【フレックスの利用率】全国5.0%、地域差は9.5倍

【フレックスの利用率】全国5.0%、地域差は9.5倍

育児をしながら雇われて働く人のうち、フレックスタイムや時差出勤を使った人はどれくらいいるのでしょうか。
47都道府県で比べます。

使うのは総務省統計局の就業構造基本調査、2022年の都道府県別の数字。

東京都が10.92%で1位。
47都道府県の平均は3.24%、中央値は2.92%です。
最も高い10.92%と最も低い1.15%の差は9.77ポイント、倍率にすると9.5倍でした。

47都道府県の単純平均

3.2%

フレックス・時差出勤の利用率(2022年)

最も多い 東京都

10.9%

最も少ない 鹿児島県

1.2%

フレックス・時差出勤の利用率が高い上位5都県

上位5都道府県のフレックス・時差出勤の利用率
上位5都道府県のフレックス・時差出勤の利用率 就業構造基本調査(都道府県別の人数から当サイトで割合を計算)(2022年) 0246810東京都: 10.9%10.9%神奈川県: 8.9%8.9%千葉県: 7.8%7.8%愛知県: 5.6%5.6%滋賀県: 4.8%4.8%東京都神奈川県千葉県愛知県滋賀県
上位5都道府県のフレックス・時差出勤の利用率
項目フレックス・時差出勤の利用率
東京都10.9%
神奈川県8.9%
千葉県7.8%
愛知県5.6%
滋賀県4.8%
下位5都道府県のフレックス・時差出勤の利用率
下位5都道府県のフレックス・時差出勤の利用率 就業構造基本調査(都道府県別の人数から当サイトで割合を計算)(2022年) 0.00.51.01.5鹿児島県: 1.2%1.2%宮崎県: 1.4%1.4%山形県: 1.6%1.6%熊本県: 1.6%1.6%秋田県: 1.6%1.6%鹿児島県宮崎県山形県熊本県秋田県
下位5都道府県のフレックス・時差出勤の利用率
項目フレックス・時差出勤の利用率
鹿児島県1.2%
宮崎県1.4%
山形県1.6%
熊本県1.6%
秋田県1.6%

フレックス・時差出勤の利用率が高い上位5都県です。

東京都は10.92%、神奈川県は8.93%、千葉県は7.8%でした。
1位と2位の差は1.99ポイントです。

4位は愛知県で5.6%、5位は滋賀県で4.83%。
上位5はいずれも47都道府県の平均3.24%を上回りました。

1位の東京都は平均を7.68ポイント上回りました。
中央値の2.92%と比べると8ポイント高く、平均に対する比では3.37倍にあたります。

6位以下は茨城県で4.65%、兵庫県で4.53%、愛媛県で4.41%と続きました。

2位と3位の差は1.13ポイント、3位と4位の差は2.2ポイント。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は0.42ポイントでした。

1位から5位までの幅は6.09ポイント、1位から8位までの幅は6.51ポイントでした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。

東京都は育児休業等制度の利用率でも1位に入っています。
全国の値は4.99%で、上位5はいずれもこれを上回りました。

1位は東京都の10.92パーセント。
47都道府県の平均3.24パーセントの3倍以上です。

育児休業等全体と並べて見ます

ここから先は、フレックスや時差出勤を使った人の割合がこう分かれる理由についての見立てです。
ほかの指標と突き合わせて立てた推測で、統計そのものが示している事実ではありません。

育児休業等制度の利用率で並べ替えると、順位が変わります。

1位は東京都の39.74、2位は千葉県の35.06、3位は神奈川県の34.49。

4位以下は鳥取県、香川県と続きます。
逆に下位は和歌山県が23.68、鹿児島県が21.65。
東京都と鹿児島県では1.84倍の開きです。

育児の制度のなかで、フレックス・時差出勤は地域差がとくに大きい項目です。
育児休業等全体の差が1.8倍なのに対し、9.5倍もあります。

フレックスは会社に制度があって初めて使えます。
大企業のオフィスワークが集まる都市部に偏るのはそのためだと考えられます。

当サイトのテレワーク実施率の記事と並べると、柔軟な働き方の分布が重なって見えます。

地方ごとに県の平均を出すと、関東7都県が6.09%で最も高く、東北6県が1.77%で最も低くなります。
近畿7府県3.7%と中部9県3.31%がそれに続きました。

実数で見ると順位は変わる

育児休業等制度の利用率の上位5都道府県
育児休業等制度の利用率の上位5都道府県 就業構造基本調査(都道府県別の人数から当サイトで割合を計算)(2022年) 05101520253035東京都: 39.739.7千葉県: 35.135.1神奈川県: 34.534.5鳥取県: 32.132.1香川県: 32.032.0東京都千葉県神奈川県鳥取県香川県
育児休業等制度の利用率の上位5都道府県
項目育児休業等制度の利用率
東京都39.7
千葉県35.1
神奈川県34.5
鳥取県32.1
香川県32.0

フレックス・時差出勤の利用率が低い下位5県

フレックス・時差出勤の利用率が低い下位5県です。

47位の鹿児島県は1.15%、46位の宮崎県は1.36%、45位の山形県は1.56%でした。
1位の東京都とは9.77ポイントの差があります。

44位は熊本県で1.57%、43位は秋田県で1.6%、42位は青森県で1.62%と続きます。

下位の県は1パーセント台です。
1位と47位の差は9.5倍にひらきます。

47都道府県の中央値は2.92%、平均は3.24%です。
47位の鹿児島県は平均を2.09ポイント下回りました。

47位の鹿児島県は1位の東京都の10.5パーセントにあたる水準で、倍率にすると9.5倍の開きです。

46位との差は0.21ポイント、45位との差は0.41ポイント。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも0.47ポイントしかありません。

下位5県はいずれも47都道府県の平均3.24%を下回りました。
47位から43位までの幅は0.45ポイントです。

鹿児島県は育児休業等制度の利用率では47位です。
全国の値は4.99%なので、47位はこれを3.84ポイント下回っています。

地図で見る

フレックス・時差出勤の利用率(2022年)
フレックス・時差出勤の利用率(2022年) 就業構造基本調査(都道府県別の人数から当サイトで割合を計算)(総務省統計局)をもとに作成。単位は%。 北海道 1.8%青森 1.6%岩手 1.7%宮城 2.5%秋田 1.6%山形 1.6%福島 1.7%茨城 4.7%栃木 3.7%群馬 2.3%埼玉 4.4%千葉 7.8%東京 10.9%神奈川 8.9%新潟 2.3%富山 3.7%石川 2.5%福井 3.8%山梨 2.0%長野 3.0%岐阜 3.6%静岡 3.4%愛知 5.6%三重 2.9%滋賀 4.8%京都 4.0%大阪 3.9%兵庫 4.5%奈良 3.6%和歌山 2.2%鳥取 1.8%島根 3.0%岡山 3.6%広島 3.1%山口 2.6%徳島 2.3%香川 3.0%愛媛 4.4%高知 1.9%福岡 3.2%佐賀 1.8%長崎 2.6%熊本 1.6%大分 2.6%宮崎 1.4%鹿児島 1.2%沖縄 2.0%
フレックス・時差出勤の利用率(%)
フレックス・時差出勤の利用率(2022年)
項目フレックス・時差出勤の利用率
北海道1.8%
青森県1.6%
岩手県1.7%
宮城県2.5%
秋田県1.6%
山形県1.6%
福島県1.7%
茨城県4.7%
栃木県3.7%
群馬県2.3%
埼玉県4.4%
千葉県7.8%
東京都10.9%
神奈川県8.9%
新潟県2.3%
富山県3.7%
石川県2.5%
福井県3.8%
山梨県2.0%
長野県3.0%
岐阜県3.6%
静岡県3.4%
愛知県5.6%
三重県2.9%
滋賀県4.8%
京都府4.0%
大阪府3.9%
兵庫県4.5%
奈良県3.6%
和歌山県2.2%
鳥取県1.8%
島根県3.0%
岡山県3.6%
広島県3.1%
山口県2.6%
徳島県2.3%
香川県3.0%
愛媛県4.4%
高知県1.9%
福岡県3.2%
佐賀県1.8%
長崎県2.6%
熊本県1.6%
大分県2.6%
宮崎県1.4%
鹿児島県1.2%
沖縄県2.0%

日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで神奈川県、千葉県、愛知県、滋賀県が続きます。
淡いのは鹿児島県、宮崎県、山形県でした。

47都道府県の平均は3.24%、中央値は2.92%です。
東京都の10.92%は平均を7.68ポイント上回ります。

1位と47位の差は9.77ポイント、倍率にすると9.5倍でした。

育児休業等制度の利用率で並べ替えると東京都が39.74で最も高く、開きは1.84倍になります。

主指標で1位の東京都は育児休業等制度の利用率では1位、育児休業等制度の利用率で1位の東京都は主指標では1位でした。

順位都道府県フレックス・時差出勤の利用率(%)地方育児休業等制度の利用率
1東京都10.92関東39.74
2神奈川県8.93関東34.49
3千葉県7.8関東35.06
4愛知県5.6中部29.44
5滋賀県4.83近畿28.15
6茨城県4.65関東26.68
7兵庫県4.53近畿28.33
8愛媛県4.41四国27.82
9埼玉県4.36関東30.46
10京都府3.95近畿30.61
11大阪府3.9近畿30.2
12福井県3.83中部30.85
13富山県3.72中部30.8
14栃木県3.69関東28.3
15奈良県3.61近畿25.53
16岐阜県3.57中部24.26
17岡山県3.55中国29.17
18静岡県3.38中部27.14
19福岡県3.15九州26.87
20広島県3.05中国26.54
21香川県3.01四国32.04
22島根県2.96中国30.07
23長野県2.95中部26.36
24三重県2.92近畿26.38
25山口県2.62中国26.52
26長崎県2.6九州28.04
27大分県2.55九州28.53
28宮城県2.47東北27.82
29石川県2.45中部30.34
30徳島県2.33四国29.6
31群馬県2.28関東27.21
32新潟県2.27中部28.93
33和歌山県2.19近畿23.68
34山梨県1.98中部23.96
35沖縄県1.97九州27.86
36高知県1.86四国25.8
37北海道1.83北海道25.7
38佐賀県1.76九州23.81
39鳥取県1.75中国32.07
40福島県1.7東北24.95
41岩手県1.69東北28.83
42青森県1.62東北27.02
43秋田県1.6東北28.38
44熊本県1.57九州26.68
45山形県1.56東北25.9
46宮崎県1.36九州24.51
47鹿児島県1.15九州21.65
就業構造基本調査(都道府県別の人数から当サイトで割合を計算)(2022年、総務省統計局)をもとに作成

このグラフについての豆知識

制度があって初めて使える

育児休業や子の看護休暇は法律で決められた制度ですが、フレックスタイムは会社が導入して初めて使えます。

利用率の地域差9.5倍は、そのまま導入企業の偏りを映していると考えられます。
テレワーク実施率の差6.2倍より大きい開きです。

5年に一度の大きな調査

就業構造基本調査は5年ごとに行われる調査で、これは2022年(令和4年)10月分です。
全国の約54万世帯を対象にした標本調査で、ふだんの就業の状態を聞いています。

公表されているのは人数なので、区分の人数を分母の人数で割って当サイトで割合にしました。
推計値がもとのため、小さな差を細かく読み取ることはできません。

数字の散らばり

1位の東京都は10.92%、47位の鹿児島県は1.15%。
差は9.77ポイント、倍率にすると9.5倍です。

中央値は2.92%、平均は3.24%でした。
平均と中央値がどれだけ離れているかを見ると、一部の都道府県が全体を引っぱっているかどうかが分かります。
この指標では0.32ポイントの差でした。

育児休業等制度の利用率で並べ替えると開きは1.84倍になります。
2つの見方を突き合わせると、順位の意味がはっきりします。

順位の並びがにている記事

フレックスや時差出勤を使った人の割合の並びと似ている記事、そして正反対の記事を挙げます。

いちばん近かったのは【事務職の平均月給】平均26.6万円、人気職種の相場で、順位相関は0.83でした。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【第1次産業で働く人】農林漁業で働く人は全国3.3%、最も高い県と最も低い都で32倍(順位相関-0.81)です。

これは並びが近いというだけで、片方がもう片方を生んでいるという意味ではありません。
地図を2枚ならべてみてください。

地方のなかで見たフレックス・時差出勤の利用率

地方最も多い(%)最も少ない(%)
東北宮城県 2.47山形県 1.56
関東東京都 10.92群馬県 2.28
中部愛知県 5.6山梨県 1.98
近畿滋賀県 4.83和歌山県 2.19
中国岡山県 3.55鳥取県 1.75
四国愛媛県 4.41高知県 1.86
九州福岡県 3.15鹿児島県 1.15
就業構造基本調査(都道府県別の人数から当サイトで割合を計算)(2022年、総務省統計局)をもとに作成

まとめ

フレックスや時差出勤を使った人の割合を47都道府県で比べると、最も高い東京都で10.92%、最も低い鹿児島県で1.15%でした。
その差は9.77ポイント、倍率にすると9.5倍です。

47都道府県の中央値は2.92%、平均は3.24%でした。
全国の値は4.99%です。
育児休業等制度の利用率で並べ替えると開きは1.84倍になり、主指標で1位の東京都はその見方では1位に位置します。

ここまでのフレックスや時差出勤を使った人の割合の数字には、注意点が3つあります。
1つ目は、標本調査にもとづく推計値であること。
2つ目は、育児をしている雇用者が分母であること。
3つ目は2022年の数字であることです。

育児休業等制度の利用率では東京都が39.74で最も高く、主指標で1位の東京都はこの見方では1位でした。

地方ごとの平均では関東7都県が6.09%で最も高く、東北6県が1.77%で最も低くなりました。
テレワーク実施率や時短勤務の利用率を比べた記事とあわせて読んでみてください。

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出典

  • 統計名: 就業構造基本調査(都道府県別の人数から当サイトで割合を計算)
  • 調査年: 2022年
  • 公開元: 総務省統計局
  • 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0004008581
  • 備考: 育児をしている雇用者のうちフレックスタイム・時差出勤を利用した人の割合。2022年10月時点の調査で、区分の人数を分母の人数で割って当サイトで割合にした。都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。参考指標は育児休業等制度の利用率

注記: 育児をしている雇用者のうちフレックスタイム・時差出勤を利用した人の割合。
2022年10月時点の調査で、区分の人数を分母の人数で割って当サイトで割合にした。
都道府県を足し合わせても意味がないため、合計や人口10万人あたりは載せていない。
参考指標は育児休業等制度の利用率

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