国立公園は、日本を代表する自然の風景を国が守るしくみです。
全国の面積のうち北海道だけで3割を占める一方、国立公園が1か所もない府県が6つあります。
自然の豊かさというより、どこを国が指定したかを映す数字です。
今回は47都道府県の国立公園の面積を、2024年の総務省統計局「社会・人口統計体系」のデータを使って比べました。
全国244万7,450ヘクタールのうち、北海道が75万5,572ヘクタール。
1道で30.9%を占めます。
一方で6府県には国立公園が1か所もありません。
47都道府県の単純平均
52,073ha
国立公園の面積(2024年)
最も多い 北海道
755,572ha
最も少ない 茨城県
0ha
地図で見る
| 項目 | 国立公園の面積 |
|---|---|
| 北海道 | 755,572ha |
| 青森県 | 40,781ha |
| 岩手県 | 29,206ha |
| 宮城県 | 14,884ha |
| 秋田県 | 29,202ha |
| 山形県 | 71,116ha |
| 福島県 | 90,330ha |
| 茨城県 | 0ha |
| 栃木県 | 104,781ha |
| 群馬県 | 82,595ha |
| 埼玉県 | 34,411ha |
| 千葉県 | 0ha |
| 東京都 | 69,432ha |
| 神奈川県 | 10,356ha |
| 新潟県 | 106,898ha |
| 富山県 | 79,173ha |
| 石川県 | 25,735ha |
| 福井県 | 7,406ha |
| 山梨県 | 101,916ha |
| 長野県 | 171,297ha |
| 岐阜県 | 38,236ha |
| 静岡県 | 50,080ha |
| 愛知県 | 0ha |
| 三重県 | 72,609ha |
| 滋賀県 | 0ha |
| 京都府 | 1,266ha |
| 大阪府 | 0ha |
| 兵庫県 | 19,692ha |
| 奈良県 | 31,313ha |
| 和歌山県 | 13,708ha |
| 鳥取県 | 17,294ha |
| 島根県 | 12,780ha |
| 岡山県 | 11,497ha |
| 広島県 | 10,685ha |
| 山口県 | 6,186ha |
| 徳島県 | 1,538ha |
| 香川県 | 18,171ha |
| 愛媛県 | 14,117ha |
| 高知県 | 6,041ha |
| 福岡県 | 46ha |
| 佐賀県 | 0ha |
| 長崎県 | 37,560ha |
| 熊本県 | 71,614ha |
| 大分県 | 21,582ha |
| 宮崎県 | 13,006ha |
| 鹿児島県 | 91,808ha |
| 沖縄県 | 61,530ha |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは北海道です。
ほかとは段違いの濃さになります。
次いで長野県、新潟県、栃木県、山梨県が続きます。
中部の山岳地帯と関東北部が濃くなる形です。
白く抜けるのは茨城県、千葉県、愛知県、滋賀県、大阪府、佐賀県の6府県。
国立公園が1か所もありません。
47都道府県の平均は5万2,073.4ヘクタール、中央値は2万1,582ヘクタールです。
北海道の75万5,572ヘクタールは平均の14.5倍にあたります。
上位3道県で42.2パーセント、6府県がゼロという分布でした。
| 順位 | 都道府県 | 国立公園の面積(ha) | 地方 | 人口10万人あたりの国立公園の面積 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 北海道 | 755572 | 北海道 | 14982.59 |
| 2 | 長野県 | 171297 | 中部 | 8620.89 |
| 3 | 新潟県 | 106898 | 中部 | 5092.81 |
| 4 | 栃木県 | 104781 | 関東 | 5558.67 |
| 5 | 山梨県 | 101916 | 中部 | 12884.45 |
| 6 | 鹿児島県 | 91808 | 九州 | 5992.69 |
| 7 | 福島県 | 90330 | 東北 | 5182.44 |
| 8 | 群馬県 | 82595 | 関東 | 4370.11 |
| 9 | 富山県 | 79173 | 中部 | 7941.12 |
| 10 | 三重県 | 72609 | 近畿 | 4243.66 |
| 11 | 熊本県 | 71614 | 九州 | 4220.04 |
| 12 | 山形県 | 71116 | 東北 | 7034.22 |
| 13 | 東京都 | 69432 | 関東 | 489.72 |
| 14 | 沖縄県 | 61530 | 九州 | 4197.14 |
| 15 | 静岡県 | 50080 | 中部 | 1419.9 |
| 16 | 青森県 | 40781 | 東北 | 3500.52 |
| 17 | 岐阜県 | 38236 | 中部 | 1995.62 |
| 18 | 長崎県 | 37560 | 九州 | 3000.0 |
| 19 | 埼玉県 | 34411 | 関東 | 469.33 |
| 20 | 奈良県 | 31313 | 近畿 | 2436.81 |
| 21 | 岩手県 | 29206 | 東北 | 2550.74 |
| 22 | 秋田県 | 29202 | 東北 | 3255.52 |
| 23 | 石川県 | 25735 | 中部 | 2343.81 |
| 24 | 大分県 | 21582 | 九州 | 1989.12 |
| 25 | 兵庫県 | 19692 | 近畿 | 368.97 |
| 26 | 香川県 | 18171 | 四国 | 1981.57 |
| 27 | 鳥取県 | 17294 | 中国 | 3256.87 |
| 28 | 宮城県 | 14884 | 東北 | 662.1 |
| 29 | 愛媛県 | 14117 | 四国 | 1106.35 |
| 30 | 和歌山県 | 13708 | 近畿 | 1557.73 |
| 31 | 宮崎県 | 13006 | 九州 | 1259.05 |
| 32 | 島根県 | 12780 | 中国 | 1990.65 |
| 33 | 岡山県 | 11497 | 中国 | 627.91 |
| 34 | 広島県 | 10685 | 中国 | 393.7 |
| 35 | 神奈川県 | 10356 | 関東 | 112.26 |
| 36 | 福井県 | 7406 | 中部 | 1002.17 |
| 37 | 山口県 | 6186 | 中国 | 482.9 |
| 38 | 高知県 | 6041 | 四国 | 920.88 |
| 39 | 徳島県 | 1538 | 四国 | 224.53 |
| 40 | 京都府 | 1266 | 近畿 | 50.24 |
| 41 | 福岡県 | 46 | 九州 | 0.9 |
| 42 | 愛知県 | 0 | 中部 | 0.0 |
| 42 | 茨城県 | 0 | 関東 | 0.0 |
| 42 | 佐賀県 | 0 | 九州 | 0.0 |
| 42 | 滋賀県 | 0 | 近畿 | 0.0 |
| 42 | 千葉県 | 0 | 関東 | 0.0 |
| 42 | 大阪府 | 0 | 近畿 | 0.0 |
国立公園が広い5道県
国立公園が広い上位5道県です。
北海道は75万5,572ヘクタール、長野県は17万1,297ヘクタール、新潟県は10万6,898ヘクタール、栃木県は10万4,781ヘクタール、山梨県は10万1,916ヘクタールでした。
北海道は2位の長野県の4.41倍あります。
6位以下は鹿児島県9万1,808ヘクタール、福島県9万330ヘクタール、群馬県8万2,595ヘクタールと続きます。
上位3道県で全国の42.2パーセント、上位5道県で50.7パーセント、上位10道県で67.7パーセント。
上位5道県だけで半分を超えます。
北海道1道で全国の30.9パーセントを占めます
なぜこういう並びになるのか、ここからは考えてみます。
以下は国立公園の面積の統計から直接読み取れることではなく、別の数字と照らして立てた推測です。
国立公園がない府県の顔ぶれに目が行きます。
茨城県、千葉県、愛知県、滋賀県、大阪府、佐賀県の6府県はゼロ。
このうち愛知県と大阪府は人口の多い府県、千葉県も首都圏です。
平地が多く早くから開発が進んだ土地には、国立公園に指定されるような広い自然が残りにくかったと考えられます。
人口10万人あたりで割り直すと、1位は北海道の1万4,982.6ヘクタール、2位は山梨県1万2,884.5ヘクタール、3位は長野県8,620.9ヘクタール。
実数でも人口あたりでも北海道が1位という、この形式ではめずらしい指標です。
地方別に見ると、北海道が30.9パーセント、中部9県が23.7パーセント、関東7都県が12.3パーセント、九州・沖縄8県が12.1パーセント。
四国4県は1.6パーセントにとどまります。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、北海道が1万4,982.6ヘクタールで群を抜きます。
2番目の中部9県4,589.0ヘクタールを3倍以上上回りました。
国立公園は国が指定し、国が管理します。
都道府県立自然公園を比べた記事では高知県が1位でしたが、こちらは北海道。
指定の主体が違うと、上位の顔ぶれも変わります。
実数で見ると順位は変わる
国立公園のない6府県
国立公園がない府県です。
国立公園が1か所もないのは茨城県、千葉県、愛知県、滋賀県、大阪府、佐賀県の6府県。
人口の多い府県が並びます。
面積が記録されている県のなかで狭いのは、香川県、奈良県、福井県などです。
47都道府県の中央値は2万1,582ヘクタール。
平均は5万2,073.4ヘクタールなので、平均が中央値の2.4倍です。
北海道1道が全体を大きく引き上げています。
地方別に見る
地方別に合計を出すと、北海道が最も大きくなります。
北海道が全国の30.9パーセント、中部9県が23.7パーセント、関東7都県が12.3パーセント、九州・沖縄8県が12.1パーセントと続きます。
少ないほうは東北6県が11.3パーセント、近畿7府県が5.7パーセント、中国5県が2.4パーセント、四国4県が1.6パーセントでした。
1道だけの北海道が、9県ある中部を上回ります。
人口10万人あたりの平均で見ると差はさらに開きます。
北海道が1万4,982.6ヘクタールで1位、中部9県4,589.0ヘクタールが2位、東北6県3,697.6ヘクタールが3位。
四国4県は1,058.3ヘクタールで最下位、近畿7府県も1,236.8ヘクタールで下から2番目でした。
このグラフについての豆知識
3種類ある自然公園のひとつ
日本の自然公園は、国立公園、国定公園、都道府県立自然公園の3つに分かれます。
国立公園は国が指定し、国が管理するものです。
国定公園は国が指定して都道府県が管理し、都道府県立自然公園は指定も管理も都道府県が行います。
3つを合わせた面積は自然公園面積として別に集計されています。
ゼロの県が6つ
茨城県、千葉県、愛知県、滋賀県、大阪府、佐賀県には国立公園がありません。
ただし国定公園なら滋賀県が11万3,071ヘクタールで全国2位です。
3種類のうちどれが指定されているかは県によって違います。
国立公園がないことが、自然が少ないことを意味するわけではありません。
数字は2024年のものです。
10年前とくらべると
全国の国立公園の面積は、2014年の2,112,997haから2024年の2,447,450haへ、この10年でおよそ16%増えました。
1位は2014年も北海道で、10年たっても変わっていません。
伸びがいちばん大きかったのは沖縄県で、142%増でした。
順位の並びがにている記事
国立公園の面積の並びと似ている記事、そして正反対の記事を挙げます。
いちばん近かったのは【自然公園の面積】北海道が全国の17.8%、大阪府とは51倍ひらきますで、順位相関は0.63でした。
逆に、ほぼ裏返しの並びになったのが【自転車通勤の割合】いちばん高いのは意外な府、47都道府県で8.9倍の開き(相関-0.56)でした。
順位が近いことと、原因がつながっていることは別の話です。
それでも、見くらべると気づくことがあります。
地方のなかで見た国立公園の面積
| 地方 | 最も多い(ha) | 最も少ない(ha) |
|---|---|---|
| 東北 | 福島県 90330 | 宮城県 14884 |
| 関東 | 栃木県 104781 | 千葉県 0 |
| 中部 | 長野県 171297 | 愛知県 0 |
| 近畿 | 三重県 72609 | 大阪府 0 |
| 中国 | 鳥取県 17294 | 山口県 6186 |
| 四国 | 香川県 18171 | 徳島県 1538 |
| 九州 | 鹿児島県 91808 | 佐賀県 0 |
まとめ
国立公園の面積を47都道府県で比べると、最も広い北海道で75万5,572ヘクタール、6府県には1か所もありませんでした。
北海道1道で全国の30.9パーセントを占めます。
国立公園の面積の統計を読むときの注意点は3つです。
1つ目は、国定公園や都道府県立自然公園は別に集計されること。
2つ目は、ゼロの県も国定公園なら持っている場合があること。
3つ目は2024年の数字であることです。
ゼロなのは茨城県、千葉県、愛知県、滋賀県、大阪府、佐賀県。
人口の多い府県が並びます。
人口10万人あたりでも北海道が1万4,982.6ヘクタールで1位。
実数でも人口あたりでも1位という、めずらしい指標でした。
国定公園や都道府県立自然公園を比べた記事とあわせて読んでみてください。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2024年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
- 備考: 指標コードB2104(国立公園面積)の2024年の値。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 指標コードB2104(国立公園面積)の2024年の値。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
