電車やバスの運賃に、1世帯はひと月いくら払っているのでしょうか。
47都道府県で比べます。
使うのは総務省統計局の全国家計構造調査、2024年の数字。
東京都が9,108円で1位。
47都道府県の平均は4,234円、中央値は3,628円です。
1位と47位の差は4.15倍、消費支出に占める割合で見ると3.61倍でした。
金額そのものと、消費支出に占める割合の両方から見ていきます。
47都道府県の単純平均
4,234円
1か月の交通費(2024年)
最も多い 東京都
9,108円
最も少ない 佐賀県
2,196円
交通費が多い上位5都府県
交通費が多い上位5都府県です。
東京都は9,108円、神奈川県は8,973円、千葉県は7,689円でした。
東京都は2位の神奈川県の1.02倍です。
4位は長崎県で7,314円、5位は大阪府で7,262円。
6位以下は愛知県、埼玉県、奈良県と続きました。
47都道府県の平均は4,234円、中央値は3,628円です。
1位の東京都は平均を4,874円上回り、平均の2.15倍にあたります。
2位と3位の差は1,284円、3位と4位の差は375円でした。
上位のなかでも順位ごとの開きは小さく、団子になっています。
1年に直すと、1位の東京都は109,296円ほどになります。
上位5県の平均は8,069円で、47都道府県の平均を3,835円上回りました。
上位5県のなかでも、1位と5位の差は1,846円あります。
中央値と比べると1位は2.51倍でした。
1位は最も人口の多い都でした。
鉄道網が細かく、通勤に電車を使う人が多い地域です。
消費支出に占める割合で見ます
以下は、1世帯当たりの交通費にこれだけの差がつく理由についての推測です。
統計から確かめられる話ではなく、ほかの指標との突き合わせから考えたものです。
消費支出に占める割合で割り直すと、並びが変わります。
1位は東京都の3.47パーセント、2位は神奈川県3.36パーセント、3位は長崎県3.1パーセント。
4位以下は大阪府、千葉県と続きます。
逆に割合の下位は山形県0.96パーセント、佐賀県0.96パーセント。
東京都と佐賀県では3.61倍の開きです。
47都道府県の平均は1.7パーセントでした。
消費支出に占める割合で見ても1位は変わりません。
移動の手段が地域でまったく違うことを示しています。
自動車が主な移動手段の地域では、交通費ではなく自動車の維持費として支出が計上されます。
当サイトの鉄道通勤の割合を比べた記事とあわせて見ると、移動の姿がはっきりします。
地方別に県の平均を出すと、関東7都県が6,243円で最も高く、北海道が3,122円で最も低くなります。
近畿7府県5,021円と中国5県3,896円がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
交通費が少ない下位5県
交通費が少ない下位5県です。
47位の佐賀県は2,196円、46位の山形県は2,458円、45位の宮崎県は2,460円でした。
1位の東京都とは4.15倍の差があります。
44位は熊本県で2,610円、43位は和歌山県で2,792円、42位は新潟県で2,820円と続きます。
47位は九州の県でした。
全国の平均を4割ほど下回ります。
47位の佐賀県は平均の51.9パーセント、中央値の60.5パーセントにあたります。
平均との差は2,038円でした。
1位と47位の差は月あたり6,912円。
1年に直すと82,944円の開きになります。
46位との差は262円、45位との差は264円でした。
下位のほうも順位ごとの差はわずかです。
下位5県の平均は2,503円。
47都道府県の平均を1,731円下回り、上位5県との差は5,566円になります。
47位の佐賀県と43位の和歌山県の差は596円です。
下位のほうは金額が近く、順位は僅差で決まりました。
地図で見る
| 項目 | 1か月の交通費 |
|---|---|
| 北海道 | 3,122円 |
| 青森県 | 2,864円 |
| 岩手県 | 3,465円 |
| 宮城県 | 5,432円 |
| 秋田県 | 2,899円 |
| 山形県 | 2,458円 |
| 福島県 | 2,869円 |
| 茨城県 | 4,194円 |
| 栃木県 | 3,657円 |
| 群馬県 | 3,774円 |
| 埼玉県 | 6,307円 |
| 千葉県 | 7,689円 |
| 東京都 | 9,108円 |
| 神奈川県 | 8,973円 |
| 新潟県 | 2,820円 |
| 富山県 | 3,663円 |
| 石川県 | 3,628円 |
| 福井県 | 3,154円 |
| 山梨県 | 3,203円 |
| 長野県 | 3,802円 |
| 岐阜県 | 3,611円 |
| 静岡県 | 4,133円 |
| 愛知県 | 6,311円 |
| 三重県 | 3,037円 |
| 滋賀県 | 5,308円 |
| 京都府 | 4,905円 |
| 大阪府 | 7,262円 |
| 兵庫県 | 5,865円 |
| 奈良県 | 5,976円 |
| 和歌山県 | 2,792円 |
| 鳥取県 | 2,874円 |
| 島根県 | 3,784円 |
| 岡山県 | 3,559円 |
| 広島県 | 5,123円 |
| 山口県 | 4,142円 |
| 徳島県 | 3,512円 |
| 香川県 | 4,866円 |
| 愛媛県 | 3,043円 |
| 高知県 | 3,326円 |
| 福岡県 | 4,480円 |
| 佐賀県 | 2,196円 |
| 長崎県 | 7,314円 |
| 熊本県 | 2,610円 |
| 大分県 | 3,073円 |
| 宮崎県 | 2,460円 |
| 鹿児島県 | 3,450円 |
| 沖縄県 | 2,904円 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで神奈川県、千葉県、長崎県、大阪府が続きます。
淡いのは佐賀県、山形県、宮崎県でした。
47都道府県の平均は4,234円、中央値は3,628円です。
東京都の9,108円は平均の2.15倍にあたります。
1位と47位で4.15倍の開きがありました。
金額の差は月あたり6,912円です。
消費支出に占める割合で見ると東京都が3.47パーセントで最も高く、開きは3.61倍になります。
金額1位の東京都は割合では1位、割合1位の東京都は金額では1位でした。
| 順位 | 都道府県 | 1か月の交通費(円) | 地方 | 消費支出に占める割合 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 9108 | 関東 | 3.47 |
| 2 | 神奈川県 | 8973 | 関東 | 3.36 |
| 3 | 千葉県 | 7689 | 関東 | 2.8 |
| 4 | 長崎県 | 7314 | 九州 | 3.1 |
| 5 | 大阪府 | 7262 | 近畿 | 2.98 |
| 6 | 愛知県 | 6311 | 中部 | 2.48 |
| 7 | 埼玉県 | 6307 | 関東 | 2.5 |
| 8 | 奈良県 | 5976 | 近畿 | 2.3 |
| 9 | 兵庫県 | 5865 | 近畿 | 2.3 |
| 10 | 宮城県 | 5432 | 東北 | 2.17 |
| 11 | 滋賀県 | 5308 | 近畿 | 1.89 |
| 12 | 広島県 | 5123 | 中国 | 2 |
| 13 | 京都府 | 4905 | 近畿 | 2.04 |
| 14 | 香川県 | 4866 | 四国 | 2.07 |
| 15 | 福岡県 | 4480 | 九州 | 2.02 |
| 16 | 茨城県 | 4194 | 関東 | 1.54 |
| 17 | 山口県 | 4142 | 中国 | 1.74 |
| 18 | 静岡県 | 4133 | 中部 | 1.62 |
| 19 | 長野県 | 3802 | 中部 | 1.45 |
| 20 | 島根県 | 3784 | 中国 | 1.44 |
| 21 | 群馬県 | 3774 | 関東 | 1.42 |
| 22 | 富山県 | 3663 | 中部 | 1.28 |
| 23 | 栃木県 | 3657 | 関東 | 1.42 |
| 24 | 石川県 | 3628 | 中部 | 1.3 |
| 25 | 岐阜県 | 3611 | 中部 | 1.41 |
| 26 | 岡山県 | 3559 | 中国 | 1.52 |
| 27 | 徳島県 | 3512 | 四国 | 1.46 |
| 28 | 岩手県 | 3465 | 東北 | 1.37 |
| 29 | 鹿児島県 | 3450 | 九州 | 1.55 |
| 30 | 高知県 | 3326 | 四国 | 1.5 |
| 31 | 山梨県 | 3203 | 中部 | 1.23 |
| 32 | 福井県 | 3154 | 中部 | 1.19 |
| 33 | 北海道 | 3122 | 北海道 | 1.38 |
| 34 | 大分県 | 3073 | 九州 | 1.27 |
| 35 | 愛媛県 | 3043 | 四国 | 1.36 |
| 36 | 三重県 | 3037 | 近畿 | 1.31 |
| 37 | 沖縄県 | 2904 | 九州 | 1.36 |
| 38 | 秋田県 | 2899 | 東北 | 1.21 |
| 39 | 鳥取県 | 2874 | 中国 | 1.03 |
| 40 | 福島県 | 2869 | 東北 | 1.13 |
| 41 | 青森県 | 2864 | 東北 | 1.37 |
| 42 | 新潟県 | 2820 | 中部 | 1.08 |
| 43 | 和歌山県 | 2792 | 近畿 | 1.28 |
| 44 | 熊本県 | 2610 | 九州 | 1.11 |
| 45 | 宮崎県 | 2460 | 九州 | 1.15 |
| 46 | 山形県 | 2458 | 東北 | 0.96 |
| 47 | 佐賀県 | 2196 | 九州 | 0.96 |
このグラフについての豆知識
交通と自動車等関係費
交通・通信費は、交通、自動車等関係費、通信の3つに分かれます。
この記事の交通は鉄道やバスの運賃です。
自動車を使う地域では、ガソリン代や車検代が自動車等関係費として別に計上されます。
家計調査とは対象が違う
当サイトには「1世帯が1年間に払う◯◯代」という記事もありますが、あちらは家計調査がもとで、対象は県庁所在市です。
この記事の全国家計構造調査は都道府県の全域が対象になります。
同じ品目でも数字が違うのはそのためです。
また標本調査による推計値なので、金額が小さく買う頻度の低い品目ほど、年による振れが大きくなります。
数字の開き
1位の東京都は9,108円、47位の佐賀県は2,196円。
両者の間には4.15倍、金額にして月6,912円の開きがあります。
47都道府県の平均は4,234円、中央値は3,628円です。
平均と中央値が近いのは、極端に高い県や低い県が少なく、多くの県が真ん中あたりに集まっているためです。
消費支出に占める割合で見ると東京都が3.47パーセントで最も高く、平均は1.7パーセント。
開きは3.61倍になります。
順位の並びがにている記事
1世帯当たりの交通費の47都道府県の並びを、ほかの記事の並びと総当たりで比べました。
最も似ていたのは【部長・課長の平均月給】全国53.9万円、職種でも上位(順位相関0.77)です。
正反対だったのは【第1次産業で働く人】農林漁業で働く人は全国3.3%、最も高い県と最も低い都で32倍で、相関は-0.74です。
似ているからといって理由が同じとはかぎりません。
それでも、2つを重ねると土地の性格が見えてくることがあります。
地方のなかで見た1か月の交通費
| 地方 | 最も多い(円) | 最も少ない(円) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 5432 | 山形県 2458 |
| 関東 | 東京都 9108 | 栃木県 3657 |
| 中部 | 愛知県 6311 | 新潟県 2820 |
| 近畿 | 大阪府 7262 | 和歌山県 2792 |
| 中国 | 広島県 5123 | 鳥取県 2874 |
| 四国 | 香川県 4866 | 愛媛県 3043 |
| 九州 | 長崎県 7314 | 佐賀県 2196 |
まとめ
1か月の交通費を47都道府県で比べると、最も高い東京都で9,108円、最も低い佐賀県で2,196円でした。
1位と47位の差は4.15倍です。
47都道府県の平均は4,234円、中央値は3,628円。
1位と47位の金額の差は月あたり6,912円、1年で82,944円になります。
消費支出に占める割合で見ると開きは3.61倍でした。
1世帯当たりの交通費を読み取るうえで、確かめておきたいことが3つあります。
1つ目は、1世帯あたりひと月の平均額であること。
2つ目は、自動車の費用を含まないこと。
3つ目は標本調査なので、細かい項目ほど年による振れが大きいことです。
消費支出に占める割合では東京都が3.47パーセントで最も高くなりました。
地方別に県の平均を出すと関東7都県が6,243円で最も高く、消費支出に占める割合では関東7都県が2.36パーセントで最も高くなりました。
自動車の維持費や交通・通信の物価水準を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 全国家計構造調査(1世帯当たり1か月間の収入と支出・都道府県)
- 調査年: 2024年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0004040009
- 備考: 総世帯のうち全世帯の、1世帯当たり1か月間の平均額(収支項目コード21010701)。県庁所在市を対象とする家計調査とは違い、都道府県の全域が対象。消費支出に占める割合は同じ調査から計算した参考値
注記: 総世帯のうち全世帯の、1世帯当たり1か月間の平均額(収支項目コード21010701)。
県庁所在市を対象とする家計調査とは違い、都道府県の全域が対象。
消費支出に占める割合は同じ調査から計算した参考値
