電車代やガソリン代、通信料金は、都道府県でどれくらい違うのでしょうか。
全国平均を100として比べます。
使うのは総務省の小売物価統計調査、2024年の消費者物価地域差指数。
東京都が103.2で1位。
47都道府県の平均は99.53、中央値は99.4です。
最も高い103.2と最も低い97.4の差は5.8ポイント、倍率にすると1.06倍でした。
実数で見るか率で見るかによって並びは変わります。
この記事では率のほうを主に見ていきます。
47都道府県の単純平均
99.5
交通・通信の地域差指数(2024年)
最も多い 東京都
103.2
最も少ない 岡山県
97.4
交通・通信が高い上位5都府県
交通・通信が高い上位5都府県です。
東京都は103.2、神奈川県は101.4、京都府は101.3でした。
1位と2位の差は1.8ポイントです。
4位は宮城県で101.2、5位は山形県で101.1。
上位5はいずれも47都道府県の平均99.53を上回りました。
1位の東京都は平均を3.67ポイント上回りました。
中央値の99.4と比べると3.8ポイント高く、平均に対する比では1.04倍にあたります。
6位以下は長野県で101、大阪府で100.7、岐阜県で100.6と続きました。
2位と3位の差は0.1ポイント、3位と4位の差は0.1ポイント。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は0.5ポイントでした。
1位から5位までの幅は2.1ポイント、1位から8位までの幅は2.6ポイントでした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。
東京都は総合の地域差指数でも1位に入っています。
全国の値は100で、上位5はいずれもこれを上回りました。
1位でも全国平均を3パーセント上回るだけでした。
差の小さい費目です。
総合の指数とは順位が異なります
なぜこういう並びになるのか、ここからは考えてみます。
以下は交通・通信の物価水準の統計から直接読み取れることではなく、別の数字と照らして立てた推測です。
総合の地域差指数で並べ替えると、順位が変わります。
1位は東京都の104、2位は神奈川県の103.3、3位は北海道の101.9。
4位以下は山形県、千葉県と続きます。
逆に下位は鹿児島県が96.4、群馬県が96.2。
東京都と群馬県では1.08倍の開きです。
総合の指数とは順位が異なります。
通信料金が全国一律であることが、差を小さくしています。
携帯電話の料金は全国どこでも同じです。
この部分が費目全体の差を打ち消す方向に働きます。
一方でガソリン代や自動車の維持費には地域差があります。
当サイトの自動車の維持費への支出を比べた記事も見てみてください。
地方ごとに県の平均を出すと、北海道が100.5で最も高く、中国5県が98.74で最も低くなります。
東北6県100.22と関東7都県99.97がそれに続きました。
同じ指標でも、実数で見るか率で見るかで並びは変わります。
どちらか一方だけを見て県の姿を決めつけないことが大切です。
実数で見ると順位は変わる
交通・通信が安い下位5県
交通・通信が安い下位5県です。
47位の岡山県は97.4、46位の沖縄県は97.6、45位の愛知県は97.6でした。
1位の東京都とは5.8ポイントの差があります。
44位は茨城県で97.8、43位は鹿児島県で97.9、42位は大分県で97.9と続きます。
下位でも全国平均を2.6パーセント下回る程度にとどまります。
47都道府県の中央値は99.4、平均は99.53です。
47位の岡山県は平均を2.13ポイント下回りました。
47位の岡山県は1位の東京都の94.4パーセントにあたる水準で、倍率にすると1.06倍の開きです。
46位との差は0.2ポイント、45位との差は0.2ポイント。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも0.5ポイントしかありません。
下位5県はいずれも47都道府県の平均99.53を下回りました。
47位から43位までの幅は0.5ポイントです。
岡山県は総合の地域差指数では中位位です。
全国の値は100なので、47位はこれを2.6ポイント下回っています。
地方別に見る
交通・通信の物価は、全国でほとんど変わりません。
地方ごとに県の平均を出すと、北海道が100.5で最も高くなります。
次いで東北6県が100.22、関東7都県が99.97、近畿7府県が99.93と続きました。
低いほうは四国4県が99.53、中部9県が99.43、九州・沖縄8県が98.76、中国5県が98.74でした。
最も高い北海道と最も低い中国5県の差は1.76ポイントです。
総合の地域差指数で見ると北海道が最も高く、九州・沖縄8県が最も低くなりました。
地図で見る
| 項目 | 交通・通信の地域差指数 |
|---|---|
| 北海道 | 100.5 |
| 青森県 | 99.8 |
| 岩手県 | 99.4 |
| 宮城県 | 101.2 |
| 秋田県 | 99.7 |
| 山形県 | 101.1 |
| 福島県 | 100.1 |
| 茨城県 | 97.8 |
| 栃木県 | 98.6 |
| 群馬県 | 98.7 |
| 埼玉県 | 100.1 |
| 千葉県 | 100 |
| 東京都 | 103.2 |
| 神奈川県 | 101.4 |
| 新潟県 | 99.2 |
| 富山県 | 98.9 |
| 石川県 | 98.6 |
| 福井県 | 99.6 |
| 山梨県 | 99.3 |
| 長野県 | 101 |
| 岐阜県 | 100.6 |
| 静岡県 | 100.1 |
| 愛知県 | 97.6 |
| 三重県 | 99.3 |
| 滋賀県 | 99.6 |
| 京都府 | 101.3 |
| 大阪府 | 100.7 |
| 兵庫県 | 98.8 |
| 奈良県 | 99.2 |
| 和歌山県 | 100.6 |
| 鳥取県 | 98.9 |
| 島根県 | 99 |
| 岡山県 | 97.4 |
| 広島県 | 99.6 |
| 山口県 | 98.8 |
| 徳島県 | 98.7 |
| 香川県 | 100.5 |
| 愛媛県 | 99 |
| 高知県 | 99.9 |
| 福岡県 | 99.2 |
| 佐賀県 | 99.6 |
| 長崎県 | 100 |
| 熊本県 | 99.3 |
| 大分県 | 97.9 |
| 宮崎県 | 98.6 |
| 鹿児島県 | 97.9 |
| 沖縄県 | 97.6 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで神奈川県、京都府、宮城県、山形県が続きます。
淡いのは岡山県、沖縄県、愛知県でした。
47都道府県の平均は99.53、中央値は99.4です。
東京都の103.2は平均を3.67ポイント上回ります。
1位と47位の差は5.8ポイント、倍率にすると1.06倍でした。
総合の地域差指数で並べ替えると東京都が104で最も高く、開きは1.08倍になります。
主指標で1位の東京都は総合の地域差指数では1位、総合の地域差指数で1位の東京都は主指標では1位でした。
| 順位 | 都道府県 | 交通・通信の地域差指数 | 地方 | 総合の地域差指数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 103.2 | 関東 | 104 |
| 2 | 神奈川県 | 101.4 | 関東 | 103.3 |
| 3 | 京都府 | 101.3 | 近畿 | 101.1 |
| 4 | 宮城県 | 101.2 | 東北 | 100.6 |
| 5 | 山形県 | 101.1 | 東北 | 101.4 |
| 6 | 長野県 | 101 | 中部 | 97.9 |
| 7 | 大阪府 | 100.7 | 近畿 | 99.3 |
| 8 | 岐阜県 | 100.6 | 中部 | 97.1 |
| 8 | 和歌山県 | 100.6 | 近畿 | 98.2 |
| 10 | 香川県 | 100.5 | 四国 | 98.6 |
| 10 | 北海道 | 100.5 | 北海道 | 101.9 |
| 12 | 埼玉県 | 100.1 | 関東 | 100.3 |
| 12 | 静岡県 | 100.1 | 中部 | 98.3 |
| 12 | 福島県 | 100.1 | 東北 | 98.8 |
| 15 | 千葉県 | 100 | 関東 | 101.2 |
| 15 | 長崎県 | 100 | 九州 | 99.3 |
| 17 | 高知県 | 99.9 | 四国 | 100 |
| 18 | 青森県 | 99.8 | 東北 | 98.5 |
| 19 | 秋田県 | 99.7 | 東北 | 99.2 |
| 20 | 広島県 | 99.6 | 中国 | 98.7 |
| 20 | 佐賀県 | 99.6 | 九州 | 97.7 |
| 20 | 滋賀県 | 99.6 | 近畿 | 98.6 |
| 20 | 福井県 | 99.6 | 中部 | 99.3 |
| 24 | 岩手県 | 99.4 | 東北 | 100 |
| 25 | 熊本県 | 99.3 | 九州 | 99.4 |
| 25 | 三重県 | 99.3 | 近畿 | 98.7 |
| 25 | 山梨県 | 99.3 | 中部 | 97.7 |
| 28 | 新潟県 | 99.2 | 中部 | 98 |
| 28 | 奈良県 | 99.2 | 近畿 | 98.1 |
| 28 | 福岡県 | 99.2 | 九州 | 98 |
| 31 | 愛媛県 | 99 | 四国 | 98.6 |
| 31 | 島根県 | 99 | 中国 | 100 |
| 33 | 鳥取県 | 98.9 | 中国 | 98.9 |
| 33 | 富山県 | 98.9 | 中部 | 98.6 |
| 35 | 山口県 | 98.8 | 中国 | 99.9 |
| 35 | 兵庫県 | 98.8 | 近畿 | 99.2 |
| 37 | 群馬県 | 98.7 | 関東 | 96.2 |
| 37 | 徳島県 | 98.7 | 四国 | 99.3 |
| 39 | 宮崎県 | 98.6 | 九州 | 97 |
| 39 | 石川県 | 98.6 | 中部 | 99.5 |
| 39 | 栃木県 | 98.6 | 関東 | 97.6 |
| 42 | 鹿児島県 | 97.9 | 九州 | 96.4 |
| 42 | 大分県 | 97.9 | 九州 | 97.4 |
| 44 | 茨城県 | 97.8 | 関東 | 97.5 |
| 45 | 愛知県 | 97.6 | 中部 | 98.1 |
| 45 | 沖縄県 | 97.6 | 九州 | 100.2 |
| 47 | 岡山県 | 97.4 | 中国 | 97.7 |
このグラフについての豆知識
通信料金が差を打ち消す
交通・通信には鉄道やバスの運賃、自動車の購入費と維持費、通信料金が含まれます。
通信料金は全国一律で、家計に占める割合も大きくなっています。
そのぶん地域差が出にくくなります。
全国平均を100とした指数
消費者物価地域差指数は、全国の平均を100として、その地域の物価がどれくらいかを表した数字です。
100を超えれば全国より高く、下回れば安いことを示します。
費目ごとの指数は、家計の支出割合で重みをつけて価格を比べたものです。
この記事の数字は都道府県の全域を対象にしたもので、県庁所在市だけを見た数字とは違います。
数字の散らばり
1位の東京都は103.2、47位の岡山県は97.4。
差は5.8ポイント、倍率にすると1.06倍です。
中央値は99.4、平均は99.53でした。
平均と中央値がどれだけ離れているかを見ると、一部の都道府県が全体を引っぱっているかどうかが分かります。
この指標では0.13ポイントの差でした。
総合の地域差指数で並べ替えると開きは1.08倍になります。
2つの見方を突き合わせると、順位の意味がはっきりします。
地方のなかで見た交通・通信の地域差指数
| 地方 | 最も多い | 最も少ない |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 101.2 | 岩手県 99.4 |
| 関東 | 東京都 103.2 | 茨城県 97.8 |
| 中部 | 長野県 101 | 愛知県 97.6 |
| 近畿 | 京都府 101.3 | 兵庫県 98.8 |
| 中国 | 広島県 99.6 | 岡山県 97.4 |
| 四国 | 香川県 100.5 | 徳島県 98.7 |
| 九州 | 長崎県 100 | 沖縄県 97.6 |
まとめ
交通・通信の物価水準を47都道府県で比べると、最も高い東京都で103.2、最も低い岡山県で97.4でした。
その差は5.8ポイント、倍率にすると1.06倍です。
47都道府県の中央値は99.4、平均は99.53でした。
全国の値は100です。
総合の地域差指数で並べ替えると開きは1.08倍になり、主指標で1位の東京都はその見方では1位に位置します。
交通・通信の物価水準をほかの数字と見くらべる前に、3つ確かめてください。
1つ目は、全国平均を100とした指数であること。
2つ目は、通信料金が全国一律であること。
3つ目は2024年の数字であることです。
総合の地域差指数では東京都が104で最も高く、主指標で1位の東京都はこの見方では1位でした。
地方ごとの平均では北海道が100.5で最も高く、中国5県が98.74で最も低くなりました。
保健医療の物価水準や自動車の維持費への支出を比べた記事とあわせて読んでみてください。
1位の東京都と2位の神奈川県の差は1.8ポイントで、上位のなかでも順位は僅差で決まりました。
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出典
- 統計名: 小売物価統計調査(10大費目別消費者物価地域差指数)
- 調査年: 2024年
- 公開元: 総務省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0003441258
- 備考: 全国平均を100としたときの2024年の都道府県別の指数。参考指標は同じ県の総合の指数
注記: 全国平均を100としたときの2024年の都道府県別の指数。
参考指標は同じ県の総合の指数
