12歳以上のうち、こころの負担が重い状態にある人はどれくらいいるのでしょうか。
47都道府県で比べます。
使うのは厚生労働省の国民生活基礎調査、2019年の都道府県別の数字。
岩手県が11%で1位。
47都道府県の平均は9.28%、中央値は9.11%です。
最も高い11%と最も低い7.82%の差は3.18ポイント、倍率にすると1.41倍でした。
実数で見るか率で見るかによって並びは変わります。
この記事では率のほうを主に見ていきます。
47都道府県の単純平均
9.3%
K6が10点以上の人の割合(2019年)
最も多い 岩手県
11%
最も少ない 福井県
7.8%
こころの負担が重い人が多い上位5県
こころの負担が重い人が多い上位5県です。
岩手県は11%、宮城県は10.85%、千葉県は10.38%でした。
1位と2位の差は0.15ポイントです。
4位は栃木県で10.3%、5位は東京都で10.3%。
上位5はいずれも47都道府県の平均9.28%を上回りました。
1位の岩手県は平均を1.72ポイント上回りました。
中央値の9.11%と比べると1.89ポイント高く、平均に対する比では1.19倍にあたります。
6位以下は新潟県で10.29%、徳島県で10.26%、福島県で10.14%と続きました。
2位と3位の差は0.47ポイント、3位と4位の差は0.08ポイント。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は0.16ポイントでした。
1位から5位までの幅は0.7ポイント、1位から8位までの幅は0.86ポイントでした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。
岩手県はK6が0〜4点の人の割合でも47位に入っています。
全国の値は9.28%で、上位5はいずれもこれを上回りました。
1位は東北の県でした。
全国の平均を2ポイント近く上回ります。
K6が0〜4点の人の割合と並べて見ます
数字を並べるところまでが統計の仕事で、ここから先は解釈になります。
こころの負担が重い人の割合の分布について、ほかの指標と突き合わせて立てた推測を書きます。
事実として確かめたものではありません。
K6が0〜4点の人の割合で並べ替えると、順位が変わります。
1位は石川県の71.15、2位は沖縄県の71.11、3位は鹿児島県の71。
4位以下は長崎県、宮崎県と続きます。
逆に下位は長野県が65.36、岩手県が65.06。
石川県と岩手県では1.09倍の開きです。
K6が0〜4点の人の割合と並べると、順位がほぼ逆になります。
2つの指標は表と裏の関係にあります。
1.41倍という開きは小さいほうです。
こころの負担は、どの地域にも同じように存在するということです。
K6は6つの質問への答えを点数にしたもので、10点以上は気分や不安の障害の可能性があるとされる目安です。
地方ごとに県の平均を出すと、関東7都県が9.91%で最も高く、九州・沖縄8県が8.51%で最も低くなります。
東北6県9.83%と近畿7府県9.39%がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
こころの負担が重い人が少ない下位5県
こころの負担が重い人が少ない下位5県です。
47位の福井県は7.82%、46位の宮崎県は8%、45位の山口県は8.04%でした。
1位の岩手県とは3.18ポイントの差があります。
44位は長崎県で8.08%、43位は大分県で8.15%、42位は高知県で8.18%と続きます。
47位は北陸の県でした。
全国の平均を1.5ポイントほど下回ります。
47都道府県の中央値は9.11%、平均は9.28%です。
47位の福井県は平均を1.46ポイント下回りました。
47位の福井県は1位の岩手県の71.1パーセントにあたる水準で、倍率にすると1.41倍の開きです。
46位との差は0.18ポイント、45位との差は0.22ポイント。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも0.36ポイントしかありません。
下位5県はいずれも47都道府県の平均9.28%を下回りました。
47位から43位までの幅は0.33ポイントです。
福井県はK6が0〜4点の人の割合では中位位です。
全国の値は9.28%なので、47位はこれを1.46ポイント下回っています。
地図で見る
| 項目 | K6が10点以上の人の割合 |
|---|---|
| 北海道 | 8.8% |
| 青森県 | 8.8% |
| 岩手県 | 11% |
| 宮城県 | 10.9% |
| 秋田県 | 9.4% |
| 山形県 | 8.9% |
| 福島県 | 10.1% |
| 茨城県 | 8.9% |
| 栃木県 | 10.3% |
| 群馬県 | 10.1% |
| 埼玉県 | 9.4% |
| 千葉県 | 10.4% |
| 東京都 | 10.3% |
| 神奈川県 | 10.0% |
| 新潟県 | 10.3% |
| 富山県 | 10.1% |
| 石川県 | 8.5% |
| 福井県 | 7.8% |
| 山梨県 | 8.9% |
| 長野県 | 9.5% |
| 岐阜県 | 9.2% |
| 静岡県 | 9.9% |
| 愛知県 | 9.1% |
| 三重県 | 8.7% |
| 滋賀県 | 10.0% |
| 京都府 | 9.9% |
| 大阪府 | 9.8% |
| 兵庫県 | 9.7% |
| 奈良県 | 8.8% |
| 和歌山県 | 8.8% |
| 鳥取県 | 9.1% |
| 島根県 | 9.1% |
| 岡山県 | 8.7% |
| 広島県 | 9.7% |
| 山口県 | 8.0% |
| 徳島県 | 10.3% |
| 香川県 | 10% |
| 愛媛県 | 9% |
| 高知県 | 8.2% |
| 福岡県 | 9.0% |
| 佐賀県 | 9.0% |
| 長崎県 | 8.1% |
| 熊本県 | 8.6% |
| 大分県 | 8.2% |
| 宮崎県 | 8% |
| 鹿児島県 | 8.9% |
| 沖縄県 | 8.4% |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは岩手県です。
次いで宮城県、千葉県、栃木県、東京都が続きます。
淡いのは福井県、宮崎県、山口県でした。
47都道府県の平均は9.28%、中央値は9.11%です。
岩手県の11%は平均を1.72ポイント上回ります。
1位と47位の差は3.18ポイント、倍率にすると1.41倍でした。
K6が0〜4点の人の割合で並べ替えると石川県が71.15で最も高く、開きは1.09倍になります。
主指標で1位の岩手県はK6が0〜4点の人の割合では47位、K6が0〜4点の人の割合で1位の石川県は主指標では40位でした。
| 順位 | 都道府県 | K6が10点以上の人の割合(%) | 地方 | K6が0〜4点の人の割合 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 岩手県 | 11 | 東北 | 65.06 |
| 2 | 宮城県 | 10.85 | 東北 | 65.98 |
| 3 | 千葉県 | 10.38 | 関東 | 66.38 |
| 4 | 東京都 | 10.3 | 関東 | 68.49 |
| 4 | 栃木県 | 10.3 | 関東 | 67.4 |
| 6 | 新潟県 | 10.29 | 中部 | 67.15 |
| 7 | 徳島県 | 10.26 | 四国 | 67.63 |
| 8 | 福島県 | 10.14 | 東北 | 65.41 |
| 9 | 群馬県 | 10.1 | 関東 | 66.12 |
| 10 | 富山県 | 10.07 | 中部 | 67.15 |
| 11 | 香川県 | 10 | 四国 | 68.78 |
| 12 | 滋賀県 | 9.97 | 近畿 | 66.61 |
| 13 | 神奈川県 | 9.96 | 関東 | 67.52 |
| 14 | 京都府 | 9.92 | 近畿 | 67.14 |
| 15 | 静岡県 | 9.87 | 中部 | 68.31 |
| 16 | 大阪府 | 9.8 | 近畿 | 67.71 |
| 17 | 兵庫県 | 9.69 | 近畿 | 69.2 |
| 18 | 広島県 | 9.65 | 中国 | 67.77 |
| 19 | 長野県 | 9.53 | 中部 | 65.36 |
| 20 | 埼玉県 | 9.42 | 関東 | 67.74 |
| 21 | 秋田県 | 9.41 | 東北 | 67.94 |
| 22 | 岐阜県 | 9.23 | 中部 | 68.69 |
| 23 | 愛知県 | 9.12 | 中部 | 68.75 |
| 24 | 島根県 | 9.11 | 中国 | 67.7 |
| 25 | 鳥取県 | 9.05 | 中国 | 68.31 |
| 26 | 福岡県 | 9.04 | 九州 | 70.06 |
| 27 | 佐賀県 | 9.01 | 九州 | 68.81 |
| 28 | 愛媛県 | 9 | 四国 | 69.09 |
| 29 | 茨城県 | 8.91 | 関東 | 67.53 |
| 30 | 山梨県 | 8.87 | 中部 | 70.24 |
| 30 | 鹿児島県 | 8.87 | 九州 | 71 |
| 32 | 山形県 | 8.85 | 東北 | 67.48 |
| 33 | 和歌山県 | 8.84 | 近畿 | 69.49 |
| 34 | 北海道 | 8.83 | 北海道 | 70.57 |
| 35 | 奈良県 | 8.81 | 近畿 | 67.74 |
| 36 | 青森県 | 8.76 | 東北 | 70.15 |
| 37 | 三重県 | 8.68 | 近畿 | 68.41 |
| 38 | 岡山県 | 8.67 | 中国 | 69.28 |
| 39 | 熊本県 | 8.55 | 九州 | 70.47 |
| 40 | 石川県 | 8.54 | 中部 | 71.15 |
| 41 | 沖縄県 | 8.38 | 九州 | 71.11 |
| 42 | 高知県 | 8.18 | 四国 | 70.7 |
| 43 | 大分県 | 8.15 | 九州 | 70.38 |
| 44 | 長崎県 | 8.08 | 九州 | 70.76 |
| 45 | 山口県 | 8.04 | 中国 | 70.36 |
| 46 | 宮崎県 | 8 | 九州 | 70.76 |
| 47 | 福井県 | 7.82 | 中部 | 70.23 |
このグラフについての豆知識
K6という尺度
K6は、過去30日間の気分や不安の状態を6つの質問でたずね、0点から24点で表す尺度です。
10点以上は気分や不安の障害の可能性がある水準とされます。
2019年の全国では9.3パーセントがこれにあたりました。
相談できる窓口があります
こころの負担が重いと感じるとき、ひとりで抱えこまずに相談できる窓口があります。
こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)は、お住まいの都道府県の相談窓口につながります。
よりそいホットライン(0120-279-338)は24時間、通話料無料で相談を受けつけています。
6年前の調査であること
国民生活基礎調査で都道府県別に集計されるのは、3年ごとの大規模調査の年だけです。
そのうち都道府県別の表が公表されている最新のものが2019年(令和元年)分になります。
この記事の数字は6年前のものです。
標本調査にもとづく推計値でもあるため、小さな差を細かく読み取ることはできません。
おおまかな地域の傾向として見てください。
順位の並びがにている記事
同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
こころの負担が重い人の割合の順位で探してみます。
最も似ていたのは【仕事の悩みを抱える人】全国16.51パーセント、原因の第1位(順位相関0.65)です。
最も食い違ったのは【小学生の未処置のむし歯】全国23.76パーセント、半分は未処置(順位相関-0.52)でした。
相関は因果ではないので、関係があると決めつけることはできません。
見くらべる手がかりとして使ってください。
地方のなかで見たK6が10点以上の人の割合
| 地方 | 最も多い(%) | 最も少ない(%) |
|---|---|---|
| 東北 | 岩手県 11 | 青森県 8.76 |
| 関東 | 千葉県 10.38 | 茨城県 8.91 |
| 中部 | 新潟県 10.29 | 福井県 7.82 |
| 近畿 | 滋賀県 9.97 | 三重県 8.68 |
| 中国 | 広島県 9.65 | 山口県 8.04 |
| 四国 | 徳島県 10.26 | 高知県 8.18 |
| 九州 | 福岡県 9.04 | 宮崎県 8 |
まとめ
こころの負担が重い人の割合を47都道府県で比べると、最も高い岩手県で11%、最も低い福井県で7.82%でした。
その差は3.18ポイント、倍率にすると1.41倍です。
47都道府県の中央値は9.11%、平均は9.28%でした。
全国の値は9.28%です。
K6が0〜4点の人の割合で並べ替えると開きは1.09倍になり、主指標で1位の岩手県はその見方では47位に位置します。
こころの負担が重い人の割合の順位を見るときは、次の3点をあわせて見てください。
1つ目は、標本調査にもとづく推計値であること。
2つ目は、診断ではなく質問への答えにもとづく点数であること。
3つ目は2019年の数字であることです。
K6が0〜4点の人の割合では石川県が71.15で最も高く、主指標で1位の岩手県はこの見方では47位でした。
地方ごとの平均では関東7都県が9.91%で最も高く、九州・沖縄8県が8.51%で最も低くなりました。
睡眠5時間未満の人の割合を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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- 【精神科を掲げる診療所】全国7,761施設、大都市に集中
- 【健康がよくない人】全国12.6%、自己評価の分布
- 【誰にも相談できない人】悩みのある人の5.3%
出典
- 統計名: 国民生活基礎調査(都道府県別 世帯人員12歳以上・こころの状態)
- 調査年: 2019年
- 公開元: 厚生労働省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0003442401
- 備考: 12歳以上の世帯人員のうちK6の点数が10点以上だった人の割合。都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。参考指標はK6が0〜4点の人の割合
注記: 12歳以上の世帯人員のうちK6の点数が10点以上だった人の割合。
都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。
参考指標はK6が0〜4点の人の割合
