郵便局の数が10年でどう変わったかは、都道府県でどれほど違うのでしょうか。
この記事では、47都道府県の数字を比べます。
2014年と2024年の郵便局数を比べた変化率です。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系。
全国は24,470局から24,185局へ、285局減りました。
率にするとマイナス1.16パーセントで、1位と47位の差も4.13ポイントしかありません。
ほとんど動かなかった10年だった、というのがこの記事の結論です。
47都道府県の単純平均
-1.4%
郵便局数の10年変化率(2014年と2024年の比較)
最も多い 神奈川県
0.1%
最も少ない 香川県
-4%
地図で見る10年の変化
| 項目 | 郵便局数の10年変化率 |
|---|---|
| 北海道 | -0.9% |
| 青森県 | -0.8% |
| 岩手県 | -0.9% |
| 宮城県 | -0.7% |
| 秋田県 | -0.3% |
| 山形県 | -0.5% |
| 福島県 | -2.0% |
| 茨城県 | -1.5% |
| 栃木県 | -1.7% |
| 群馬県 | -0.3% |
| 埼玉県 | 0% |
| 千葉県 | -0.1% |
| 東京都 | -0.1% |
| 神奈川県 | 0.1% |
| 新潟県 | -1.3% |
| 富山県 | -2.4% |
| 石川県 | -1.8% |
| 福井県 | -2.9% |
| 山梨県 | -1.9% |
| 長野県 | -2.9% |
| 岐阜県 | -2.6% |
| 静岡県 | -3.4% |
| 愛知県 | -1.9% |
| 三重県 | -3.9% |
| 滋賀県 | -0.4% |
| 京都府 | -0.2% |
| 大阪府 | -0.6% |
| 兵庫県 | -0.6% |
| 奈良県 | -0.3% |
| 和歌山県 | 0% |
| 鳥取県 | -2.0% |
| 島根県 | -2.6% |
| 岡山県 | -2.1% |
| 広島県 | -1% |
| 山口県 | -1.7% |
| 徳島県 | -2.9% |
| 香川県 | -4% |
| 愛媛県 | -2.3% |
| 高知県 | -2.2% |
| 福岡県 | -0.4% |
| 佐賀県 | -1.0% |
| 長崎県 | -1.1% |
| 熊本県 | -0.2% |
| 大分県 | -1% |
| 宮崎県 | -1.0% |
| 鹿児島県 | -0.3% |
| 沖縄県 | -1.0% |
| 項目 | 全国の郵便局数 |
|---|---|
| 2014年 | 24,470% |
| 2015年 | 24,452% |
| 2016年 | 24,421% |
| 2017年 | 24,395% |
| 2018年 | 24,367% |
| 2019年 | 24,341% |
| 2020年 | 24,311% |
| 2021年 | 24,284% |
| 2022年 | 24,251% |
| 2023年 | 24,223% |
| 2024年 | 24,185% |
日本地図で見ると、色の濃淡がほとんど付きません。
それだけ47都道府県の差が小さい指標だということです。
わずかに濃く出る(減っていない)のは首都圏と和歌山県、熊本県。
淡い(減った)のは四国と東海、長野県でした。
47都道府県の単純平均はマイナス1.35パーセント、中央値はマイナス1.00パーセントです。
全国値のマイナス1.16パーセントとほぼ同じ水準になりました。
増減なしを含めてマイナスにならなかったのは3都県、3パーセント以上減ったのは3県。
残る41都道府県はその間に収まっています。
| 順位 | 都道府県 | 郵便局数の10年変化率(%) | 地方 | 2024年の郵便局数 | 2014年の郵便局数 | 10年間の増減数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 神奈川県 | 0.13 | 関東 | 766 | 765 | 1 |
| 2 | 埼玉県 | 0.0 | 関東 | 645 | 645 | 0 |
| 2 | 和歌山県 | 0.0 | 近畿 | 317 | 317 | 0 |
| 4 | 東京都 | -0.07 | 関東 | 1504 | 1505 | -1 |
| 5 | 千葉県 | -0.14 | 関東 | 723 | 724 | -1 |
| 6 | 熊本県 | -0.18 | 九州 | 566 | 567 | -1 |
| 7 | 京都府 | -0.21 | 近畿 | 475 | 476 | -1 |
| 8 | 秋田県 | -0.25 | 東北 | 400 | 401 | -1 |
| 9 | 鹿児島県 | -0.28 | 九州 | 718 | 720 | -2 |
| 10 | 群馬県 | -0.29 | 関東 | 339 | 340 | -1 |
| 11 | 奈良県 | -0.31 | 近畿 | 322 | 323 | -1 |
| 12 | 福岡県 | -0.37 | 九州 | 808 | 811 | -3 |
| 13 | 滋賀県 | -0.38 | 近畿 | 261 | 262 | -1 |
| 14 | 山形県 | -0.5 | 東北 | 396 | 398 | -2 |
| 15 | 兵庫県 | -0.62 | 近畿 | 959 | 965 | -6 |
| 16 | 大阪府 | -0.63 | 近畿 | 1112 | 1119 | -7 |
| 17 | 宮城県 | -0.66 | 東北 | 452 | 455 | -3 |
| 18 | 青森県 | -0.83 | 東北 | 359 | 362 | -3 |
| 19 | 岩手県 | -0.92 | 東北 | 429 | 433 | -4 |
| 20 | 北海道 | -0.93 | 北海道 | 1490 | 1504 | -14 |
| 21 | 宮崎県 | -0.97 | 九州 | 306 | 309 | -3 |
| 21 | 佐賀県 | -0.97 | 九州 | 205 | 207 | -2 |
| 23 | 沖縄県 | -0.99 | 九州 | 200 | 202 | -2 |
| 24 | 広島県 | -1.0 | 中国 | 695 | 702 | -7 |
| 24 | 大分県 | -1.0 | 九州 | 398 | 402 | -4 |
| 26 | 長崎県 | -1.12 | 九州 | 443 | 448 | -5 |
| 27 | 新潟県 | -1.32 | 中部 | 673 | 682 | -9 |
| 28 | 茨城県 | -1.54 | 関東 | 513 | 521 | -8 |
| 29 | 栃木県 | -1.67 | 関東 | 353 | 359 | -6 |
| 30 | 山口県 | -1.68 | 中国 | 410 | 417 | -7 |
| 31 | 石川県 | -1.83 | 中部 | 322 | 328 | -6 |
| 32 | 山梨県 | -1.87 | 中部 | 262 | 267 | -5 |
| 33 | 愛知県 | -1.93 | 中部 | 914 | 932 | -18 |
| 34 | 福島県 | -2.01 | 東北 | 536 | 547 | -11 |
| 35 | 鳥取県 | -2.02 | 中国 | 242 | 247 | -5 |
| 36 | 岡山県 | -2.07 | 中国 | 521 | 532 | -11 |
| 37 | 高知県 | -2.17 | 四国 | 316 | 323 | -7 |
| 38 | 愛媛県 | -2.25 | 四国 | 391 | 400 | -9 |
| 39 | 富山県 | -2.41 | 中部 | 284 | 291 | -7 |
| 40 | 岐阜県 | -2.63 | 中部 | 444 | 456 | -12 |
| 41 | 島根県 | -2.64 | 中国 | 369 | 379 | -10 |
| 42 | 福井県 | -2.88 | 中部 | 236 | 243 | -7 |
| 43 | 長野県 | -2.89 | 中部 | 639 | 658 | -19 |
| 44 | 徳島県 | -2.94 | 四国 | 231 | 238 | -7 |
| 45 | 静岡県 | -3.35 | 中部 | 577 | 597 | -20 |
| 46 | 三重県 | -3.86 | 近畿 | 448 | 466 | -18 |
| 47 | 香川県 | -4.0 | 四国 | 216 | 225 | -9 |
減らなかった5都県
減らなかった上位5都県です。
神奈川県はプラス0.13パーセント、埼玉県は増減なし、和歌山県も増減なし、東京都はマイナス0.07パーセント、千葉県はマイナス0.14パーセントでした。
10年で局数が増えたのは神奈川県の1局だけです。
6位以下は熊本県マイナス0.18パーセント、京都府マイナス0.21パーセント、秋田県マイナス0.25パーセントと続きます。
10年で1局しか動かなかった県が並びます。
東京都は1,505局から1,504局、千葉県は724局から723局、熊本県は567局から566局です。
10年でほとんど動かない、めずらしい指標です
数字を並べるところまでが統計の仕事で、ここから先は解釈になります。
10年間の郵便局数の変化の分布について、ほかの指標と突き合わせて立てた推測を書きます。
事実として確かめたものではありません。
この10年、幼稚園は3分の1が減り、高等学校も189校減りました。
人口も減っています。
それなのに郵便局はほとんど動いていません。
全国の郵便局数は2008年の24,539局から2024年の24,185局へ、16年で354局減りました。
率にすると1.44パーセントです。
同じ16年で幼稚園は37.4パーセント減り、高等学校は8.9パーセント減っています。
郵便局だけが、人口の動きから切り離されたように横ばいでした。
数字にもそれが出ています。
10年の変化率と人口増減率の相関係数はプラス0.29、人口とはプラス0.37。
ゆるい関係はあるものの、ほかの施設ほどはっきりしません。
そもそも47都道府県の幅が4.13ポイントしかないので、順位そのものの意味が薄い指標です。
郵政民営化にあたっては、郵便局のネットワークを維持する義務が法律で定められました。
過疎地であっても局を残す仕組みがあるため、人口が減っても局数が減りにくい構造になっている、と読むのが自然でしょう。
ただし、この数字は局の数だけを見たものです。
窓口の営業時間が短くなったり、一時的に閉鎖されていたりしても、局数としては1局のまま数えられます。
使いやすさが同じまま保たれてきたかどうかは、この指標だけでは分かりません。
減り方が大きかった5県
減り方が大きかった下位5県です。
香川県はマイナス4.00パーセント、三重県はマイナス3.86パーセント、静岡県はマイナス3.35パーセント、徳島県はマイナス2.94パーセント、長野県はマイナス2.89パーセントでした。
神奈川県のプラス0.13パーセントとは4.13ポイントの差があります。
最も減った香川県でも、225局から216局への9局減にとどまります。
ほかの記事でよく見る「1位が47位の2倍」といった開きは、この指標では起きていません。
3パーセント以上減ったのは香川県、三重県、静岡県の3県だけ。
局数そのものが最も少ないのは沖縄県の200局です。
地方別に見る10年の変化
地方別に平均を出すと、関東が最も小さくなります。
関東7都県がマイナス0.51パーセント、九州・沖縄8県がマイナス0.74パーセント、近畿7府県がマイナス0.86パーセント、東北6県がマイナス0.86パーセントと続きます。
減り方が大きいほうは北海道がマイナス0.93パーセント、中国5県がマイナス1.88パーセント、中部9県がマイナス2.35パーセント、四国4県がマイナス2.84パーセントでした。
関東と四国では2.33ポイントの差しかありません。
8地方すべてが3パーセント以内に収まっています。
四国4県はマイナス2.84パーセント。
香川県マイナス4.00パーセント、徳島県マイナス2.94パーセント、愛媛県マイナス2.25パーセント、高知県マイナス2.17パーセントと、4県すべてが2パーセント以上減っています。
地方としてはやや大きめの動きでした。
局数そのものでは東京都の1,504局と北海道の1,490局が並んで多く、沖縄県の200局が最少です。
このグラフについての豆知識
16年で354局減った
全国の郵便局数は2008年の24,539局から2024年の24,185局へ、354局減りました。
年にならすと22局ほどです。
2万4千局という規模に対して、毎年0.1パーセント前後しか動いていません。
折れ線を見ると、2012年に一度だけ前年を上回っています。
それ以外の年はすべて前年を下回りましたが、下がり方はどの年もごくわずかです。
2024年に最も局数が多いのは東京都の1,504局。
最も少ない沖縄県の200局とは7.5倍の開きがあります。
簡易郵便局も1局として数える
この指標には、直営の郵便局のほかに簡易郵便局も含まれます。
簡易郵便局は個人や農協などが業務を受託して運営する窓口で、直営局より小さな規模です。
また、受託者が見つからないなどの理由で一時閉鎖されている局も、数のうえでは残ります。
開いている窓口の数とは一致しない点に注意が必要です。
数字は2014年と2024年の比較です。
順位の並びがにている記事
10年間の郵便局数の変化の順位を、当サイトの全記事の並びと突き合わせてみました。
0.63という高い相関を示したのが【タクシー代への支出】平均年4,475円、車社会との対比でした。
最も食い違ったのは【車の保有台数】が多い都道府県ランキング、1世帯1.5台を超える県は9県(順位相関-0.53)でした。
これは並びが近いというだけで、片方がもう片方を生んでいるという意味ではありません。
地図を2枚ならべてみてください。
地方のなかで見た郵便局数の10年変化率
| 地方 | 最も多い(%) | 最も少ない(%) |
|---|---|---|
| 東北 | 秋田県 -0.25 | 福島県 -2.01 |
| 関東 | 神奈川県 0.13 | 栃木県 -1.67 |
| 中部 | 新潟県 -1.32 | 静岡県 -3.35 |
| 近畿 | 和歌山県 0.0 | 三重県 -3.86 |
| 中国 | 広島県 -1.0 | 島根県 -2.64 |
| 四国 | 高知県 -2.17 | 香川県 -4.0 |
| 九州 | 熊本県 -0.18 | 長崎県 -1.12 |
まとめ
郵便局の数の10年変化を比べると、最も減らなかった神奈川県でプラス0.13パーセント、最も減った香川県でマイナス4.00パーセントでした。
全国は285局減、率にすると1.16パーセントです。
10年間の郵便局数の変化の数字を受け取る前に、3つ添えておきます。
1つ目は、簡易郵便局も1局として数えること。
2つ目は、一時閉鎖中の局も数に残ること。
3つ目は2014年と2024年の比較であることです。
1位と47位の差は4.13ポイントしかありません。
同じ期間に幼稚園は3分の1が減っており、郵便局の横ばいぶりは際立っています。
郵政民営化にあたってネットワーク維持の義務が定められた点が、この横ばいの背景にあると考えられます。
図書館数や小学校数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2014年と2024年の比較
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードH7501(郵便局数)を2014年と2024年で比べた。簡易郵便局を含む。一時閉鎖中の局も数に含まれる。e-Stat APIで取得した値をそのまま使用
注記: 指標コードH7501(郵便局数)を2014年と2024年で比べた。
簡易郵便局を含む。
一時閉鎖中の局も数に含まれる。
e-Stat APIで取得した値をそのまま使用
