ガソリンスタンドは、車がないと動けない地域ほど密に置かれます。
人口あたりで見ると大都市が最下位に沈むのはそのためです。
近年は数そのものが減り続けており、給油に困る地域も出てきています。
今回は47都道府県の給油所数を、2024年の総務省統計局「社会・人口統計体系」のデータを使って比べました。
全国27,009か所のうち、北海道が1,641か所で1位。
人口10万人あたりで見ると、東京都が最下位になります。
47都道府県の単純平均
575か所
給油所数(2024年)
最も多い 北海道
1,641か所
最も少ない 鳥取県
191か所
給油所が多い5道県
給油所が多い上位5道県です。
北海道は1,641か所、愛知県は1,266か所、千葉県は967か所、埼玉県は942か所、茨城県は924か所でした。
北海道は2位の愛知県の1.3倍です。
6位以下は兵庫県913か所、東京都896か所、静岡県859か所と続きます。
上位3道県で全国の14.3パーセント、上位5道県で21.3パーセント、上位10都道府県でも37.4パーセント。
1位のシェアは6.1パーセントにとどまり、全国に広く散らばる統計です。
人口あたり1位は高知県、2位と0.1の差でした
ここから先は、給油所数がこう分かれる理由についての見立てです。
ほかの指標と突き合わせて立てた推測で、統計そのものが示している事実ではありません。
人口10万人あたりで割り直すと、順位が大きく入れ替わります。
1位は高知県の48.3か所、2位は鹿児島県48.2か所。
その差はわずか0.1か所です。
3位は秋田県46.9か所、4位は徳島県45.3か所、5位は島根県44.6か所、6位は福島県42.7か所と続きます。
逆に人口あたりの下位は埼玉県12.9か所、大阪府9.7か所、神奈川県8.3か所、東京都6.3か所。
高知県と東京都では7.6倍の開きです。
実数7位の東京都が人口あたりでは47位、実数47位の鳥取県は人口あたりでは上位に回ります。
実数で最下位だった島根県も人口あたりでは5位です。
車が生活の足になっている地方ほど、人口のわりに給油所が多く必要になると考えられます。
鉄道網が細かい都市部では、そもそも車を持たない世帯が多いことも効いていそうです。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、四国4県が40.8か所で最も多く、関東7都県が12.9か所で最も少なくなります。
東北6県38.0か所、北海道32.5か所と続きました。
実数で見ると順位は変わる
給油所が少ない5県
給油所が少ない下位5県です。
鳥取県は191か所、奈良県は240か所、福井県は248か所、佐賀県は262か所、島根県は286か所でした。
北海道の1,641か所とは8.6倍の差があります。
8.6倍という開きは、この一連の記事のなかではかなり小さいほうです。
給油所は人が住む場所に広く行き渡る施設だと分かります。
47都道府県の中央値は496か所。
平均は574.7か所なので、平均と中央値が近い、比較的そろった分布です。
地方別に見る
地方別に合計を出すと、関東が最も大きくなります。
関東7都県が全国の20.9パーセント、中部9県が20.5パーセント、九州・沖縄8県が15.0パーセント、近畿7府県が13.1パーセントと続きます。
少ないほうは東北6県が11.6パーセント、中国5県が7.6パーセント、北海道が6.1パーセント、四国4県が5.3パーセントでした。
1道だけで6.1パーセントを占める北海道の広さが目立ちます。
人口10万人あたりの平均では順位がほぼ逆になります。
四国4県が40.8か所で1位、東北6県が38.0か所で2位、北海道が32.5か所で3位。
関東7都県は12.9か所で最下位、近畿7府県も16.2か所で下から2番目でした。
地図で見る
| 項目 | 給油所数 |
|---|---|
| 北海道 | 1,641か所 |
| 青森県 | 496か所 |
| 岩手県 | 466か所 |
| 宮城県 | 588か所 |
| 秋田県 | 421か所 |
| 山形県 | 406か所 |
| 福島県 | 744か所 |
| 茨城県 | 924か所 |
| 栃木県 | 592か所 |
| 群馬県 | 554か所 |
| 埼玉県 | 942か所 |
| 千葉県 | 967か所 |
| 東京都 | 896か所 |
| 神奈川県 | 765か所 |
| 新潟県 | 771か所 |
| 富山県 | 339か所 |
| 石川県 | 321か所 |
| 福井県 | 248か所 |
| 山梨県 | 329か所 |
| 長野県 | 744か所 |
| 岐阜県 | 647か所 |
| 静岡県 | 859か所 |
| 愛知県 | 1,266か所 |
| 三重県 | 522か所 |
| 滋賀県 | 287か所 |
| 京都府 | 392か所 |
| 大阪府 | 848か所 |
| 兵庫県 | 913か所 |
| 奈良県 | 240か所 |
| 和歌山県 | 340か所 |
| 鳥取県 | 191か所 |
| 島根県 | 286か所 |
| 岡山県 | 530か所 |
| 広島県 | 653か所 |
| 山口県 | 384か所 |
| 徳島県 | 310か所 |
| 香川県 | 322か所 |
| 愛媛県 | 492か所 |
| 高知県 | 317か所 |
| 福岡県 | 856か所 |
| 佐賀県 | 262か所 |
| 長崎県 | 424か所 |
| 熊本県 | 616か所 |
| 大分県 | 416か所 |
| 宮崎県 | 431か所 |
| 鹿児島県 | 739か所 |
| 沖縄県 | 312か所 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは北海道、愛知県、千葉県、埼玉県、茨城県です。
面積の広い道県と車社会の県が濃くなります。
淡いのは鳥取県、奈良県、福井県、佐賀県、島根県でした。
47都道府県の平均は574.7か所、中央値は496か所です。
北海道の1,641か所は平均の2.9倍にあたります。
上位3道県で14.3パーセント、1位と47位で8.6倍。
全国に広く行き渡った統計です。
| 順位 | 都道府県 | 給油所数(か所) | 地方 | 人口10万人あたりの給油所数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 北海道 | 1641 | 北海道 | 32.54 |
| 2 | 愛知県 | 1266 | 中部 | 16.97 |
| 3 | 千葉県 | 967 | 関東 | 15.47 |
| 4 | 埼玉県 | 942 | 関東 | 12.85 |
| 5 | 茨城県 | 924 | 関東 | 32.93 |
| 6 | 兵庫県 | 913 | 近畿 | 17.11 |
| 7 | 東京都 | 896 | 関東 | 6.32 |
| 8 | 静岡県 | 859 | 中部 | 24.35 |
| 9 | 福岡県 | 856 | 九州 | 16.81 |
| 10 | 大阪府 | 848 | 近畿 | 9.68 |
| 11 | 新潟県 | 771 | 中部 | 36.73 |
| 12 | 神奈川県 | 765 | 関東 | 8.29 |
| 13 | 長野県 | 744 | 中部 | 37.44 |
| 13 | 福島県 | 744 | 東北 | 42.69 |
| 15 | 鹿児島県 | 739 | 九州 | 48.24 |
| 16 | 広島県 | 653 | 中国 | 24.06 |
| 17 | 岐阜県 | 647 | 中部 | 33.77 |
| 18 | 熊本県 | 616 | 九州 | 36.30 |
| 19 | 栃木県 | 592 | 関東 | 31.41 |
| 20 | 宮城県 | 588 | 東北 | 26.16 |
| 21 | 群馬県 | 554 | 関東 | 29.31 |
| 22 | 岡山県 | 530 | 中国 | 28.95 |
| 23 | 三重県 | 522 | 近畿 | 30.51 |
| 24 | 青森県 | 496 | 東北 | 42.58 |
| 25 | 愛媛県 | 492 | 四国 | 38.56 |
| 26 | 岩手県 | 466 | 東北 | 40.70 |
| 27 | 宮崎県 | 431 | 九州 | 41.72 |
| 28 | 長崎県 | 424 | 九州 | 33.87 |
| 29 | 秋田県 | 421 | 東北 | 46.93 |
| 30 | 大分県 | 416 | 九州 | 38.34 |
| 31 | 山形県 | 406 | 東北 | 40.16 |
| 32 | 京都府 | 392 | 近畿 | 15.56 |
| 33 | 山口県 | 384 | 中国 | 29.98 |
| 34 | 和歌山県 | 340 | 近畿 | 38.64 |
| 35 | 富山県 | 339 | 中部 | 34.00 |
| 36 | 山梨県 | 329 | 中部 | 41.59 |
| 37 | 香川県 | 322 | 四国 | 35.11 |
| 38 | 石川県 | 321 | 中部 | 29.23 |
| 39 | 高知県 | 317 | 四国 | 48.32 |
| 40 | 沖縄県 | 312 | 九州 | 21.28 |
| 41 | 徳島県 | 310 | 四国 | 45.26 |
| 42 | 滋賀県 | 287 | 近畿 | 20.47 |
| 43 | 島根県 | 286 | 中国 | 44.55 |
| 44 | 佐賀県 | 262 | 九州 | 33.25 |
| 45 | 福井県 | 248 | 中部 | 33.56 |
| 46 | 奈良県 | 240 | 近畿 | 18.68 |
| 47 | 鳥取県 | 191 | 中国 | 35.97 |
このグラフについての豆知識
高知県と鹿児島県、0.1か所の接戦
人口10万人あたりの1位は高知県48.3か所、2位は鹿児島県48.2か所。
差はわずか0.1か所でした。
3位の秋田県46.9か所まで含め、車が欠かせない土地が並びます。
一方の東京都は6.3か所で47位。
1位の高知県とは7.6倍の開きがあります。
実数最下位でも人口あたりでは上位
実数47位の鳥取県は191か所ですが、人口あたりに直すと上位グループに入ります。
島根県も実数では下から5番目なのに、人口あたりでは44.6か所で5位。
給油所の数は人口よりも、土地の広さと車への依存度で決まる統計だと分かります。
数字は2024年のものです。
10年前とくらべると
全国の給油所数は、2014年の33,510か所から2024年の27,009か所へ、この10年でおよそ19%減りました。
北海道は2014年から1位を守っています。
県別では沖縄県の11%減が、いちばん小さい下げ幅でした。
順位の並びがにている記事
同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
給油所数の順位で探してみます。
並びが最も重なったのは【通勤15分未満の世帯】全国465万2,700世帯、いちばん狭い差で、相関は0.96です。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【博物館の数】が多い都道府県ランキング、人口あたりでは最大11.8倍差(順位相関-0.62)です。
相関は因果ではないので、関係があると決めつけることはできません。
見くらべる手がかりとして使ってください。
地方のなかで見た給油所数
| 地方 | 最も多い(か所) | 最も少ない(か所) |
|---|---|---|
| 東北 | 福島県 744 | 山形県 406 |
| 関東 | 千葉県 967 | 群馬県 554 |
| 中部 | 愛知県 1266 | 福井県 248 |
| 近畿 | 兵庫県 913 | 奈良県 240 |
| 中国 | 広島県 653 | 鳥取県 191 |
| 四国 | 愛媛県 492 | 徳島県 310 |
| 九州 | 福岡県 856 | 佐賀県 262 |
まとめ
給油所の数を47都道府県で比べると、最も多い北海道で1,641か所、最も少ない鳥取県で191か所でした。
1位と47位の差は8.6倍と、施設系の統計としては小さめです。
給油所数の数字を受け取る前に、3つ添えておきます。
1つ目は、面積の広い道県が実数で上位に来やすいこと。
2つ目は、人口あたりでは車社会の県が上位に入れ替わること。
3つ目は2024年の数字であることです。
人口10万人あたりでは高知県48.3か所が1位、東京都6.3か所が47位で7.6倍の開き。
2位の鹿児島県とは0.1か所の接戦でした。
地方別の人口あたり平均は四国4県40.8か所が最多、関東7都県12.9か所が最少でした。
ガソリンへの支出や自家用車の保有台数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2024年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードH6120(給油所数)の2024年の値。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードH6120(給油所数)の2024年の値。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
