【一人暮らし世帯】が多いのはどこか、2世帯に1世帯が単身という都県もありました

【一人暮らし世帯】が多いのはどこか、2世帯に1世帯が単身という都県もありました

世帯のうち、ひとり暮らしがどれだけの割合を占めるか。
数そのものでは人口の多い都が上位に来ますが、割合で見ると2世帯に1世帯が単身という都県が現れます。
ここでいう単独世帯に年齢の区別はなく、学生も高齢の人も含みます。

今回は47都道府県の単独世帯の割合を、令和2年の総務省統計局「国勢調査」のデータを使って比べました。

全国では37.97%、2,115万世帯が単独世帯でした。
都道府県別に並べると1.77倍の開きがあり、2世帯に1世帯が単身という都県もあります。

47都道府県の単純平均

34.8%

単独世帯の割合(令和2年(2020年))

最も多い 東京都

50.2%

最も少ない 山形県

28.4%

単独世帯の割合が高い5都道府県

上位5都道府県の単独世帯の割合
上位5都道府県の単独世帯の割合 令和2年国勢調査 人口等基本集計(世帯主の男女、住宅の所有の関係、世帯の家族類型別一般世帯数)(令和2年(2020年)) 01020304050東京都: 50.2%50.2%大阪府: 41.9%41.9%京都府: 41.2%41.2%福岡県: 40.7%40.7%北海道: 40.5%40.5%東京都大阪府京都府福岡県北海道
上位5都道府県の単独世帯の割合
項目単独世帯の割合
東京都50.2%
大阪府41.9%
京都府41.2%
福岡県40.7%
北海道40.5%
下位5都道府県の単独世帯の割合
下位5都道府県の単独世帯の割合 令和2年国勢調査 人口等基本集計(世帯主の男女、住宅の所有の関係、世帯の家族類型別一般世帯数)(令和2年(2020年)) 0510152025山形県: 28.4%28.4%奈良県: 29.3%29.3%岐阜県: 29.4%29.4%富山県: 29.7%29.7%福井県: 29.7%29.7%山形県奈良県岐阜県富山県福井県
下位5都道府県の単独世帯の割合
項目単独世帯の割合
山形県28.4%
奈良県29.3%
岐阜県29.4%
富山県29.7%
福井県29.7%

単独世帯の割合が高い上位5都道府県です。

東京都は50.24パーセント、大阪府は41.85パーセント、京都府は41.20パーセント、福岡県は40.67パーセント、北海道は40.49パーセントでした。
東京都の50.24パーセントは、2世帯に1世帯が単身という水準です。

6位以下は神奈川県39.21パーセント、高知県39.09パーセント、鹿児島県38.94パーセント、愛媛県37.47パーセント、沖縄県37.44パーセントと続きます。
40パーセントを超えたのはこの5都道府県だけでした。

上位に大都市を抱える都道府県が並ぶのは順当です。
ただ7位の高知県、8位の鹿児島県、9位の愛媛県は、人口の多い都市を持たないのに上位に入っています。

一人暮らしには2つのタイプがある

この分布の背景を、ここから考えてみます。
一般世帯に占める単独世帯の割合の統計が答えを持っているわけではないので、以下はほかの数字と照らして立てた推測です。

一人暮らしと言っても、東京都の一人暮らしと高知県の一人暮らしは中身が違います。
単独世帯のうち65歳以上が占める割合を見ると、それがはっきりします。

和歌山県は50.35パーセント、秋田県は47.31パーセント、高知県は45.54パーセント、奈良県は44.43パーセント。
一人暮らしのほぼ半分が高齢者です。
対して東京都は22.38パーセント、宮城県は26.84パーセント、愛知県は27.55パーセントでした。

住まいの形にも同じ差が出ます。
単独世帯のうち持ち家に住んでいる割合は、秋田県54.07パーセント、和歌山県53.18パーセント、高知県47.79パーセント。
一方、東京都は25.49パーセント、福岡県は27.98パーセント、愛知県は28.76パーセントでした。
地方の一人暮らしは自分の家に住み、都市部の一人暮らしは借家に住んでいることになります。

男女の比率も違います。
単独世帯に女性が占める割合は、奈良県55.75パーセント、鹿児島県54.94パーセント、和歌山県54.85パーセントと過半数。
逆に栃木県42.73パーセント、茨城県42.78パーセント、愛知県42.91パーセントでは男性のほうが多くなっています。

つまり単独世帯の割合が高い理由は、大きく2つに分かれます。
ひとつは進学や就職で若い単身者が集まる都市型。
全国の単独世帯2,115万のうち1,203万は15歳から64歳で、東京都では362万世帯のうち240万世帯、66.2パーセントがこの年齢層でした。

もうひとつは、子が独立したあとに高齢の親が持ち家で暮らし続ける地方型です。
高知県や鹿児島県が上位に入るのは、こちらの理由によるものだと考えられます。

同じ「一人暮らしが多い県」という言葉が、まったく違う暮らしを指していることになります。

実数で見ると顔ぶれが変わる

単独世帯数の上位5都道府県
単独世帯数の上位5都道府県 令和2年国勢調査 人口等基本集計(世帯主の男女、住宅の所有の関係、世帯の家族類型別一般世帯数)(令和2年(2020年)) 02,000,000東京都: 3,625,810世帯3,625,810世帯大阪府: 1,727,107世帯1,727,107世帯神奈川県: 1,650,991世帯1,650,991世帯愛知県: 1,175,221世帯1,175,221世帯埼玉県: 1,072,139世帯1,072,139世帯東京都大阪府神奈川県愛知県埼玉県
単独世帯数の上位5都道府県
項目単独世帯数
東京都3,625,810世帯
大阪府1,727,107世帯
神奈川県1,650,991世帯
愛知県1,175,221世帯
埼玉県1,072,139世帯

割合ではなく世帯数そのもので並べると、上位は大都市圏だけになります。

東京都は3,625,810世帯、大阪府は1,727,107世帯、神奈川県は1,650,991世帯、愛知県は1,175,221世帯、埼玉県は1,072,139世帯でした。

割合で7位だった高知県は122,867世帯で、実数では下から数えるほうが早い位置にあります。
人口の少ない県では、割合が高くても世帯数としては大きくなりません。

住まいや見守りの必要量を考えるなら実数、その土地の暮らし方を知りたいなら割合、という使い分けになります。

単独世帯の割合が低い5県

単独世帯の割合が低い下位5県です。

山形県は28.43パーセント、奈良県は29.27パーセント、岐阜県は29.36パーセント、富山県は29.66パーセント、福井県は29.68パーセントでした。
東京都の50.24パーセントとは21.81ポイント、1.77倍の差があります。

30パーセントを下回ったのはこの5県だけです。
いずれも三世代世帯の割合が高い県で、山形県は13.92パーセントで全国1位、福井県は11.49パーセントで2位、富山県は10.08パーセントで5位でした。

単独世帯の割合と三世代世帯の割合の相関係数はマイナス0.77。
ほぼ裏返しの関係になっています。
同じ地域に親と子と孫が住み続けていれば、そのぶん単独世帯は生まれにくくなります。

奈良県が46位に入っているのは、三世代世帯4.60パーセントという数字だけでは説明しきれません。
奈良県は核家族世帯の割合が62.59パーセントで全国1位。
大阪への通勤圏として住宅地が広がり、家族で住む世帯が多いことが効いていそうです。

地方別に見る単独世帯の割合

地方別の平均(単独世帯の割合)
地方別の平均(単独世帯の割合) 令和2年国勢調査 人口等基本集計(世帯主の男女、住宅の所有の関係、世帯の家族類型別一般世帯数)(令和2年(2020年)) 010203040北海道: 40.5%40.5%東北: 32.6%32.6%関東: 36.8%36.8%中部: 31.8%31.8%近畿: 35.1%35.1%中国: 35.0%35.0%四国: 36.7%36.7%九州: 35.9%35.9%北海道東北関東中部近畿中国四国九州
地方別の平均(単独世帯の割合)
項目単独世帯の割合の平均
北海道40.5%
東北32.6%
関東36.8%
中部31.8%
近畿35.1%
中国35.0%
四国36.7%
九州35.9%

地方別に平均を出すと、都市の有無だけでは説明できない並びになります。

最も高いのは北海道の40.49パーセントですが、1道だけの数字なので他とは単純に比べられません。
県の集まりで見ると、関東7都県が平均36.80パーセントで最も高く、四国4県が36.66パーセント、九州8県が35.93パーセントと続きます。

低いほうは近畿7府県が35.10パーセント、中国5県が34.98パーセント、東北6県が32.58パーセント、中部9県が31.79パーセントでした。

四国4県が関東に迫る36.66パーセントというのが、この表のいちばん意外な点です。
高知県39.09パーセント、愛媛県37.47パーセント、徳島県35.65パーセント、香川県34.43パーセントと、4県すべてが全国平均を上回っています。

地図で見る単独世帯の割合

単独世帯の割合(令和2年(2020年))
単独世帯の割合(令和2年(2020年)) 令和2年国勢調査 人口等基本集計(世帯主の男女、住宅の所有の関係、世帯の家族類型別一般世帯数)(総務省統計局)をもとに作成。単位は%。 北海道 40.5%青森 33.1%岩手 33.3%宮城 36.9%秋田 30.6%山形 28.4%福島 33.2%茨城 32.7%栃木 32.9%群馬 32.4%埼玉 34.0%千葉 36.3%東京 50.2%神奈川 39.2%新潟 30.9%富山 29.7%石川 34.7%福井 29.7%山梨 32.6%長野 31.0%岐阜 29.4%静岡 31.9%愛知 36.4%三重 33.0%滋賀 31.9%京都 41.2%大阪 41.9%兵庫 36.0%奈良 29.3%和歌山 32.5%鳥取 32.3%島根 33.2%岡山 35.6%広島 37.3%山口 36.5%徳島 35.7%香川 34.4%愛媛 37.5%高知 39.1%福岡 40.7%佐賀 30.3%長崎 34.4%熊本 33.9%大分 36.0%宮崎 35.8%鹿児島 38.9%沖縄 37.4%
単独世帯の割合(%)
単独世帯の割合(令和2年(2020年))
項目単独世帯の割合
北海道40.5%
青森県33.1%
岩手県33.3%
宮城県36.9%
秋田県30.6%
山形県28.4%
福島県33.2%
茨城県32.7%
栃木県32.9%
群馬県32.4%
埼玉県34.0%
千葉県36.3%
東京都50.2%
神奈川県39.2%
新潟県30.9%
富山県29.7%
石川県34.7%
福井県29.7%
山梨県32.6%
長野県31.0%
岐阜県29.4%
静岡県31.9%
愛知県36.4%
三重県33.0%
滋賀県31.9%
京都府41.2%
大阪府41.9%
兵庫県36.0%
奈良県29.3%
和歌山県32.5%
鳥取県32.3%
島根県33.2%
岡山県35.6%
広島県37.3%
山口県36.5%
徳島県35.7%
香川県34.4%
愛媛県37.5%
高知県39.1%
福岡県40.7%
佐賀県30.3%
長崎県34.4%
熊本県33.9%
大分県36.0%
宮崎県35.8%
鹿児島県38.9%
沖縄県37.4%

日本地図で見ると、色が濃く出るのは首都圏と近畿の都市部、福岡県、北海道、そして四国と南九州です。
淡いのは北陸から東北の日本海側、それに東海の内陸でした。

47都道府県の単純平均は34.77パーセント、中央値は33.95パーセントです。
全国値の37.97パーセントより低いのは、全国値が人口の多い都市部の影響を強く受けるためです。

平均を超えたのは20都道府県。
東京都の50.24パーセントが上に大きく外れており、2位の大阪府とも8.39ポイント離れています。

順位都道府県単独世帯の割合(%)地方単独世帯数一般世帯数単独世帯の女性の割合単独世帯の持ち家率
1東京都50.24関東3625810721665047.8525.49
2大阪府41.85近畿1727107412699550.3230.8
3京都府41.2近畿489815118890351.8835.46
4福岡県40.67九州942993231847951.7727.98
5北海道40.49北海道999825246906353.0232.75
6神奈川県39.21関東1650991421012244.932.53
7高知県39.09四国12286731433054.0747.79
8鹿児島県38.94九州28266472585554.9446.32
9愛媛県37.47四国22477359994153.2843.66
10沖縄県37.44九州22960261329447.1930.06
11広島県37.3中国462961124120448.9234.66
12宮城県36.94東北36225598054947.3629.07
13山口県36.53中国21820859730952.5144.44
14愛知県36.35中部1175221323312642.9128.76
15千葉県36.26関東1003440276766144.6535.81
16大分県35.95九州17532948767952.0639.35
16兵庫県35.95近畿862511239935852.8538.42
18宮崎県35.81九州16777646857554.1144.5
19徳島県35.65四国10957030735852.4245.12
20岡山県35.63中国28492679961150.5737.57
21石川県34.67中部16253146883547.4337.2
22香川県34.43四国13981840606249.6545.27
22長崎県34.43九州19147055613054.443.58
24埼玉県33.95関東1072139315762744.1737.23
25熊本県33.9九州24294071674052.7837.61
26岩手県33.27東北16329049082849.1642.64
27島根県33.17中国8903626846249.8743.66
28福島県33.15東北24533574008944.1837.66
29青森県33.14東北16891750964953.4747.1
30三重県33.01近畿24469874118346.2842.3
31栃木県32.91関東26175779544942.7338.47
32茨城県32.65関東385760118159842.7839.75
33山梨県32.6中部11019233805747.2742.58
34和歌山県32.51近畿12790839348954.8553.18
35群馬県32.38関東26010080321544.5441.21
36鳥取県32.25中国7064121906951.4141.89
37滋賀県31.9近畿18201157052943.7837.4
38静岡県31.88中部472201148096944.0536.86
39長野県31.03中部25750882997947.4942.85
40新潟県30.85中部26618286279648.044.23
41秋田県30.55東北11716938353153.8154.07
42佐賀県30.3九州9428031117352.4741.83
43福井県29.68中部8628229069245.9840.58
44富山県29.66中部11952340300747.6345.78
45岐阜県29.36中部22871577902949.0442.07
46奈良県29.27近畿15920454390855.7547.56
47山形県28.43東北11279139679248.3744.23
令和2年国勢調査 人口等基本集計(世帯主の男女、住宅の所有の関係、世帯の家族類型別一般世帯数)(令和2年(2020年)、総務省統計局)をもとに作成

このグラフについての豆知識

一般世帯と施設等の世帯は別に数える

国勢調査の世帯は「一般世帯」と「施設等の世帯」に分かれます。
この記事が扱っているのは一般世帯だけで、寮や病院、社会福祉施設などで暮らす人は含まれません。

そのため、高齢者施設に入っている人は単独世帯としては数えられません。
県によって施設の整備状況が違うので、そのぶん単独世帯の割合にも影響が出ている可能性があります。

また令和2年国勢調査では、世帯の家族類型が「不詳」の世帯が全国で16万120世帯ありました。
一般世帯の0.29パーセントで、この記事の割合の分母には含めています。

単独世帯は年齢を問わない

単独世帯は世帯員が1人の世帯を指し、年齢は問いません。
大学生の下宿も、単身赴任も、高齢者のひとり暮らしも同じ1世帯です。

そのため単独世帯の割合だけを見ても、その県の一人暮らしがどんな人たちなのかは分かりません。
この記事の表には65歳以上が占める割合、女性の割合、持ち家率をあわせて載せています。

高齢者だけを取り出したランキングは別の記事にしました。
1位は高知県の17.80パーセントで、一般世帯の6世帯に1世帯が65歳以上のひとり暮らしという計算になります。

順位の並びがにている記事

一般世帯に占める単独世帯の割合の順位を、当サイトの全記事の並びと突き合わせてみました。

並びが最も重なったのは【第3次産業で働く人の割合】全国73.4%、上下の差が1.35倍しかない珍しい指標で、相関は0.73です。
正反対だったのは【持ち家率】が高い都道府県ランキング、地域差は34.5ポイントで、相関は-0.89です。

似ているからといって理由が同じとはかぎりません。
それでも、2つを重ねると土地の性格が見えてくることがあります。

地方のなかで見た単独世帯の割合

地方最も多い(%)最も少ない(%)
東北宮城県 36.94山形県 28.43
関東東京都 50.24群馬県 32.38
中部愛知県 36.35岐阜県 29.36
近畿大阪府 41.85奈良県 29.27
中国広島県 37.3鳥取県 32.25
四国高知県 39.09香川県 34.43
九州福岡県 40.67佐賀県 30.3
令和2年国勢調査 人口等基本集計(世帯主の男女、住宅の所有の関係、世帯の家族類型別一般世帯数)(令和2年(2020年)、総務省統計局)をもとに作成

まとめ

47都道府県の単独世帯の割合を比べると、最も高い東京都は50.24パーセント、最も低い山形県は28.43パーセントで、その差は21.81ポイント、1.77倍でした。
全国では37.97パーセント、2,115万世帯です。

一般世帯に占める単独世帯の割合の数字を読むときは、3つの点に気をつけてください。
1つ目は、寮や施設で暮らす人が含まれないこと。
2つ目は、単独世帯が年齢を問わず世帯員1人の世帯を指すこと。
3つ目は令和2年(2020年)の調査であることです。

単独世帯のうち65歳以上が占める割合は、和歌山県で50.35パーセント、東京都で22.38パーセント。
持ち家率も秋田県54.07パーセントに対し東京都は25.49パーセントでした。

一人暮らしが多い県には、若い単身者が集まる都市型と、高齢の親が持ち家に住み続ける地方型があります。
三世代世帯や高齢者のひとり暮らしを比べた記事とあわせて読むと、その違いがはっきりします。

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出典

  • 統計名: 令和2年国勢調査 人口等基本集計(世帯主の男女、住宅の所有の関係、世帯の家族類型別一般世帯数)
  • 調査年: 令和2年(2020年)
  • 公開元: 総務省統計局
  • 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?toukei=00200521&tstat=000001136464
  • 備考: 一般世帯は寮や施設などの世帯を除いた世帯。割合の分母には家族類型「不詳」(全国で16万120世帯、0.29パーセント)を含む。単独世帯は世帯員が1人の世帯で、年齢は問わない

注記: 一般世帯は寮や施設などの世帯を除いた世帯。
割合の分母には家族類型「不詳」(全国で16万120世帯、0.29パーセント)を含む。
単独世帯は世帯員が1人の世帯で、年齢は問わない

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