【上下水道料】が高い県と安い県の差は2倍、料金だけでは説明できません

【上下水道料】が高い県と安い県の差は2倍、料金だけでは説明できません

水道料金は市町村ごとに決められています。
そのため県内でも地域によって差があり、この数字は県庁所在市の水準を表すものと考えてください。
世帯の人数によっても使う量が変わります。

今回は47都道府県の1世帯が1年間に払う上下水道料を、2023年から2025年の総務省統計局「家計調査」(二人以上の世帯)の3年平均で比べました。
数値は県庁所在市(東京都は都区部)で調べたもので、県全体の平均ではありません。

全国平均は年間61,058円。
最も高い県と最も安い県では1.99倍の差がありました。
水道料金の設定だけでは説明できない部分があります。

47都道府県の単純平均

63,553円

上下水道料(2023年〜2025年平均)

最も多い 山形県

85,342円

最も少ない 徳島県

42,899円

地図で見る上下水道料

上下水道料(2023年〜2025年平均)
上下水道料(2023年〜2025年平均) 家計調査(二人以上の世帯、品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング)(総務省統計局)をもとに作成。単位は円。 北海道 46,889円青森 72,533円岩手 69,731円宮城 67,476円秋田 67,418円山形 85,342円福島 74,917円茨城 69,248円栃木 66,979円群馬 60,049円埼玉 77,158円千葉 69,545円東京 56,497円神奈川 60,084円新潟 72,611円富山 69,162円石川 63,531円福井 64,938円山梨 66,378円長野 84,829円岐阜 67,651円静岡 62,021円愛知 59,960円三重 69,653円滋賀 71,354円京都 59,984円大阪 45,505円兵庫 52,974円奈良 75,546円和歌山 49,467円鳥取 61,033円島根 78,890円岡山 62,406円広島 52,897円山口 61,250円徳島 42,899円香川 51,212円愛媛 52,947円高知 54,891円福岡 62,153円佐賀 66,623円長崎 74,711円熊本 63,033円大分 54,466円宮崎 59,473円鹿児島 51,131円沖縄 57,567円
上下水道料(円)
上下水道料(2023年〜2025年平均)
項目上下水道料
北海道46,889円
青森県72,533円
岩手県69,731円
宮城県67,476円
秋田県67,418円
山形県85,342円
福島県74,917円
茨城県69,248円
栃木県66,979円
群馬県60,049円
埼玉県77,158円
千葉県69,545円
東京都56,497円
神奈川県60,084円
新潟県72,611円
富山県69,162円
石川県63,531円
福井県64,938円
山梨県66,378円
長野県84,829円
岐阜県67,651円
静岡県62,021円
愛知県59,960円
三重県69,653円
滋賀県71,354円
京都府59,984円
大阪府45,505円
兵庫県52,974円
奈良県75,546円
和歌山県49,467円
鳥取県61,033円
島根県78,890円
岡山県62,406円
広島県52,897円
山口県61,250円
徳島県42,899円
香川県51,212円
愛媛県52,947円
高知県54,891円
福岡県62,153円
佐賀県66,623円
長崎県74,711円
熊本県63,033円
大分県54,466円
宮崎県59,473円
鹿児島県51,131円
沖縄県57,567円

日本地図で見ると、色が濃く出るのは東北と信越、山陰、それに北関東です。
淡いのは四国と北海道、近畿の南部でした。

47都道府県の単純平均は63,553円、中央値は63,033円です。
ほぼ同じ値で、極端に外れた県がなくなだらかに分布しています。

平均を超えたのは22都県。
最も高い山形県85,342円と最も安い徳島県42,899円で1.99倍と、光熱費のなかでは差の小さい品目でした。

順位都道府県上下水道料(円)地方電気代1世帯当たり人員
1山形県85342東北1961592.359
2長野県84829中部1419302.196
3島根県78890中国1979572.16
4埼玉県77158関東1445652.047
5奈良県75546近畿1382552.1
6福島県74917東北1799232.178
7長崎県74711九州1175611.984
8新潟県72611中部1572172.259
9青森県72533東北1710611.975
10滋賀県71354近畿1405272.223
11岩手県69731東北1668882.124
12三重県69653近畿1322262.094
13千葉県69545関東1318492.009
14茨城県69248関東1632822.112
15富山県69162中部2036532.272
16岐阜県67651中部1663812.232
17宮城県67476東北1538472.086
18秋田県67418東北1670362.115
19栃木県66979関東1555502.142
20佐賀県66623九州1494462.243
21山梨県66378中部1405302.096
22福井県64938中部2156942.397
23石川県63531中部1949092.161
24熊本県63033九州1314702.074
25岡山県62406中国1486752.077
26福岡県62153九州1173941.959
27静岡県62021中部1532522.127
28山口県61250中国1740771.947
29鳥取県61033中国1745812.184
30神奈川県60084関東1362061.977
31群馬県60049関東1364172.115
32京都府59984近畿1309001.934
33愛知県59960中部1380722.11
34宮崎県59473九州1177971.942
35沖縄県57567九州1388482.053
36東京都56497関東1360601.81
37高知県54891四国1505931.895
38大分県54466九州1354771.974
39兵庫県52974近畿1153202.027
40愛媛県52947四国1472101.952
41広島県52897中国1647892.007
42香川県51212四国1709792.053
43鹿児島県51131九州1329221.897
44和歌山県49467近畿1507782.007
45北海道46889北海道1546021.776
46大阪府45505近畿1347261.9
47徳島県42899四国1707442.041
家計調査(二人以上の世帯、品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング)(2023年〜2025年平均、総務省統計局)をもとに作成

地方別に見る上下水道料

地方別の平均(上下水道料)
地方別の平均(上下水道料) 家計調査(二人以上の世帯、品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング)(2023年〜2025年平均) 020,00040,00060,000北海道: 46,889円46,889円東北: 72,903円72,903円関東: 65,651円65,651円中部: 67,898円67,898円近畿: 60,640円60,640円中国: 63,295円63,295円四国: 50,487円50,487円九州: 61,145円61,145円北海道東北関東中部近畿中国四国九州
地方別の平均(上下水道料)
項目上下水道料の平均
北海道46,889円
東北72,903円
関東65,651円
中部67,898円
近畿60,640円
中国63,295円
四国50,487円
九州61,145円

地方別に平均を出すと、東日本と四国で差が出ます。

最も高いのは東北6県の72,903円です。
次いで中部9県が67,898円、関東7都県が65,651円、中国5県が63,295円、九州8県が61,145円と続きます。

低いほうは近畿7府県が60,640円、四国4県が50,487円、北海道が46,889円でした。
東北と北海道では1.55倍の差があります。

四国4県の50,487円は、県の集まりで見ると最も低い数字です。
徳島県42,899円、高知県、香川県、愛媛県のいずれも全国平均を下回りました。
四国は1世帯当たり人員も少ない地域で、それが効いていると考えられます。

上下水道料が高い5県

上位5都道府県の上下水道料
上位5都道府県の上下水道料 家計調査(二人以上の世帯、品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング)(2023年〜2025年平均) 020,00040,00060,00080,000山形県: 85,342円85,342円長野県: 84,829円84,829円島根県: 78,890円78,890円埼玉県: 77,158円77,158円奈良県: 75,546円75,546円山形県長野県島根県埼玉県奈良県
上位5都道府県の上下水道料
項目上下水道料
山形県85,342円
長野県84,829円
島根県78,890円
埼玉県77,158円
奈良県75,546円
下位5都道府県の上下水道料
下位5都道府県の上下水道料 家計調査(二人以上の世帯、品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング)(2023年〜2025年平均) 020,00040,000徳島県: 42,899円42,899円大阪府: 45,505円45,505円北海道: 46,889円46,889円和歌山県: 49,467円49,467円鹿児島県: 51,131円51,131円徳島県大阪府北海道和歌山県鹿児島県
下位5都道府県の上下水道料
項目上下水道料
徳島県42,899円
大阪府45,505円
北海道46,889円
和歌山県49,467円
鹿児島県51,131円

上下水道料が高い上位5県です。

山形県は85,342円、長野県は84,829円、島根県は78,890円、埼玉県は77,158円、奈良県は75,546円でした。
8万円を超えたのは山形県と長野県の2県です。

6位以下は青森県、栃木県、群馬県と続きます。
上位に東北や信越の県が並ぶ一方、埼玉県と奈良県という首都圏・近畿の県も入りました。

山形県の85,342円は全国平均61,058円の1.40倍。
月あたりにすると約7,100円の計算になります。

世帯の人数が効いているが、それだけでもない

以下は、1世帯が1年間に払う上下水道料にこれだけの差がつく理由についての推測です。
統計から確かめられる話ではなく、ほかの指標との突き合わせから考えたものです。

上下水道料は自治体が決める料金です。
水源の遠さや設備の古さ、人口の密度によって、料金の設定は自治体ごとに大きく違います。

ただ家計調査が測っているのは料金そのものではなく、世帯が実際に払った金額です。
使った量が多ければ、料金が同じでも支出は増えます。

相関を見ると、1世帯当たり人員がプラス0.61で最も強い関係でした。
上位の山形県は1世帯当たり人員2.359人、最下位の徳島県は2.041人。
人数が多い世帯ほど水を使い、そのぶん払う金額も増えるという、素直な形です。

電気代との相関もプラス0.45ありました。
同じ「世帯の大きさ」が両方に効いていると考えられます。

ただ、これだけでは説明しきれない部分もあります。
4位の埼玉県77,158円は1世帯当たり人員が2.047人で、全国でも少ないほうです。
逆に最下位の徳島県42,899円は四国のなかでも際立って低く、地方別でも四国4県が50,487円と下から2番目でした。

自治体ごとの料金設定の差が、ここに表れている可能性があります。
水源が近く人口が密集した地域では、供給にかかる費用が小さくなり料金も下がります。
逆に山間部を多く抱える県では、管路が長くなり料金が上がります。

山形県と長野県が上位に並ぶのは、どちらも人口が分散し、雪の多い地域だという共通点があります。
冬に水を出しっぱなしにして凍結を防ぐ習慣も、使用量を押し上げているかもしれません。

家計から見た水道代は、料金と使用量と世帯の大きさが混ざった数字です。
どれか一つで説明しようとすると、必ず外れる県が出てきます。

上下水道料が安い5道府県

上下水道料が安い下位5道府県です。

徳島県は42,899円、大阪府は45,505円、北海道は46,889円、和歌山県は49,467円、鹿児島県は51,131円でした。
山形県の85,342円とは1.99倍の差があります。

最下位の徳島県42,899円は、月あたりにすると3,600円ほどです。
1位の山形県の月7,100円と比べると、ちょうど半分になります。

下位に並んだ顔ぶれには一貫性がありません。
大阪府のような大都市がある一方、徳島県や和歌山県、鹿児島県のように人口の少ない県も入っています。

北海道が46,889円で45位に入るのは意外に見えるかもしれません。
1世帯当たり人員は1.776人で全国最少です。
世帯の人数が少ないことが、そのまま支出の低さにつながっていると考えられます。

このグラフについての豆知識

上水道と下水道の合計

家計調査の上下水道料は、上水道の料金と下水道の使用料を合わせた金額です。
井戸水を使っている世帯では上水道の分が小さくなります。

下水道が整備されていない地域では、下水道使用料がかからない代わりに浄化槽の維持費がかかります。
こちらは別の費目に入るため、この数字には表れません。

下水道の普及率は県によって大きく違うので、同じ水の使い方でも支出額は変わります。

数字は県庁所在市のもので、県全体の平均ではない

家計調査の品目別ランキングは、各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の平均です。

水道料金は市町村ごとに決まるため、この制約はほかの品目より大きく効きます。
県庁所在市の料金が、その県の平均的な料金だとは限りません。

またひとり暮らしの世帯は含まれません。
1世帯当たり人員は住民基本台帳にもとづく数字で、家計調査の対象世帯の人数とは一致しないため、参考として傾向を見る目安だと考えてください。

順位の並びがにている記事

この1世帯が1年間に払う上下水道料の並びに近い記事を、全記事の順位から機械で洗い出しました。

並びが最も重なったのは【1か月の上下水道料】平均4,532円、差は1.97倍で、相関は0.76です。
最も食い違ったのは【一人暮らし世帯】が多いのはどこか、2世帯に1世帯が単身という都県もありました(順位相関-0.62)でした。

並びが似ていても、そこに関係があるとまでは言えません。
ただ、2つの地図をならべると読み方のヒントにはなります。

地方のなかで見た上下水道料

地方最も多い(円)最も少ない(円)
東北山形県 85342秋田県 67418
関東埼玉県 77158東京都 56497
中部長野県 84829愛知県 59960
近畿奈良県 75546大阪府 45505
中国島根県 78890広島県 52897
四国高知県 54891徳島県 42899
九州長崎県 74711鹿児島県 51131
家計調査(二人以上の世帯、品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング)(2023年〜2025年平均、総務省統計局)をもとに作成

まとめ

47都道府県の上下水道料を比べると、最も高い山形県は85,342円、最も安い徳島県は42,899円で、その差は1.99倍でした。
全国平均は61,058円です。

1世帯が1年間に払う上下水道料を読み取るうえで、確かめておきたいことが3つあります。
1つ目は、水道料金が市町村ごとに決まるため県庁所在市の数字が県を代表しないこと。
2つ目は、下水道の普及率によって支出額が変わること。
3つ目は2023年から2025年の3年平均であることです。

1世帯当たり人員との相関係数はプラス0.61で最も強い関係でした。
山形県2.359人に対し徳島県2.041人、北海道は1.776人で全国最少です。

ただ4位の埼玉県は世帯人員が上位ではなく、料金設定の差も効いていそうです。
電気代や家賃を比べた記事とあわせて読むと、住まいにかかる費用の構造が見えてきます。

関連記事

出典

  • 統計名: 家計調査(二人以上の世帯、品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング)
  • 調査年: 2023年〜2025年平均
  • 公開元: 総務省統計局
  • 参照URL: https://www.stat.go.jp/data/kakei/5.html
  • 備考: 数値は各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の1年間の平均であり、県全体の平均ではない。上下水道料は上水道と下水道の料金の合計。1世帯当たり人員は住民基本台帳による

注記: 数値は各都道府県の県庁所在市(東京都は都区部)で調査された二人以上の世帯の1年間の平均であり、県全体の平均ではない。
上下水道料は上水道と下水道の料金の合計。
1世帯当たり人員は住民基本台帳による

この記事をシェアする

記事一覧へ戻る

関連記事 Relation Entry