処方せんを受け付ける薬局は、全国にどれくらいあるのでしょうか。
47都道府県で比べます。
使うのは厚生労働省の衛生行政報告例、2021年度末の数字。
東京都が6,992施設で1位。
47都道府県の平均は1,314.7施設、中央値は852施設です。
1位と47位の間には25.2倍の開き、人口10万人あたりでは1.6倍の開きがありました。
47都道府県の単純平均
1,315施設
薬局数(2021年度)
最も多い 東京都
6,992施設
最も少ない 鳥取県
278施設
薬局が多い上位5都府県
薬局が多い上位5都府県です。
東京都は6,992施設、大阪府は4,428施設、神奈川県は4,093施設でした。
東京都は2位の大阪府の1.58倍です。
4位は愛知県で3,589施設、5位は埼玉県で3,100施設。
上位5で全国の35.9パーセント、上位3で25.1パーセント、上位10で56.1パーセントでした。
1位だけで11.3パーセントを占めます。
47都道府県の平均は1,314.7施設なので、1位は平均の5.3倍。
中央値の852施設と比べると8.2倍にあたります。
6位以下は福岡県で2,943施設、兵庫県で2,711施設、千葉県で2,586施設と続きました。
2位と3位の差は335施設、3位と4位の差は504施設でした。
上位5より下の42都道府県で、全国の64.1パーセントを分け合っています。
1位と2位を合わせると11,420施設。
これだけで全国の18.5パーセントにあたります。
1位だけで全国の11.3パーセントを占めました。
人口の多さに沿った並びです。
人口あたりでは佐賀県が1位です
ここからは統計を離れて、薬局の数の背景を推測します。
確かめられた事実ではなく、ほかの数字と並べて考えた見立てとして読んでください。
人口10万人あたりで割り直すと、並びが変わります。
1位は佐賀県の63.83施設、2位は山口県62.45施設、3位は高知県61.43施設。
4位以下は山梨県、香川県と続きます。
逆に人口あたりの下位は千葉県41.37施設、沖縄県39.36施設。
佐賀県と沖縄県では1.6倍の開きです。
人口あたりの1位は佐賀県で、九州の県が上位に入ります。
実数1位の都は人口あたりでは34位です。
薬局はコンビニより多いといわれる身近なインフラです。
医薬分業が進んだ地域ほど、人口あたりの数も多くなります。
当サイトの薬への支出の記事とあわせて見ると、薬との付き合い方の地域差が見えてきます。
地方別に人口10万人あたりの平均を出すと、四国4県が55.4施設で最も多く、関東7都県が46施設で最も少なくなります。
九州・沖縄8県55.2施設と中国5県55.1施設がそれに続きました。
実数で見ると順位は変わる
薬局が少ない下位5県
薬局が少ない下位5県です。
47位の鳥取県は278施設、46位の福井県は317施設、45位の島根県は336施設でした。
1位の東京都とは25.2倍の差があります。
44位は徳島県で387施設、43位は高知県で403施設、42位は山梨県で474施設と続きます。
25.2倍という開きは、人口の差とおおむね同じ大きさです。
47都道府県の中央値は852施設。
平均は1,314.7施設なので、平均が中央値の1.5倍です。
47位の鳥取県は平均の21.1パーセント、中央値の32.6パーセントにあたります。
下位5県を合わせても全国の2.8パーセントにしかなりません。
1位の東京都1つで11.3パーセントを占めるのとは対照的です。
47位の鳥取県は、1位の東京都の3.98パーセントにあたる水準です。
46位との差は39施設、45位との差は58施設でした。
1位の東京都と47位の鳥取県の間には6,714施設の開きがあります。
地図で見る
| 項目 | 薬局数 |
|---|---|
| 北海道 | 2,325施設 |
| 青森県 | 620施設 |
| 岩手県 | 628施設 |
| 宮城県 | 1,186施設 |
| 秋田県 | 525施設 |
| 山形県 | 592施設 |
| 福島県 | 892施設 |
| 茨城県 | 1,348施設 |
| 栃木県 | 946施設 |
| 群馬県 | 974施設 |
| 埼玉県 | 3,100施設 |
| 千葉県 | 2,586施設 |
| 東京都 | 6,992施設 |
| 神奈川県 | 4,093施設 |
| 新潟県 | 1,164施設 |
| 富山県 | 515施設 |
| 石川県 | 562施設 |
| 福井県 | 317施設 |
| 山梨県 | 474施設 |
| 長野県 | 1,003施設 |
| 岐阜県 | 1,058施設 |
| 静岡県 | 1,906施設 |
| 愛知県 | 3,589施設 |
| 三重県 | 863施設 |
| 滋賀県 | 653施設 |
| 京都府 | 1,153施設 |
| 大阪府 | 4,428施設 |
| 兵庫県 | 2,711施設 |
| 奈良県 | 576施設 |
| 和歌山県 | 495施設 |
| 鳥取県 | 278施設 |
| 島根県 | 336施設 |
| 岡山県 | 852施設 |
| 広島県 | 1,591施設 |
| 山口県 | 800施設 |
| 徳島県 | 387施設 |
| 香川県 | 542施設 |
| 愛媛県 | 625施設 |
| 高知県 | 403施設 |
| 福岡県 | 2,943施設 |
| 佐賀県 | 503施設 |
| 長崎県 | 736施設 |
| 熊本県 | 887施設 |
| 大分県 | 576施設 |
| 宮崎県 | 596施設 |
| 鹿児島県 | 885施設 |
| 沖縄県 | 577施設 |
日本地図で見ると、色が濃く出るのは東京都です。
次いで大阪府、神奈川県、愛知県、埼玉県が続きます。
淡いのは鳥取県、福井県、島根県でした。
47都道府県の平均は1,314.7施設、中央値は852施設です。
東京都の6,992施設は平均の5.3倍にあたります。
上位3で25.1パーセント、1位と47位で25.2倍の開きがありました。
人口10万人あたりに直すと佐賀県が63.83施設で最も多く、開きは1.6倍になります。
実数1位の東京都は人口あたりでは34位、人口あたり1位の佐賀県は実数では40位でした。
| 順位 | 都道府県 | 薬局数(施設) | 地方 | 人口10万人あたりの薬局数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 6992 | 関東 | 49.32 |
| 2 | 大阪府 | 4428 | 近畿 | 50.57 |
| 3 | 神奈川県 | 4093 | 関東 | 44.37 |
| 4 | 愛知県 | 3589 | 中部 | 48.11 |
| 5 | 埼玉県 | 3100 | 関東 | 42.28 |
| 6 | 福岡県 | 2943 | 九州 | 57.8 |
| 7 | 兵庫県 | 2711 | 近畿 | 50.8 |
| 8 | 千葉県 | 2586 | 関東 | 41.37 |
| 9 | 北海道 | 2325 | 北海道 | 46.1 |
| 10 | 静岡県 | 1906 | 中部 | 54.04 |
| 11 | 広島県 | 1591 | 中国 | 58.62 |
| 12 | 茨城県 | 1348 | 関東 | 48.04 |
| 13 | 宮城県 | 1186 | 東北 | 52.76 |
| 14 | 新潟県 | 1164 | 中部 | 55.45 |
| 15 | 京都府 | 1153 | 近畿 | 45.75 |
| 16 | 岐阜県 | 1058 | 中部 | 55.22 |
| 17 | 長野県 | 1003 | 中部 | 50.48 |
| 18 | 群馬県 | 974 | 関東 | 51.53 |
| 19 | 栃木県 | 946 | 関東 | 50.19 |
| 20 | 福島県 | 892 | 東北 | 51.18 |
| 21 | 熊本県 | 887 | 九州 | 52.27 |
| 22 | 鹿児島県 | 885 | 九州 | 57.77 |
| 23 | 三重県 | 863 | 近畿 | 50.44 |
| 24 | 岡山県 | 852 | 中国 | 46.53 |
| 25 | 山口県 | 800 | 中国 | 62.45 |
| 26 | 長崎県 | 736 | 九州 | 58.79 |
| 27 | 滋賀県 | 653 | 近畿 | 46.58 |
| 28 | 岩手県 | 628 | 東北 | 54.85 |
| 29 | 愛媛県 | 625 | 四国 | 48.98 |
| 30 | 青森県 | 620 | 東北 | 53.22 |
| 31 | 宮崎県 | 596 | 九州 | 57.7 |
| 32 | 山形県 | 592 | 東北 | 58.56 |
| 33 | 沖縄県 | 577 | 九州 | 39.36 |
| 34 | 大分県 | 576 | 九州 | 53.09 |
| 34 | 奈良県 | 576 | 近畿 | 44.82 |
| 36 | 石川県 | 562 | 中部 | 51.18 |
| 37 | 香川県 | 542 | 四国 | 59.11 |
| 38 | 秋田県 | 525 | 東北 | 58.53 |
| 39 | 富山県 | 515 | 中部 | 51.65 |
| 40 | 佐賀県 | 503 | 九州 | 63.83 |
| 41 | 和歌山県 | 495 | 近畿 | 56.25 |
| 42 | 山梨県 | 474 | 中部 | 59.92 |
| 43 | 高知県 | 403 | 四国 | 61.43 |
| 44 | 徳島県 | 387 | 四国 | 56.5 |
| 45 | 島根県 | 336 | 中国 | 52.34 |
| 46 | 福井県 | 317 | 中部 | 42.9 |
| 47 | 鳥取県 | 278 | 中国 | 52.35 |
このグラフについての豆知識
コンビニより多い薬局
薬局は全国に6万1,791施設。
コンビニエンスストアの5万6千店ほどを上回ります。
処方せんの受け付けだけでなく、市販薬の相談や在宅訪問など、地域の健康の窓口としての役割が広がっています。
衛生行政報告例という統計
衛生行政報告例は、保健所などが扱う許認可や届け出を全国分まとめた統計です。
この記事はデータベースに収載されている最新の2021年度末時点の数字を使っています。
許可や届け出のあった施設・資格者の数なので、実際に営業・就業しているかどうかまでは分かりません。
数字の開き
1位の東京都は6,992施設、47位の鳥取県は278施設。
両者の間には25.2倍の開きがあります。
上位3で全国の25.1パーセント、上位10で56.1パーセントを占めます。
中央値は852施設、平均は1,314.7施設です。
平均が中央値を上回るのは、上位のいくつかの都道府県が全体を押し上げているためです。
人口10万人あたりに直すと1.6倍の開きになります。
実数の順位がどこまで人口の多さを映しているかは、この2つを見比べると分かります。
順位の並びがにている記事
薬局の数の順位を、当サイトの全記事の並びと突き合わせてみました。
いちばん近かったのは【薬局の数】全国62,828か所、上位10都道府県で半分を超えるで、順位相関は1でした。
反対に、並びがいちばん逆だったのは【スーパーの数】が多いのは大都市ではありませんでした、人口あたりで比較(順位相関-0.73)です。
相関は因果ではないので、関係があると決めつけることはできません。
見くらべる手がかりとして使ってください。
地方のなかで見た薬局数
| 地方 | 最も多い(施設) | 最も少ない(施設) |
|---|---|---|
| 東北 | 宮城県 1186 | 秋田県 525 |
| 関東 | 東京都 6992 | 栃木県 946 |
| 中部 | 愛知県 3589 | 福井県 317 |
| 近畿 | 大阪府 4428 | 和歌山県 495 |
| 中国 | 広島県 1591 | 鳥取県 278 |
| 四国 | 愛媛県 625 | 徳島県 387 |
| 九州 | 福岡県 2943 | 佐賀県 503 |
まとめ
薬局の数を47都道府県で比べると、最も多い東京都で6,992施設、最も少ない鳥取県で278施設でした。
1位と47位の間には25.2倍の開きがあります。
上位3で全国の25.1パーセント、上位10で56.1パーセントを占めます。
47都道府県の中央値は852施設、平均は1,314.7施設でした。
人口10万人あたりに直すと1.6倍の開きになります。
薬局の数を読み取るうえで、確かめておきたいことが3つあります。
1つ目は、届け出のあった施設の数であること。
2つ目は、ドラッグストアの一部は含まれないこと。
3つ目は2021年の数字であることです。
人口10万人あたりでは佐賀県が63.83施設で最多。
実数1位の東京都は人口あたりでは34位でした。
地方別に合計を出すと関東7都県が全国の32.4パーセントで最多、人口10万人あたりでは四国4県が55.4施設で最多でした。
登録販売者の数や薬への支出を比べた記事とあわせて読んでみてください。
関連記事
- 【登録販売者の数】全国25万5,437人、薬局の外の担い手
- 【医薬品に使う金額】1か月の平均は2,303円、1.55倍
- 【町のお医者さんが多い県】一般診療所数の47都道府県ランキング、人口10万人あたりで比較
- 【内科を掲げる診療所】全国6万4,747施設、診療所の3分の2
- 【病院の外来患者数】1日平均121万2,243人、入院より多い
- 【薬剤師の平均月給】全国38.8万円、地方で高く出る
出典
- 統計名: 衛生行政報告例
- 調査年: 2021年度
- 公開元: 厚生労働省
- 参照URL: https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0004048045
- 備考: 2021年度末時点の薬局の数。ドラッグストアでも調剤室のない店舗は含まない。人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
注記: 2021年度末時点の薬局の数。
ドラッグストアでも調剤室のない店舗は含まない。
人口10万人あたりは2024年の総人口で割った参考値
