100歳以上の人の数が10年でどう変わったかを、47都道府県で並べて比べます。
2010年と2020年の100歳以上人口を比べた変化率です。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系。
全国は4万3,882人から7万9,523人へ、1.81倍に増えました。
47都道府県すべてがプラスで、上位ほど増え方が大きいという読み方になります。
47都道府県の単純平均
80.6%
100歳以上人口の10年変化率(2010年と2020年の比較)
最も多い 埼玉県
116.1%
最も少ない 沖縄県
35.4%
増え方が大きかった5県
増え方が大きかった上位5県です。
埼玉県はプラス116.05パーセント、栃木県はプラス104.84パーセント、静岡県はプラス99.83パーセント、千葉県はプラス98.67パーセント、愛知県はプラス98.35パーセントでした。
埼玉県は10年で2.16倍になっています。
6位以下は宮城県プラス97.48パーセント、茨城県プラス97.30パーセント、神奈川県プラス95.95パーセントと続きます。
2倍以上に増えたのは埼玉県と栃木県の2県。
95パーセント以上増えた8県のうち、5県が関東でした。
長寿の県ほど増えている、わけではありませんでした
なぜこういう並びになるのか、ここからは考えてみます。
以下は10年間の100歳以上人口の変化の統計から直接読み取れることではなく、別の数字と照らして立てた推測です。
長寿の県ほど100歳以上が増えているはずだ、という予想は外れました。
10年の変化率と65歳以上人口割合の相関係数はマイナス0.13。
ほとんど関係がありません。
2010年時点の100歳以上人口との相関もプラス0.06で、もともと多かった県が伸びたわけでもありませんでした。
人口10万人あたりで割り直すと、順位はまるで入れ替わります。
2020年で最も多いのは島根県の133.3人、次いで高知県126.1人、鳥取県116.8人。
逆に最も少ないのは埼玉県の41.1人、愛知県41.8人、千葉県45.5人です。
変化率1位の埼玉県は、人口あたりでは47位でした。
つまりこの記事の順位は、100歳以上がどれだけ多いかではなく、10年でどれだけ急に増えたかを表しています。
もともと少なかった県ほど、同じ人数が増えるだけで率が大きく跳ねます。
埼玉県は1,396人から3,016人へ1,620人増えましたが、人口あたりで見れば依然として全国で最も少ない県のままです。
沖縄県が47位なのも、逆の説明で読めます。
2010年の時点で人口10万人あたり59.5人と全国6位で、すでに厚みがありました。
伸びしろが小さかったぶん、率としての増え方は抑えられたことになります。
増え方が小さかった5県
増え方が小さかった下位5県です。
沖縄県はプラス35.44パーセント、徳島県はプラス53.58パーセント、佐賀県はプラス61.22パーセント、富山県はプラス61.37パーセント、山口県はプラス61.79パーセントでした。
埼玉県のプラス116.05パーセントとは80.61ポイントの差があります。
最下位の沖縄県は長寿県として知られてきた県です。
それでも増え方がいちばん小さいのは、この順位が長寿かどうかを表す指標ではないことを示しています。
70パーセント未満の伸びにとどまったのは12県。
中国5県のうち4県がここに入ります。
人数そのものが最も少ないのは徳島県の579人。
2010年の377人から202人増えました。
地方別に見る10年の変化
地方別に平均を出すと、関東が最も大きくなります。
関東7都県がプラス96.82パーセント、北海道がプラス94.99パーセント、東北6県がプラス88.32パーセント、中部9県がプラス87.65パーセントと続きます。
増え方が小さいほうは近畿7府県がプラス74.70パーセント、四国4県がプラス69.70パーセント、九州・沖縄8県がプラス69.05パーセント、中国5県がプラス68.26パーセントでした。
関東と中国では28.56ポイントの差があります。
関東7都県はプラス96.82パーセント。
埼玉県、栃木県、千葉県、茨城県、神奈川県の5県が95パーセント以上増えており、地方としてまとまった伸び方をしています。
都市部で高齢化が急に進んだ10年だった、という読み方ができます。
中国5県のプラス68.29パーセントは最も小さい数字ですが、人口10万人あたりで見れば島根県と鳥取県が全国1位と3位です。
伸び方と多さは別だということが、ここでもはっきり出ています。
地図で見る10年の変化
| 項目 | 100歳以上人口の10年変化率 |
|---|---|
| 北海道 | 95.0% |
| 青森県 | 90.9% |
| 岩手県 | 85.0% |
| 宮城県 | 97.5% |
| 秋田県 | 81.7% |
| 山形県 | 83.7% |
| 福島県 | 91.1% |
| 茨城県 | 97.3% |
| 栃木県 | 104.8% |
| 群馬県 | 91.1% |
| 埼玉県 | 116.1% |
| 千葉県 | 98.7% |
| 東京都 | 73.9% |
| 神奈川県 | 96.0% |
| 新潟県 | 86.1% |
| 富山県 | 61.4% |
| 石川県 | 83.3% |
| 福井県 | 87.1% |
| 山梨県 | 88.3% |
| 長野県 | 93.7% |
| 岐阜県 | 90.9% |
| 静岡県 | 99.8% |
| 愛知県 | 98.4% |
| 三重県 | 80.2% |
| 滋賀県 | 93.1% |
| 京都府 | 66.4% |
| 大阪府 | 72.3% |
| 兵庫県 | 72.3% |
| 奈良県 | 70.8% |
| 和歌山県 | 67.9% |
| 鳥取県 | 85.6% |
| 島根県 | 66.2% |
| 岡山県 | 62.9% |
| 広島県 | 64.8% |
| 山口県 | 61.8% |
| 徳島県 | 53.6% |
| 香川県 | 81.3% |
| 愛媛県 | 73.8% |
| 高知県 | 70.2% |
| 福岡県 | 73.8% |
| 佐賀県 | 61.2% |
| 長崎県 | 67% |
| 熊本県 | 75.8% |
| 大分県 | 86.0% |
| 宮崎県 | 83.8% |
| 鹿児島県 | 69.3% |
| 沖縄県 | 35.4% |
| 項目 | 全国の100歳以上人口 |
|---|---|
| 2010年 | 43,882% |
| 2015年 | 61,763% |
| 2020年 | 79,523% |
日本地図で見ると、色が濃く出る(増え方が大きい)のは関東全域と静岡県、愛知県、宮城県です。
淡い(増え方が小さい)のは沖縄県と四国、中国地方、それに北陸の一部でした。
47都道府県の単純平均はプラス80.57パーセント、中央値はプラス83.30パーセントです。
全国値のプラス81.22パーセントとほぼ同じ水準になりました。
2倍以上に増えたのは2県、70パーセント未満にとどまったのは12県。
全体としては中央に厚い分布でした。
| 順位 | 都道府県 | 100歳以上人口の10年変化率(%) | 地方 | 2020年の100歳以上人口 | 2010年の100歳以上人口 | 10年間の増減数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 埼玉県 | 116.05 | 関東 | 3016 | 1396 | 1620 |
| 2 | 栃木県 | 104.84 | 関東 | 1057 | 516 | 541 |
| 3 | 静岡県 | 99.83 | 中部 | 2394 | 1198 | 1196 |
| 4 | 千葉県 | 98.67 | 関東 | 2843 | 1431 | 1412 |
| 5 | 愛知県 | 98.35 | 中部 | 3122 | 1574 | 1548 |
| 6 | 宮城県 | 97.48 | 東北 | 1333 | 675 | 658 |
| 7 | 茨城県 | 97.3 | 関東 | 1606 | 814 | 792 |
| 8 | 神奈川県 | 95.95 | 関東 | 4446 | 2269 | 2177 |
| 9 | 北海道 | 94.99 | 北海道 | 3892 | 1996 | 1896 |
| 10 | 長野県 | 93.7 | 中部 | 1937 | 1000 | 937 |
| 11 | 滋賀県 | 93.06 | 近畿 | 834 | 432 | 402 |
| 12 | 群馬県 | 91.1 | 関東 | 1353 | 708 | 645 |
| 13 | 福島県 | 91.09 | 東北 | 1309 | 685 | 624 |
| 14 | 青森県 | 90.91 | 東北 | 714 | 374 | 340 |
| 15 | 岐阜県 | 90.88 | 中部 | 1256 | 658 | 598 |
| 16 | 山梨県 | 88.27 | 中部 | 738 | 392 | 346 |
| 17 | 福井県 | 87.1 | 中部 | 638 | 341 | 297 |
| 18 | 新潟県 | 86.06 | 中部 | 2056 | 1105 | 951 |
| 19 | 大分県 | 86.01 | 九州 | 997 | 536 | 461 |
| 20 | 鳥取県 | 85.63 | 中国 | 620 | 334 | 286 |
| 21 | 岩手県 | 85.03 | 東北 | 927 | 501 | 426 |
| 22 | 宮崎県 | 83.75 | 九州 | 1040 | 566 | 474 |
| 23 | 山形県 | 83.65 | 東北 | 876 | 477 | 399 |
| 24 | 石川県 | 83.3 | 中部 | 922 | 503 | 419 |
| 25 | 秋田県 | 81.73 | 東北 | 736 | 405 | 331 |
| 26 | 香川県 | 81.33 | 四国 | 874 | 482 | 392 |
| 27 | 三重県 | 80.17 | 近畿 | 1090 | 605 | 485 |
| 28 | 熊本県 | 75.82 | 九州 | 1709 | 972 | 737 |
| 29 | 東京都 | 73.85 | 関東 | 6509 | 3744 | 2765 |
| 30 | 福岡県 | 73.83 | 九州 | 3487 | 2006 | 1481 |
| 31 | 愛媛県 | 73.75 | 四国 | 1251 | 720 | 531 |
| 32 | 大阪府 | 72.3 | 近畿 | 4075 | 2365 | 1710 |
| 33 | 兵庫県 | 72.26 | 近畿 | 3304 | 1918 | 1386 |
| 34 | 奈良県 | 70.78 | 近畿 | 859 | 503 | 356 |
| 35 | 高知県 | 70.16 | 四国 | 827 | 486 | 341 |
| 36 | 鹿児島県 | 69.34 | 九州 | 1668 | 985 | 683 |
| 37 | 和歌山県 | 67.9 | 近畿 | 727 | 433 | 294 |
| 38 | 長崎県 | 67.0 | 九州 | 1169 | 700 | 469 |
| 39 | 京都府 | 66.4 | 近畿 | 1892 | 1137 | 755 |
| 40 | 島根県 | 66.21 | 中国 | 856 | 515 | 341 |
| 41 | 広島県 | 64.8 | 中国 | 2299 | 1395 | 904 |
| 42 | 岡山県 | 62.86 | 中国 | 1596 | 980 | 616 |
| 43 | 山口県 | 61.79 | 中国 | 1304 | 806 | 498 |
| 44 | 富山県 | 61.37 | 中部 | 894 | 554 | 340 |
| 45 | 佐賀県 | 61.22 | 九州 | 711 | 441 | 270 |
| 46 | 徳島県 | 53.58 | 四国 | 579 | 377 | 202 |
| 47 | 沖縄県 | 35.44 | 九州 | 1181 | 872 | 309 |
このグラフについての豆知識
10年で3万5,641人増えた
全国の100歳以上人口は2010年の4万3,882人から2020年の7万9,523人へ、3万5,641人増えました。
途中の2015年は6万1,763人です。
前半5年で1万7,881人、後半5年で1万7,760人と、ほぼ同じペースで増えています。
2020年に最も人数が多かったのは東京都の6,509人。
最も少ないのは徳島県の579人で、11.2倍の開きがあります。
5年に一度の国勢調査の数字
この指標は国勢調査にもとづくため、公表は5年に一度です。
この記事で使えるのは2010年、2015年、2020年の3時点だけになります。
国勢調査は住んでいる場所で数えるので、施設に入っている人はその施設のある県で数えられます。
県境をまたいで施設に入った場合、生まれ育った県とは別の県の数字になる点に注意が必要です。
数字は2010年と2020年の比較です。
順位の並びがにている記事
10年間の100歳以上人口の変化の順位を、当サイトの全記事の並びと突き合わせてみました。
並びが最も重なったのは【球技場の数】全国1,478か所、土地の広さがものをいうで、相関は0.68です。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【医師の数を人口で割ると?】人口10万人あたり医師数、高齢化が進んだ県ほど多いわけではない(順位相関-0.72)です。
並びが似ていても、そこに関係があるとまでは言えません。
ただ、2つの地図をならべると読み方のヒントにはなります。
地方のなかで見た100歳以上人口の10年変化率
| 地方 | 最も多い(%) | 最も少ない(%) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 97.48 | 秋田県 81.73 |
| 関東 | 埼玉県 116.05 | 東京都 73.85 |
| 中部 | 静岡県 99.83 | 富山県 61.37 |
| 近畿 | 滋賀県 93.06 | 京都府 66.4 |
| 中国 | 鳥取県 85.63 | 山口県 61.79 |
| 四国 | 香川県 81.33 | 徳島県 53.58 |
| 九州 | 大分県 86.01 | 沖縄県 35.44 |
まとめ
100歳以上の人の数の10年変化を比べると、増え方が最も大きい埼玉県でプラス116.05パーセント、最も小さい沖縄県でプラス35.44パーセントでした。
全国は1.81倍、47都道府県すべてで増えています。
10年間の100歳以上人口の変化の数字を受け取る前に、3つ添えておきます。
1つ目は、これが増え方の順位であって100歳以上の多さの順位ではないこと。
2つ目は5年に一度の国勢調査にもとづくこと。
3つ目は2010年と2020年の比較であることです。
人口10万人あたりで割り直すと順位は入れ替わり、2020年の1位は島根県の133.3人、47位は埼玉県の41.1人。
変化率1位の埼玉県が、人口あたりでは最下位でした。
65歳以上人口割合との相関係数はマイナス0.13で、高齢化が進んだ県ほど増えたわけでもありません。
高齢化率やひとり暮らし高齢者を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2010年と2020年の比較
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードA1221(100歳以上人口)を2010年と2020年で比べた。国勢調査にもとづく数字で5年ごとの公表。e-Stat APIで取得した値をそのまま使用
注記: 指標コードA1221(100歳以上人口)を2010年と2020年で比べた。
国勢調査にもとづく数字で5年ごとの公表。
e-Stat APIで取得した値をそのまま使用
