消防車が多いのはどの県? 割り方を変えると答えが3つ出てきます

消防車が多いのはどの県? 割り方を変えると答えが3つ出てきます

火事を消しに来る赤い車、消防ポンプ自動車。
いわゆる消防車です。
これがいちばん多いのは、どの都道府県でしょうか。

この記事では、同じ数字を3通りに割り直します。
そのままの台数、人口で割った数、面積で割った数。
答えは3つとも別々になります。

そのままの台数で見る

消防ポンプ自動車等の現有数(2022年)
消防ポンプ自動車等の現有数(2022年) 総務省統計局の「社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)」をもとに作成。単位は台。 北海道 3,202台青森 1,736台岩手 2,018台宮城 2,324台秋田 2,083台山形 2,511台福島 3,564台茨城 2,039台栃木 1,355台群馬 1,221台埼玉 2,028台千葉 2,899台東京 3,812台神奈川 2,818台新潟 3,485台富山 901台石川 729台福井 742台山梨 1,446台長野 3,198台岐阜 2,130台静岡 2,274台愛知 3,180台三重 1,582台滋賀 980台京都 1,707台大阪 2,809台兵庫 3,300台奈良 1,103台和歌山 1,533台鳥取 595台島根 1,263台岡山 2,124台広島 2,203台山口 1,449台徳島 922台香川 842台愛媛 1,734台高知 1,071台福岡 2,311台佐賀 1,181台長崎 1,496台熊本 2,735台大分 1,434台宮崎 1,472台鹿児島 1,898台沖縄 510台
消防ポンプ自動車等現有数(台)
消防ポンプ自動車等の現有数(2022年)
項目消防ポンプ自動車等現有数
北海道3,202台
青森県1,736台
岩手県2,018台
宮城県2,324台
秋田県2,083台
山形県2,511台
福島県3,564台
茨城県2,039台
栃木県1,355台
群馬県1,221台
埼玉県2,028台
千葉県2,899台
東京都3,812台
神奈川県2,818台
新潟県3,485台
富山県901台
石川県729台
福井県742台
山梨県1,446台
長野県3,198台
岐阜県2,130台
静岡県2,274台
愛知県3,180台
三重県1,582台
滋賀県980台
京都府1,707台
大阪府2,809台
兵庫県3,300台
奈良県1,103台
和歌山県1,533台
鳥取県595台
島根県1,263台
岡山県2,124台
広島県2,203台
山口県1,449台
徳島県922台
香川県842台
愛媛県1,734台
高知県1,071台
福岡県2,311台
佐賀県1,181台
長崎県1,496台
熊本県2,735台
大分県1,434台
宮崎県1,472台
鹿児島県1,898台
沖縄県510台

1位は東京都(3,812台)。
2位は福島県(3,564台)、3位は新潟県(3,485台)と続きます。
47位は沖縄県(510台)で、1位とは7.5倍の開きです。

順位都道府県消防ポンプ自動車等現有数
1位東京都3,812台
2位福島県3,564台
3位新潟県3,485台
4位兵庫県3,300台
5位北海道3,202台
⋮
43位香川県842台
44位福井県742台
45位石川県729台
46位鳥取県595台
47位沖縄県510台

2位と3位に福島県・新潟県が入るのが目を引きます。
人口の順番とは、ずれた並びです。

人口で割ると、1位が47位になる

消防車は人を助けるためのものです。
それなら人口で割るのが自然でしょう。
人口10万人あたりに直します。

人口10万人あたりの消防ポンプ自動車等(2022年)
人口10万人あたりの消防ポンプ自動車等(2022年) 総務省統計局の「社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)」をもとに作成。単位は台。 北海道 63.5台青森 149.0台岩手 176.2台宮城 103.4台秋田 232.2台山形 248.4台福島 204.5台茨城 72.7台栃木 71.9台群馬 64.6台埼玉 27.7台千葉 46.4台東京 26.9台神奈川 30.6台新潟 166.0台富山 90.4台石川 66.4台福井 100.4台山梨 182.8台長野 161.0台岐阜 111.2台静岡 64.5台愛知 42.6台三重 92.5台滋賀 69.9台京都 67.7台大阪 32.1台兵庫 61.8台奈良 85.8台和歌山 174.2台鳥取 112.1台島根 196.7台岡山 116台広島 81.2台山口 113.1台徳島 134.6台香川 91.8台愛媛 135.9台高知 163.3台福岡 45.4台佐賀 149.9台長崎 119.5台熊本 161.2台大分 132.2台宮崎 142.5台鹿児島 123.9台沖縄 34.8台
人口10万人あたりの消防ポンプ自動車等現有数(台)
人口10万人あたりの消防ポンプ自動車等(2022年)
項目人口10万人あたりの消防ポンプ自動車等現有数
北海道63.5台
青森県149.0台
岩手県176.2台
宮城県103.4台
秋田県232.2台
山形県248.4台
福島県204.5台
茨城県72.7台
栃木県71.9台
群馬県64.6台
埼玉県27.7台
千葉県46.4台
東京都26.9台
神奈川県30.6台
新潟県166.0台
富山県90.4台
石川県66.4台
福井県100.4台
山梨県182.8台
長野県161.0台
岐阜県111.2台
静岡県64.5台
愛知県42.6台
三重県92.5台
滋賀県69.9台
京都府67.7台
大阪府32.1台
兵庫県61.8台
奈良県85.8台
和歌山県174.2台
鳥取県112.1台
島根県196.7台
岡山県116台
広島県81.2台
山口県113.1台
徳島県134.6台
香川県91.8台
愛媛県135.9台
高知県163.3台
福岡県45.4台
佐賀県149.9台
長崎県119.5台
熊本県161.2台
大分県132.2台
宮崎県142.5台
鹿児島県123.9台
沖縄県34.8台

1位は山形県(248.4台)、2位は秋田県、3位は福島県。
東北の県がならびます。

そしてさっき1位だった東京都は、47位。
26.9台で、最下位です。
山形県とは9.2倍のひらきがあります。

順位都道府県人口10万人あたりの消防ポンプ自動車等現有数
1位山形県248.4台
2位秋田県232.2台
3位福島県204.5台
4位島根県196.7台
5位山梨県182.8台
⋮
43位沖縄県34.8台
44位大阪府32.1台
45位神奈川県30.6台
46位埼玉県27.7台
47位東京都26.9台
台数では1位、人口で割ると47位。同じ数字なのに、まったく逆の答えになりました。

面積で割ると、また1位に戻る

もうひとつの割り方があります。
消防車は、火事のあった場所へ走っていくものです。
守るのは人だけでなく、その土地そのものでもあります。

そこで面積100平方キロメートルあたりに直してみます。

面積100平方キロメートルあたりの消防ポンプ自動車等(2022年)
面積100平方キロメートルあたりの消防ポンプ自動車等(2022年) 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)と面積調(2024年)をもとに当サイトで計算。単位は台。 北海道 3.8台青森 18台岩手 13.2台宮城 31.9台秋田 17.9台山形 26.9台福島 25.9台茨城 33.4台栃木 21.1台群馬 19.2台埼玉 53.4台千葉 56.2台東京 173.3台神奈川 116.6台新潟 27.7台富山 21.2台石川 17.4台福井 17.7台山梨 32.4台長野 23.6台岐阜 20.1台静岡 29.2台愛知 61.5台三重 27.4台滋賀 24.4台京都 37台大阪 147.4台兵庫 39.3台奈良 29.9台和歌山 32.4台鳥取 17台島根 18.8台岡山 29.9台広島 26台山口 23.7台徳島 22.2台香川 44.9台愛媛 30.6台高知 15.1台福岡 46.3台佐賀 48.4台長崎 36.2台熊本 36.9台大分 22.6台宮崎 19台鹿児島 20.7台沖縄 22.3台
面積100平方キロメートルあたりの消防ポンプ自動車等(2022年)(台)
面積100平方キロメートルあたりの消防ポンプ自動車等(2022年)
項目面積100平方キロメートルあたりの消防ポンプ自動車等(2022年)
北海道3.8台
青森県18台
岩手県13.2台
宮城県31.9台
秋田県17.9台
山形県26.9台
福島県25.9台
茨城県33.4台
栃木県21.1台
群馬県19.2台
埼玉県53.4台
千葉県56.2台
東京都173.3台
神奈川県116.6台
新潟県27.7台
富山県21.2台
石川県17.4台
福井県17.7台
山梨県32.4台
長野県23.6台
岐阜県20.1台
静岡県29.2台
愛知県61.5台
三重県27.4台
滋賀県24.4台
京都府37台
大阪府147.4台
兵庫県39.3台
奈良県29.9台
和歌山県32.4台
鳥取県17台
島根県18.8台
岡山県29.9台
広島県26台
山口県23.7台
徳島県22.2台
香川県44.9台
愛媛県30.6台
高知県15.1台
福岡県46.3台
佐賀県48.4台
長崎県36.2台
熊本県36.9台
大分県22.6台
宮崎県19台
鹿児島県20.7台
沖縄県22.3台

1位は東京都(173.3台)。
2位は大阪府(147.4台)、3位は神奈川県(116.6台)。
人口で割ったときに最下位だった東京都が、ここでは先頭に戻ります。

47位は北海道(3.8台)で、1位とは45倍の開き。
3つの割り方のなかで、いちばん差が大きくなりました。

都道府県そのままの台数その順位人口10万人あたりその順位100km²あたりその順位
東京都3,812台1位26.9台47位173.3台1位
山形県2,511台12位248.4台1位26.9台24位
北海道3,202台5位63.5台38位3.8台47位
福島県3,564台2位204.5台3位25.9台26位
沖縄県510台47位34.8台43位22.3台31位

3つのうち、どれが正しいのか

東京都は、台数で1位、人口あたりで47位、面積あたりで1位。
山形県は、台数で12位、人口あたりで1位、面積あたりで24位。
見方によって、まったく別の県が上に来ます。

どれかひとつが正しい、という話ではありません。
何を知りたいかで、割り方が決まります。

  • 「ひとりあたりどれだけ守られているか」を知りたいなら、人口で割る
  • 「その土地をどれだけカバーできているか」を知りたいなら、面積で割る
  • 「全国にどれだけの数があるか」を知りたいなら、そのままの台数を見る

人口の少ない県で人口あたりの数字が高くなるのは、人が少なくても消防署を置かないわけにはいかないからです。
反対に人口の集まった都市では、1台が受け持つ人数が多くなります。

割り算の分母を変えると、答えが変わる。ランキングを読むときは、何で割った数字かを確かめてください。

地方でまとめると、割り方のちがいがそのまま出る

3通りの割り方が、地方の単位でもちがう答えを出すのかを見ます。
3つの割り方が、地方の単位でもちがう答えを出すのかを見ます。

地方県の数台数人口10万人あたり面積100km²あたり
北海道13,202台0.1台3.8台
東北614,236台0.2台21.3台
関東716,172台0.0台49.9台
中部918,085台0.1台27.1台
近畿713,014台0.1台39.3台
中国57,634台0.1台23.9台
四国44,569台0.1台24.3台
九州・沖縄813,037台0.1台29.3台

台数そのものでは中部が18,085台で最多ですが、人口10万人あたりでは東北、面積100km²あたりでは関東が上に来ます。

3つの割り方で、上に来る地方が3つとも入れかわりました。
県で見たときと同じことが、地方の単位でも起きています。

47都道府県の一覧

3通りの割り方を横に並べた表を、47都道府県ぶん置いておきます。
台数の多い順です。
3つの列を見くらべると、順位の動き方が分かります。

順位都道府県台数人口10万人あたりその順位面積100km²あたりその順位地方
1東京都3,812台26.9台47位173.3台1位関東
2福島県3,564台204.5台3位25.9台26位東北
3新潟県3,485台166.0台8位27.7台22位中部
4兵庫県3,300台61.8台39位39.3台10位近畿
5北海道3,202台63.5台38位3.8台47位北海道
6長野県3,198台160.9台11位23.6台29位中部
7愛知県3,180台42.6台42位61.5台4位中部
8千葉県2,899台46.4台40位56.2台5位関東
9神奈川県2,818台30.6台45位116.6台3位関東
10大阪府2,809台32.1台44位147.4台2位近畿
11熊本県2,735台161.2台10位36.9台12位九州・沖縄
12山形県2,511台248.4台1位26.9台24位東北
13宮城県2,324台103.4台24位31.9台17位東北
14福岡県2,311台45.4台41位46.3台8位九州・沖縄
15静岡県2,274台64.5台37位29.2台21位中部
16広島県2,203台81.2台30位26.0台25位中国
17岐阜県2,130台111.2台23位20.1台36位中部
18岡山県2,124台116.0台20位29.9台20位中国
19秋田県2,083台232.2台2位17.9台41位東北
20茨城県2,039台72.7台31位33.4台14位関東
21埼玉県2,028台27.7台46位53.4台6位関東
22岩手県2,018台176.2台6位13.2台46位東北
23鹿児島県1,898台123.9台18位20.7台35位九州・沖縄
24青森県1,736台149.0台13位18.0台40位東北
25愛媛県1,734台135.9台15位30.6台18位四国
26京都府1,707台67.7台34位37.0台11位近畿
27三重県1,582台92.5台26位27.4台23位近畿
28和歌山県1,533台174.2台7位32.4台15位近畿
29長崎県1,496台119.5台19位36.2台13位九州・沖縄
30宮崎県1,472台142.5台14位19.0台38位九州・沖縄
31山口県1,449台113.1台21位23.7台28位中国
32山梨県1,446台182.8台5位32.4台16位中部
33大分県1,434台132.2台17位22.6台30位九州・沖縄
34栃木県1,355台71.9台32位21.1台34位関東
35島根県1,263台196.7台4位18.8台39位中国
36群馬県1,221台64.6台36位19.2台37位関東
37佐賀県1,181台149.9台12位48.4台7位九州・沖縄
38奈良県1,103台85.8台29位29.9台19位近畿
39高知県1,071台163.3台9位15.1台45位四国
40滋賀県980台69.9台33位24.4台27位近畿
41徳島県922台134.6台16位22.2台32位四国
42富山県901台90.4台28位21.2台33位中部
43香川県842台91.8台27位44.9台9位四国
44福井県742台100.4台25位17.7台42位中部
45石川県729台66.4台35位17.4台43位中部
46鳥取県595台112.0台22位17.0台44位中国
47沖縄県510台34.8台43位22.3台31位九州・沖縄
総務省統計局の資料と国土地理院の面積、総務省統計局の人口をもとに当サイトで作成。

同じ行の3つの順位を見ると、県によって動き方がまるでちがうことが分かります。
3つとも上位という県はほとんどありません。

よくある疑問

この「消防車」には、どんな車が入っていますか

消防本部と消防署が持っている消防自動車です。
ポンプ車だけでなく、はしご車や化学車なども含まれます。

消防団が持っている車両は別に数えられています。
地域によっては消防団の車両が大きな役割を持つので、この数字だけで備えの厚さは測れません。

救急車は入っていますか

入っていません。
救急自動車は消防自動車とは別の区分で数えられます。

消防の車両というと救急車を思いうかべる人が多いと思いますが、この記事の数字には含まれていない点に注意してください。

どの割り方がいちばん正しいのですか

目的によります。
人を守る力を見たいなら人口あたり、土地をどれだけカバーできているかを見たいなら面積あたりです。

どれかひとつが正解ということはありません。
ランキングを見るときは、何で割った数字なのかを先に確かめるのが確実です。

面積あたりの数字は、どこにも公表されていないのですか

この記事の面積あたりの台数は、当サイトが消防車の台数を面積で割って計算したものです。
公表されている指標ではありません。

もとになった台数と面積は、どちらも公表値です。
割り算の部分だけが当サイトの手によるもの、と考えてください。

消防を受け持っているのは市町村です。
どこまでが県の仕事で、どこからが市町村の仕事なのかは都道府県と市区町村は何が違うのかに書きました。

人口で割った数字が、人口の少ない県ほど揺れやすいことは人口10万人あたりとは?で確かめています。

この数字で言えないこと

数えているのは台数だけです。
新しい車か古い車か、はしご車かポンプ車か、何人の消防士がいるかは、この数字に入っていません。

また、消防車が多いことは火事が多いことを意味しません。
どれだけ備えているかの数字であって、何が起きたかの数字ではありません。

面積で割った数字は当サイトで計算したものです。
消防車の台数(2022年)と面積(2024年)で調査の年がちがうので、おおよその目安として見てください。

まとめ

  • そのままの台数では1位は東京都(3,812台)
  • 人口10万人あたりに直すと1位は山形県(248.4台)で、東京都は47位まで下がります
  • 面積100平方キロメートルあたりでは、また東京都が1位(173.3台)に戻ります
  • どれが正しいということはなく、何を知りたいかで割り方が決まります

出典

  • 主指標: 消防ポンプ自動車等現有数
  • 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
  • 調査年: 2022年
  • 公開元: 総務省統計局
  • 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/regional-statistics/ssdsview/prefectures
  • 備考: 指標コードK1106(消防ポンプ自動車等現有数)の2022年の値。消防機関が持つ消防ポンプ自動車等の数。はしご車や化学車も含む。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
  • 面積100平方キロメートルあたりの数字は、面積調(2024年10月1日現在)の都道府県面積で割って当サイトで計算した

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