民生委員・児童委員の数を、47都道府県で並べて比べます。
地域で相談や見守りを担う、厚生労働大臣から委嘱された人たちです。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系、2023年の数字。
全国22万8,573人のうち、大阪府が12,698人で1位、北海道が12,210人で2位。
差は1.04倍しかありません。
47都道府県の単純平均
4,863人
民生委員・児童委員数(2023年)
最も多い 大阪府
12,698人
最も少ない 鳥取県
1,626人
民生委員・児童委員が多い5都道府県
民生委員・児童委員が多い上位5都道府県です。
大阪府は12,698人、北海道は12,210人、愛知県は11,676人、神奈川県は11,199人、埼玉県は10,435人でした。
大阪府は2位の北海道の1.04倍で、上位は接近しています。
6位以下は東京都9,693人、兵庫県9,581人、福岡県8,862人と続きます。
上位3道府県で全国の16.0パーセント、上位5都道府県で25.5パーセント、上位10都道府県で44.5パーセント。
1位のシェアは5.6パーセントにとどまります。
人口あたりでは秋田県が東京都の5.2倍あります
以下は、民生委員・児童委員数にこれだけの差がつく理由についての推測です。
統計から確かめられる話ではなく、ほかの指標との突き合わせから考えたものです。
人口10万人あたりで割り直すと、上位と下位がそっくり入れ替わります。
1位は秋田県の358.2人、2位は高知県356.1人、3位は島根県346.7人。
4位は岩手県317.6人、5位は山梨県316.6人、6位は鳥取県306.2人と続きます。
逆に人口あたりの下位は東京都68.4人、神奈川県121.4人、沖縄県131.4人、千葉県138.4人。
秋田県と東京都では5.2倍の開きです。
実数6位の東京都が人口あたりでは47位、実数1位の大阪府も42位まで落ちます。
実数47位の鳥取県は人口あたりでは6位に上がります。
民生委員は世帯数に応じて定数が決まりますが、担当する区域の広さも考慮されます。
人が散らばって住んでいる土地ほど、住民あたりの人数が多くなると考えられます。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、四国4県が291.9人で最も多く、関東7都県が154.6人で最も少なくなります。
東北6県282.9人、中国5県277.2人と続きました。
実数で見ると順位は変わる
民生委員・児童委員が少ない5県
民生委員・児童委員が少ない下位5県です。
鳥取県は1,626人、福井県は1,858人、沖縄県は1,926人、徳島県は1,998人、佐賀県は2,109人でした。
大阪府の12,698人とは7.8倍の差があります。
7.8倍という開きは、この一連の記事のなかでは小さいほうです。
民生委員は担当する区域ごとに置かれるため、人口の差ほどには数が開かないと考えられます。
47都道府県の中央値は3,880人。
平均は4,863.3人なので、平均が中央値の1.3倍です。
地方別に見る
地方別に合計を出すと、関東が最も大きくなります。
関東7都県が全国の23.3パーセント、中部9県が18.8パーセント、近畿7府県が17.8パーセント、九州・沖縄8県が13.1パーセントと続きます。
少ないほうは東北6県が9.6パーセント、中国5県が7.7パーセント、北海道が5.3パーセント、四国4県が4.4パーセントでした。
1道だけの北海道が5.3パーセントを占め、4県ある四国の4.4パーセントを上回ります。
人口10万人あたりの平均で見ると順番はほぼ逆になります。
四国4県が291.9人で1位、東北6県が282.9人で2位、中国5県が277.2人で3位。
関東7都県は154.6人で最下位、近畿7府県も219.5人で下から3番目でした。
地図で見る
| 項目 | 民生委員・児童委員数 |
|---|---|
| 北海道 | 12,210人 |
| 青森県 | 3,207人 |
| 岩手県 | 3,636人 |
| 宮城県 | 4,435人 |
| 秋田県 | 3,213人 |
| 山形県 | 2,817人 |
| 福島県 | 4,711人 |
| 茨城県 | 5,218人 |
| 栃木県 | 3,880人 |
| 群馬県 | 4,159人 |
| 埼玉県 | 10,435人 |
| 千葉県 | 8,651人 |
| 東京都 | 9,693人 |
| 神奈川県 | 11,199人 |
| 新潟県 | 4,730人 |
| 富山県 | 2,578人 |
| 石川県 | 3,163人 |
| 福井県 | 1,858人 |
| 山梨県 | 2,504人 |
| 長野県 | 5,220人 |
| 岐阜県 | 4,489人 |
| 静岡県 | 6,770人 |
| 愛知県 | 11,676人 |
| 三重県 | 4,033人 |
| 滋賀県 | 3,253人 |
| 京都府 | 5,494人 |
| 大阪府 | 12,698人 |
| 兵庫県 | 9,581人 |
| 奈良県 | 2,938人 |
| 和歌山県 | 2,620人 |
| 鳥取県 | 1,626人 |
| 島根県 | 2,226人 |
| 岡山県 | 4,312人 |
| 広島県 | 5,711人 |
| 山口県 | 3,677人 |
| 徳島県 | 1,998人 |
| 香川県 | 2,163人 |
| 愛媛県 | 3,623人 |
| 高知県 | 2,336人 |
| 福岡県 | 8,862人 |
| 佐賀県 | 2,109人 |
| 長崎県 | 3,415人 |
| 熊本県 | 4,029人 |
| 大分県 | 2,918人 |
| 宮崎県 | 2,455人 |
| 鹿児島県 | 4,118人 |
| 沖縄県 | 1,926人 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは大阪府、北海道、愛知県、神奈川県、埼玉県です。
人口の分布に近い地図になります。
淡いのは鳥取県、福井県、沖縄県、徳島県、佐賀県でした。
47都道府県の平均は4,863.3人、中央値は3,880人です。
大阪府の12,698人は平均の2.6倍にあたります。
上位3道府県で16.0パーセント、1位と47位で7.8倍の開きがありました。
| 順位 | 都道府県 | 民生委員・児童委員数(人) | 地方 | 人口10万人あたりの民生委員・児童委員数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 大阪府 | 12698 | 近畿 | 145.0 |
| 2 | 北海道 | 12210 | 北海道 | 242.12 |
| 3 | 愛知県 | 11676 | 中部 | 156.51 |
| 4 | 神奈川県 | 11199 | 関東 | 121.4 |
| 5 | 埼玉県 | 10435 | 関東 | 142.32 |
| 6 | 東京都 | 9693 | 関東 | 68.37 |
| 7 | 兵庫県 | 9581 | 近畿 | 179.52 |
| 8 | 福岡県 | 8862 | 九州 | 174.04 |
| 9 | 千葉県 | 8651 | 関東 | 138.39 |
| 10 | 静岡県 | 6770 | 中部 | 191.95 |
| 11 | 広島県 | 5711 | 中国 | 210.43 |
| 12 | 京都府 | 5494 | 近畿 | 218.02 |
| 13 | 長野県 | 5220 | 中部 | 262.71 |
| 14 | 茨城県 | 5218 | 関東 | 185.96 |
| 15 | 新潟県 | 4730 | 中部 | 225.35 |
| 16 | 福島県 | 4711 | 東北 | 270.28 |
| 17 | 岐阜県 | 4489 | 中部 | 234.29 |
| 18 | 宮城県 | 4435 | 東北 | 197.29 |
| 19 | 岡山県 | 4312 | 中国 | 235.5 |
| 20 | 群馬県 | 4159 | 関東 | 220.05 |
| 21 | 鹿児島県 | 4118 | 九州 | 268.8 |
| 22 | 三重県 | 4033 | 近畿 | 235.71 |
| 23 | 熊本県 | 4029 | 九州 | 237.42 |
| 24 | 栃木県 | 3880 | 関東 | 205.84 |
| 25 | 山口県 | 3677 | 中国 | 287.04 |
| 26 | 岩手県 | 3636 | 東北 | 317.55 |
| 27 | 愛媛県 | 3623 | 四国 | 283.93 |
| 28 | 長崎県 | 3415 | 九州 | 272.76 |
| 29 | 滋賀県 | 3253 | 近畿 | 232.03 |
| 30 | 秋田県 | 3213 | 東北 | 358.19 |
| 31 | 青森県 | 3207 | 東北 | 275.28 |
| 32 | 石川県 | 3163 | 中部 | 288.07 |
| 33 | 奈良県 | 2938 | 近畿 | 228.64 |
| 34 | 大分県 | 2918 | 九州 | 268.94 |
| 35 | 山形県 | 2817 | 東北 | 278.64 |
| 36 | 和歌山県 | 2620 | 近畿 | 297.73 |
| 37 | 富山県 | 2578 | 中部 | 258.58 |
| 38 | 山梨県 | 2504 | 中部 | 316.56 |
| 39 | 宮崎県 | 2455 | 九州 | 237.66 |
| 40 | 高知県 | 2336 | 四国 | 356.1 |
| 41 | 島根県 | 2226 | 中国 | 346.73 |
| 42 | 香川県 | 2163 | 四国 | 235.88 |
| 43 | 佐賀県 | 2109 | 九州 | 267.64 |
| 44 | 徳島県 | 1998 | 四国 | 291.68 |
| 45 | 沖縄県 | 1926 | 九州 | 131.38 |
| 46 | 福井県 | 1858 | 中部 | 251.42 |
| 47 | 鳥取県 | 1626 | 中国 | 306.21 |
このグラフについての豆知識
無給のボランティア
民生委員は厚生労働大臣から委嘱される非常勤の特別職の地方公務員ですが、給与は支払われません。
任期は3年で、児童委員も兼ねます。
地域の相談に乗り、必要な支援につなぐ役割を担います。
この指標は委嘱されている人の数で、活動の中身までは分かりません。
人口あたりで5.2倍の差
人口10万人あたりでは秋田県358.2人、東京都68.4人で5.2倍。
実数では東京都が6位なのに、人口あたりでは47位まで落ちます。
民生委員の定数は世帯数を基準に決まりますが、区域の広さも考慮されます。
人が散らばっている土地では、少ない住民に多くの委員が置かれることになります。
数字は2023年のものです。
10年前とくらべると
全国の民生委員・児童委員数は、2013年の230,060人から2023年の228,573人へ、この10年でほとんど変わっていません。
大阪府は2013年から1位を守っています。
県ごとに見ると、いちばん増えたのは石川県で4%増です。
順位の並びがにている記事
民生委員・児童委員数の並びと似ている記事、そして正反対の記事を挙げます。
並びが最も重なったのは【後期高齢者医療の加入者】全国1,941万人、人口あたり1位は秋田県で、相関は0.98です。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【スーパーの数】が多いのは大都市ではありませんでした、人口あたりで比較(順位相関-0.72)です。
並びが似ていても、そこに関係があるとまでは言えません。
ただ、2つの地図をならべると読み方のヒントにはなります。
地方のなかで見た民生委員・児童委員数
| 地方 | 最も多い(人) | 最も少ない(人) |
|---|---|---|
| 東北 | 福島県 4711 | 山形県 2817 |
| 関東 | 神奈川県 11199 | 栃木県 3880 |
| 中部 | 愛知県 11676 | 福井県 1858 |
| 近畿 | 大阪府 12698 | 和歌山県 2620 |
| 中国 | 広島県 5711 | 鳥取県 1626 |
| 四国 | 愛媛県 3623 | 徳島県 1998 |
| 九州 | 福岡県 8862 | 沖縄県 1926 |
まとめ
民生委員・児童委員の数を47都道府県で比べると、最も多い大阪府で12,698人、最も少ない鳥取県で1,626人でした。
1位と2位の差は1.04倍しかありません。
民生委員・児童委員数を読み取るうえで、確かめておきたいことが3つあります。
1つ目は、委嘱されている人の数で活動の中身は分からないこと。
2つ目は、児童委員を兼ねること。
3つ目は2023年の数字であることです。
人口10万人あたりでは秋田県358.2人が1位、東京都68.4人が47位で5.2倍の開き。
実数6位の東京都が人口あたりでは最下位まで落ちます。
地方別の人口あたり平均は四国4県291.9人が最多、関東7都県154.6人が最少でした。
老人クラブや防犯ボランティア団体の数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2023年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードJ3101(民生委員(児童委員)数)の2023年の値。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードJ3101(民生委員(児童委員)数)の2023年の値。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
