うつ病やその他のこころの病気で通院している人はどれくらいいるのでしょうか。
47都道府県で比べます。
使うのは厚生労働省の国民生活基礎調査、2022年の都道府県別の数字。
東京都が2.1%で1位。
47都道府県の平均は1.62%、中央値は1.58%です。
最も高い2.1%と最も低い1.3%の差は0.8ポイント、倍率にすると1.62倍でした。
実数で見るか率で見るかによって並びは変わります。
この記事では率のほうを主に見ていきます。
47都道府県の単純平均
1.6%
うつ病などこころの病気で通院している人の割合(2022年)
最も多い 東京都
2.1%
最も少ない 香川県
1.3%
こころの通院が多い上位5都府県
こころの通院が多い上位5都府県です。
東京都は2.1%、神奈川県は2.01%、京都府は1.93%でした。
1位と2位の差は0.09ポイントです。
4位は新潟県で1.9%、5位は滋賀県で1.87%。
上位5はいずれも47都道府県の平均1.62%を上回りました。
1位の東京都は平均を0.48ポイント上回りました。
中央値の1.58%と比べると0.52ポイント高く、平均に対する比では1.3倍にあたります。
6位以下は福岡県で1.84%、岩手県で1.83%、愛知県で1.83%と続きました。
2位と3位の差は0.08ポイント、3位と4位の差は0.03ポイント。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は0.04ポイントでした。
1位から5位までの幅は0.23ポイント、1位から8位までの幅は0.27ポイントでした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。
東京都は悩みを誰にも相談できない人の割合でも7位に入っています。
全国の値は1.7%で、上位5はいずれもこれを上回りました。
1位は東京都の2.1パーセント。
都市部が上位に並びます。
めずらしく東京都が1位の健康指標です
なぜこういう並びになるのか、ここからは考えてみます。
以下はこころの病気で通院している人の割合の統計から直接読み取れることではなく、別の数字と照らして立てた推測です。
悩みを誰にも相談できない人の割合で並べ替えると、順位が変わります。
1位は岩手県の6.48、2位は福島県の6.34、3位は大阪府の6.12。
4位以下は神奈川県、青森県と続きます。
逆に下位は長崎県が4.2、佐賀県が4.02。
岩手県と佐賀県では1.61倍の開きです。
健康の指標で東京都が1位になるのはめずらしいことです。
ストレスの多さだけでなく、メンタルクリニックの多さが受診の敷居を下げている面もあります。
通院の少ない県が健康とは限りません。
受診につながっていない不調が隠れている可能性もあります。
当サイトの精神科の診療所の記事とあわせて見ると、受け皿と通院の関係がはっきり見えます。
地方ごとに県の平均を出すと、関東7都県が1.71%で最も高く、四国4県が1.55%で最も低くなります。
近畿7府県1.69%と中国5県1.64%がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
こころの通院が少ない下位5県
こころの通院が少ない下位5県です。
47位の香川県は1.3%、46位の長崎県は1.37%、45位の石川県は1.38%でした。
1位の東京都とは0.8ポイントの差があります。
44位は秋田県で1.38%、43位は鹿児島県で1.4%、42位は岐阜県で1.42%と続きます。
最も低い香川県は1.3パーセント。
1位と47位の差は1.6倍です。
47都道府県の中央値は1.58%、平均は1.62%です。
47位の香川県は平均を0.32ポイント下回りました。
47位の香川県は1位の東京都の61.9パーセントにあたる水準で、倍率にすると1.62倍の開きです。
46位との差は0.07ポイント、45位との差は0.08ポイント。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも0.12ポイントしかありません。
下位5県はいずれも47都道府県の平均1.62%を下回りました。
47位から43位までの幅は0.1ポイントです。
香川県は悩みを誰にも相談できない人の割合では中位位です。
全国の値は1.7%なので、47位はこれを0.4ポイント下回っています。
地図で見る
| 項目 | うつ病などこころの病気で通院している人の割合 |
|---|---|
| 北海道 | 1.6% |
| 青森県 | 1.5% |
| 岩手県 | 1.8% |
| 宮城県 | 1.6% |
| 秋田県 | 1.4% |
| 山形県 | 1.5% |
| 福島県 | 1.6% |
| 茨城県 | 1.6% |
| 栃木県 | 1.6% |
| 群馬県 | 1.6% |
| 埼玉県 | 1.6% |
| 千葉県 | 1.6% |
| 東京都 | 2.1% |
| 神奈川県 | 2.0% |
| 新潟県 | 1.9% |
| 富山県 | 1.5% |
| 石川県 | 1.4% |
| 福井県 | 1.5% |
| 山梨県 | 1.7% |
| 長野県 | 1.7% |
| 岐阜県 | 1.4% |
| 静岡県 | 1.6% |
| 愛知県 | 1.8% |
| 三重県 | 1.7% |
| 滋賀県 | 1.9% |
| 京都府 | 1.9% |
| 大阪府 | 1.6% |
| 兵庫県 | 1.5% |
| 奈良県 | 1.7% |
| 和歌山県 | 1.4% |
| 鳥取県 | 1.8% |
| 島根県 | 1.7% |
| 岡山県 | 1.5% |
| 広島県 | 1.8% |
| 山口県 | 1.5% |
| 徳島県 | 1.5% |
| 香川県 | 1.3% |
| 愛媛県 | 1.8% |
| 高知県 | 1.6% |
| 福岡県 | 1.8% |
| 佐賀県 | 1.5% |
| 長崎県 | 1.4% |
| 熊本県 | 1.7% |
| 大分県 | 1.6% |
| 宮崎県 | 1.6% |
| 鹿児島県 | 1.4% |
| 沖縄県 | 1.8% |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで神奈川県、京都府、新潟県、滋賀県が続きます。
淡いのは香川県、長崎県、石川県でした。
47都道府県の平均は1.62%、中央値は1.58%です。
東京都の2.1%は平均を0.48ポイント上回ります。
1位と47位の差は0.8ポイント、倍率にすると1.62倍でした。
悩みを誰にも相談できない人の割合で並べ替えると岩手県が6.48で最も高く、開きは1.61倍になります。
主指標で1位の東京都は悩みを誰にも相談できない人の割合では7位、悩みを誰にも相談できない人の割合で1位の岩手県は主指標では7位でした。
| 順位 | 都道府県 | うつ病などこころの病気で通院している人の割合(%) | 地方 | 悩みを誰にも相談できない人の割合 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 2.1 | 関東 | 5.85 |
| 2 | 神奈川県 | 2.01 | 関東 | 6.09 |
| 3 | 京都府 | 1.93 | 近畿 | 4.75 |
| 4 | 新潟県 | 1.9 | 中部 | 5.74 |
| 5 | 滋賀県 | 1.87 | 近畿 | 5.88 |
| 6 | 福岡県 | 1.84 | 九州 | 4.97 |
| 7 | 愛知県 | 1.83 | 中部 | 5.15 |
| 7 | 岩手県 | 1.83 | 東北 | 6.48 |
| 9 | 鳥取県 | 1.8 | 中国 | 5.5 |
| 10 | 沖縄県 | 1.77 | 九州 | 4.86 |
| 11 | 広島県 | 1.76 | 中国 | 5.13 |
| 12 | 愛媛県 | 1.75 | 四国 | 4.64 |
| 13 | 三重県 | 1.74 | 近畿 | 5.23 |
| 13 | 長野県 | 1.74 | 中部 | 5.21 |
| 13 | 奈良県 | 1.74 | 近畿 | 5.15 |
| 16 | 熊本県 | 1.66 | 九州 | 4.64 |
| 16 | 山梨県 | 1.66 | 中部 | 5.17 |
| 16 | 島根県 | 1.66 | 中国 | 4.89 |
| 19 | 福島県 | 1.64 | 東北 | 6.34 |
| 20 | 大阪府 | 1.63 | 近畿 | 6.12 |
| 21 | 茨城県 | 1.62 | 関東 | 5.03 |
| 22 | 高知県 | 1.61 | 四国 | 5.34 |
| 23 | 大分県 | 1.59 | 九州 | 4.96 |
| 24 | 静岡県 | 1.58 | 中部 | 5.29 |
| 24 | 千葉県 | 1.58 | 関東 | 5.26 |
| 24 | 北海道 | 1.58 | 北海道 | 5.24 |
| 27 | 宮城県 | 1.57 | 東北 | 5.65 |
| 27 | 群馬県 | 1.57 | 関東 | 5.29 |
| 29 | 宮崎県 | 1.56 | 九州 | 4.55 |
| 30 | 埼玉県 | 1.55 | 関東 | 5.35 |
| 30 | 栃木県 | 1.55 | 関東 | 5.18 |
| 32 | 徳島県 | 1.54 | 四国 | 4.9 |
| 33 | 青森県 | 1.51 | 東北 | 5.89 |
| 33 | 富山県 | 1.51 | 中部 | 5.06 |
| 35 | 佐賀県 | 1.5 | 九州 | 4.02 |
| 35 | 兵庫県 | 1.5 | 近畿 | 4.81 |
| 37 | 山口県 | 1.49 | 中国 | 4.53 |
| 38 | 岡山県 | 1.48 | 中国 | 5.01 |
| 39 | 福井県 | 1.47 | 中部 | 4.68 |
| 40 | 山形県 | 1.45 | 東北 | 4.96 |
| 41 | 和歌山県 | 1.44 | 近畿 | 4.62 |
| 42 | 岐阜県 | 1.42 | 中部 | 5.41 |
| 43 | 鹿児島県 | 1.4 | 九州 | 4.5 |
| 44 | 秋田県 | 1.38 | 東北 | 5.22 |
| 44 | 石川県 | 1.38 | 中部 | 4.91 |
| 46 | 長崎県 | 1.37 | 九州 | 4.2 |
| 47 | 香川県 | 1.3 | 四国 | 4.81 |
このグラフについての豆知識
相談できる窓口があります
こころの負担が重いと感じるとき、ひとりで抱えこまずに相談できる窓口があります。
こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)は、お住まいの都道府県の相談窓口につながります。
よりそいホットライン(0120-279-338)は24時間、通話料無料で相談を受けつけています。
通院はこころの手当ての一歩
うつ病などで通院している人は6歳以上の1.7パーセント。
この数字は年々増えていますが、それは不調が増えただけでなく、受診の敷居が下がった表れでもあります。
3年に一度の大規模調査
国民生活基礎調査で都道府県別に集計されるのは、3年ごとの大規模調査の年だけです。
この記事は2022年(令和4年)の調査を使っています。
公表されているのは人数なので、6歳以上の世帯人員の総数で割って当サイトで割合にしました。
不詳を含む総数で割っているため、公表の率とは分母の取り方が違うことがあります。
標本調査にもとづく推計のため、小さな差を細かく読み取ることはできません。
地方のなかで見たうつ病などこころの病気で通院している人の割合
| 地方 | 最も多い(%) | 最も少ない(%) |
|---|---|---|
| 東北 | 岩手県 1.83 | 秋田県 1.38 |
| 関東 | 東京都 2.1 | 埼玉県 1.55 |
| 中部 | 新潟県 1.9 | 石川県 1.38 |
| 近畿 | 京都府 1.93 | 和歌山県 1.44 |
| 中国 | 鳥取県 1.8 | 岡山県 1.48 |
| 四国 | 愛媛県 1.75 | 香川県 1.3 |
| 九州 | 福岡県 1.84 | 長崎県 1.37 |
まとめ
こころの病気で通院している人の割合を47都道府県で比べると、最も高い東京都で2.1%、最も低い香川県で1.3%でした。
その差は0.8ポイント、倍率にすると1.62倍です。
47都道府県の中央値は1.58%、平均は1.62%でした。
全国の値は1.7%です。
悩みを誰にも相談できない人の割合で並べ替えると開きは1.61倍になり、主指標で1位の東京都はその見方では7位に位置します。
こころの病気で通院している人の割合の数字を受け取る前に、3つ添えておきます。
1つ目は、標本調査にもとづく推計値であること。
2つ目は、通院している人だけを数えたこと。
3つ目は2022年の数字であることです。
悩みを誰にも相談できない人の割合では岩手県が6.48で最も高く、主指標で1位の東京都はこの見方では7位でした。
地方ごとの平均では関東7都県が1.71%で最も高く、四国4県が1.55%で最も低くなりました。
精神科の診療所や誰にも相談できない人を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 国民生活基礎調査(都道府県別 第115表〜第141表から当サイトで割合を計算)
- 調査年: 2022年
- 公開元: 厚生労働省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0002041078
- 備考: 6歳以上のうち、うつ病やその他のこころの病気で通院している人の割合。都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。参考指標は悩みを誰にも相談できない人の割合
注記: 6歳以上のうち、うつ病やその他のこころの病気で通院している人の割合。
都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。
参考指標は悩みを誰にも相談できない人の割合
