【書籍に使う金額】が多いのは書店が多い県か、家計の数字で確かめます

【書籍に使う金額】が多いのは書店が多い県か、家計の数字で確かめます

47都道府県で、1世帯が1年間に書籍へ使う金額を比べます。

使うのは総務省統計局の家計調査で、二人以上の世帯の令和6年の数字です。

全国平均は年間7,300円。
上位と下位では2.96倍の差がありました。
書店が多い県ほど本を買っているのかを確かめます。

47都道府県の単純平均

7,831円

書籍への年間支出(令和6年(2024年))

最も多い 愛知県

13,198円

最も少ない 佐賀県

4,457円

地図で見る書籍への支出

書籍への年間支出(令和6年(2024年))
書籍への年間支出(令和6年(2024年)) 家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)(総務省統計局)をもとに作成。単位は円。 北海道 6,412円青森 5,853円岩手 8,564円宮城 7,503円秋田 5,205円山形 9,333円福島 8,976円茨城 7,953円栃木 8,872円群馬 6,383円埼玉 12,999円千葉 11,655円東京 10,176円神奈川 8,759円新潟 5,491円富山 8,443円石川 6,772円福井 5,363円山梨 7,400円長野 8,054円岐阜 6,361円静岡 6,263円愛知 13,198円三重 6,457円滋賀 10,977円京都 7,191円大阪 5,914円兵庫 5,994円奈良 11,341円和歌山 11,924円鳥取 12,960円島根 7,616円岡山 11,715円広島 8,177円山口 7,912円徳島 6,372円香川 6,550円愛媛 5,106円高知 5,810円福岡 7,940円佐賀 4,457円長崎 6,734円熊本 5,388円大分 6,712円宮崎 6,585円鹿児島 5,153円沖縄 7,085円
書籍への年間支出(円)
書籍への年間支出(令和6年(2024年))
項目書籍への年間支出
北海道6,412円
青森県5,853円
岩手県8,564円
宮城県7,503円
秋田県5,205円
山形県9,333円
福島県8,976円
茨城県7,953円
栃木県8,872円
群馬県6,383円
埼玉県12,999円
千葉県11,655円
東京都10,176円
神奈川県8,759円
新潟県5,491円
富山県8,443円
石川県6,772円
福井県5,363円
山梨県7,400円
長野県8,054円
岐阜県6,361円
静岡県6,263円
愛知県13,198円
三重県6,457円
滋賀県10,977円
京都府7,191円
大阪府5,914円
兵庫県5,994円
奈良県11,341円
和歌山県11,924円
鳥取県12,960円
島根県7,616円
岡山県11,715円
広島県8,177円
山口県7,912円
徳島県6,372円
香川県6,550円
愛媛県5,106円
高知県5,810円
福岡県7,940円
佐賀県4,457円
長崎県6,734円
熊本県5,388円
大分県6,712円
宮崎県6,585円
鹿児島県5,153円
沖縄県7,085円

日本地図で見ると、色が濃く出るのは東海と首都圏、山陽と山陰の一部、それに紀伊半島です。
淡いのは九州と四国、東北の一部でした。

47都道府県の単純平均は7,831円、中央値は7,191円です。
平均が中央値より640円高いのは、上位の県が全体を引き上げているためです。

平均を超えたのは20県。
上位9県が1万円を超える一方、下位は5,000円前後に集まっています。

順位都道府県書籍への年間支出(円)地方新聞への年間支出雑誌への年間支出
1愛知県13198中部285622297
2埼玉県12999関東241751657
3鳥取県12960中国213262288
4和歌山県11924近畿275312786
5岡山県11715中国226783071
6千葉県11655関東270563359
7奈良県11341近畿286052300
8滋賀県10977近畿263622195
9東京都10176関東239132664
10山形県9333東北284182985
11福島県8976東北281514350
12栃木県8872関東252722688
13神奈川県8759関東259882987
14岩手県8564東北271082717
15富山県8443中部262402332
16広島県8177中国248492268
17長野県8054中部320742499
18茨城県7953関東231583068
19福岡県7940九州215261349
20山口県7912中国197472971
21島根県7616中国298892103
22宮城県7503東北195002790
23山梨県7400中部263771916
24京都府7191近畿261162978
25沖縄県7085九州158771198
26石川県6772中部238561685
27長崎県6734九州206961556
28大分県6712九州176142132
29宮崎県6585九州223481866
30香川県6550四国255911462
31三重県6457近畿236581691
32北海道6412北海道266631596
33群馬県6383関東273392589
34徳島県6372四国269611825
35岐阜県6361中部234371907
36静岡県6263中部246861405
37兵庫県5994近畿277952116
38大阪府5914近畿177932076
39青森県5853東北306552367
40高知県5810四国199781398
41新潟県5491中部259912449
42熊本県5388九州224342372
43福井県5363中部249341722
44秋田県5205東北327442168
45鹿児島県5153九州198112024
46愛媛県5106四国198461516
47佐賀県4457九州225941519
家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)(令和6年(2024年)、総務省統計局)をもとに作成

書籍への支出が多い5県

上位5都道府県の書籍への年間支出
上位5都道府県の書籍への年間支出 家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)(令和6年(2024年)) 04,0008,00012,000愛知県: 13,198円13,198円埼玉県: 12,999円12,999円鳥取県: 12,960円12,960円和歌山県: 11,924円11,924円岡山県: 11,715円11,715円愛知県埼玉県鳥取県和歌山県岡山県
上位5都道府県の書籍への年間支出
項目書籍への年間支出
愛知県13,198円
埼玉県12,999円
鳥取県12,960円
和歌山県11,924円
岡山県11,715円
下位5都道府県の書籍への年間支出
下位5都道府県の書籍への年間支出 家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)(令和6年(2024年)) 02,0004,000佐賀県: 4,457円4,457円愛媛県: 5,106円5,106円鹿児島県: 5,153円5,153円秋田県: 5,205円5,205円福井県: 5,363円5,363円佐賀県愛媛県鹿児島県秋田県福井県
下位5都道府県の書籍への年間支出
項目書籍への年間支出
佐賀県4,457円
愛媛県5,106円
鹿児島県5,153円
秋田県5,205円
福井県5,363円

書籍への支出が多い上位5県です。

愛知県は13,198円、埼玉県は12,999円、鳥取県は12,960円、和歌山県は11,924円、岡山県は11,715円でした。
1万円を超えたのは9県で、6位以下は千葉県11,655円、奈良県11,341円、滋賀県10,977円と続きます。

上位に並んだ顔ぶれには一貫性がありません。
愛知県や埼玉県、千葉県という大都市圏の県がある一方、鳥取県や和歌山県、岡山県のように人口の多くない県も入っています。

地方別では中国5県が9,676円で最も多く、関東7都県が9,542円で続きました。

書店の多さとは、やはり結びつかなかった

数字を並べるところまでが統計の仕事で、ここから先は解釈になります。
1世帯が1年間に書籍へ使う金額の分布について、ほかの指標と突き合わせて立てた推測を書きます。
事実として確かめたものではありません。

書店の数を比べた記事では、人口10万人あたりの書店数と読書の行動者率の相関係数がマイナス0.24でした。
書店が多い県ほど本を読むわけではない、という結果です。

今回の書籍への支出でも、同じことが起きていました。

人口10万人あたりの書店数と書籍への支出の相関係数は、マイナス0.22。
書店が多い県ほど本にお金を使うわけでもありませんでした。
分かりやすいのが愛媛県です。
人口あたりの書店数では6.96店で全国1位ですが、書籍への支出は5,106円で46位。
逆に支出1位の愛知県は、書店の数では3.94店の28位でした。

では書籍への支出は何と連動しているのでしょうか。
最も強かったのは外食への支出のプラス0.50です。
次いで読書の行動者率がプラス0.37、高齢者割合がマイナス0.36でした。

外食との相関が出るのは、書籍が「余裕があれば使う」性格の支出だからでしょう。
世帯の使えるお金が多い県では、外食も本も両方増えます。
高齢者割合との負の相関も、働く世代が多い県ほど支出全体が大きいという同じ話だと考えられます。

読書の行動者率との相関がプラス0.37あるのは順当です。
ただ0.37という数字は、決して強くはありません。
読む人が多いことと、買う金額が大きいことのあいだには、図書館で借りる、電子書籍で読む、古本で買うといった選択肢が挟まっています。

書店の数、読む人の割合、買う金額。
本にまつわる3つの数字は、それぞれ別の理由で決まっているようです。

書籍への支出が少ない5県

書籍への支出が少ない下位5県です。

佐賀県は4,457円、愛媛県は5,106円、鹿児島県は5,153円、秋田県は5,205円、福井県は5,363円でした。
愛知県の13,198円とは2.96倍の差があります。

最下位の佐賀県4,457円は、月あたりにすると371円ほどです。
書店の数では3.97店で27位と、特に少ない県ではありません。

下位に並んだのは九州と四国、それに東北と北陸です。
地方別でも四国4県が5,960円で最も少なく、九州8県が6,257円、北海道が6,412円と続きました。

四国4県は書店の数では全国1位の地方でした。
人口10万人あたり6.17店と、2位の中部9県4.77店を大きく上回ります。
それでいて書籍への支出は最下位という、正反対の結果になっています。

地方別に見る書籍への支出

地方別の平均(書籍への年間支出)
地方別の平均(書籍への年間支出) 家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)(令和6年(2024年)) 02,0004,0006,0008,000北海道: 6,412円6,412円東北: 7,572円7,572円関東: 9,542円9,542円中部: 7,483円7,483円近畿: 8,543円8,543円中国: 9,676円9,676円四国: 5,960円5,960円九州: 6,257円6,257円北海道東北関東中部近畿中国四国九州
地方別の平均(書籍への年間支出)
項目書籍への年間支出の平均
北海道6,412円
東北7,572円
関東9,542円
中部7,483円
近畿8,543円
中国9,676円
四国5,960円
九州6,257円

地方別に平均を出すと、中国地方と関東が上位に来ます。

最も多いのは中国5県の9,676円です。
次いで関東7都県が9,542円、近畿7府県が8,543円、東北6県が7,572円、中部9県が7,483円と続きます。

少ないほうは北海道が6,412円、九州8県が6,257円、四国4県が5,960円でした。
中国と四国では1.62倍の差があります。

中国5県が最も多いのは、鳥取県12,960円と岡山県11,715円という2県が押し上げているためです。
同じ中国地方でも山口県や島根県は全国平均前後にとどまります。

このグラフについての豆知識

書籍に雑誌と新聞は含まれない

家計調査では、書籍・雑誌・新聞がそれぞれ別の品目として集計されます。
この記事が扱っているのは書籍だけです。

全国平均で見ると、書籍7,300円に対し新聞は24,921円、雑誌は2,049円でした。
金額としては新聞が最も大きくなります。
この記事の表には3つとも載せています。

電子書籍は「インターネットを利用した書籍・雑誌等の購入」など別の品目に分類されるため、この数字には含まれません。
紙の本への支出だと考えてください。

数字は県庁所在市のもので、県全体の平均ではない

家計調査の品目別の表は、各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の平均です。

またひとり暮らしの世帯は含まれません。
書籍をよく買うとされる若い単身層が抜けているため、本の消費の全体像とはずれがあります。

令和6年の1年分の数字です。
書籍への支出は年による振れが比較的大きい品目なので、単年の順位はそのまま固定的なものではありません。

順位の並びがにている記事

同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
1世帯が1年間に書籍へ使う金額の順位で探してみます。

最も似ていたのは【本を買うお金】平均年7,499円、年に5冊ほど(順位相関0.79)です。
逆に、ほぼ裏返しの並びになったのが【入院日数の平均】全国25.6日、差は1.9倍(相関-0.46)でした。

並びが似ていても、そこに関係があるとまでは言えません。
ただ、2つの地図をならべると読み方のヒントにはなります。

地方のなかで見た書籍への年間支出

地方最も多い(円)最も少ない(円)
東北山形県 9333秋田県 5205
関東埼玉県 12999群馬県 6383
中部愛知県 13198福井県 5363
近畿和歌山県 11924大阪府 5914
中国鳥取県 12960島根県 7616
四国香川県 6550愛媛県 5106
九州福岡県 7940佐賀県 4457
家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)(令和6年(2024年)、総務省統計局)をもとに作成

まとめ

47都道府県の書籍への支出を比べると、最も多い愛知県は13,198円、最も少ない佐賀県は4,457円で、その差は2.96倍でした。
全国平均は7,300円です。

1世帯が1年間に書籍へ使う金額の数字を受け取る前に、3つ添えておきます。
1つ目は、雑誌と新聞が含まれないこと。
2つ目は、電子書籍が別の品目であること。
3つ目は令和6年(2024年)の1年分であることです。

人口10万人あたりの書店数との相関係数はマイナス0.22。
書店の数が全国1位の愛媛県は、書籍への支出では46位でした。

最も強く連動していたのは外食への支出のプラス0.50です。
書籍は余裕があれば使う性格の支出なのかもしれません。
書店の数や読書をする人の割合を比べた記事とあわせて読んでみてください。

関連記事

出典

  • 統計名: 家計調査(品目分類、都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり年間の品目別支出金額)
  • 調査年: 令和6年(2024年)
  • 公開元: 総務省統計局
  • 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&lid=000001463049
  • 備考: 数値は各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の1年間の平均であり、県全体の平均ではない。書籍は雑誌と新聞を除く。電子書籍は別の品目に分類される

注記: 数値は各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の1年間の平均であり、県全体の平均ではない。
書籍は雑誌と新聞を除く。
電子書籍は別の品目に分類される

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