授業料や塾の月謝は、都道府県でどれくらい違うのでしょうか。
全国平均を100として比べます。
使うのは総務省の小売物価統計調査、2024年の消費者物価地域差指数。
大阪府が125.1で1位。
47都道府県の平均は96.61、中央値は95.2です。
最も高い125.1と最も低い78.8の差は46.3ポイント、倍率にすると1.59倍でした。
実数で見るか率で見るかによって並びは変わります。
この記事では率のほうを主に見ていきます。
47都道府県の単純平均
96.6
教育の地域差指数(2024年)
最も多い 大阪府
125.1
最も少ない 富山県
78.8
教育が高い上位5都府県
教育が高い上位5都府県です。
大阪府は125.1、和歌山県は119、京都府は116.8でした。
1位と2位の差は6.1ポイントです。
4位は滋賀県で115、5位は神奈川県で110.8。
上位5はいずれも47都道府県の平均96.61を上回りました。
1位の大阪府は平均を28.49ポイント上回りました。
中央値の95.2と比べると29.9ポイント高く、平均に対する比では1.29倍にあたります。
6位以下は石川県で108.4、兵庫県で106.7、山形県で105.2と続きました。
2位と3位の差は2.2ポイント、3位と4位の差は1.8ポイント。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は5.6ポイントでした。
1位から5位までの幅は14.3ポイント、1位から8位までの幅は19.9ポイントでした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。
大阪府は総合の地域差指数でも17位に入っています。
全国の値は100で、上位5はいずれもこれを上回りました。
1位は全国平均を25パーセント上回りました。
10大費目のなかで最も差が大きい費目です。
総合の指数で見ると並びが変わります
ここからは統計を離れて、教育の物価水準の背景を推測します。
確かめられた事実ではなく、ほかの数字と並べて考えた見立てとして読んでください。
総合の地域差指数で並べ替えると、順位が変わります。
1位は東京都の104、2位は神奈川県の103.3、3位は北海道の101.9。
4位以下は山形県、千葉県と続きます。
逆に下位は鹿児島県が96.4、群馬県が96.2。
東京都と群馬県では1.08倍の開きです。
総合の指数で並べ替えると首位が変わります。
教育の高い県が、暮らし全体でも高いとは限りません。
私立の学校が多い地域では、授業料の水準がそのまま指数に表れます。
公立中心の地域では低くなります。
塾や予備校の月謝も、競争の激しい地域ほど高くなる傾向があると言われています。
地方ごとに県の平均を出すと、近畿7府県が110.97で最も高く、四国4県が91.97で最も低くなります。
関東7都県96.54と北海道95がそれに続きました。
同じ指標でも、実数で見るか率で見るかで並びは変わります。
どちらか一方だけを見て県の姿を決めつけないことが大切です。
実数で見ると順位は変わる
教育が安い下位5県
教育が安い下位5県です。
47位の富山県は78.8、46位の群馬県は80.1、45位の山口県は80.7でした。
1位の大阪府とは46.3ポイントの差があります。
44位は秋田県で84.5、43位は愛媛県で86.5、42位は岡山県で86.9と続きます。
下位の県は全国平均を2割以上下回ります。
教育にかかる値段は、住む場所で大きく変わります。
47都道府県の中央値は95.2、平均は96.61です。
47位の富山県は平均を17.81ポイント下回りました。
47位の富山県は1位の大阪府の63.0パーセントにあたる水準で、倍率にすると1.59倍の開きです。
46位との差は1.3ポイント、45位との差は1.9ポイント。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも8.1ポイントしかありません。
下位5県はいずれも47都道府県の平均96.61を下回りました。
47位から43位までの幅は7.7ポイントです。
富山県は総合の地域差指数では中位位です。
全国の値は100なので、47位はこれを21.2ポイント下回っています。
地図で見る
| 項目 | 教育の地域差指数 |
|---|---|
| 北海道 | 95 |
| 青森県 | 88.5 |
| 岩手県 | 92.3 |
| 宮城県 | 95.2 |
| 秋田県 | 84.5 |
| 山形県 | 105.2 |
| 福島県 | 94.9 |
| 茨城県 | 93 |
| 栃木県 | 95.6 |
| 群馬県 | 80.1 |
| 埼玉県 | 99 |
| 千葉県 | 99.4 |
| 東京都 | 97.9 |
| 神奈川県 | 110.8 |
| 新潟県 | 95.2 |
| 富山県 | 78.8 |
| 石川県 | 108.4 |
| 福井県 | 104.6 |
| 山梨県 | 91.3 |
| 長野県 | 88.4 |
| 岐阜県 | 91.2 |
| 静岡県 | 87.2 |
| 愛知県 | 100.6 |
| 三重県 | 95.3 |
| 滋賀県 | 115 |
| 京都府 | 116.8 |
| 大阪府 | 125.1 |
| 兵庫県 | 106.7 |
| 奈良県 | 98.9 |
| 和歌山県 | 119 |
| 鳥取県 | 92.9 |
| 島根県 | 97 |
| 岡山県 | 86.9 |
| 広島県 | 103.1 |
| 山口県 | 80.7 |
| 徳島県 | 95.9 |
| 香川県 | 92.1 |
| 愛媛県 | 86.5 |
| 高知県 | 93.4 |
| 福岡県 | 96.1 |
| 佐賀県 | 91.9 |
| 長崎県 | 89.5 |
| 熊本県 | 94.2 |
| 大分県 | 103.3 |
| 宮崎県 | 94.5 |
| 鹿児島県 | 97 |
| 沖縄県 | 91.8 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは大阪府です。
次いで和歌山県、京都府、滋賀県、神奈川県が続きます。
淡いのは富山県、群馬県、山口県でした。
47都道府県の平均は96.61、中央値は95.2です。
大阪府の125.1は平均を28.49ポイント上回ります。
1位と47位の差は46.3ポイント、倍率にすると1.59倍でした。
総合の地域差指数で並べ替えると東京都が104で最も高く、開きは1.08倍になります。
主指標で1位の大阪府は総合の地域差指数では17位、総合の地域差指数で1位の東京都は主指標では16位でした。
| 順位 | 都道府県 | 教育の地域差指数 | 地方 | 総合の地域差指数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 大阪府 | 125.1 | 近畿 | 99.3 |
| 2 | 和歌山県 | 119 | 近畿 | 98.2 |
| 3 | 京都府 | 116.8 | 近畿 | 101.1 |
| 4 | 滋賀県 | 115 | 近畿 | 98.6 |
| 5 | 神奈川県 | 110.8 | 関東 | 103.3 |
| 6 | 石川県 | 108.4 | 中部 | 99.5 |
| 7 | 兵庫県 | 106.7 | 近畿 | 99.2 |
| 8 | 山形県 | 105.2 | 東北 | 101.4 |
| 9 | 福井県 | 104.6 | 中部 | 99.3 |
| 10 | 大分県 | 103.3 | 九州 | 97.4 |
| 11 | 広島県 | 103.1 | 中国 | 98.7 |
| 12 | 愛知県 | 100.6 | 中部 | 98.1 |
| 13 | 千葉県 | 99.4 | 関東 | 101.2 |
| 14 | 埼玉県 | 99 | 関東 | 100.3 |
| 15 | 奈良県 | 98.9 | 近畿 | 98.1 |
| 16 | 東京都 | 97.9 | 関東 | 104 |
| 17 | 鹿児島県 | 97 | 九州 | 96.4 |
| 17 | 島根県 | 97 | 中国 | 100 |
| 19 | 福岡県 | 96.1 | 九州 | 98 |
| 20 | 徳島県 | 95.9 | 四国 | 99.3 |
| 21 | 栃木県 | 95.6 | 関東 | 97.6 |
| 22 | 三重県 | 95.3 | 近畿 | 98.7 |
| 23 | 宮城県 | 95.2 | 東北 | 100.6 |
| 23 | 新潟県 | 95.2 | 中部 | 98 |
| 25 | 北海道 | 95 | 北海道 | 101.9 |
| 26 | 福島県 | 94.9 | 東北 | 98.8 |
| 27 | 宮崎県 | 94.5 | 九州 | 97 |
| 28 | 熊本県 | 94.2 | 九州 | 99.4 |
| 29 | 高知県 | 93.4 | 四国 | 100 |
| 30 | 茨城県 | 93 | 関東 | 97.5 |
| 31 | 鳥取県 | 92.9 | 中国 | 98.9 |
| 32 | 岩手県 | 92.3 | 東北 | 100 |
| 33 | 香川県 | 92.1 | 四国 | 98.6 |
| 34 | 佐賀県 | 91.9 | 九州 | 97.7 |
| 35 | 沖縄県 | 91.8 | 九州 | 100.2 |
| 36 | 山梨県 | 91.3 | 中部 | 97.7 |
| 37 | 岐阜県 | 91.2 | 中部 | 97.1 |
| 38 | 長崎県 | 89.5 | 九州 | 99.3 |
| 39 | 青森県 | 88.5 | 東北 | 98.5 |
| 40 | 長野県 | 88.4 | 中部 | 97.9 |
| 41 | 静岡県 | 87.2 | 中部 | 98.3 |
| 42 | 岡山県 | 86.9 | 中国 | 97.7 |
| 43 | 愛媛県 | 86.5 | 四国 | 98.6 |
| 44 | 秋田県 | 84.5 | 東北 | 99.2 |
| 45 | 山口県 | 80.7 | 中国 | 99.9 |
| 46 | 群馬県 | 80.1 | 関東 | 96.2 |
| 47 | 富山県 | 78.8 | 中部 | 98.6 |
このグラフについての豆知識
地域差が最も大きい費目のひとつ
教育には幼稚園から大学までの授業料、教科書・学習参考教材、補習教育の月謝が含まれます。
1位と47位の差は1.59倍。
住居の1.56倍を上回り、10大費目のなかで最大でした。
全国平均を100とした指数
消費者物価地域差指数は、全国の平均を100として、その地域の物価がどれくらいかを表した数字です。
100を超えれば全国より高く、下回れば安いことを示します。
費目ごとの指数は、家計の支出割合で重みをつけて価格を比べたものです。
この記事の数字は都道府県の全域を対象にしたもので、県庁所在市だけを見た数字とは違います。
数字の散らばり
1位の大阪府は125.1、47位の富山県は78.8。
差は46.3ポイント、倍率にすると1.59倍です。
中央値は95.2、平均は96.61でした。
平均と中央値がどれだけ離れているかを見ると、一部の都道府県が全体を引っぱっているかどうかが分かります。
この指標では1.41ポイントの差でした。
総合の地域差指数で並べ替えると開きは1.08倍になります。
2つの見方を突き合わせると、順位の意味がはっきりします。
地方のなかで見た教育の地域差指数
| 地方 | 最も多い | 最も少ない |
|---|---|---|
| 東北 | 山形県 105.2 | 秋田県 84.5 |
| 関東 | 神奈川県 110.8 | 群馬県 80.1 |
| 中部 | 石川県 108.4 | 富山県 78.8 |
| 近畿 | 大阪府 125.1 | 三重県 95.3 |
| 中国 | 広島県 103.1 | 山口県 80.7 |
| 四国 | 徳島県 95.9 | 愛媛県 86.5 |
| 九州 | 大分県 103.3 | 長崎県 89.5 |
まとめ
教育の物価水準を47都道府県で比べると、最も高い大阪府で125.1、最も低い富山県で78.8でした。
その差は46.3ポイント、倍率にすると1.59倍です。
47都道府県の中央値は95.2、平均は96.61でした。
全国の値は100です。
総合の地域差指数で並べ替えると開きは1.08倍になり、主指標で1位の大阪府はその見方では17位に位置します。
教育の物価水準の統計を読むときの注意点は3つです。
1つ目は、全国平均を100とした指数であること。
2つ目は、公立と私立の構成に左右されること。
3つ目は2024年の数字であることです。
総合の地域差指数では東京都が104で最も高く、主指標で1位の大阪府はこの見方では17位でした。
地方ごとの平均では近畿7府県が110.97で最も高く、四国4県が91.97で最も低くなりました。
教養娯楽や住居の物価水準を比べた記事とあわせて読んでみてください。
1位の大阪府と2位の和歌山県の差は6.1ポイントで、上位のなかでも順位は僅差で決まりました。
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出典
- 統計名: 小売物価統計調査(10大費目別消費者物価地域差指数)
- 調査年: 2024年
- 公開元: 総務省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0003441258
- 備考: 全国平均を100としたときの2024年の都道府県別の指数。参考指標は同じ県の総合の指数
注記: 全国平均を100としたときの2024年の都道府県別の指数。
参考指標は同じ県の総合の指数
