お産に立ち会い、母子を支える助産師は、全国にどれくらいいるのでしょうか。
就業している人数を47都道府県で比べます。
使うのは厚生労働省の衛生行政報告例、2020年末の数字。
東京都が4,322人で1位。
47都道府県の平均は807.2人、中央値は502人です。
1位と47位の間には22.1倍の開き、人口10万人あたりでは2.2倍の開きがありました。
47都道府県の単純平均
807人
就業助産師数(2020年)
最も多い 東京都
4,322人
最も少ない 高知県
196人
助産師が多い上位5都府県
助産師が多い上位5都府県です。
東京都は4,322人、大阪府は2,896人、愛知県は2,386人でした。
東京都は2位の大阪府の1.49倍です。
4位は神奈川県で2,384人、5位は埼玉県で1,767人。
上位5で全国の36.3パーセント、上位3で25.3パーセント、上位10で55.1パーセントでした。
1位だけで11.4パーセントを占めます。
47都道府県の平均は807.2人なので、1位は平均の5.4倍。
中央値の502人と比べると8.6倍にあたります。
6位以下は北海道で1,620人、千葉県で1,583人、兵庫県で1,493人と続きました。
2位と3位の差は510人、3位と4位の差は2人でした。
上位5より下の42都道府県で、全国の63.7パーセントを分け合っています。
1位と2位を合わせると7,218人。
これだけで全国の19.0パーセントにあたります。
1位だけで全国の11.4パーセントを占めました。
人口の多さに沿った並びです。
人口あたりでは島根県が1位です
数字を並べるところまでが統計の仕事で、ここから先は解釈になります。
働く助産師の数の分布について、ほかの指標と突き合わせて立てた推測を書きます。
事実として確かめたものではありません。
人口10万人あたりで割り直すと、並びが変わります。
1位は島根県の52.96人、2位は鳥取県48.4人、3位は長野県45.29人。
4位以下は徳島県、富山県と続きます。
逆に人口あたりの下位は広島県24.72人、埼玉県24.1人。
島根県と埼玉県では2.2倍の開きです。
人口あたりの1位は島根県です。
実数1位の都は人口あたりでは29位です。
出生数が減るなかでも、お産の安全と産後ケアの充実で助産師の役割はむしろ広がっています。
当サイトの分娩を取り扱う施設の記事とあわせて見ると、お産の体制の全体が見えてきます。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、中部9県が33.7人で最も多く、関東7都県が27.3人で最も少なくなります。
東北6県32.7人と九州・沖縄8県32.6人がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
助産師が少ない下位5県
助産師が少ない下位5県です。
47位の高知県は196人、46位の和歌山県は235人、45位の福井県は255人でした。
1位の東京都とは22.1倍の差があります。
44位は佐賀県で256人、43位は鳥取県で257人、42位は山梨県で265人と続きます。
22.1倍という開きは、人口の差とおおむね同じ大きさです。
47都道府県の中央値は502人。
平均は807.2人なので、平均が中央値の1.6倍です。
47位の高知県は平均の24.3パーセント、中央値の39.0パーセントにあたります。
下位5県を合わせても全国の3.2パーセントにしかなりません。
1位の東京都1つで11.4パーセントを占めるのとは対照的です。
47位の高知県は、1位の東京都の4.53パーセントにあたる水準です。
46位との差は39人、45位との差は59人でした。
1位の東京都と47位の高知県の間には4,126人の開きがあります。
地図で見る
| 項目 | 就業助産師数 |
|---|---|
| 北海道 | 1,620人 |
| 青森県 | 336人 |
| 岩手県 | 390人 |
| 宮城県 | 767人 |
| 秋田県 | 309人 |
| 山形県 | 359人 |
| 福島県 | 522人 |
| 茨城県 | 757人 |
| 栃木県 | 555人 |
| 群馬県 | 518人 |
| 埼玉県 | 1,767人 |
| 千葉県 | 1,583人 |
| 東京都 | 4,322人 |
| 神奈川県 | 2,384人 |
| 新潟県 | 759人 |
| 富山県 | 411人 |
| 石川県 | 354人 |
| 福井県 | 255人 |
| 山梨県 | 265人 |
| 長野県 | 900人 |
| 岐阜県 | 645人 |
| 静岡県 | 976人 |
| 愛知県 | 2,386人 |
| 三重県 | 464人 |
| 滋賀県 | 495人 |
| 京都府 | 897人 |
| 大阪府 | 2,896人 |
| 兵庫県 | 1,493人 |
| 奈良県 | 399人 |
| 和歌山県 | 235人 |
| 鳥取県 | 257人 |
| 島根県 | 340人 |
| 岡山県 | 553人 |
| 広島県 | 671人 |
| 山口県 | 429人 |
| 徳島県 | 283人 |
| 香川県 | 320人 |
| 愛媛県 | 325人 |
| 高知県 | 196人 |
| 福岡県 | 1,487人 |
| 佐賀県 | 256人 |
| 長崎県 | 453人 |
| 熊本県 | 502人 |
| 大分県 | 344人 |
| 宮崎県 | 351人 |
| 鹿児島県 | 618人 |
| 沖縄県 | 536人 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで大阪府、愛知県、神奈川県、埼玉県が続きます。
淡いのは高知県、和歌山県、福井県でした。
47都道府県の平均は807.2人、中央値は502人です。
東京都の4,322人は平均の5.4倍にあたります。
上位3で25.3パーセント、1位と47位で22.1倍の開きがありました。
人口10万人あたりに直すと島根県が52.96人で最も多く、開きは2.2倍になります。
実数1位の東京都は人口あたりでは29位、人口あたり1位の島根県は実数では36位でした。
| 順位 | 都道府県 | 就業助産師数(人) | 地方 | 人口10万人あたりの就業助産師数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 4322 | 関東 | 30.48 |
| 2 | 大阪府 | 2896 | 近畿 | 33.07 |
| 3 | 愛知県 | 2386 | 中部 | 31.98 |
| 4 | 神奈川県 | 2384 | 関東 | 25.84 |
| 5 | 埼玉県 | 1767 | 関東 | 24.1 |
| 6 | 北海道 | 1620 | 北海道 | 32.12 |
| 7 | 千葉県 | 1583 | 関東 | 25.32 |
| 8 | 兵庫県 | 1493 | 近畿 | 27.97 |
| 9 | 福岡県 | 1487 | 九州 | 29.2 |
| 10 | 静岡県 | 976 | 中部 | 27.67 |
| 11 | 長野県 | 900 | 中部 | 45.29 |
| 12 | 京都府 | 897 | 近畿 | 35.6 |
| 13 | 宮城県 | 767 | 東北 | 34.12 |
| 14 | 新潟県 | 759 | 中部 | 36.16 |
| 15 | 茨城県 | 757 | 関東 | 26.98 |
| 16 | 広島県 | 671 | 中国 | 24.72 |
| 17 | 岐阜県 | 645 | 中部 | 33.66 |
| 18 | 鹿児島県 | 618 | 九州 | 40.34 |
| 19 | 栃木県 | 555 | 関東 | 29.44 |
| 20 | 岡山県 | 553 | 中国 | 30.2 |
| 21 | 沖縄県 | 536 | 九州 | 36.56 |
| 22 | 福島県 | 522 | 東北 | 29.95 |
| 23 | 群馬県 | 518 | 関東 | 27.41 |
| 24 | 熊本県 | 502 | 九州 | 29.58 |
| 25 | 滋賀県 | 495 | 近畿 | 35.31 |
| 26 | 三重県 | 464 | 近畿 | 27.12 |
| 27 | 長崎県 | 453 | 九州 | 36.18 |
| 28 | 山口県 | 429 | 中国 | 33.49 |
| 29 | 富山県 | 411 | 中部 | 41.22 |
| 30 | 奈良県 | 399 | 近畿 | 31.05 |
| 31 | 岩手県 | 390 | 東北 | 34.06 |
| 32 | 山形県 | 359 | 東北 | 35.51 |
| 33 | 石川県 | 354 | 中部 | 32.24 |
| 34 | 宮崎県 | 351 | 九州 | 33.98 |
| 35 | 大分県 | 344 | 九州 | 31.71 |
| 36 | 島根県 | 340 | 中国 | 52.96 |
| 37 | 青森県 | 336 | 東北 | 28.84 |
| 38 | 愛媛県 | 325 | 四国 | 25.47 |
| 39 | 香川県 | 320 | 四国 | 34.9 |
| 40 | 秋田県 | 309 | 東北 | 34.45 |
| 41 | 徳島県 | 283 | 四国 | 41.31 |
| 42 | 山梨県 | 265 | 中部 | 33.5 |
| 43 | 鳥取県 | 257 | 中国 | 48.4 |
| 44 | 佐賀県 | 256 | 九州 | 32.49 |
| 45 | 福井県 | 255 | 中部 | 34.51 |
| 46 | 和歌山県 | 235 | 近畿 | 26.7 |
| 47 | 高知県 | 196 | 四国 | 29.88 |
このグラフについての豆知識
全国に3万8千人
就業助産師は全国で3万7,940人。
その9割ちかくは病院と診療所で働いています。
助産所を開業する道もある、看護職のなかでも独立性の高い資格です。
2年に一度の隔年報
就業している医療関係者の数は、衛生行政報告例の隔年報として2年ごとに集計されます。
この記事はデータベースに収載されている最新の2020年末時点の数字を使っています。
免許を持っていても働いていない人(潜在資格者)は含まれません。
就業地で数えるため、県境をこえて通勤する人は働いている県に数えられます。
数字の開き
1位の東京都は4,322人、47位の高知県は196人。
両者の間には22.1倍の開きがあります。
上位3で全国の25.3パーセント、上位10で55.1パーセントを占めます。
中央値は502人、平均は807.2人です。
平均が中央値を上回るのは、上位のいくつかの都道府県が全体を押し上げているためです。
人口10万人あたりに直すと2.2倍の開きになります。
実数の順位がどこまで人口の多さを映しているかは、この2つを見比べると分かります。
順位の並びがにている記事
この働く助産師の数の並びに近い記事を、全記事の順位から機械で洗い出しました。
並びが最も重なったのは【美容師の数】全国56万1,475人、若手が都心に集まるで、相関は0.97です。
正反対だったのは【スーパーの数】が多いのは大都市ではありませんでした、人口あたりで比較で、相関は-0.73です。
似ているからといって理由が同じとはかぎりません。
それでも、2つを重ねると土地の性格が見えてくることがあります。
地方のなかで見た就業助産師数
| 地方 | 最も多い(人) | 最も少ない(人) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 767 | 秋田県 309 |
| 関東 | 東京都 4322 | 群馬県 518 |
| 中部 | 愛知県 2386 | 福井県 255 |
| 近畿 | 大阪府 2896 | 和歌山県 235 |
| 中国 | 広島県 671 | 鳥取県 257 |
| 四国 | 愛媛県 325 | 高知県 196 |
| 九州 | 福岡県 1487 | 佐賀県 256 |
まとめ
働く助産師の数を47都道府県で比べると、最も多い東京都で4,322人、最も少ない高知県で196人でした。
1位と47位の間には22.1倍の開きがあります。
上位3で全国の25.3パーセント、上位10で55.1パーセントを占めます。
47都道府県の中央値は502人、平均は807.2人でした。
人口10万人あたりに直すと2.2倍の開きになります。
働く助産師の数の数字を受け取る前に、3つ添えておきます。
1つ目は、就業している人だけを数えたこと。
2つ目は、就業地で数えた数字であること。
3つ目は2020年の数字であることです。
人口10万人あたりでは島根県が52.96人で最多。
実数1位の東京都は人口あたりでは29位でした。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の31.3パーセントで最多、人口10万人あたりでは中部9県が33.7人で最多でした。
お産できる病院の数や出生数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 衛生行政報告例
- 調査年: 2020年
- 公開元: 厚生労働省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0004026929
- 備考: 2020年末時点で就業している助産師の実人員。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 2020年末時点で就業している助産師の実人員。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
