査(サービス関連産業に関する集計)と人口推計(令和3年(2021年6月1日現在)) 02468山形県: 9.5館9.5館沖縄県: 7.5館7.5館長野県: 7.4館7.4館愛媛県: 6.8館6.8館大分県: 6.3館6.3館山形県沖縄県長野県愛媛県大分県
上位5都道府県の人口100万人あたり映画館数
項目人口100万人あたり映画館数
山形県9.5館
沖縄県7.5館
長野県7.4館
愛媛県6.8館
大分県6.3館
下位5都道府県の人口100万人あたり映画館数
下位5都道府県の人口100万人あたり映画館数 経済センサス-活動調査(サービス関連産業に関する集計)と人口推計(令和3年(2021年6月1日現在)) 0.00.51.01.52.02.53.0徳島県: 1.4館1.4館岐阜県: 2.6館2.6館神奈川県: 2.7館2.7館高知県: 2.9館2.9館長崎県: 3.1館3.1館徳島県岐阜県神奈川県高知県長崎県
下位5都道府県の人口100万人あたり映画館数
項目人口100万人あたり映画館数
徳島県1.4館
岐阜県2.6館
神奈川県2.7館
高知県2.9館
長崎県3.1館

人口100万人あたりの映画館数が多い上位5県です。

山形県は9.48館、沖縄県は7.49館、長野県は7.38館、愛媛県は6.81館、大分県は6.28館でした。
全国の4.27館に対して、山形県は2.2倍以上という水準です。

山形県の実数はわずか10館です。
人口が少ないため、1人あたりに直すと全国トップになります。
実数で最も多いのは東京都の71館ですが、東京都は人口100万人あたりでは5.07館で11位でした。
館の数が多い地域と、1人あたりの館数が多い地域はまったく別だということが分かります。

6位以下も5.85館、5.73館、5.69館と続きます。
6位と7位はどちらも東北の県で、地方別の平均でも東北が最も高くなっています。

上位5県の地方はばらばらです。
東北、九州が2県、中部、四国と分かれました。
地方でまとまるというより、県ごとの事情で決まっているように見えます。

実数で見ると上位5県は10館、11館、15館、9館、7館です。
いずれも1桁から2桁前半で、人口の少なさが順位を押し上げています。

映画館が多い県では、よく見に行くのか

この分布の背景を、ここから考えてみます。
人口あたりで見る映画館の統計が答えを持っているわけではないので、以下はほかの数字と照らして立てた推測です。

映画館が多い県では、映画をよく見に行くのでしょうか。
総務省統計局の家計調査(二人以上の世帯、2023年〜2025年平均)に「映画・演劇等入場料」という項目があります。
県庁所在市どうしで比べると、全国は年7,302円です。

人口あたりの映画館数で1位の山形県は、県庁所在市の入場料が7,182円で53市中18位でした。
全国値をわずかに下回ります。
2位の沖縄県の市は4,177円で47位、3位の長野県の市は5,679円で33位です。
館が多い県だからよく見に行く、という関係にはなっていません。

入場料の支出で1位なのは東京都区部の13,699円ですが、東京都は人口あたりの館数では11位です。
2位以下も10,713円、10,579円と、いずれも大都市圏の市が並びます。

もっとも、一致している部分もあります。
人口あたりの館数が47位の徳島県は入場料でも49位、46位の岐阜県は50位でした。
下のほうでは2つの数字が重なっています。
館がほとんどない地域では、見に行きたくても行けないということかもしれません。

まとめると、館が多いことは見に行くことの必要条件ではあっても十分条件ではない、という読み方ができそうです。
図書館と読書の関係を調べたときと似た結果になりました。

実数では東京都に71館

映画館数の上位5都道府県
映画館数の上位5都道府県 経済センサス-活動調査(サービス関連産業に関する集計)と人口推計(令和3年(2021年6月1日現在)) 010203040506070東京都: 71館71館大阪府: 35館35館愛知県: 29館29館埼玉県: 26館26館千葉県: 25館25館東京都大阪府愛知県埼玉県千葉県
映画館数の上位5都道府県
項目映画館数
東京都71館
大阪府35館
愛知県29館
埼玉県26館
千葉県25館

館の数そのままで並べると、1位は東京都の71館、2位は大阪府の35館、3位は愛知県の29館、4位は埼玉県の26館、5位は千葉県の25館でした。

人口あたりで1位だった山形県は10館で、実数では17位です。
逆に実数1位の東京都は、人口100万人あたりでは5.07館で11位でした。
他の施設と比べると、実数と人口あたりの順位差は小さめです。

全国536館のうち13.2パーセントが東京都にあります。

人口あたりで映画館が少ない5県

人口100万人あたりの映画館数が少ない下位5県です。

徳島県は1.40館、岐阜県は2.55館、神奈川県は2.71館、高知県は2.92館、長崎県は3.08館でした。
山形県の9.48館と徳島県の1.40館では6.77倍の差があります。

徳島県の映画館は1館だけです。
人口が70万人ほどなので、100万人あたりに直すと1.40館になります。
実数が1桁の県では、1館の増減がそのまま大きな順位変動につながります。

下位には四国、中部、関東、九州の県が混ざりました。
地方によるまとまりは、上位ほどはっきりしていません。
大都市を抱える県が下位に入るのは、人口で割っているためです。

映画館が1館しかない県はほかにもあります。
実数が1桁の県は28県あり、47都道府県の半数以上です。
映画館は人口の多い場所に集まりやすい施設で、全国に薄く広がっているわけではありません。

下位に並んだ県でも、隣接する県の映画館まで足を延ばせる場合があります。
県境をまたいだ行き来までは、この統計では分かりません。

地方別に見る映画館の多さ

地方別の平均(人口100万人あたり映画館数)
地方別の平均(人口100万人あたり映画館数) 経済センサス-活動調査(サービス関連産業に関する集計)と人口推計(令和3年(2021年6月1日現在)) 012345北海道: 3.7館3.7館東北: 5.5館5.5館関東: 3.8館3.8館中部: 4.6館4.6館近畿: 4.6館4.6館中国: 4.3館4.3館四国: 3.9館3.9館九州: 4.6館4.6館北海道東北関東中部近畿中国四国九州
地方別の平均(人口100万人あたり映画館数)
項目人口100万人あたり映画館数の平均
北海道3.7館
東北5.5館
関東3.8館
中部4.6館
近畿4.6館
中国4.3館
四国3.9館
九州4.6館

地方別に平均を出すと、東北の高さが目立ちます。

最も多いのは東北6県の5.50館です。
次いで近畿7府県が4.61館、九州8県が4.58館、中部9県が4.55館と続きます。

少ないほうを見ると、中国5県が4.25館、四国4県が3.85館、関東7都県が3.78館、北海道が3.67館でした。
最も多い東北と最も少ない北海道では1.50倍の差があります。

8地方の幅は1.5倍にとどまり、県別の6.77倍と比べるとかなり小さくなります。
映画館の多い少ないは地方単位というより、県ごとの事情で決まっている面が強そうです。

このグラフについての豆知識

1館あたりの規模は都市部が大きい

経済センサスでは事業所数と一緒に従業者数も公表されています。
全国では536館に対して従業者は18,908人、1館あたり35.3人です。

従業者数が最も多いのは東京都の3,524人で、71館を抱えています。
1館あたり49.6人になります。
一方、人口あたりの館数で1位の山形県は10館に201人で、1館あたり20.1人でした。
都市部の映画館のほうが、規模が大きいことが分かります。

これはスクリーン数の違いを映していると考えられます。
今回の統計は1施設を1館として数えているため、10スクリーンの複合映画館も1スクリーンの単館も同じ1館です。
数の比較では、この点を頭に入れておく必要があります。

536という数字の小ささ

全国の映画館は536か所です。
同じ経済センサスで喫茶店は52,196店、そば・うどん店は22,664店でしたから、映画館は桁が2つ小さい統計になります。

数が小さいと、1館の開館や閉館で人口あたりの数値が大きく動きます。
実数が1桁の県は28県あり、半数以上を占めます。
こうした県では順位を細かく比べることにあまり意味がありません。

この記事のランキングは「その県にどのくらい映画館があるか」の目安として読み、1位と2位の差のような細かい部分は参考程度にとどめてください。

地方のなかで見た人口100万人あたり映画館数

地方最も多い(館)最も少ない(館)
東北山形県 9.48福島県 3.31
関東東京都 5.07神奈川県 2.71
中部長野県 7.38岐阜県 2.55
近畿三重県 5.69大阪府 3.97
中国広島県 5.4岡山県 3.2
四国愛媛県 6.81徳島県 1.4
九州沖縄県 7.49長崎県 3.08
経済センサス-活動調査(サービス関連産業に関する集計)と人口推計(令和3年(2021年6月1日現在)、総務省・経済産業省/総務省統計局)をもとに作成

まとめ

47都道府県の人口100万人あたりの映画館数を比べると、山形県は9.48館、徳島県は1.40館で、その差は6.77倍でした。
全国では100万人あたり4.27館、映画館の合計は536か所です。
地方別では東北が5.50館と最も高く、北海道が3.67館で最も低い結果になりました。

人口あたりで見る映画館を読み取るうえで、確かめておきたいことが3つあります。
1つ目は、1施設を1館として数えており、スクリーン数ではないことです。
2つ目は、全国536館と数が小さいため、1館の増減で順位が動きやすいことです。
3つ目は時点で、2021年6月1日現在の調査です。

映画館が多い県が、映画をよく見に行く県とは限りませんでした。
施設の数と使われ方は別々に測る必要があります。

映画館は、あるかないかで暮らしの選択肢が変わる施設です。
表で自分の県の館数を確かめてみてください。

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出典

  • 統計名: 経済センサス-活動調査(サービス関連産業に関する集計)と人口推計
  • 調査年: 令和3年(2021年6月1日現在)
  • 公開元: 総務省・経済産業省/総務省統計局
  • 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040032976
  • 備考: 事業所数は民営事業所の総数(産業小分類801_映画館)。1つの施設を1事業所として数えるため、スクリーン数とは異なる
  • 考察の参照: 家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2023年〜2025年平均)/総務省統計局(https://www.stat.go.jp/data/kakei/5.html)

注記: 事業所数は民営事業所の総数(産業小分類801_映画館)。
1つの施設を1事業所として数えるため、スクリーン数とは異なる

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