JRが1年間に運んだ人は全国で83億人。
ただしこの数字には、鉄道が通っていない県が1つ含まれます。
路線があるかないかで、まず大きな線が引かれる指標です。
使ったのは総務省統計局「社会・人口統計体系」(2023年)のデータです。
東京都が299,052.84万人で1位。
一方で、輸送人員がゼロの県が1つあります。
47都道府県の単純平均
17,651.3万人
JR輸送人員(2023年)
最も多い 東京都
299,052.8万人
最も少ない 沖縄県
0万人
JRの輸送人員が多い5都府県
JRの輸送人員が多い上位5都府県です。
東京都は299,052.84万人、神奈川県は99,183万人、大阪府は75,030.3万人でした。
東京都は2位の神奈川県の3.02倍あります。
4位以下は千葉県、埼玉県と続き、上位5都県で全国の72.4パーセント。
上位3都府県で57.0パーセント、上位10都道府県で85.9パーセントでした。
東京都1都で36.0パーセントを占めます。
上位5のうち4つが首都圏、残る1つが大阪府です。
JRの利用は、通勤路線のある大都市圏にほぼ集約されていることになります。
6位以下は兵庫県、愛知県、福岡県と続きますが、上位5との差は大きく開きます。
沖縄県だけがゼロという結果です
上位3都府県で57.0パーセント。
ここまで偏る指標はほかにありません。
理由をここから考えてみます。
人口10万人あたりで割り直しても、東京都が1位のままです。
1位は東京都の2,123.05万人、2位は神奈川県1,074.69万人、3位は千葉県1,068.08万人。
逆に人口あたりの下位は三重県63.25万人、そして沖縄県のゼロ。
上位3都府県で全国の57.0パーセントという集中は、この一連の記事のなかでも際立っています。
首都圏では通勤・通学の足として毎日使われる一方、地方では日常の移動に車が使われるためでしょう。
三重県が人口あたり下位なのは、JR以外に近鉄をはじめとする私鉄の路線が発達しているためだと考えられます。
当サイトの私鉄の記事とあわせて読むと、鉄道の使われ方が県によって違うことが見えてきます。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、関東7都県が1,242.3万人で最も多く、四国4県が100.7万人で最も少なくなります。
近畿7府県661万人と中国5県323.1万人がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
JRの輸送人員が少ない県
JRの輸送人員が少ない県です。
最も少ないのは沖縄県のゼロ。
沖縄県にはJRの路線がありません。
次いで島根県が508.46万人、高知県が513.44万人と続きます。
沖縄県のゼロは、鉄道がないという意味ではありません。
那覇市には沖縄都市モノレール(ゆいレール)が走っていますが、JRではないためこの統計には計上されません。
下位に並ぶのは、路線網が細い県です。
ただし三重県のように、JRでは人口あたり下位でも私鉄が発達している県もあります。
この統計だけで「鉄道が使われていない県」と判断することはできません。
47県を順に並べたときの真ん中は2,929.79万人でした。
地方別に見る
鉄道の使われ方は、都市と地方でまるで違います。
地方ごとに足し上げると、関東7都県が全国の65.2パーセントで最も大きくなります。
次いで近畿7府県が17.5パーセント、中部9県が6.5パーセント、九州・沖縄8県が4パーセントと続きました。
少ないほうは中国5県が2.8パーセント、東北6県が2.2パーセント、北海道が1.4パーセント、四国4県が0.4パーセントでした。
住民の数でならすと、顔ぶれが変わります。
関東7都県が1,242.3万人、近畿7府県が661万人、中国5県が323.1万人の順に多く、最も少ないのは四国4県が100.7万人です。
地図で見る
| 項目 | JR輸送人員 |
|---|---|
| 北海道 | 11,956.6万人 |
| 青森県 | 990.3万人 |
| 岩手県 | 1,790.6万人 |
| 宮城県 | 10,341.0万人 |
| 秋田県 | 1,111.1万人 |
| 山形県 | 1,209.3万人 |
| 福島県 | 2,971.7万人 |
| 茨城県 | 7,638.2万人 |
| 栃木県 | 4,462.5万人 |
| 群馬県 | 3,334.2万人 |
| 埼玉県 | 60,238.5万人 |
| 千葉県 | 66,829.8万人 |
| 東京都 | 299,052.8万人 |
| 神奈川県 | 99,183万人 |
| 新潟県 | 4,981.5万人 |
| 富山県 | 844.6万人 |
| 石川県 | 1,807.1万人 |
| 福井県 | 943.6万人 |
| 山梨県 | 1,793.6万人 |
| 長野県 | 4,214.8万人 |
| 岐阜県 | 3,994.9万人 |
| 静岡県 | 11,535.8万人 |
| 愛知県 | 23,798.5万人 |
| 三重県 | 1,092.4万人 |
| 滋賀県 | 10,439.4万人 |
| 京都府 | 17,238.5万人 |
| 大阪府 | 75,030.3万人 |
| 兵庫県 | 36,595.8万人 |
| 奈良県 | 2,929.8万人 |
| 和歌山県 | 2,027.0万人 |
| 鳥取県 | 747.7万人 |
| 島根県 | 508.5万人 |
| 岡山県 | 6,731.2万人 |
| 広島県 | 11,920.5万人 |
| 山口県 | 2,934.2万人 |
| 徳島県 | 786.4万人 |
| 香川県 | 1,482.2万人 |
| 愛媛県 | 822.4万人 |
| 高知県 | 513.4万人 |
| 福岡県 | 22,349.0万人 |
| 佐賀県 | 1,744.7万人 |
| 長崎県 | 1,345.7万人 |
| 熊本県 | 2,387.6万人 |
| 大分県 | 2,003.4万人 |
| 宮崎県 | 837.9万人 |
| 鹿児島県 | 2,117.1万人 |
| 沖縄県 | 0万人 |
東京都だけが濃く出ます。
ほかを大きく引き離しており、次いで神奈川県、大阪府、千葉県、埼玉県が続きます。
薄いのは沖縄県、島根県、高知県でした。
47都道府県の中央値は2,929.79万人。
東京都の299,052.84万人は中央値の102倍です。
ゼロの県があるため、1位と47位の倍率は計算できません。
当サイトが扱う指標のなかでも、ここまで一方に寄ったものは多くありません。
上位3都府県で57.0パーセント。
全国83億人を日本の人口で割ると、1人あたり年に66回ほどJRに乗っている計算になります。
| 順位 | 都道府県 | JR輸送人員(万人) | 地方 | 人口10万人あたりのJR輸送人員 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 299052.84 | 関東 | 2123.05 |
| 2 | 神奈川県 | 99183 | 関東 | 1074.69 |
| 3 | 大阪府 | 75030.3 | 近畿 | 856.22 |
| 4 | 千葉県 | 66829.8 | 関東 | 1068.08 |
| 5 | 埼玉県 | 60238.48 | 関東 | 821.70 |
| 6 | 兵庫県 | 36595.83 | 近畿 | 681.49 |
| 7 | 愛知県 | 23798.45 | 中部 | 318.29 |
| 8 | 福岡県 | 22348.97 | 九州 | 437.96 |
| 9 | 京都府 | 17238.47 | 近畿 | 680.02 |
| 10 | 北海道 | 11956.56 | 北海道 | 234.81 |
| 11 | 広島県 | 11920.45 | 中国 | 435.37 |
| 12 | 静岡県 | 11535.79 | 中部 | 324.49 |
| 13 | 滋賀県 | 10439.44 | 近畿 | 741.96 |
| 14 | 宮城県 | 10341.01 | 東北 | 456.76 |
| 15 | 茨城県 | 7638.17 | 関東 | 270.38 |
| 16 | 岡山県 | 6731.18 | 中国 | 364.44 |
| 17 | 新潟県 | 4981.51 | 中部 | 234.31 |
| 18 | 栃木県 | 4462.48 | 関東 | 235.24 |
| 19 | 長野県 | 4214.75 | 中部 | 210.32 |
| 20 | 岐阜県 | 3994.94 | 中部 | 206.88 |
| 21 | 群馬県 | 3334.23 | 関東 | 175.30 |
| 22 | 福島県 | 2971.69 | 東北 | 168.18 |
| 23 | 山口県 | 2934.23 | 中国 | 226.06 |
| 24 | 奈良県 | 2929.79 | 近畿 | 226.06 |
| 25 | 熊本県 | 2387.56 | 九州 | 139.71 |
| 26 | 鹿児島県 | 2117.07 | 九州 | 136.67 |
| 27 | 和歌山県 | 2027.04 | 近畿 | 227.25 |
| 28 | 大分県 | 2003.37 | 九州 | 182.79 |
| 29 | 石川県 | 1807.06 | 中部 | 162.94 |
| 30 | 山梨県 | 1793.57 | 中部 | 225.32 |
| 31 | 岩手県 | 1790.59 | 東北 | 153.96 |
| 32 | 佐賀県 | 1744.7 | 九州 | 219.46 |
| 33 | 香川県 | 1482.23 | 四国 | 160.07 |
| 34 | 長崎県 | 1345.74 | 九州 | 106.21 |
| 35 | 山形県 | 1209.3 | 東北 | 117.87 |
| 36 | 秋田県 | 1111.08 | 東北 | 121.56 |
| 37 | 三重県 | 1092.39 | 近畿 | 63.25 |
| 38 | 青森県 | 990.31 | 東北 | 83.64 |
| 39 | 福井県 | 943.61 | 中部 | 126.83 |
| 40 | 富山県 | 844.63 | 中部 | 83.88 |
| 41 | 宮崎県 | 837.9 | 九州 | 80.41 |
| 42 | 愛媛県 | 822.35 | 四国 | 63.70 |
| 43 | 徳島県 | 786.36 | 四国 | 113.15 |
| 44 | 鳥取県 | 747.73 | 中国 | 139.24 |
| 45 | 高知県 | 513.44 | 四国 | 77.09 |
| 46 | 島根県 | 508.46 | 中国 | 78.22 |
| 47 | 沖縄県 | 0 | 九州 | 0.00 |
このグラフについての豆知識
沖縄県にJRはない
沖縄県の輸送人員がゼロなのは、県内にJRの路線がないためです。
沖縄本島には戦前に軽便鉄道が走っていましたが、戦争で失われました。
現在は沖縄都市モノレールが那覇市とその周辺を結んでいますが、JRではないためこの統計には表れません。
「鉄道が走っていない県」ではなく「JRが走っていない県」だという点は、読むときに分けておきたいところです。
ゼロがある統計の読み方
47都道府県を比べる記事の多くは、1位と47位の倍率で差の大きさを示します。
この指標ではそれができません。
ゼロで割ることになるからです。
こういう指標では、倍率の代わりに中央値との比を見るのが実用的です。
東京都は中央値の102倍。
上位3都府県で57.0パーセント、上位10で85.9パーセント。
残る37県で全体の14.1パーセントを分け合っている形になります。
もうひとつ、ゼロは「少ない」とは意味が違います。
沖縄県が47位なのは利用が少ないからではなく、そもそも対象となる路線が存在しないためです。
順位表の最下位を、そのまま「使われていない」と読むと間違えます。
10年前とくらべると
全国のJRの輸送人員は、2013年の896,933.9万人から2023年の829,608.9万人へ、この10年で8パーセント減りました。
10年前も先頭は東京都で、顔ぶれは変わっていません。
県ごとに見ると、いちばん増えたのは熊本県で12パーセント増です。
数字は読みやすいように万人へ換算しており、もとの単位は千人。
2023年のものです。
地方のなかで見たJR輸送人員
| 地方 | 最も多い(万人) | 最も少ない(万人) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 10341.01 | 青森県 990.31 |
| 関東 | 東京都 299052.84 | 群馬県 3334.23 |
| 中部 | 愛知県 23798.45 | 富山県 844.63 |
| 近畿 | 大阪府 75030.3 | 三重県 1092.39 |
| 中国 | 広島県 11920.45 | 島根県 508.46 |
| 四国 | 香川県 1482.23 | 高知県 513.44 |
| 九州 | 福岡県 22348.97 | 沖縄県 0 |
まとめ
JRの輸送人員を47都道府県で比べると、最も多い東京都で299,052.84万人。
一方で沖縄県はゼロでした。
東京都1都で全国の36.0パーセントを占めます。
沖縄県にJRの路線がないこと、私鉄や地下鉄は別に集計されることの2つは押さえておいてください。
数字は読みやすいように万人へ換算しており、もとの単位は千人。
2023年のものになります。
上位3都府県で57.0パーセント。
首都圏の通勤路線に利用が集中しています。
ゼロの県があるため1位と47位の倍率は出せません。
東京都は中央値の102倍という形で見ることになります。
全国83億人を日本の人口で割ると、1人あたり年に66回ほどJRに乗っている計算です。
地方ごとに足し上げると関東7都県が全国の65.2パーセントで最多でした。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2023年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードC3704(JR輸送人員)の2023年の値を万人に換算したもの。人口10万人あたりは2023年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードC3704(JR輸送人員)の2023年の値を万人に換算したもの。
人口10万人あたりは2023年の総人口で割った参考値
