消防機関が1年間に出動した回数は、全国で333万2,070回。
火災だけでなく救急や救助も含みます。
その分布を47都道府県で比べます。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系、2021年の数字。
東京都が420,564回で1位。
47都道府県の単純平均
70,895回
消防機関出動回数(2021年)
最も多い 東京都
420,564回
最も少ない 徳島県
9,471回
消防の出動回数が多い5都府県
消防の出動回数が多い上位5都府県です。
東京都は420,564回、大阪府は322,468回、愛知県は174,393回でした。
東京都は2位の大阪府の1.3倍です。
4位以下は神奈川県、埼玉県と続き、上位5都府県で全国の37.0パーセント。
上位3都府県で27.5パーセント、上位10都道府県で55.4パーセントでした。
1位のシェアは12.6パーセント。
人口のシェアをやや上回ります。
人口あたりでは山陰と東北が上位です
ここから先は、消防機関の出動回数がこう分かれる理由についての見立てです。
ほかの指標と突き合わせて立てた推測で、統計そのものが示している事実ではありません。
人口10万人あたりで割り直すと、山陰と東北の県が上位に来ます。
1位は島根県の4,401.5回、2位は岩手県4,347.49回、3位は青森県4,276.49回。
逆に人口あたりの下位は徳島県1,330.2回、沖縄県1,070.16回。
島根県と沖縄県では4.1倍の開きです。
実数1位の東京都は人口あたりでは20位と中位。
島根県や岩手県、青森県が上位なのは、高齢化率の高さが関係していると考えられます。
救急出動の多くは高齢者に関わるもので、高齢化が進む県では件数が増えます。
当サイトの後期高齢者医療の記事とあわせて読むと、その関係が見えてきます。
沖縄県が最下位なのは、若い世代の割合が高いためでしょう。
ただし出動回数には火災や救助も含まれるため、救急だけで説明できるわけではありません。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、東北6県が3,612.1回で最も多く、四国4県が2,011.6回で最も少なくなります。
北海道3,150.4回と近畿7府県3,028回がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
消防の出動回数が少ない5県
消防の出動回数が少ない下位5県です。
徳島県は9,471回、鳥取県は10,988回、宮崎県は14,501回でした。
東京都とは44.4倍の差があります。
人口の差(26倍ほど)より大きな開きです。
人が集まる場所ほど、事故や急病の件数が増えることを示しています。
47都道府県の中央値は46,013回。
平均は70,895.1回なので、平均が中央値の1.5倍です。
地方別に見る
出動の回数は、年齢構成の影響を受けます。
地方別に合計を出すと、関東7都県が全国の30.1パーセントで最も大きくなります。
次いで近畿7府県が20.2パーセント、中部9県が17.7パーセント、九州・沖縄8県が9.3パーセントと続きました。
少ないほうは東北6県が9.2パーセント、中国5県が6.3パーセント、北海道が4.9パーセント、四国4県が2.2パーセントでした。
人口10万人あたりの平均で見ると並びが変わります。
東北6県が3,612.1回、北海道が3,150.4回、近畿7府県が3,028回の順に多く、最も少ないのは四国4県が2,011.6回です。
地図で見る
| 項目 | 消防機関出動回数 |
|---|---|
| 北海道 | 163,287回 |
| 青森県 | 52,216回 |
| 岩手県 | 51,996回 |
| 宮城県 | 77,044回 |
| 秋田県 | 32,210回 |
| 山形県 | 29,280回 |
| 福島県 | 64,967回 |
| 茨城県 | 65,450回 |
| 栃木県 | 39,597回 |
| 群馬県 | 62,277回 |
| 埼玉県 | 152,936回 |
| 千葉県 | 116,614回 |
| 東京都 | 420,564回 |
| 神奈川県 | 146,524回 |
| 新潟県 | 82,438回 |
| 富山県 | 32,472回 |
| 石川県 | 46,013回 |
| 福井県 | 24,971回 |
| 山梨県 | 32,022回 |
| 長野県 | 50,692回 |
| 岐阜県 | 41,734回 |
| 静岡県 | 104,499回 |
| 愛知県 | 174,393回 |
| 三重県 | 36,930回 |
| 滋賀県 | 31,809回 |
| 京都府 | 77,987回 |
| 大阪府 | 322,468回 |
| 兵庫県 | 147,758回 |
| 奈良県 | 31,294回 |
| 和歌山県 | 23,808回 |
| 鳥取県 | 10,988回 |
| 島根県 | 29,270回 |
| 岡山県 | 34,904回 |
| 広島県 | 84,502回 |
| 山口県 | 51,125回 |
| 徳島県 | 9,471回 |
| 香川県 | 17,474回 |
| 愛媛県 | 32,077回 |
| 高知県 | 14,584回 |
| 福岡県 | 96,441回 |
| 佐賀県 | 18,049回 |
| 長崎県 | 48,134回 |
| 熊本県 | 35,346回 |
| 大分県 | 26,606回 |
| 宮崎県 | 14,501回 |
| 鹿児島県 | 56,638回 |
| 沖縄県 | 15,710回 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都、大阪府、愛知県、神奈川県、埼玉県です。
人口の分布に近い地図になります。
淡いのは徳島県、鳥取県、宮崎県でした。
47都道府県の平均は70,895.1回、中央値は46,013回です。
東京都の420,564回は平均の5.9倍にあたります。
上位3都府県で27.5パーセント、1位と47位で44.4倍の開きがありました。
| 順位 | 都道府県 | 消防機関出動回数(回) | 地方 | 人口10万人あたりの消防機関出動回数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 420564 | 関東 | 3001.88 |
| 2 | 大阪府 | 322468 | 近畿 | 3661.91 |
| 3 | 愛知県 | 174393 | 中部 | 2319.98 |
| 4 | 北海道 | 163287 | 北海道 | 3150.43 |
| 5 | 埼玉県 | 152936 | 関東 | 2083.60 |
| 6 | 兵庫県 | 147758 | 近畿 | 2720.14 |
| 7 | 神奈川県 | 146524 | 関東 | 1586.44 |
| 8 | 千葉県 | 116614 | 関東 | 1858.39 |
| 9 | 静岡県 | 104499 | 中部 | 2896.31 |
| 10 | 福岡県 | 96441 | 九州 | 1882.14 |
| 11 | 広島県 | 84502 | 中国 | 3039.64 |
| 12 | 新潟県 | 82438 | 中部 | 3786.77 |
| 13 | 京都府 | 77987 | 近畿 | 3045.18 |
| 14 | 宮城県 | 77044 | 東北 | 3364.37 |
| 15 | 茨城県 | 65450 | 関東 | 2294.88 |
| 16 | 福島県 | 64967 | 東北 | 3585.38 |
| 17 | 群馬県 | 62277 | 関東 | 3231.81 |
| 18 | 鹿児島県 | 56638 | 九州 | 3593.78 |
| 19 | 青森県 | 52216 | 東北 | 4276.49 |
| 20 | 岩手県 | 51996 | 東北 | 4347.49 |
| 21 | 山口県 | 51125 | 中国 | 3849.77 |
| 22 | 長野県 | 50692 | 中部 | 2493.46 |
| 23 | 長崎県 | 48134 | 九州 | 3711.18 |
| 24 | 石川県 | 46013 | 中部 | 4090.04 |
| 25 | 岐阜県 | 41734 | 中部 | 2128.20 |
| 26 | 栃木県 | 39597 | 関東 | 2061.27 |
| 27 | 三重県 | 36930 | 近畿 | 2103.08 |
| 28 | 熊本県 | 35346 | 九州 | 2045.49 |
| 29 | 岡山県 | 34904 | 中国 | 1860.55 |
| 30 | 富山県 | 32472 | 中部 | 3168.00 |
| 31 | 秋田県 | 32210 | 東北 | 3408.47 |
| 32 | 愛媛県 | 32077 | 四国 | 2428.24 |
| 33 | 山梨県 | 32022 | 中部 | 3977.89 |
| 34 | 滋賀県 | 31809 | 近畿 | 2254.36 |
| 35 | 奈良県 | 31294 | 近畿 | 2379.77 |
| 36 | 山形県 | 29280 | 東北 | 2775.36 |
| 37 | 島根県 | 29270 | 中国 | 4401.50 |
| 38 | 大分県 | 26606 | 九州 | 2388.33 |
| 39 | 福井県 | 24971 | 中部 | 3285.66 |
| 40 | 和歌山県 | 23808 | 近畿 | 2604.81 |
| 41 | 佐賀県 | 18049 | 九州 | 2239.33 |
| 42 | 香川県 | 17474 | 四国 | 1854.99 |
| 43 | 沖縄県 | 15710 | 九州 | 1070.16 |
| 44 | 高知県 | 14584 | 四国 | 2132.16 |
| 45 | 宮崎県 | 14501 | 九州 | 1366.73 |
| 46 | 鳥取県 | 10988 | 中国 | 2001.46 |
| 47 | 徳島県 | 9471 | 四国 | 1330.20 |
このグラフについての豆知識
火災だけではない
消防機関の出動には、火災のほか救急、救助、警戒などが含まれます。
近年は救急出動が大きな割合を占めます。
当サイトには救急出動件数の10年推移を扱った記事もあります。
あわせて読むと、消防の仕事の中身の変化が見えてきます。
人口あたりは山陰と東北
人口10万人あたりでは島根県4,401.5回、沖縄県1,070.16回で4.1倍の差。
高齢化率の高い県ほど救急の需要が大きくなります。
消防の出動回数は、その土地の年齢構成を映す数字でもあります。
数字は2021年のものです。
10年前とくらべると
全国の消防機関の出動回数は、2011年の3,604,485回から2021年の3,332,070回へ、この10年で8%減りました。
10年前も先頭は東京都です。
顔ぶれは変わりませんでした。
伸びがいちばん大きかったのは山梨県で、52%増でした。
順位の並びがにている記事
消防機関の出動回数とよく似た並びになる記事が、当サイトにあるか探しました。
いちばん近かったのは【出動した消防職員】全国1,803万5,714人、のべ人数で数えるで、順位相関は0.99でした。
最も食い違ったのは【スーパーの数】が多いのは大都市ではありませんでした、人口あたりで比較(順位相関-0.68)でした。
並びが似ていても、そこに関係があるとまでは言えません。
ただ、2つの地図をならべると読み方のヒントにはなります。
地方のなかで見た消防機関出動回数
| 地方 | 最も多い(回) | 最も少ない(回) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 77044 | 山形県 29280 |
| 関東 | 東京都 420564 | 栃木県 39597 |
| 中部 | 愛知県 174393 | 福井県 24971 |
| 近畿 | 大阪府 322468 | 和歌山県 23808 |
| 中国 | 広島県 84502 | 鳥取県 10988 |
| 四国 | 愛媛県 32077 | 徳島県 9471 |
| 九州 | 福岡県 96441 | 宮崎県 14501 |
まとめ
消防機関の出動回数を47都道府県で比べると、最も多い東京都で420,564回、最も少ない徳島県で9,471回でした。
1位と47位の差は44.4倍で、人口の差より大きくなります。
ここまでの消防機関の出動回数の数字には、注意点が3つあります。
1つ目は、火災だけでなく救急や救助も含むこと。
2つ目は、出動の回数であり件数とは異なる場合があること。
3つ目は2021年の数字であることです。
人口10万人あたりでは島根県4,401.5回が1位、沖縄県1,070.16回が47位。
高齢化率の違いが表れていると考えられます。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の30.1パーセントで最多、人口10万人あたりでは東北6県が3,612.1回で最多でした。
消防職員の数や建物火災の件数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2021年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードK1201(消防機関出動回数)の2021年の値。人口10万人あたりは2021年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードK1201(消防機関出動回数)の2021年の値。
人口10万人あたりは2021年の総人口で割った参考値
