くりは、この一連の記事で扱う果樹のなかでは最も小さな品目です。
全国の収穫量はりんごの40分の1ほどしかなく、産地もかぎられています。
農林水産省の「作物統計調査」では、くりを多く生産する県を対象に調べています。
今回は47都道府県のくりの収穫量を、令和6年産の農林水産省「作物統計調査」のデータを使って比べました。
全国1万4,000トンのうち、茨城県が3,780トンで1位。
この記事で扱う果樹のなかでは最も小さい品目で、りんごの60万9,200トンの40分の1ほどしかありません。
調査対象22県の単純平均
540t
くりの収穫量(2024年産)
最も多い 茨城県
3,780t
最も少ない 香川県
15t
くりの収穫量が多い5県
くりの収穫量が多い上位5県です。
茨城県は3,780トン、熊本県は1,640トン、愛媛県は1,350トン、岐阜県は658トン、栃木県は475トンでした。
茨城県は2位の熊本県の2.30倍あります。
6位以下は埼玉県455トン、長野県440トン、兵庫県348トンと続きます。
上位3県で全国の48.4パーセント、上位5県で56.5パーセント。
調査対象22県の合計1万1,888トンは、全国の84.9パーセントにあたります。
この記事で扱う25品目のなかで、調査県が占める割合は最も低い数字です。
結果樹面積では上位3県が大きく離れています
くりの収穫量が少ない5府県
収穫量が少ない下位5府県です。
香川県は15トン、島根県は40トン、大阪府は69トン、石川県は79トン、静岡県は142トンでした。
茨城県の3,780トンとは252.0倍の差があります。
調査対象22県の単純平均は540トン、中央値は284トン。
ほかの果樹と比べて数字そのものが小さく、香川県の15トンのようにトン単位でも二桁に届かない県があります。
載っていない25県は「収穫量がゼロ」ではなく「調査の対象外」です。
地図で見る(白い県は調査の対象外)
| 項目 | くりの収穫量 |
|---|---|
| 茨城県 | 3,780t |
| 栃木県 | 475t |
| 埼玉県 | 455t |
| 千葉県 | 269t |
| 東京都 | 196t |
| 神奈川県 | 336t |
| 石川県 | 79t |
| 長野県 | 440t |
| 岐阜県 | 658t |
| 静岡県 | 142t |
| 京都府 | 210t |
| 大阪府 | 69t |
| 兵庫県 | 348t |
| 島根県 | 40t |
| 岡山県 | 300t |
| 広島県 | 267t |
| 山口県 | 259t |
| 香川県 | 15t |
| 愛媛県 | 1,350t |
| 熊本県 | 1,640t |
| 大分県 | 226t |
| 宮崎県 | 334t |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは茨城県と熊本県です。
次いで愛媛県、岐阜県、栃木県が続きます。
関東北部と九州中部、愛媛県という飛び地のような分布になります。
白く抜けている25県は「収穫量がゼロ」ではなく「調査の対象外」です。
くりは調査県が全国の84.9パーセントしか占めておらず、この記事で扱う25品目のなかで最も低い数字。
対象外の県にもそれなりの量があることになります。
調査対象22県の単純平均は540トン、中央値は284トンです。
茨城県の3,780トンは平均の7.0倍にあたります。
上位3県で全国の48.4パーセント、1位と22位では252.0倍の開きがありました。
| 順位 | 都道府県 | くりの収穫量(t) | 地方 | くりの結果樹面積 | くりの10アール当たり収量 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 茨城県 | 3780 | 関東 | 3050 | 124 |
| 2 | 熊本県 | 1640 | 九州 | 2250 | 73 |
| 3 | 愛媛県 | 1350 | 四国 | 1820 | 74 |
| 4 | 岐阜県 | 658 | 中部 | 427 | 154 |
| 5 | 栃木県 | 475 | 関東 | 417 | 114 |
| 6 | 埼玉県 | 455 | 関東 | 396 | 115 |
| 7 | 長野県 | 440 | 中部 | 218 | 202 |
| 8 | 兵庫県 | 348 | 近畿 | 430 | 81 |
| 9 | 神奈川県 | 336 | 関東 | 361 | 93 |
| 10 | 宮崎県 | 334 | 九州 | 556 | 60 |
| 11 | 岡山県 | 300 | 中国 | 300 | 100 |
| 12 | 千葉県 | 269 | 関東 | 277 | 97 |
| 13 | 広島県 | 267 | 中国 | 245 | 109 |
| 14 | 山口県 | 259 | 中国 | 518 | 50 |
| 15 | 大分県 | 226 | 九州 | 389 | 58 |
| 16 | 京都府 | 210 | 近畿 | 228 | 92 |
| 17 | 東京都 | 196 | 関東 | 248 | 79 |
| 18 | 静岡県 | 142 | 中部 | 167 | 85 |
| 19 | 石川県 | 79 | 中部 | 103 | 77 |
| 20 | 大阪府 | 69 | 近畿 | 130 | 53 |
| 21 | 島根県 | 40 | 中国 | 65 | 62 |
| 22 | 香川県 | 15 | 四国 | 36 | 42 |
このグラフについての豆知識
10アール当たり収量が果樹で最も低い
くりの10アール当たり収量は、最も高い長野県でも202キログラム。
次いで岐阜県154キログラム、茨城県124キログラムと続きます。
りんごの1,940キログラム、日本なしの2,140キログラムと比べると10分の1以下です。
木の間隔を広くとる育て方のため、面積あたりの重量が出にくいと考えられます。
面積は広いのに収穫量は小さい
茨城県の結果樹面積は3,050ヘクタール。
うめの和歌山県4,790ヘクタールに次ぐ広さですが、収穫量は3,780トンにとどまります。
熊本県2,250ヘクタール、愛媛県1,820ヘクタールも同様です。
面積のわりに収穫量が小さいのが、くりという品目の性格になります。
数字は令和6年産のものです。
順位の並びがにている記事
くりの収穫量の47都道府県の並びを、ほかの記事の並びと総当たりで比べました。
最も似ていたのは【くりの栽培面積】全国5,962ha、関東と九州で3分の2を分け合う(順位相関0.75)です。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【健康のため何もしない人】全国13.75パーセント、8割は何かしている(順位相関-0.43)です。
順位が近いことと、原因がつながっていることは別の話です。
それでも、見くらべると気づくことがあります。
地方のなかで見たくりの収穫量
| 地方 | 最も多い(t) | 最も少ない(t) |
|---|---|---|
| 関東 | 茨城県 3780 | 東京都 196 |
| 中部 | 岐阜県 658 | 石川県 79 |
| 近畿 | 兵庫県 348 | 大阪府 69 |
| 中国 | 岡山県 300 | 島根県 40 |
| 四国 | 愛媛県 1350 | 香川県 15 |
| 九州 | 熊本県 1640 | 大分県 226 |
まとめ
くりの収穫量を比べると、最も多い茨城県で3,780トン、調査対象22県のなかで最も少ない香川県で15トンでした。
全国1万4,000トンは、この記事で扱う果樹のなかで最も小さい数字です。
ここまでのくりの収穫量の数字には、注意点が3つあります。
1つ目は、くりは果樹類として集計されること。
2つ目は、載っていない25県は「ゼロ」ではなく「調査対象外」であること。
3つ目は令和6年産の数字であることです。
調査県が全国に占める割合は84.9パーセント。
この記事で扱う25品目のなかで最も低く、対象外の県にもそれなりの量があります。
10アール当たり収量は最も高い長野県でも202キログラムで、りんごの10分の1以下。
面積は広いのに収穫量が小さい品目でした。
くりの栽培面積を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 作物統計調査 作況調査(令和6年産)
- 調査年: 2024年産
- 公開元: 農林水産省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?tstat=000001013427
- 備考: 作物統計調査はくりについて主産県だけを調べる。残りの25県は調査の対象外で、栽培がないという意味ではない
注記: 作物統計調査はくりについて主産県だけを調べる。
残りの25県は調査の対象外で、栽培がないという意味ではない
