【昼夜間人口比率】100を超えるのは15都府県、ただし大きく離れるのは4つ

【昼夜間人口比率】100を超えるのは15都府県、ただし大きく離れるのは4つ

まちの人口には、住んでいる人の数と、昼間にそこにいる人の数の2つがあります。
会社や学校が多い地域は、朝になるとまわりから人が集まって昼の人口がふくらみます。
その関係を1つの数字にしたのが昼夜間人口比率で、100を超えると入ってくる人のほうが多いことを表します。

使ったのは総務省統計局「国勢調査」(令和2年)のデータです。

100を超えると、通勤や通学で入ってくる人が出ていく人を上回ることを意味します。
全国では当然100ですが、都道府県別に並べると1.30倍の開きがありました。

47都道府県の単純平均

99.3%

昼夜間人口比率(令和2年(2020年10月1日現在))

最も多い 東京都

116.1%

最も少ない 埼玉県

89.6%

地図で見る昼夜間人口比率

昼夜間人口比率(令和2年(2020年10月1日現在))
昼夜間人口比率(令和2年(2020年10月1日現在)) 令和2年国勢調査 従業地・通学地による人口・就業状態等集計(総務省統計局)をもとに作成。単位は%。 北海道 100.0%青森 99.9%岩手 99.8%宮城 100.1%秋田 99.8%山形 99.7%福島 100.1%茨城 97.8%栃木 99.1%群馬 100.0%埼玉 89.6%千葉 90.3%東京 116.1%神奈川 91.7%新潟 100.0%富山 99.8%石川 100.2%福井 100.2%山梨 99.3%長野 99.7%岐阜 96.6%静岡 99.8%愛知 101.2%三重 98.6%滋賀 96.9%京都 101.7%大阪 103.9%兵庫 96.1%奈良 91.1%和歌山 98.5%鳥取 99.8%島根 100.1%岡山 100.0%広島 100.2%山口 99.6%徳島 99.6%香川 100.1%愛媛 100.1%高知 99.9%福岡 100.1%佐賀 100.4%長崎 99.7%熊本 99.6%大分 99.9%宮崎 99.9%鹿児島 99.9%沖縄 100.0%
昼夜間人口比率(%)
昼夜間人口比率(令和2年(2020年10月1日現在))
項目昼夜間人口比率
北海道100.0%
青森県99.9%
岩手県99.8%
宮城県100.1%
秋田県99.8%
山形県99.7%
福島県100.1%
茨城県97.8%
栃木県99.1%
群馬県100.0%
埼玉県89.6%
千葉県90.3%
東京都116.1%
神奈川県91.7%
新潟県100.0%
富山県99.8%
石川県100.2%
福井県100.2%
山梨県99.3%
長野県99.7%
岐阜県96.6%
静岡県99.8%
愛知県101.2%
三重県98.6%
滋賀県96.9%
京都府101.7%
大阪府103.9%
兵庫県96.1%
奈良県91.1%
和歌山県98.5%
鳥取県99.8%
島根県100.1%
岡山県100.0%
広島県100.2%
山口県99.6%
徳島県99.6%
香川県100.1%
愛媛県100.1%
高知県99.9%
福岡県100.1%
佐賀県100.4%
長崎県99.7%
熊本県99.6%
大分県99.9%
宮崎県99.9%
鹿児島県99.9%
沖縄県100.0%

東京都だけが濃く出ます。
大阪府と京都府、愛知県がわずかに色づき、埼玉県と千葉県、奈良県が淡くなる程度で、それ以外の県はほぼ同じ色に見えます。
47都道府県を塗り分けても、ほとんど模様の出ない地図です。

47都道府県の単純平均は99.28、中央値は99.89。
全国が必ず100になる指標なのに単純平均が下回るのは、東京都だけが上に大きく外れる一方、多くの県がわずかに100を下回るためです。

平均を超えたのは35都道府県。
数としては多数派ですが、そのほとんどは100前後に集まっています。

順位都道府県昼夜間人口比率(%)地方昼間人口夜間人口他市区町村に常住する人
1東京都116.14関東16315279140475946192357
2大阪府103.9近畿918210188376852636914
3京都府101.72近畿26223552578087641789
4愛知県101.16中部762972375424152016097
5佐賀県100.36九州814329811442148384
6広島県100.17中国28043912799702503616
6石川県100.17中部11344481132526190806
8福井県100.15中部767987766863128209
9香川県100.1四国951166950244143451
10島根県100.09中国67174167112649850
11愛媛県100.08四国13358701334841104811
11福岡県100.08九州513957951352141179859
11福島県100.08東北18346891833152220873
14宮城県100.06東北23034792301996523620
15岡山県100.04中国18891201888432317452
16沖縄県99.99九州14672611467480254573
17北海道99.97北海道52230425224614762412
18群馬県99.95関東19381601939110383625
18新潟県99.95中部22002672201272346273
20大分県99.94九州1123160112385293805
21宮崎県99.93九州1068793106957686811
22鹿児島県99.9九州15866421588256122301
22青森県99.9東北12367531237984134049
24高知県99.89四国69079769152781720
25鳥取県99.84中国55250555340769101
26秋田県99.83東北95783195950284411
27富山県99.8中部10327751034814167683
28静岡県99.79中部36254913633202732031
29岩手県99.78東北12079071210534151509
30山形県99.74東北10652141068027163343
30長崎県99.74九州13089451312317120408
30長野県99.74中部20426962048011322744
33熊本県99.64九州17320111738301337991
34山口県99.63中国13371161342059138848
35徳島県99.61四国716742719559118580
36山梨県99.26中部803946809974180897
37栃木県99.05関東19148361933146334449
38三重県98.59近畿17453121770254269059
39和歌山県98.47近畿908429922584122693
40茨城県97.78関東28033342867009567752
41滋賀県96.86近畿13692331413610273269
42岐阜県96.62中部19118761978742368554
43兵庫県96.06近畿524963654650021027194
44神奈川県91.68関東846894692373371950821
45奈良県91.09近畿12064251324473243532
46千葉県90.26関東567218362844801135720
47埼玉県89.61関東658157873447651410966
令和2年国勢調査 従業地・通学地による人口・就業状態等集計(令和2年(2020年10月1日現在)、総務省統計局)をもとに作成

昼夜間人口比率が高い5都府県

上位5都道府県の昼夜間人口比率
上位5都道府県の昼夜間人口比率 令和2年国勢調査 従業地・通学地による人口・就業状態等集計(令和2年(2020年10月1日現在)) 020406080100東京都: 116.1%116.1%大阪府: 103.9%103.9%京都府: 101.7%101.7%愛知県: 101.2%101.2%佐賀県: 100.4%100.4%東京都大阪府京都府愛知県佐賀県
上位5都道府県の昼夜間人口比率
項目昼夜間人口比率
東京都116.1%
大阪府103.9%
京都府101.7%
愛知県101.2%
佐賀県100.4%
下位5都道府県の昼夜間人口比率
下位5都道府県の昼夜間人口比率 令和2年国勢調査 従業地・通学地による人口・就業状態等集計(令和2年(2020年10月1日現在)) 020406080埼玉県: 89.6%89.6%千葉県: 90.3%90.3%奈良県: 91.1%91.1%神奈川県: 91.7%91.7%兵庫県: 96.1%96.1%埼玉県千葉県奈良県神奈川県兵庫県
下位5都道府県の昼夜間人口比率
項目昼夜間人口比率
埼玉県89.6%
千葉県90.3%
奈良県91.1%
神奈川県91.7%
兵庫県96.1%

昼夜間人口比率が高い上位5都府県です。

東京都は116.14、大阪府は103.90、京都府は101.72、愛知県は101.16、佐賀県は100.36でした。
東京都の116.14は、昼間に人口が16パーセント増えることを意味します。

東京都の昼間人口は1,631万5,279人、夜間人口は1,404万7,594人。
差し引き226万7,685人が昼間に増えている計算です。
この226万人という数は、47都道府県のうち20県の人口を上回ります。

6位以下は石川県100.17、広島県100.17、福井県100.15と続きます。
100を超えたのは15都府県でしたが、5位の佐賀県ですでに100.36。
上位のなかでも、意味のある差がついているのは4位までです。

100を超える15都府県のうち、11は誤差のような差

100を超えた15都府県は、本当に同じ意味で「人が集まる県」なのでしょうか。
ここから先は、ほかの数字と照らして立てた見立てです。

100を超えたのは15都府県ですが、その中身はかなり違います。

東京都116.14、大阪府103.90、京都府101.72、愛知県101.16。
ここまでは明確に100を上回っています。
ところが5位以下の11府県は、佐賀県100.36、石川県100.17、広島県100.17、福井県100.15、島根県100.09、香川県100.10、宮城県100.06、福島県100.08、愛媛県100.08、福岡県100.08、岡山県100.04。
すべて100.4を下回っており、実質的には出入りが釣り合っている県だと考えたほうが正確でしょう。

つまり昼間に人が集まる場所として意味のある差がついているのは、東京都・大阪府・京都府・愛知県の4都府県だけということになります。

逆に下位を見ると、埼玉県89.61、千葉県90.26、奈良県91.09、神奈川県91.68、兵庫県96.06。
いずれも東京都か大阪府に隣接する県です。
夜に帰ってくる人のほうが多い、いわゆるベッドタウンの県ということになります。

この5県には共通点があります。
鉄道で通勤・通学する人の割合が高いのです。
埼玉県39.82パーセント、千葉県42.16パーセント、奈良県35.67パーセント、神奈川県52.06パーセント、兵庫県34.10パーセント。
いずれも全国平均25.50パーセントを上回ります。

昼夜間人口比率と人口密度の相関係数はプラス0.34、通勤時間とはマイナス0.28。
どちらも弱い数字でした。
この指標は都道府県単位で見ると、東京都と大阪府という2つの中心と、その周りの県という構図でほぼ説明がつきます。
それ以外の県では、県境を越える通勤そのものが少ないためです。

100を超えた15都府県のうち、意味のある差がついているのは4都府県だけでした。残る11府県は100.4を下回っていて、順位表だけ見ていると気づけないところです。

昼夜間人口比率が低い5都県

昼夜間人口比率が低い下位5都県です。

埼玉県は89.61、千葉県は90.26、奈良県は91.09、神奈川県は91.68、兵庫県は96.06でした。
東京都の116.14とは1.30倍の差があります。

埼玉県の89.61は、昼間に人口が1割以上減ることを意味します。
夜間人口734万5,000人に対し、昼間人口は658万1,000人あまりでした。

下位に並んだ5県のうち、埼玉県、千葉県、神奈川県は東京都に隣接し、奈良県と兵庫県は大阪府に隣接しています。
大都市に人を送り出す側の県が、そのまま下位を占めた形です。

95を下回ったのは埼玉県、千葉県、奈良県、神奈川県の4県だけ。
それ以外の43都道府県は95から116のあいだに収まっており、多くは100前後に集まっています。

下位5県はすべて東京都か大阪府のとなりです。ここまできれいに並ぶと、この指標が何を測っているのかがはっきりします。

このグラフについての豆知識

昼間人口は通勤・通学だけで計算する

昼間人口は、夜間人口に通勤・通学による流入人口を足し、流出人口を引いたものです。
買い物や観光での移動は含まれません。

そのため観光地を抱える県でも、この数字は大きくなりません。
日中に人が集まる場所という意味では、通勤・通学に限った見方だと考えてください。
全国の昼夜間人口比率は必ず100になります。
国全体では流入も流出もないためです。

都道府県単位では差が出にくい

昼夜間人口比率は、もともと市区町村単位で見ることの多い指標です。
県境を越える通勤は、県内の市区町村を越える通勤よりずっと少ないためです。

令和2年国勢調査では、他県で従業・通学している人は545万5,865人。
県内の他市町村で従業・通学している人1,576万5,312人の3分の1ほどでした。
県をまたぐ移動は、県内の移動の3分の1しかないということです。

この記事の数字が100前後に集まるのは、そうした構造によるものです。
市区町村で見れば、都心の区は300を超える一方、住宅地の市は70台になることもあります。

「差がない」ことが結果になる指標

47都道府県で比べる記事の多くは、上位と下位でどれだけ違うかを見ます。
この指標はその逆で、差が出ないこと自体が結果になります。

1位と47位で1.30倍。
100を超えた15都府県のうち、100.4を上回るのは東京都・大阪府・京都府・愛知県の4都府県だけで、残る11府県は実質的に出入りが釣り合っています。

つまり都道府県という単位は、通勤の動きを見るには大きすぎるということです。
この指標を使いたいなら、市区町村まで下りる必要があります。
順位表の上下より、そこが分かることのほうが役に立つかもしれません。

地方のなかで見た昼夜間人口比率

地方最も多い(%)最も少ない(%)
東北福島県 100.08山形県 99.74
関東東京都 116.14埼玉県 89.61
中部愛知県 101.16岐阜県 96.62
近畿大阪府 103.9奈良県 91.09
中国広島県 100.17山口県 99.63
四国香川県 100.1徳島県 99.61
九州佐賀県 100.36熊本県 99.64
令和2年国勢調査 従業地・通学地による人口・就業状態等集計(令和2年(2020年10月1日現在)、総務省統計局)をもとに作成

まとめ

47都道府県の昼夜間人口比率を比べると、最も高い東京都は116.14、最も低い埼玉県は89.61で、その差は1.30倍でした。
100を超えたのは15都府県です。

昼間人口は通勤・通学だけで計算され、買い物や観光は含みません。
県境を越える通勤が少ないため、都道府県単位では差が出にくい指標です。
令和2年(2020年)の調査になります。

100を超えた15都府県のうち、100.4を上回るのは東京都・大阪府・京都府・愛知県の4都府県だけ。
残る11府県は実質的に出入りが釣り合っています。

下位5県はすべて東京都か大阪府に隣接し、鉄道通勤の割合も全国平均を上回っていました。

全国では必ず100になる指標を都道府県で割っても、1.30倍しか開きませんでした。県をまたぐ通勤が、思っていたより少ないということでもあります。

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出典

注記: 昼夜間人口比率は昼間人口を夜間人口(常住人口)で割って100を掛けた値。
100を超えると流入が流出を上回る

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