定年後の再雇用を含む60代前半の月給を、60〜64歳の所定内給与で47都道府県を比べます。
使うのは厚生労働省の賃金構造基本統計調査、2022年の都道府県別の数字。
東京都が37.7万円で1位。
47都道府県の平均は27.18万円、中央値は27.3万円です。
最も高い37.7万円と最も低い22.9万円の差は14.8万円、倍率にすると1.65倍でした。
47都道府県の単純平均
27.2万円
60〜64歳の所定内給与額(2022年)
最も多い 東京都
37.7万円
最も少ない 鹿児島県
22.9万円
60〜64歳の月給が高い上位5都府県
60〜64歳の月給が高い上位5都府県です。
東京都は37.7万円、大阪府は33.3万円、神奈川県は30.8万円でした。
1位と2位の差は4.4万円です。
4位は愛知県で30万円、5位は兵庫県で29.5万円。
上位5はいずれも47都道府県の平均27.18万円を上回りました。
1位の東京都は平均を10.52万円上回りました。
中央値の27.3万円と比べると10.4万円高く、平均に対する比では1.39倍にあたります。
6位以下は山梨県で29.3万円、千葉県で29.1万円、京都府で29.1万円と続きました。
2位と3位の差は2.5万円、3位と4位の差は0.8万円。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は0.4万円でした。
1位から5位までの幅は8.2万円、1位から8位までの幅は8.6万円でした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。
東京都は50〜54歳の所定内給与でも1位に入っています。
全国の値は27.18万円で、上位5はいずれもこれを上回りました。
1位は東京都の37.7万円。
47都道府県の平均27.2万円を10万円あまり上回ります。
50代前半からどれだけ下がるかも見ます
なぜこういう並びになるのか、ここからは考えてみます。
以下は60代前半の平均月給の統計から直接読み取れることではなく、別の数字と照らして立てた推測です。
50〜54歳の所定内給与で並べ替えると、順位が変わります。
1位は東京都の45.6、2位は神奈川県の39.9、3位は大阪府の38.2。
4位以下は愛知県、兵庫県と続きます。
逆に下位は岩手県が28.2、秋田県が27.6。
東京都と秋田県では1.65倍の開きです。
50代前半の月給と並べると、どの県でも60代前半で下がります。
定年後の再雇用で給与が下がる慣行の表れです。
それでも東京都の60代は、多くの県の50代より高い月給を受けとっています。
当サイトの年金を受けとる人の記事とあわせて見ると、この年代の家計の全体像が見えてきます。
地方ごとに県の平均を出すと、関東7都県が29.9万円で最も高く、北海道が24.5万円で最も低くなります。
近畿7府県29.17万円と中部9県27.91万円がそれに続きました。
同じ指標でも、実数で見るか率で見るかで並びは変わります。
どちらか一方だけを見て県の姿を決めつけないことが大切です。
実数で見ると順位は変わる
60〜64歳の月給が低い下位5県
60〜64歳の月給が低い下位5県です。
47位の鹿児島県は22.9万円、46位の青森県は23万円、45位の沖縄県は23.4万円でした。
1位の東京都とは14.8万円の差があります。
44位は宮崎県で23.5万円、43位は秋田県で24.2万円、42位は長崎県で24.3万円と続きます。
最も低い鹿児島県は22.9万円。
1位と47位の差は1.65倍です。
47都道府県の中央値は27.3万円、平均は27.18万円です。
47位の鹿児島県は平均を4.28万円下回りました。
47位の鹿児島県は1位の東京都の60.7パーセントにあたる水準で、倍率にすると1.65倍の開きです。
46位との差は0.1万円、45位との差は0.5万円。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも1.4万円しかありません。
下位5県はいずれも47都道府県の平均27.18万円を下回りました。
47位から43位までの幅は1.3万円です。
鹿児島県は50〜54歳の所定内給与では中位位です。
全国の値は27.18万円なので、47位はこれを4.28万円下回っています。
地方別に見る
60代前半の月給は、首都圏で高く、九州で低くなります。
地方ごとに県の平均を出すと、関東7都県が29.9万円で最も高くなります。
次いで近畿7府県が29.17万円、中部9県が27.91万円、中国5県が26.76万円と続きました。
低いほうは四国4県が26.35万円、九州・沖縄8県が25.05万円、東北6県が24.77万円、北海道が24.5万円でした。
最も高い関東7都県と最も低い北海道の差は5.4万円です。
50〜54歳の所定内給与で見ると関東7都県が最も高く、東北6県が最も低くなりました。
地図で見る
| 項目 | 60〜64歳の所定内給与額 |
|---|---|
| 北海道 | 24.5万円 |
| 青森県 | 23万円 |
| 岩手県 | 24.8万円 |
| 宮城県 | 27.2万円 |
| 秋田県 | 24.2万円 |
| 山形県 | 24.3万円 |
| 福島県 | 25.1万円 |
| 茨城県 | 28.3万円 |
| 栃木県 | 27万円 |
| 群馬県 | 27.6万円 |
| 埼玉県 | 28.8万円 |
| 千葉県 | 29.1万円 |
| 東京都 | 37.7万円 |
| 神奈川県 | 30.8万円 |
| 新潟県 | 28.1万円 |
| 富山県 | 27.6万円 |
| 石川県 | 27.3万円 |
| 福井県 | 27.3万円 |
| 山梨県 | 29.3万円 |
| 長野県 | 25.7万円 |
| 岐阜県 | 28.3万円 |
| 静岡県 | 27.6万円 |
| 愛知県 | 30万円 |
| 三重県 | 27.7万円 |
| 滋賀県 | 28.1万円 |
| 京都府 | 29.1万円 |
| 大阪府 | 33.3万円 |
| 兵庫県 | 29.5万円 |
| 奈良県 | 28.4万円 |
| 和歌山県 | 28.1万円 |
| 鳥取県 | 25.7万円 |
| 島根県 | 24.3万円 |
| 岡山県 | 27.8万円 |
| 広島県 | 29万円 |
| 山口県 | 27万円 |
| 徳島県 | 26.2万円 |
| 香川県 | 26.3万円 |
| 愛媛県 | 26.1万円 |
| 高知県 | 26.8万円 |
| 福岡県 | 28.2万円 |
| 佐賀県 | 25.5万円 |
| 長崎県 | 24.3万円 |
| 熊本県 | 27.2万円 |
| 大分県 | 25.4万円 |
| 宮崎県 | 23.5万円 |
| 鹿児島県 | 22.9万円 |
| 沖縄県 | 23.4万円 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで大阪府、神奈川県、愛知県、兵庫県が続きます。
淡いのは鹿児島県、青森県、沖縄県でした。
47都道府県の平均は27.18万円、中央値は27.3万円です。
東京都の37.7万円は平均を10.52万円上回ります。
1位と47位の差は14.8万円、倍率にすると1.65倍でした。
50〜54歳の所定内給与で並べ替えると東京都が45.6で最も高く、開きは1.65倍になります。
主指標で1位の東京都は50〜54歳の所定内給与では1位、50〜54歳の所定内給与で1位の東京都は主指標では1位でした。
| 順位 | 都道府県 | 60〜64歳の所定内給与額(万円) | 地方 | 50〜54歳の所定内給与 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 37.7 | 関東 | 45.6 |
| 2 | 大阪府 | 33.3 | 近畿 | 38.2 |
| 3 | 神奈川県 | 30.8 | 関東 | 39.9 |
| 4 | 愛知県 | 30 | 中部 | 36.9 |
| 5 | 兵庫県 | 29.5 | 近畿 | 36.3 |
| 6 | 山梨県 | 29.3 | 中部 | 33.5 |
| 7 | 京都府 | 29.1 | 近畿 | 35.5 |
| 7 | 千葉県 | 29.1 | 関東 | 34.2 |
| 9 | 広島県 | 29 | 中国 | 35.3 |
| 10 | 埼玉県 | 28.8 | 関東 | 33.7 |
| 11 | 奈良県 | 28.4 | 近畿 | 36 |
| 12 | 茨城県 | 28.3 | 関東 | 36 |
| 12 | 岐阜県 | 28.3 | 中部 | 34.2 |
| 14 | 福岡県 | 28.2 | 九州 | 35.1 |
| 15 | 滋賀県 | 28.1 | 近畿 | 35 |
| 15 | 新潟県 | 28.1 | 中部 | 30.8 |
| 15 | 和歌山県 | 28.1 | 近畿 | 33.3 |
| 18 | 岡山県 | 27.8 | 中国 | 33 |
| 19 | 三重県 | 27.7 | 近畿 | 35.7 |
| 20 | 群馬県 | 27.6 | 関東 | 32.2 |
| 20 | 静岡県 | 27.6 | 中部 | 34.4 |
| 20 | 富山県 | 27.6 | 中部 | 31.4 |
| 23 | 石川県 | 27.3 | 中部 | 32.7 |
| 23 | 福井県 | 27.3 | 中部 | 33.2 |
| 25 | 宮城県 | 27.2 | 東北 | 32.6 |
| 25 | 熊本県 | 27.2 | 九州 | 32.6 |
| 27 | 山口県 | 27 | 中国 | 32.6 |
| 27 | 栃木県 | 27 | 関東 | 35.4 |
| 29 | 高知県 | 26.8 | 四国 | 30.7 |
| 30 | 香川県 | 26.3 | 四国 | 33.8 |
| 31 | 徳島県 | 26.2 | 四国 | 31.6 |
| 32 | 愛媛県 | 26.1 | 四国 | 31.7 |
| 33 | 長野県 | 25.7 | 中部 | 32.6 |
| 33 | 鳥取県 | 25.7 | 中国 | 30.4 |
| 35 | 佐賀県 | 25.5 | 九州 | 30.4 |
| 36 | 大分県 | 25.4 | 九州 | 31.7 |
| 37 | 福島県 | 25.1 | 東北 | 30.2 |
| 38 | 岩手県 | 24.8 | 東北 | 28.2 |
| 39 | 北海道 | 24.5 | 北海道 | 30.9 |
| 40 | 山形県 | 24.3 | 東北 | 28.6 |
| 40 | 長崎県 | 24.3 | 九州 | 30.4 |
| 40 | 島根県 | 24.3 | 中国 | 29.8 |
| 43 | 秋田県 | 24.2 | 東北 | 27.6 |
| 44 | 宮崎県 | 23.5 | 九州 | 28.3 |
| 45 | 沖縄県 | 23.4 | 九州 | 30.2 |
| 46 | 青森県 | 23 | 東北 | 28.3 |
| 47 | 鹿児島県 | 22.9 | 九州 | 29.1 |
このグラフについての豆知識
再雇用で下がる給与
60〜64歳の月給は47都道府県平均で27.2万円。
ピークの50〜54歳の33万円から2割ほど下がります。
定年後も同じ職場で働き続ける人が増えるなか、この段差をどうならすかが課題になっています。
賃金構造基本統計調査という物差し
賃金構造基本統計調査は、毎年6月分の給与を全国の事業所から集めた、賃金のいちばん詳しい統計です。
この記事は常用労働者10人以上の事業所で働く一般労働者(フルタイム)の2022年の数字を使っています。
千円単位の公表値を万円に換算しました。
パートタイムで働く人は含まれていません。
勤め先の所在地で集計されるため、県境をこえて通勤する人は勤め先の県に数えられます。
数字の散らばり
1位の東京都は37.7万円、47位の鹿児島県は22.9万円。
差は14.8万円、倍率にすると1.65倍です。
中央値は27.3万円、平均は27.18万円でした。
平均と中央値がどれだけ離れているかを見ると、一部の都道府県が全体を引っぱっているかどうかが分かります。
この指標では0.12万円の差でした。
50〜54歳の所定内給与で並べ替えると開きは1.65倍になります。
2つの見方を突き合わせると、順位の意味がはっきりします。
順位の並びがにている記事
この60代前半の平均月給の並びに近い記事を、全記事の順位から機械で洗い出しました。
0.92という高い相関を示したのが【働く人の平均月給】平均28.5万円、最高と最低で13万円差でした。
最も食い違ったのは【第1次産業で働く人】農林漁業で働く人は全国3.3%、最も高い県と最も低い都で32倍(順位相関-0.78)でした。
並びが似ていても、そこに関係があるとまでは言えません。
ただ、2つの地図をならべると読み方のヒントにはなります。
地方のなかで見た60〜64歳の所定内給与額
| 地方 | 最も多い(万円) | 最も少ない(万円) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 27.2 | 青森県 23 |
| 関東 | 東京都 37.7 | 栃木県 27 |
| 中部 | 愛知県 30 | 長野県 25.7 |
| 近畿 | 大阪府 33.3 | 三重県 27.7 |
| 中国 | 広島県 29 | 島根県 24.3 |
| 四国 | 高知県 26.8 | 愛媛県 26.1 |
| 九州 | 福岡県 28.2 | 鹿児島県 22.9 |
まとめ
60代前半の平均月給を47都道府県で比べると、最も高い東京都で37.7万円、最も低い鹿児島県で22.9万円でした。
その差は14.8万円、倍率にすると1.65倍です。
47都道府県の中央値は27.3万円、平均は27.18万円でした。
全国の値は27.18万円です。
50〜54歳の所定内給与で並べ替えると開きは1.65倍になり、主指標で1位の東京都はその見方では1位に位置します。
ここまでの60代前半の平均月給の数字には、注意点が3つあります。
1つ目は、パートタイムで働く人を含まないこと。
2つ目は、勤め先の所在地で集計した数字であること。
3つ目は2022年の数字であることです。
50〜54歳の所定内給与では東京都が45.6で最も高く、主指標で1位の東京都はこの見方では1位でした。
地方ごとの平均では関東7都県が29.9万円で最も高く、北海道が24.5万円で最も低くなりました。
50代前半の月給や働く人の平均年齢を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 賃金構造基本統計調査(都道府県別DB)
- 調査年: 2022年
- 公開元: 厚生労働省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0003426933
- 備考: 60〜64歳の一般労働者の所定内給与額の月額。定年後の再雇用を含む年代。都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。参考指標は50〜54歳の所定内給与
注記: 60〜64歳の一般労働者の所定内給与額の月額。
定年後の再雇用を含む年代。
都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。
参考指標は50〜54歳の所定内給与
