被災地の支援や防災訓練の手伝いをした人は、どれくらいいるのでしょうか。
47都道府県で比べます。
使うのは総務省統計局の社会・人口統計体系、もとは社会生活基本調査の2021年の数字。
熊本県が2.5%で1位。
47都道府県の平均は0.83%、中央値は0.8%です。
最も高い2.5%と最も低い0.4%の差は2.1ポイント、倍率にすると6.25倍でした。
47都道府県の単純平均
0.8%
災害に関係したボランティア活動の行動者率(2021年)
最も多い 熊本県
2.5%
最も少ない 青森県
0.4%
災害の活動が多い上位5県
災害の活動が多い上位5県です。
熊本県は2.5%、佐賀県は1.8%、長野県は1.4%でした。
1位と2位の差は0.7ポイントです。
4位は山梨県で1.3%、5位は滋賀県で1.3%。
上位5はいずれも47都道府県の平均0.83%を上回りました。
1位の熊本県は平均を1.67ポイント上回りました。
中央値の0.8%と比べると1.7ポイント高く、平均に対する比では3.01倍にあたります。
6位以下は宮城県で1.2%、大阪府で1.1%、岩手県で1%と続きました。
2位と3位の差は0.4ポイント、3位と4位の差は0.1ポイント。
上位のなかでも順位が近いほど差は小さく、5位と8位の間は0.3ポイントでした。
1位から5位までの幅は1.2ポイント、1位から8位までの幅は1.5ポイントでした。
上位のなかでも順位が下がるにつれて差は緩やかになります。
熊本県はボランティア活動の行動者率でも9位に入っています。
全国の値は0.8%で、上位5はいずれもこれを上回りました。
1位は、近年に大きな地震を経験した県でした。
ボランティア全体では島根県が1位です
なぜこういう並びになるのか、ここからは考えてみます。
以下は災害ボランティアの割合の統計から直接読み取れることではなく、別の数字と照らして立てた推測です。
ボランティア活動の行動者率で並べ替えると、順位が変わります。
1位は島根県の25.6、2位は佐賀県の24.8、3位は岩手県の24.4。
4位以下は滋賀県、鳥取県と続きます。
逆に下位は大阪府が14.5、青森県が14。
島根県と青森県では1.83倍の開きです。
ボランティア全体では島根県が1位ですが、災害の活動では別の県が大きく上に出ました。
経験がそのまま数字に表れた形です。
災害を経験した地域では、支援を受けた記憶から、次は自分たちがという動きが生まれます。
防災訓練や自主防災組織の活動も、この分野に数えられます。
当サイトの安全のための活動の記事と並べると、備えのかたちが見えてきます。
地方ごとに県の平均を出すと、九州・沖縄8県が1.15%で最も高く、四国4県が0.63%で最も低くなります。
中部9県0.88%と東北6県0.83%がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
災害の活動が少ない下位5県
災害の活動が少ない下位5県です。
47位の奈良県は0.4%、46位の京都府は0.4%、45位の栃木県は0.4%でした。
1位の熊本県とは2.1ポイントの差があります。
44位は青森県で0.4%、43位は沖縄県で0.5%、42位は愛媛県で0.5%と続きます。
開きは、ボランティアのなかでも大きいほうです。
47都道府県の中央値は0.8%、平均は0.83%です。
47位の奈良県は平均を0.43ポイント下回りました。
47位の奈良県は1位の熊本県の16.0パーセントにあたる水準で、倍率にすると6.25倍の開きです。
46位との差は0ポイント、45位との差は0ポイント。
下位のほうは差が詰まっており、47位と42位の間でも0.1ポイントしかありません。
下位5県はいずれも47都道府県の平均0.83%を下回りました。
47位から43位までの幅は0.1ポイントです。
奈良県はボランティア活動の行動者率では中位位です。
全国の値は0.8%なので、47位はこれを0.4ポイント下回っています。
地図で見る
| 項目 | 災害に関係したボランティア活動の行動者率 |
|---|---|
| 北海道 | 0.7% |
| 青森県 | 0.4% |
| 岩手県 | 1% |
| 宮城県 | 1.2% |
| 秋田県 | 0.6% |
| 山形県 | 0.9% |
| 福島県 | 0.9% |
| 茨城県 | 0.9% |
| 栃木県 | 0.4% |
| 群馬県 | 0.6% |
| 埼玉県 | 0.5% |
| 千葉県 | 0.5% |
| 東京都 | 0.9% |
| 神奈川県 | 0.8% |
| 新潟県 | 0.5% |
| 富山県 | 0.6% |
| 石川県 | 0.8% |
| 福井県 | 0.7% |
| 山梨県 | 1.3% |
| 長野県 | 1.4% |
| 岐阜県 | 1% |
| 静岡県 | 1% |
| 愛知県 | 0.6% |
| 三重県 | 0.7% |
| 滋賀県 | 1.3% |
| 京都府 | 0.4% |
| 大阪府 | 1.1% |
| 兵庫県 | 0.5% |
| 奈良県 | 0.4% |
| 和歌山県 | 0.9% |
| 鳥取県 | 0.8% |
| 島根県 | 1% |
| 岡山県 | 0.7% |
| 広島県 | 0.7% |
| 山口県 | 0.5% |
| 徳島県 | 0.7% |
| 香川県 | 0.6% |
| 愛媛県 | 0.5% |
| 高知県 | 0.7% |
| 福岡県 | 0.8% |
| 佐賀県 | 1.8% |
| 長崎県 | 0.9% |
| 熊本県 | 2.5% |
| 大分県 | 1% |
| 宮崎県 | 0.9% |
| 鹿児島県 | 0.8% |
| 沖縄県 | 0.5% |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは熊本県です。
次いで佐賀県、長野県、山梨県、滋賀県が続きます。
淡いのは奈良県、京都府、栃木県でした。
47都道府県の平均は0.83%、中央値は0.8%です。
熊本県の2.5%は平均を1.67ポイント上回ります。
1位と47位の差は2.1ポイント、倍率にすると6.25倍でした。
ボランティア活動の行動者率で並べ替えると島根県が25.6で最も高く、開きは1.83倍になります。
主指標で1位の熊本県はボランティア活動の行動者率では9位、ボランティア活動の行動者率で1位の島根県は主指標では11位でした。
| 順位 | 都道府県 | 災害に関係したボランティア活動の行動者率(%) | 地方 | ボランティア活動の行動者率 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 熊本県 | 2.5 | 九州 | 22.1 |
| 2 | 佐賀県 | 1.8 | 九州 | 24.8 |
| 3 | 長野県 | 1.4 | 中部 | 22 |
| 4 | 山梨県 | 1.3 | 中部 | 21.1 |
| 4 | 滋賀県 | 1.3 | 近畿 | 24.2 |
| 6 | 宮城県 | 1.2 | 東北 | 20.7 |
| 7 | 大阪府 | 1.1 | 近畿 | 14.5 |
| 8 | 岩手県 | 1 | 東北 | 24.4 |
| 8 | 岐阜県 | 1 | 中部 | 21.7 |
| 8 | 静岡県 | 1 | 中部 | 18.9 |
| 8 | 大分県 | 1 | 九州 | 20.3 |
| 8 | 島根県 | 1 | 中国 | 25.6 |
| 13 | 茨城県 | 0.9 | 関東 | 17.1 |
| 13 | 宮崎県 | 0.9 | 九州 | 20.1 |
| 13 | 山形県 | 0.9 | 東北 | 23.6 |
| 13 | 長崎県 | 0.9 | 九州 | 21 |
| 13 | 東京都 | 0.9 | 関東 | 15.5 |
| 13 | 福島県 | 0.9 | 東北 | 19.7 |
| 13 | 和歌山県 | 0.9 | 近畿 | 18.2 |
| 20 | 鹿児島県 | 0.8 | 九州 | 22.3 |
| 20 | 神奈川県 | 0.8 | 関東 | 17 |
| 20 | 石川県 | 0.8 | 中部 | 20.7 |
| 20 | 鳥取県 | 0.8 | 中国 | 24.1 |
| 20 | 福岡県 | 0.8 | 九州 | 19.1 |
| 25 | 岡山県 | 0.7 | 中国 | 23.2 |
| 25 | 広島県 | 0.7 | 中国 | 18.6 |
| 25 | 高知県 | 0.7 | 四国 | 18.9 |
| 25 | 三重県 | 0.7 | 近畿 | 19.3 |
| 25 | 徳島県 | 0.7 | 四国 | 17.4 |
| 25 | 福井県 | 0.7 | 中部 | 21.7 |
| 25 | 北海道 | 0.7 | 北海道 | 16.3 |
| 32 | 愛知県 | 0.6 | 中部 | 16.6 |
| 32 | 群馬県 | 0.6 | 関東 | 19.2 |
| 32 | 香川県 | 0.6 | 四国 | 18.1 |
| 32 | 秋田県 | 0.6 | 東北 | 20.9 |
| 32 | 富山県 | 0.6 | 中部 | 19.5 |
| 37 | 愛媛県 | 0.5 | 四国 | 19.6 |
| 37 | 沖縄県 | 0.5 | 九州 | 17.4 |
| 37 | 埼玉県 | 0.5 | 関東 | 15.6 |
| 37 | 山口県 | 0.5 | 中国 | 20.1 |
| 37 | 新潟県 | 0.5 | 中部 | 19.3 |
| 37 | 千葉県 | 0.5 | 関東 | 14.9 |
| 37 | 兵庫県 | 0.5 | 近畿 | 17.7 |
| 44 | 京都府 | 0.4 | 近畿 | 16.6 |
| 44 | 青森県 | 0.4 | 東北 | 14 |
| 44 | 栃木県 | 0.4 | 関東 | 16.5 |
| 44 | 奈良県 | 0.4 | 近畿 | 18.5 |
このグラフについての豆知識
災害ボランティアセンター
大きな災害が起きると、社会福祉協議会が災害ボランティアセンターを立ち上げます。
手伝いに行きたい人と、助けが必要な家をつなぐ窓口です。
受け入れの体制が整うまで、勝手に現地へ行かないことが大切とされています。
行動者率という数え方
行動者率は、1年間にその活動を1回でもした人の割合です。
毎週やっている人も、年に1度だけの人も、同じ1人として数えます。
社会生活基本調査は5年ごとに行われ、この記事は2021年の調査によっています。
新型コロナウイルスの影響で活動を控えた年にあたる点は、読むときに頭に置いておく必要があります。
数字の散らばり
1位の熊本県は2.5%、47位の奈良県は0.4%。
差は2.1ポイント、倍率にすると6.25倍です。
中央値は0.8%、平均は0.83%でした。
平均と中央値がどれだけ離れているかを見ると、一部の都道府県が全体を引っぱっているかどうかが分かります。
この指標では0.03ポイントの差でした。
ボランティア活動の行動者率で並べ替えると開きは1.83倍になります。
2つの見方を突き合わせると、順位の意味がはっきりします。
順位の並びがにている記事
同じ形の地図になる記事はあるでしょうか。
災害ボランティアの割合の順位で探してみます。
いちばん近かったのは【障害者向けボランティア】全国0.9%、点訳や音訳もで、順位相関は0.62でした。
正反対だったのは【レタスへの支出】平均年2,631円、高原で育つ野菜で、相関は-0.38です。
相関は因果ではないので、関係があると決めつけることはできません。
見くらべる手がかりとして使ってください。
地方のなかで見た災害に関係したボランティア活動の行動者率
| 地方 | 最も多い(%) | 最も少ない(%) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 1.2 | 青森県 0.4 |
| 関東 | 茨城県 0.9 | 栃木県 0.4 |
| 中部 | 長野県 1.4 | 新潟県 0.5 |
| 近畿 | 滋賀県 1.3 | 奈良県 0.4 |
| 中国 | 島根県 1 | 山口県 0.5 |
| 四国 | 徳島県 0.7 | 愛媛県 0.5 |
| 九州 | 熊本県 2.5 | 沖縄県 0.5 |
まとめ
災害ボランティアの割合を47都道府県で比べると、最も高い熊本県で2.5%、最も低い奈良県で0.4%でした。
その差は2.1ポイント、倍率にすると6.25倍です。
47都道府県の中央値は0.8%、平均は0.83%でした。
全国の値は0.8%です。
ボランティア活動の行動者率で並べ替えると開きは1.83倍になり、主指標で1位の熊本県はその見方では9位に位置します。
災害ボランティアの割合をほかの数字と見くらべる前に、3つ確かめてください。
1つ目は、1年に1回でもすれば数に入ること。
2つ目は、その年の災害の有無に大きく左右されること。
3つ目は2021年の数字であることです。
ボランティア活動の行動者率では島根県が25.6で最も高く、主指標で1位の熊本県はこの見方では9位でした。
地方ごとの平均では九州・沖縄8県が1.15%で最も高く、四国4県が0.63%で最も低くなりました。
安全のための活動やボランティア全体の記事とあわせて読んでみてください。
1位の熊本県と2位の佐賀県の差は0.7ポイントで、上位のなかでも順位は僅差で決まりました。
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出典
- 統計名: 社会・人口統計体系(都道府県データ 基礎データ)
- 調査年: 2021年
- 公開元: 総務省統計局
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0000010107
- 備考: 10歳以上のうち、1年間に災害に関係したボランティア活動をした人の割合。被災地の支援や防災訓練の手伝いなど
注記: 10歳以上のうち、1年間に災害に関係したボランティア活動をした人の割合。
被災地の支援や防災訓練の手伝いなど
