消防を担うのは、市町村が置く消防本部と、その下にある消防署です。
ここで働くのは常勤の消防職員で、火災のほか救急や救助も受け持ちます。
広い自治体ほど出張所を多く構える必要があるため、人口だけでは数が決まりません。
使ったのは総務省統計局「社会・人口統計体系」(2024年)のデータです。
全国5,524署のうち、北海道が425署で1位。
人口規模では全国9位の北海道が、消防本部・署の数では2位の東京都を上回りました。
最も少ない鳥取県は29署です。
47都道府県の単純平均
118署
消防本部・署数(2024年)
最も多い 北海道
425署
最も少ない 鳥取県
29署
地図で見る
| 項目 | 消防本部・署数 |
|---|---|
| 北海道 | 425署 |
| 青森県 | 98署 |
| 岩手県 | 90署 |
| 宮城県 | 103署 |
| 秋田県 | 90署 |
| 山形県 | 66署 |
| 福島県 | 113署 |
| 茨城県 | 148署 |
| 栃木県 | 83署 |
| 群馬県 | 92署 |
| 埼玉県 | 216署 |
| 千葉県 | 236署 |
| 東京都 | 309署 |
| 神奈川県 | 288署 |
| 新潟県 | 135署 |
| 富山県 | 54署 |
| 石川県 | 67署 |
| 福井県 | 54署 |
| 山梨県 | 60署 |
| 長野県 | 107署 |
| 岐阜県 | 129署 |
| 静岡県 | 152署 |
| 愛知県 | 250署 |
| 三重県 | 105署 |
| 滋賀県 | 58署 |
| 京都府 | 113署 |
| 大阪府 | 274署 |
| 兵庫県 | 196署 |
| 奈良県 | 55署 |
| 和歌山県 | 65署 |
| 鳥取県 | 29署 |
| 島根県 | 59署 |
| 岡山県 | 96署 |
| 広島県 | 129署 |
| 山口県 | 72署 |
| 徳島県 | 46署 |
| 香川県 | 45署 |
| 愛媛県 | 75署 |
| 高知県 | 54署 |
| 福岡県 | 165署 |
| 佐賀県 | 40署 |
| 長崎県 | 92署 |
| 熊本県 | 95署 |
| 大分県 | 69署 |
| 宮崎県 | 44署 |
| 鹿児島県 | 115署 |
| 沖縄県 | 68署 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは北海道です。
次いで東京都、神奈川県、大阪府、愛知県が続きます。
淡いのは鳥取県、佐賀県、宮崎県、香川県、徳島県でした。
人口の多い地域と北海道が濃く出る分布です。
47都道府県の平均は117.5署、中央値は92署です。
北海道の425署は平均の3.6倍にあたります。
上位5都道県で28.0パーセント、50署を下回るのが6県。
1位と47位で14.7倍の開きがありました。
| 順位 | 都道府県 | 消防本部・署数(署) | 地方 | 人口10万人あたりの消防本部・署数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 北海道 | 425 | 北海道 | 8.43 |
| 2 | 東京都 | 309 | 関東 | 2.18 |
| 3 | 神奈川県 | 288 | 関東 | 3.12 |
| 4 | 大阪府 | 274 | 近畿 | 3.13 |
| 5 | 愛知県 | 250 | 中部 | 3.35 |
| 6 | 千葉県 | 236 | 関東 | 3.78 |
| 7 | 埼玉県 | 216 | 関東 | 2.95 |
| 8 | 兵庫県 | 196 | 近畿 | 3.67 |
| 9 | 福岡県 | 165 | 九州 | 3.24 |
| 10 | 静岡県 | 152 | 中部 | 4.31 |
| 11 | 茨城県 | 148 | 関東 | 5.27 |
| 12 | 新潟県 | 135 | 中部 | 6.43 |
| 13 | 岐阜県 | 129 | 中部 | 6.73 |
| 13 | 広島県 | 129 | 中国 | 4.75 |
| 15 | 鹿児島県 | 115 | 九州 | 7.51 |
| 16 | 京都府 | 113 | 近畿 | 4.48 |
| 16 | 福島県 | 113 | 東北 | 6.48 |
| 18 | 長野県 | 107 | 中部 | 5.39 |
| 19 | 三重県 | 105 | 近畿 | 6.14 |
| 20 | 宮城県 | 103 | 東北 | 4.58 |
| 21 | 青森県 | 98 | 東北 | 8.41 |
| 22 | 岡山県 | 96 | 中国 | 5.24 |
| 23 | 熊本県 | 95 | 九州 | 5.6 |
| 24 | 群馬県 | 92 | 関東 | 4.87 |
| 24 | 長崎県 | 92 | 九州 | 7.35 |
| 26 | 岩手県 | 90 | 東北 | 7.86 |
| 26 | 秋田県 | 90 | 東北 | 10.03 |
| 28 | 栃木県 | 83 | 関東 | 4.4 |
| 29 | 愛媛県 | 75 | 四国 | 5.88 |
| 30 | 山口県 | 72 | 中国 | 5.62 |
| 31 | 大分県 | 69 | 九州 | 6.36 |
| 32 | 沖縄県 | 68 | 九州 | 4.64 |
| 33 | 石川県 | 67 | 中部 | 6.1 |
| 34 | 山形県 | 66 | 東北 | 6.53 |
| 35 | 和歌山県 | 65 | 近畿 | 7.39 |
| 36 | 山梨県 | 60 | 中部 | 7.59 |
| 37 | 島根県 | 59 | 中国 | 9.19 |
| 38 | 滋賀県 | 58 | 近畿 | 4.14 |
| 39 | 奈良県 | 55 | 近畿 | 4.28 |
| 40 | 高知県 | 54 | 四国 | 8.23 |
| 40 | 富山県 | 54 | 中部 | 5.42 |
| 40 | 福井県 | 54 | 中部 | 7.31 |
| 43 | 徳島県 | 46 | 四国 | 6.72 |
| 44 | 香川県 | 45 | 四国 | 4.91 |
| 45 | 宮崎県 | 44 | 九州 | 4.26 |
| 46 | 佐賀県 | 40 | 九州 | 5.08 |
| 47 | 鳥取県 | 29 | 中国 | 5.46 |
消防署が多い5都道県
消防署が多い上位5都道県です。
北海道は425署、東京都は309署、神奈川県は288署、大阪府は274署、愛知県は250署でした。
北海道は2位の東京都の1.4倍あります。
6位以下は千葉県236署、埼玉県216署、兵庫県196署と続きます。
上位5都道県で全国の28.0パーセント、上位10都道府県で45.5パーセントを占めます。
北海道を除けば人口の多い順に近い並びで、北海道だけが例外的に飛び出す形です。
47位の鳥取県より、人口あたりでは東京都のほうが下です
この分布の背景を、ここから考えてみます。
消防本部・署の数の統計が答えを持っているわけではないので、以下はほかの数字と照らして立てた推測です。
消防署の数は、人口で決まるのでしょうか。
それとも面積でしょうか。
実数の並びを見ると、北海道を除けば人口の多い都府県が上位に来ます。
東京都、神奈川県、大阪府、愛知県、千葉県、埼玉県。
ここまでは「数」のランキングによくある形です。
ところが北海道が425署で1位に立ちます。
人口では東京都の3分の1ほどの道が、消防署では東京都を116署上回りました。
面積が広く、集落が散らばっている土地では、人口のわりに拠点を多く置く必要があると考えられます。
人口10万人あたりで割り直すと、並びは大きく変わります。
1位は秋田県の10.03署、2位は島根県9.19署、3位は北海道8.43署。
逆に東京都は2.18署で47位まで落ちます。
実数47位の鳥取県は人口あたりでは23位なので、東京都のほうが下という結果になります。
秋田県10.03署と東京都2.18署では4.6倍の開きです。
人口が集まっている場所では1つの署がカバーする人数が多く、散らばっている場所では署の数が要るという関係がうかがえます。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、東北6県が7.32署で最も多く、関東7都県が3.80署で最も少なくなります。
北海道の8.43署はこの東北をさらに上回りました。
実数で見ると順位は変わる
消防署が少ない5県
消防署が少ない下位5県です。
鳥取県は29署、佐賀県は40署、宮崎県は44署、香川県は45署、徳島県は46署でした。
北海道の425署とは14.7倍の差があります。
下位に並ぶのは面積の小さい県が中心です。
香川県は面積47位、鳥取県は41位、佐賀県は42位。
ただし宮崎県は面積14位で、それでも44署にとどまりました。
50署を下回るのは6県。
47都道府県の中央値は92署なので、下位の県は中央値の半分ほどということになります。
地方別に見る
地方別に合計を出すと、関東が最も大きくなります。
関東7都県が全国の24.8パーセント、中部9県が18.2パーセント、近畿7府県が15.7パーセント、九州・沖縄8県が12.5パーセントと続きます。
少ないほうは東北6県が10.1パーセント、北海道が7.7パーセント、中国5県が7.0パーセント、四国4県が4.0パーセントでした。
1道だけの北海道が7.7パーセントを占めます。
6県ある東北の10.1パーセントに迫る水準です。
人口10万人あたりの平均で見ると順番は逆になります。
東北6県が7.32署、中国5県が6.05署、四国4県が6.43署と続き、関東7都県は3.80署、近畿7府県は4.75署にとどまります。
実数では関東が最も多く、人口あたりでは関東が最も少ないという形です。
このグラフについての豆知識
出張所や分署も1署として数える
この指標は消防本部、消防署、そしてその出張所や分署を合わせた数です。
規模の大小は問いません。
大きな消防署も小さな出張所も、それぞれ1つとして数えられます。
そのため、この数字は「消防の拠点がいくつあるか」を表すもので、消防力の大きさをそのまま示すものではありません。
職員数や車両数は別の指標になります。
消防団は別に数える
常備の消防組織とは別に、地域の住民が担う消防団があります。
消防団員の数はこの指標には含まれません。
消防団員は全国で74万人を超えており、消防本部・署の数5,524署に対してかなり厚い人数です。
消防団員数を比べた記事もあわせてどうぞ。
数字は2024年のものです。
10年前とくらべると
全国の消防本部・署の数は、2014年の5,608署から2024年の5,524署へ、この10年でほとんど変わっていません。
北海道は2014年から1位を守っています。
伸びがいちばん大きかったのは三重県で、5%増でした。
順位の並びがにている記事
消防本部・署の数の順位を、当サイトの全記事の並びと突き合わせてみました。
0.97という高い相関を示したのが【消防職員の数】全国16万8,898人、人口あたりの上位は東北勢でした。
最も食い違ったのは【体育館の数】全国8,111か所、人口が少ない県ほど多いという逆転が起きています(順位相関-0.63)でした。
相関は因果ではないので、関係があると決めつけることはできません。
見くらべる手がかりとして使ってください。
地方のなかで見た消防本部・署数
| 地方 | 最も多い(署) | 最も少ない(署) |
|---|---|---|
| 東北 | 福島県 113 | 山形県 66 |
| 関東 | 東京都 309 | 栃木県 83 |
| 中部 | 愛知県 250 | 福井県 54 |
| 近畿 | 大阪府 274 | 奈良県 55 |
| 中国 | 広島県 129 | 鳥取県 29 |
| 四国 | 愛媛県 75 | 香川県 45 |
| 九州 | 福岡県 165 | 佐賀県 40 |
まとめ
消防本部と消防署の数を47都道府県で比べると、最も多い北海道で425署、最も少ない鳥取県で29署でした。
人口で全国9位の北海道が、2位の東京都309署を上回ります。
消防本部・署の数の数字には、但し書きが3つつきます。
1つ目は、出張所や分署も1署として数えること。
2つ目は、消防団は含まないこと。
3つ目は2024年の数字であることです。
人口10万人あたりで割り直すと、1位は秋田県の10.03署、47位は東京都の2.18署。
実数で47位だった鳥取県は23位まで上がり、東京都のほうが下になります。
地方別の人口10万人あたり平均は東北6県が7.32署で最多、関東7都県が3.80署で最少。
実数と人口あたりで順番がきれいに逆転しました。
消防団員数や火災件数を比べた記事とあわせて読んでみてください。
関連記事
- 【救急病院の数】全国8,122施設、人口あたり1位の高知県は実数だと27位
- 【警察官の数・10年推移】全国はほぼ横ばい、38都道府県でわずかに増加
- 【消防車の数】全国9万台、2位は福島県・3位は新潟県という並び
- 【消火栓の数】全国195万4,330か所、1位と2位の差は1,431か所
- 【消防職員の数】全国16万8,898人、人口あたりの上位は東北勢
- 【火災の損害額】全国942億円、人口あたりでは7.1倍
出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2024年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードK1101(消防本部・署数)の2024年の値。消防本部と消防署、出張所を合わせた数。分署や派出所も含む。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードK1101(消防本部・署数)の2024年の値。
消防本部と消防署、出張所を合わせた数。
分署や派出所も含む。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
